もう困らない、書類の整理収納と保管のシステム
家の中にあふれる書類、どんなふうに整理していますか? 分類方法や書類整理システム、収納の具体例、場所別のアドバイス、おすすめアイテムやテクニックなど、きっとすぐに役立つ書類整理のヒントが見つかります!

ブラッキン・ヘザー
2023年1月11日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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郵便箱に届いた手紙、気になったチラシ、よく行く店からのDM、学校のお知らせ、請求書、領収書……。こういった書類たちは、放っておけば、どんどんたまってしまう一方ですよね。どのように整理・収納すればよいのか、お困りの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
私自身も長年、書類に関しては悩み事がたくさんありました。テーブルや机の上に置きっぱなしになったり、ファイルがパンパンで収拾がつかなくなったり。それに、片づけてあるものでも、私だけにしかわからない方法で管理をしていたので、家族には見つけられなくて、探し回って時間を無駄にし、イライラしてしまったり。
でも、あるときに書類の整理と保管のシステムをすべて変えたのをきっかけに、そんな悩みが一気に消えました。今回は、わが家に平和を取り戻したファイリングシステムをご紹介したいと思います。
書類の整理や管理の仕方は人それぞれ、性格やライフスタイル、家族構成によっても変わってくると思いますが、少しでも快適な暮らしのためのヒントになればうれしいです。
まずは書類の整理から
今はもう必要ではない書類、何枚も同じコピーがあったりするものは処分し、必要な書類だけを残すように心がけるところからスタートしましょう。日々の暮らしの中で、書類が届いた段階ですぐに必要かどうかを判断し、要らない書類はその場で処分、そして取っておきたい書類はこれからご紹介する方法で分類し、保管ができれば、テーブルや机の上に書類がたまらず、すっきりした快適な暮らしにつながっていくはずです。
今はもう必要ではない書類、何枚も同じコピーがあったりするものは処分し、必要な書類だけを残すように心がけるところからスタートしましょう。日々の暮らしの中で、書類が届いた段階ですぐに必要かどうかを判断し、要らない書類はその場で処分、そして取っておきたい書類はこれからご紹介する方法で分類し、保管ができれば、テーブルや机の上に書類がたまらず、すっきりした快適な暮らしにつながっていくはずです。
- どのように整理しますか→内容別に分類する
次に各グループの中で、さらに細かく分類をします。たとえば、「学校」のグループの中でも、お子さんの書類をそれぞれ分けます。「Aちゃん、Bくん」といった感じです。
最後に、中分類した書類をまたさらに細かく分けてください。たとえば、「学校」グループの中の「Aちゃん」の書類を「クラス案内」「成績表」「イベント関係」など。そしてBくんも同じように。これぐらい細かく分ければ、他の書類と混じり合うことがなく、探す時間のロスもかなり防ぐことができます。
- どのように収納しますか→使う場所に使う書類を
よく見る書類は手に届きやすい場所に、わかりやすく分類しておきましょう。こちらの部屋では、保管しておく書類とは別に、日々出し入れする書類は「見せる収納」として、おしゃれなファイルボックスに入れ、引き出しのキャビネットの上に置いています。近くにお花やフレームに入ったポスターやアートなどが置いてあることで、目線を書類にではなく、素敵なデコレーションアイテムに行くように工夫がしてあります。
- 毎日使う書類は目の前に
机の正面の壁に書類ラックを取り付けて、フォルダーを使って目的別に分けるのも見やすそうです。こちらで使っているのは壁掛け用のマガジンラック。A4サイズのフォルダーが入るラックであれば、ほとんどの書類が収まるはずです。
中身のフォルダーは色を統一すれば乱雑に見えず、ファイルと周りに置いてあるものの色を合わせれば統一感も出て、「オフィスっぽいそっけなさ」も軽減されます。
デスクランプの黒と白のジグザグ模様が壁のフォルダーにも反映されていて、そんな小さなこだわりも素敵です。
- 大きさによって収納方法を変える
書類の大きさや使用頻度によってファイリング方法を変えると、使い勝手がよくなるだけではなく、スペースの節約にもつながります。基本的に、大きめの書類はA4サイズのファイルケースに、内容ごとに分けて入れるときれいに収まりますが、たとえば領収書やクレジットカードの控えなど、こまごました紙類は引き出しケースの中に入れた方が管理しやすいかもしれません。支払う前の請求書や、数日後にお子さんが学校に持っていく書類など、すぐに対応が必要な書類も、分かりやすい引き出しの方が楽な場合もあります。
使い終わったら処分、または当てはまるファイルやフォルダーへ、早めにしまうことも心がけましょう。
引き出しのミニチェストやファイルボックスは、色や素材を揃えるときれいに見えます。
- ファイルキャビネットを使う
かつては事務所で使っていたようなスチールキャビネットでも、インダストリアルな雰囲気があり、使い方によっておしゃれに見えます。こちらのエクレクティックスタイルのダイニングにも違和感なく溶け込んでいます。
- 引き出しに小分けして
ファイルが面倒と思う方は、引き出しを使って書類を整理・保管されてはいかがでしょう。A4サイズの書類用が入るキャビネットで、これぐらいの数の引き出しがあれば、書類もかなり細かく分類できそうですね。引き出しにラベルをつければ、一目で中身がわかります。
よく見る書類は使いやすい高さに。机に座りながら、または立ちながら使うかによって、使いやすい位置は変わってくるので、使い勝手を試しながら定位置を決めましょう。ほとんどの場合、下の段は最も出し入れが大変なので、ここには時々しか見ない取扱説明書や、保管しておかなければいけない書類を入れておくといいと思います。
- 共有のためのラベリング
家にある多くの書類は、1人だけではなく、家族で共有できるようにしておくことが大切です。そのためにもラベリングとはとても重要。ラベルは誰にでも読みやすく、そして中身が見やすく、はっきりと具体的に書くのがポイントです。
こちらのファイリングシステムでは、ラベルの色で分類しています。どの書類がどのエリアにあるか、一目でわかりやすい方法です。
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家のどこに収納しますか?
基本は使う場所、見る場所に近い位置に書類を収納するのが最も効率的。すぐに取り出せ、さっとしまえることで、テーブルや机の上がいつもすっきりした状態を保ちやすくなります。
基本は使う場所、見る場所に近い位置に書類を収納するのが最も効率的。すぐに取り出せ、さっとしまえることで、テーブルや机の上がいつもすっきりした状態を保ちやすくなります。
- ダイニングの場合
それほどスペースがなければ、とりあえず日々の生活で必要な書類だけでも整理しておけるスペースを確保しておくと、かなり楽になります。ちょっとした本棚でも、インテリアに合わせてファイルボックスを揃えたり、おしゃれなかごを入れておけば、ダイニングでも「見せる収納」として違和感なく置くことができます。
- リビングの場合
リビングに大型の棚や造り付けのオープン本棚があれば、本も書類もすべて1か所にまとめることができます。こちらの写真で下の段に1列に並ぶ白いファイルケースは、まるで白い棚の一部に見えるぐらい、自然に溶け込んでいますね。実際に書類を見たりするかもしれないダイニングテーブルからは少し距離があっても、中身がきちっと分類してあれば、ファイルケースごとテーブルまで運び、使い終わったらそのまましまうことができるので、多少は離れていても問題ありません。
- デスクスペースの場合
書斎や、リビングダイニングの一角にデスクスペースがあれば、書類はすべてそこにまとめたいですね。オープン棚のメリットは、必要なものをぱっと見て簡単に手に取ることができること。特に普段使う書類は、そのままオープンシェルフに並べると便利かもしれません。
こちらは、収納用品を真っ白に統一して、少しだけ黒のアクセントを入れている、スタイリッシュなデスクスペース。リビングの一角に置きたいぐらいおしゃれで完成度の高い、「見せる収納」になっていますね。
わが家のファイリングシステム
さて、わが家ではこんなふうに、無印良品のファイルボックスとフォルダーを使うようになってから、書類の片付けや管理がとても楽になりました。シンプルなグレーのケースは、デスクの下の書棚にずらりと並んでいても違和感なく、自然と部屋に溶け込みます。家族にとってもわかりやすくなったようで、私に「あの書類は?」と毎回聞かなくなり、自分で見つけたり、管理もできるようになりました。そのことで、日々の暮らしも格段に楽になった、といっても決して大げさではありません。
さて、わが家ではこんなふうに、無印良品のファイルボックスとフォルダーを使うようになってから、書類の片付けや管理がとても楽になりました。シンプルなグレーのケースは、デスクの下の書棚にずらりと並んでいても違和感なく、自然と部屋に溶け込みます。家族にとってもわかりやすくなったようで、私に「あの書類は?」と毎回聞かなくなり、自分で見つけたり、管理もできるようになりました。そのことで、日々の暮らしも格段に楽になった、といっても決して大げさではありません。
フォルダーの中身は、いつでも変更できるように鉛筆で書いています。最近では消せるボールペンもあるので、今度書き直すときにはそうしようかと思っていますが、文字が消せるようにしたい理由は、中身を入れ替えたり、必要でなくなったフォルダーができたときのためです。特にお子さんがいらっしゃるご家庭では、しょっちゅうファイルの中身も変わるので、簡単にラベルのタイトルを変えられると便利ですよ。プリントアウトしたり、ラベルを貼ってしまうと、剥がすときが大変なので、消せる筆記用具で書くのは案外、そして大いにおすすめです。
「家の書類」のグループは、「マンション管理」「設備類」「ペット」などに中分類しています。その「設備類」の中でさらに細かく分類した、「ガス/給湯器」のフォルダーの中をご紹介してみましょう。
まず、やはり大切なのは故障や緊急のための連絡先がすぐに分かること。フォルダーの内側にガス会社の緊急連絡先と、給湯器の機械会社の担当者の名刺を貼っています。
フォルダーの中には取扱説明書やパンフレット、保証書など、必要な書類だけを入れています。
まず、やはり大切なのは故障や緊急のための連絡先がすぐに分かること。フォルダーの内側にガス会社の緊急連絡先と、給湯器の機械会社の担当者の名刺を貼っています。
フォルダーの中には取扱説明書やパンフレット、保証書など、必要な書類だけを入れています。
マガジンケースのような、書類を縦にして収納するようなケースを使う場合には、厚紙を1枚入れたクリアフォルダーに書類を細かく分類して入れるといいと思います。厚紙は、薄いぺらぺらのクリアフォルダーがファイルケースの中で曲がってしまわないよう、しっかり立たせるのと同時に、ここに直接大きく中身を書くこともできるので一石二鳥です。
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その他、心がけたいこと
管理がしやすいように、書類の近くにはゴミ箱やシュレッダーを置いておくと便利です。特に個人情報が記載してある書類は、シュレッダーをかけて処分することをおすすめします。
- 毎日増える書類は“IN” と“OUT”をこまめに管理
管理がしやすいように、書類の近くにはゴミ箱やシュレッダーを置いておくと便利です。特に個人情報が記載してある書類は、シュレッダーをかけて処分することをおすすめします。
- ずっと保管する書類は別扱いに
家の権利書など、めったに見ない大切な書類も「今」の書類とは別にまとめて安全な場所に保管するのがベストです。
- ペーパーレスを目指す
最近では、電気製品の取扱説明書もネットで見ることもできますし、明細書や家の設備のレシートをオンラインで確認できる時代になりました。完全にはまだ無理ですが、できるだけペーパーレスな生活を目指すのも、すっきりしたお部屋への大きなステップになると思います。
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コメント、ありがとうございます!
私は独り者なので、頂きましたアドバイスと、自分の感覚で生活と仕事をセパレートしつつあります。
お子さんはいらっしゃいませんが、そのパートナー家族の為に、一番仕事と生活部分をセパレートし易い「コツや肝」、「原則や方法」等、アドバイス戴けましたら幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。