素敵な窓辺と暮らそう!1:「バランス」の活用法
ウィンドウトリートメント(窓まわりのデコレーション)のプロによる、素敵な窓辺づくりのためのベーシックな知識。今回は、カーテンの上飾り「バランス」についてです。
部屋の中で意外と大きな面積を占め、インテリアイメージを大きく左右するウィンドウトリートメント。このシリーズでは、素敵な窓辺づくりのアイデアの数々をご紹介いたします。
今回のテーマである「バランス」とは、カーテンの上部に取り付けるトップトリートメントのひとつで、インテリアのグレードアップに驚くほど役立ちます。ファブリックで作るので、色や形、デザインの自由度が高いうえ、季節やイベントによって手軽に交換できるのも魅力です。
今回のテーマである「バランス」とは、カーテンの上部に取り付けるトップトリートメントのひとつで、インテリアのグレードアップに驚くほど役立ちます。ファブリックで作るので、色や形、デザインの自由度が高いうえ、季節やイベントによって手軽に交換できるのも魅力です。
ウィンドウトリートメントの名脇役、バランス
「すでにブラインドやローマンシェードなどがあるのでカーテンは不要。でも何かさびしい、インテリアがいまひとつキマらない!」などというときにも、大変効果のあるのが「バランス」です。
部屋全体の色の配置バランスを整え、温かみをプラスします。
「すでにブラインドやローマンシェードなどがあるのでカーテンは不要。でも何かさびしい、インテリアがいまひとつキマらない!」などというときにも、大変効果のあるのが「バランス」です。
部屋全体の色の配置バランスを整え、温かみをプラスします。
まず、その効果の大きさを、Before & Afterでご覧いただきましょう。こちらがバランスを取り付ける前の部屋です。
バランスをつけるメリット
そしてこちらが、バランスを取り付けた後の部屋です。この違いに、ぜひ注目してみてください。
裾を窓のアーチ型に沿わせたストレートバランスのおかげで、ウッドブラインドで隠れていた窓の形がぐっと強調され、空間が格段にグレードアップ。さらに、薄暗かった小さな吹き抜け天井のずっと上まで視線が持ち上げられる効果で、空間が広く見えるようになりました。
そしてこちらが、バランスを取り付けた後の部屋です。この違いに、ぜひ注目してみてください。
裾を窓のアーチ型に沿わせたストレートバランスのおかげで、ウッドブラインドで隠れていた窓の形がぐっと強調され、空間が格段にグレードアップ。さらに、薄暗かった小さな吹き抜け天井のずっと上まで視線が持ち上げられる効果で、空間が広く見えるようになりました。
バランスを天井から取り付けると、天井を高く、窓を大きく見せると同時に、上からの光漏れを防ぐ効果もあります。
ストレートバランス
ここから、バランスの代表的なデザインのバリエーションを、いくつかご覧いただきます。
こちらは、裾と側面を美しくカーブさせた、シンプルなのにインパクトのある「ストレートバランス」。このバランスがあることで窓まわりのデザインがグレードアップし、ハイセンスな建築の一部のようにに見せています。
ここから、バランスの代表的なデザインのバリエーションを、いくつかご覧いただきます。
こちらは、裾と側面を美しくカーブさせた、シンプルなのにインパクトのある「ストレートバランス」。このバランスがあることで窓まわりのデザインがグレードアップし、ハイセンスな建築の一部のようにに見せています。
モロッコなどのイスラム建築に見られる尖頭アーチやオジー(反転)アーチをカジュアルに取り入れた、裾変形ストレートバランス。
ブルーのトリムは、ピンキングばさみでカットしたままの布を縫いつけてあります。こういったエスニックなイメージのハンドメイド感は、こだわりのフォルムをさりげなく強調する、可愛いポイントのひとつです。
ブルーのトリムは、ピンキングばさみでカットしたままの布を縫いつけてあります。こういったエスニックなイメージのハンドメイド感は、こだわりのフォルムをさりげなく強調する、可愛いポイントのひとつです。
モーランドバランス
バランスには、他にもさまざまな美しいスタイルがあります。
写真は、スカーフを左右アシンメトリーに形よく引っ掛けたようなデザインが特徴の、典型的な「モーランドバランス」。ここからアレンジも可能です。
バランスには、他にもさまざまな美しいスタイルがあります。
写真は、スカーフを左右アシンメトリーに形よく引っ掛けたようなデザインが特徴の、典型的な「モーランドバランス」。ここからアレンジも可能です。
たとえば、2つのモーランドバランスを、大きさを変えて向かい合わせに合体させ、カスケードと呼ばれる左右の長い垂れ部分をアシンメトリーに前後させると、このようにさらに個性的なデザインも楽しむことができます。裾にはビーズトリムをつけて、ゴージャスに仕上げました。
オープンスワッグバランス
こちらはひだを寄せた生地をトップに飾る、「オープンスワッグバランス」の典型的な例。「スワッグ」(垂れ下がり部分)の上部に隙間を空けるスタイルです。
こちらはひだを寄せた生地をトップに飾る、「オープンスワッグバランス」の典型的な例。「スワッグ」(垂れ下がり部分)の上部に隙間を空けるスタイルです。
タオルハンガー状のバーを左右に2本利用して、スワッグバランスと一体化したカーテンのように見せた例です。
スワッグとカーテンが一体になるよう縫製し、上部に「ロッド通し」をつけて、バーに通しています。
スワッグとカーテンが一体になるよう縫製し、上部に「ロッド通し」をつけて、バーに通しています。
スワッグは、コーディネートできていれば、カーテンと同じ生地である必要はありません。
こちらの大きなスワッグには、カーテンのジャカード生地にストライプのオーガンジーを重ねて、変化を楽しんでいます。
こちらの大きなスワッグには、カーテンのジャカード生地にストライプのオーガンジーを重ねて、変化を楽しんでいます。
応用編/バックバランス
通常は、カーテンの手前に取り付けるバランスですが、カーテン後部の垂れ壁部分に取り付けることもできます。これを「バックバランス」といい、視覚的な重さを軽減しながら、モダンな印象に仕上げる効果があります。
写真は、裾変形ストレートバランスに、プリーツ飾りを加えたもの。このように、バランスのデザインはとても自由です。
バランスはたいてい、パーツごとに面ファスナーで施工するので、つけはずしは自由自在。気分によってさまざまなアレンジのバリエーションが楽しめます。
このように、意外と奥の深いウィンドウトリートメント。その楽しい世界を、これからもご紹介させていただきます。どうぞお楽しみに!
参考:『窓装飾プランナーBOOK』(日本インテリアファブリックス協会)、『インテリアスタイリング事典』(塩谷博子著、川島インターナショナル)
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インテリアデザインのプロを探す
通常は、カーテンの手前に取り付けるバランスですが、カーテン後部の垂れ壁部分に取り付けることもできます。これを「バックバランス」といい、視覚的な重さを軽減しながら、モダンな印象に仕上げる効果があります。
写真は、裾変形ストレートバランスに、プリーツ飾りを加えたもの。このように、バランスのデザインはとても自由です。
バランスはたいてい、パーツごとに面ファスナーで施工するので、つけはずしは自由自在。気分によってさまざまなアレンジのバリエーションが楽しめます。
このように、意外と奥の深いウィンドウトリートメント。その楽しい世界を、これからもご紹介させていただきます。どうぞお楽しみに!
参考:『窓装飾プランナーBOOK』(日本インテリアファブリックス協会)、『インテリアスタイリング事典』(塩谷博子著、川島インターナショナル)
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Masumi Nagashima Designさんがおっしゃるように、ウィンドゥトリートメントは、インテリアの背景となる場合がほとんどですが、全体のバランスを取り持ちお互いを引き立てる重要な役割があるので大切ですよね。
エンドユーザーの皆様もきっと、どうせ必要なものならば素敵なウィンドゥトリートメントを希望していらっしゃると思います。
次回はより取り入れやすいスタイルを中心に、取り上げさせていただきますね。
私達はカーテン・ウィンドウトリートメントはインテリアの背景というよりインテリアそのもの、主役の一つと捉えています。もちろん単体では成立しませんので他のものとのトータルバランスが重要ですね。
バランスは良く提案しますが、バランスにはむしろ高さを強調したり窓周りをより大きく見せる効果があることはまだまだ知られていないと思います。基本的にマンションの造りである当店内のバランスをめくったりしてお客様に見せて説明すると「あ~、本当だぁ。」というリアクションを良く頂きます。
天井も窓も低く、横長の窓が多い日本の家屋だからこそ高さや大きさを強調するテクニックが効果的なケースも多いかと思います。
写真は戸建のケースですが、スタイルのお好みは別としてバランスのある時、ない時では結構違いがあるように思います。
デコラドール様、バランス施工 before & after の画像まで付けてくださりありがとうございます。インテリアのグレードアップはもちろん、高さを強調し窓を大きく見せる効果が一目瞭然ですね。
ぜひ多くの皆様に気軽に挑戦してみていただきたいです。