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世界のHouzzから:2016年に流行するインテリアの色、柄、素材の組み合わせ
マスタード×グレー、木×真鍮など、これまでとは違う組み合わせが流行の兆し。Houzzに登録しているプロたちに、インテリアコーディネートのトレンドを教えてもらいました。
Rafael F. Bermejo
2016年2月11日
昨年末から今年の頭にかけて、2016年のさまざまなインテリアのトレンドが発表されている。新年から1ヵ月あまりが過ぎた今こそ、そうしたトレンドを自分の家に活かすのにおすすめの時期だ。世界11ヵ国で展開しているHouzzのプロたちによれば、注目のカラーは、ベビーピンクとブルー、マスタード、白、濃いエメラルドグリーンなど。素材やパターンについても大きな変化が見られる。つまり、色と素材やパターンをうまく組み合わせれば、インパクト大なインテリアをつくることができるはずだ。
そこでHouzzは、世界各地のプロにおすすめの色やパターン、素材の組み合わせを取材。気に入ったものがあれば、ぜひトライしてみよう。
そこでHouzzは、世界各地のプロにおすすめの色やパターン、素材の組み合わせを取材。気に入ったものがあれば、ぜひトライしてみよう。
1. ベビーピンク×ブルー
「カラー・オブ・ザ・イヤー」を毎年1色ずつ発表してきたパントン社が、2016年は1色ではなく2色を発表して大きな話題を呼んでいる。しかもこの2色は、まさに「組み合わせの妙」を楽しめる色だ。
選ばれた2色は、甘いピンクの〈ローズ・クウォーツ〉と紫がかったソフトなブルー〈セレニティー〉。昨年の〈マルサラ〉のような重いインパクトのある色とは対照的で、暮らしを明るく安らかにしてくれる色、と色彩の専門家たちは評価している。
「カラー・オブ・ザ・イヤー」を毎年1色ずつ発表してきたパントン社が、2016年は1色ではなく2色を発表して大きな話題を呼んでいる。しかもこの2色は、まさに「組み合わせの妙」を楽しめる色だ。
選ばれた2色は、甘いピンクの〈ローズ・クウォーツ〉と紫がかったソフトなブルー〈セレニティー〉。昨年の〈マルサラ〉のような重いインパクトのある色とは対照的で、暮らしを明るく安らかにしてくれる色、と色彩の専門家たちは評価している。
「ベビーピンクもブルーも、日だまりのような幸福感を感じさせる色。自分らしさを自由に表現できる2色です」とパントンカラー・インスティチュートのエグゼクティブディレクター、レアトリス・アイズマン氏は話す。他の専門家たちも、今年は陽気でポジティブな色がトレンドになると予想している。
2. マスタード×グレー
ベビーピンクとブルーとは別に、注目すべき強力な色の組み合わせがあるとすれば、マスタード×グレーだ。グレーは昨年から流行が続いている色。実際、Houzzのエディターが選んだトレンドカラー(オリーブグリーン、マスタード、グレー、ピンク、ベージュ)を提示して、世界中のHouzzユーザーに「今年自分の家に取り入れる可能性がいちばん高い色」を選んでもらったところ、最も多くの票を集めたのは、マスタードとグレーだった。
ベビーピンクとブルーとは別に、注目すべき強力な色の組み合わせがあるとすれば、マスタード×グレーだ。グレーは昨年から流行が続いている色。実際、Houzzのエディターが選んだトレンドカラー(オリーブグリーン、マスタード、グレー、ピンク、ベージュ)を提示して、世界中のHouzzユーザーに「今年自分の家に取り入れる可能性がいちばん高い色」を選んでもらったところ、最も多くの票を集めたのは、マスタードとグレーだった。
3. 光沢のあるカッパー×レザー
昨年からメタルを取り入れた家具がトレンドになっているが、2016年も引き続き人気となりそうだ。〈トウィンクル&ホイッスル〉のインテリアデザイナー、ネリー・レフェット氏によれば、家具のアクセント、照明、小物などに使うなら、硬質なシルバー系のメタルより、光沢のあるカッパー、ブロンズ、古びた質感のある真鍮(しんちゅう)や鉄の方が断然おすすめとのこと(ブロンズについては後で詳しく述べる)。
昨年はまさにインテリアの流行におけるスターのごとく光り輝いていたメタルだが、今年はもう少し落ち着いたタイプが主流になる。プロの予想によれば、レザーや明るいオークのような素朴で土臭い、ナチュラルな素材とメタルの組み合わせが流行するとのこと。「メタルの輝きは、ヴィンテージや素朴な要素と非常に合うんです。それに、ぼんやりとした印象の空間に少しだけ輝きを加えると、エクレクティックな魅力が生まれます」と、スペインのインテリアデザイナー、ロシオ・オルモ氏は解説する。
昨年からメタルを取り入れた家具がトレンドになっているが、2016年も引き続き人気となりそうだ。〈トウィンクル&ホイッスル〉のインテリアデザイナー、ネリー・レフェット氏によれば、家具のアクセント、照明、小物などに使うなら、硬質なシルバー系のメタルより、光沢のあるカッパー、ブロンズ、古びた質感のある真鍮(しんちゅう)や鉄の方が断然おすすめとのこと(ブロンズについては後で詳しく述べる)。
昨年はまさにインテリアの流行におけるスターのごとく光り輝いていたメタルだが、今年はもう少し落ち着いたタイプが主流になる。プロの予想によれば、レザーや明るいオークのような素朴で土臭い、ナチュラルな素材とメタルの組み合わせが流行するとのこと。「メタルの輝きは、ヴィンテージや素朴な要素と非常に合うんです。それに、ぼんやりとした印象の空間に少しだけ輝きを加えると、エクレクティックな魅力が生まれます」と、スペインのインテリアデザイナー、ロシオ・オルモ氏は解説する。
4. 木×真鍮
メタルと木の組み合わせなら、木と真鍮がおすすめ。世界各国のHouzzユーザーに、「来年インテリアに使ってみたい素材を、木、石、カッパー、ポリッシュコンクリート、セラミックタイルの5つのなかから選ぶ」というアンケートを実施したところ、最も票が集まったのは木だった。偶然にも、木はプロがおすすめ素材として選んだ真鍮とぴったり合う。前出のレフェット氏も、水道の蛇口やドアノブについても真鍮が増えてきているし、キッチンはとくに真鍮が似合う空間だと言い、「刷毛引きやサテン仕上げの真鍮に注目すべき」と話している。
写真は、あたたかみのあるポリッシュ仕上げの真鍮が主役になったキッチン。床や天井、スツール、金物類、蛇口、ペンタントライトに真鍮が使われている。アイランドのウォルナットとの完璧なマッチングに注目してほしい。
メタルと木の組み合わせなら、木と真鍮がおすすめ。世界各国のHouzzユーザーに、「来年インテリアに使ってみたい素材を、木、石、カッパー、ポリッシュコンクリート、セラミックタイルの5つのなかから選ぶ」というアンケートを実施したところ、最も票が集まったのは木だった。偶然にも、木はプロがおすすめ素材として選んだ真鍮とぴったり合う。前出のレフェット氏も、水道の蛇口やドアノブについても真鍮が増えてきているし、キッチンはとくに真鍮が似合う空間だと言い、「刷毛引きやサテン仕上げの真鍮に注目すべき」と話している。
写真は、あたたかみのあるポリッシュ仕上げの真鍮が主役になったキッチン。床や天井、スツール、金物類、蛇口、ペンタントライトに真鍮が使われている。アイランドのウォルナットとの完璧なマッチングに注目してほしい。
木を真鍮などのメタルと組み合わせて使うときは、マット仕上げのものが使いやすい。木もマットな仕上げのものがおすすめだ。「つやのある家具に代わり、より見た目がナチュラルなものが主流になります。つるっとしたタブレットを長時間使う人が増えたせいかもしれませんね」とインテリアデザイナーのテニール・バーナップ氏は話す。
5. プライウッドが大活躍
すでに書いたように、木が素材のトレンドの主流になりつつある。「日本や北欧のインテリアがまさにそうですが、ぬくもりを感じさせる木はこれからもますます人気が高まるでしょう」とインテリアデザイナーの前畑順子氏は言う。プライウッド(合板、ベニヤ板)の人気も引き続き上昇中。写真の部屋では「プライウッドは壁、床、階段、さらには天井にまで使われるようになっています」とオーストラリアのリノベ会社〈アメレックス・リノベーション&アディションズ〉のマネージングディレクター、スティーブ・バーク氏も話す。
すでに書いたように、木が素材のトレンドの主流になりつつある。「日本や北欧のインテリアがまさにそうですが、ぬくもりを感じさせる木はこれからもますます人気が高まるでしょう」とインテリアデザイナーの前畑順子氏は言う。プライウッド(合板、ベニヤ板)の人気も引き続き上昇中。写真の部屋では「プライウッドは壁、床、階段、さらには天井にまで使われるようになっています」とオーストラリアのリノベ会社〈アメレックス・リノベーション&アディションズ〉のマネージングディレクター、スティーブ・バーク氏も話す。
6. 幾何学パターンのタイル
幾何学(ジオメトリック)パターンのコンクリートタイルの人気が世界中で再燃の兆し。Houzzの最近のアンケートでも、スペインでは約45パーセント、フランスでは50パーセントを超えるユーザーが、2016年に気になるタイルとして幾何学パターンのセメントタイルを選択。幾何学パターンのタイルは、リビングルームのフローリング、浴室の壁のタイル、階段のカバーリング、キッチンの壁など、どんな場所でも簡単に取り入れられる。
「30年前、白い空間が大流行していたので、セメントタイルは剥がしてしまいました。でもまたセメントタイルを貼ったんです。20世紀初頭に作られたタイルよりも美しくてはるかに洗練されていますから」とフランスのユーザー、eleonore66は話す
幾何学(ジオメトリック)パターンのコンクリートタイルの人気が世界中で再燃の兆し。Houzzの最近のアンケートでも、スペインでは約45パーセント、フランスでは50パーセントを超えるユーザーが、2016年に気になるタイルとして幾何学パターンのセメントタイルを選択。幾何学パターンのタイルは、リビングルームのフローリング、浴室の壁のタイル、階段のカバーリング、キッチンの壁など、どんな場所でも簡単に取り入れられる。
「30年前、白い空間が大流行していたので、セメントタイルは剥がしてしまいました。でもまたセメントタイルを貼ったんです。20世紀初頭に作られたタイルよりも美しくてはるかに洗練されていますから」とフランスのユーザー、eleonore66は話す
空間に動きをつくりだしてくれる幾何学的パターンに惹かれる消費者が増えていく、とデザイナーたちも予測している。「インテリアの世界では極端なミニマリズムの時代がそろそろ終わり、ヴィンテージスタイルが復活しつつあり、人々は再び装飾的な空間を求め始めています。つまり、幾何学的で装飾的なパターンのコンクリートタイルは、このトレンドにうってつけの素材なんですね」と、バルセロナの設計事務所エグエ・イ・セタの共同創立者、フェリペ・アラウージョ氏も話している。
コメント募集中
2016年に気になる色や素材、パターン(模様)はありますか? コメント欄で教えてください。
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