世界のHouzzから:キッチンを暮らしの真ん中におく「オープンプラン」のLDKが世界で人気を集める理由は?
キッチンとダイニングやリビングを一体化して暮らしの中心におく「オープンプラン」が世界中で支持されています。各国のHouzzユーザー調査やプロへの取材をもとにその理由を分析し、キッチンの今後のトレンドを予測しました。
Victoria Harrison
2016年1月18日
近年人気が上昇している「オープンプラン」の間取り。最近は、リビングやダイニングとキッチンを一体化させて、空間をゆったりととるこの間取りを家づくりでもっとも重要なポイントと考える人も多いようです。この記事の作成時点で、Houzzウェブサイトに掲載されている「オープンプラン」の写真は60万点以上。ライフスタイルの選択肢として人気が高く、広く支持されていることがよくわかります。
では、オープンプランがこれほど流行する理由とは何でしょう?そして、オープンプランに暮らすプラスとマイナスとは?今回、一般のHouzzユーザーとインテリア・建築のプロの双方を対象にこの質問を投げかけたところ、興味深い回答を得ることができました。さらに、多機能空間として進化するこれからのオープンプランも見えてきました。
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「新しいキッチンのあり方」をテーマにした応募作品を対象に、ユーザーの皆様の投票による審査を行い、入賞作品を決定します。投票は、お気に入りの作品を選んで[いいね!]ボタンを押すだけです!投票してくださった方の中から、抽選で30名様に豪華商品をプレゼントいたします。
★投票はこちらのページからお願いします!
★投票期間は2016年1月27日まで。
★プレゼント賞品の詳細はこちらのページをご覧ください。
皆さまの投票をお待ちしています!
では、オープンプランがこれほど流行する理由とは何でしょう?そして、オープンプランに暮らすプラスとマイナスとは?今回、一般のHouzzユーザーとインテリア・建築のプロの双方を対象にこの質問を投げかけたところ、興味深い回答を得ることができました。さらに、多機能空間として進化するこれからのオープンプランも見えてきました。
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オープンプランとは?
英語のopen planの意味とは、あるイギリスの英語辞典によると「場所と場所のあいだに仕切り壁がほとんどない、あるいは全くないこと」。一般的には、家の中で中心的な生活空間であるキッチン・リビングルーム・ダイニングルームがひと続きになった開放感のあるレイアウトを指します。それぞれを独立した部屋とせず、仕切り壁を減らし、みんなが集まる共用リビングスペースを作り出すレイアウトです。(もちろん厳密に言うとベッドルームやバスルームについてもオープンプランと言うことは可能ですが、この記事では上記のようなリビングスペースについて「オープンプラン」という言葉を使いたいと思います。)
ドイツのプロ、〈IFUB〉のベルンハルト・クルツさんは、「(ドイツでは)オープンプランを好む傾向が強いですね。私たちが依頼される仕事の中でも、ほとんどすべてのリノベーションプロジェクトでオープンプランを希望されます。規模の大小はありますが、場所はたいていリビングルーム、ダイニングルーム、キッチンです。ホームオフィスやベッドルームは、従来通り独立した部屋にすることが好まれています」と言います。
英語のopen planの意味とは、あるイギリスの英語辞典によると「場所と場所のあいだに仕切り壁がほとんどない、あるいは全くないこと」。一般的には、家の中で中心的な生活空間であるキッチン・リビングルーム・ダイニングルームがひと続きになった開放感のあるレイアウトを指します。それぞれを独立した部屋とせず、仕切り壁を減らし、みんなが集まる共用リビングスペースを作り出すレイアウトです。(もちろん厳密に言うとベッドルームやバスルームについてもオープンプランと言うことは可能ですが、この記事では上記のようなリビングスペースについて「オープンプラン」という言葉を使いたいと思います。)
ドイツのプロ、〈IFUB〉のベルンハルト・クルツさんは、「(ドイツでは)オープンプランを好む傾向が強いですね。私たちが依頼される仕事の中でも、ほとんどすべてのリノベーションプロジェクトでオープンプランを希望されます。規模の大小はありますが、場所はたいていリビングルーム、ダイニングルーム、キッチンです。ホームオフィスやベッドルームは、従来通り独立した部屋にすることが好まれています」と言います。
オープンプランを選ぶ3つの理由
いったいどんなところがオープンプランの魅力なのでしょう?
〈ブラウン+ブラウン・アーキテクツ〉のアンドリュー・ブラウンさんは次のように言います。「イギリスでは、オープンプランは相変わらず大人気ですね。現代のライフスタイル、特に家族世帯の暮らしにうまく合っているからだと思います。従来のフォーマルなダイニングルームはかなり人気が落ちていて、その代わりにオープンプランが増えてきています。」
地価の高いイギリスで建築家がしばしば依頼されるのが、小さなヴィクトリアン様式やジョージアン様式の住まいを「広げる」こと。部屋と部屋を仕切る壁を取り壊してつなげ、明るく風通しの良い、人が集まる空間を作るのです。
「オープンプランの設計を依頼されることはよくありますが、逆にオープンプランの空間を個別の部屋に分けてほしいと言われることはほとんどありません」とブラウンさん。
いったいどんなところがオープンプランの魅力なのでしょう?
〈ブラウン+ブラウン・アーキテクツ〉のアンドリュー・ブラウンさんは次のように言います。「イギリスでは、オープンプランは相変わらず大人気ですね。現代のライフスタイル、特に家族世帯の暮らしにうまく合っているからだと思います。従来のフォーマルなダイニングルームはかなり人気が落ちていて、その代わりにオープンプランが増えてきています。」
地価の高いイギリスで建築家がしばしば依頼されるのが、小さなヴィクトリアン様式やジョージアン様式の住まいを「広げる」こと。部屋と部屋を仕切る壁を取り壊してつなげ、明るく風通しの良い、人が集まる空間を作るのです。
「オープンプランの設計を依頼されることはよくありますが、逆にオープンプランの空間を個別の部屋に分けてほしいと言われることはほとんどありません」とブラウンさん。
1.ふれあいを促進する
オープンプランにすることで、住まい手の空間の使い方や団らんのあり方も変わってきます。
メルボルンの建築家アンソニー・クラークさんは次のように言います。「家族との団らんを大切にし、つながりを今までより強く感じられる住まいで暮らしたいというクライアントが多いですね。オープンプランには、住む人の心を開き、対話を促す効果があるんです。」
オープンプランにすることで、住まい手の空間の使い方や団らんのあり方も変わってきます。
メルボルンの建築家アンソニー・クラークさんは次のように言います。「家族との団らんを大切にし、つながりを今までより強く感じられる住まいで暮らしたいというクライアントが多いですね。オープンプランには、住む人の心を開き、対話を促す効果があるんです。」
2. 生活空間を屋外へと広げる
クラークさんは、オープンプランのリビングスペースには、外から入ってくる光が増えて屋外とのつながりが増える効果もあると言います。「メルボルンのノースフィッツロイ地域で手掛けた〈エンガワハウス〉プロジェクトは、オープンプランを用いた良い例ですね。家のどこにいても、みんな北からの明るい光を感じることができて、美しく手入れされた中庭に出られるようになっています。」
オーストラリアのHouzzユーザー、カリン・マジウィックさんも、「オーストラリアではやっぱりオープンプランが人気。さらにオープンプランの室内から屋根つきの屋外エリアにつながるデザインがいいですね」と言います。
クラークさんは、オープンプランのリビングスペースには、外から入ってくる光が増えて屋外とのつながりが増える効果もあると言います。「メルボルンのノースフィッツロイ地域で手掛けた〈エンガワハウス〉プロジェクトは、オープンプランを用いた良い例ですね。家のどこにいても、みんな北からの明るい光を感じることができて、美しく手入れされた中庭に出られるようになっています。」
オーストラリアのHouzzユーザー、カリン・マジウィックさんも、「オーストラリアではやっぱりオープンプランが人気。さらにオープンプランの室内から屋根つきの屋外エリアにつながるデザインがいいですね」と言います。
3. 狭い空間を広く使える
小さい家の場合、広さを出すために壁を取り壊してつなげることを選ぶホームオーナーが多くなっています。ドイツの建築家ベルンハルト・クルツさんは「住宅市場で非常に人気の高い地域ではスペースが限られてくるので、小さなアパートメントを最大限に活用することが多くなります」と言います。
ロシアの建築事務所〈アレクサンドラ・フェドロヴァ・アーキテクト〉のアレクサンドラ・フェドロヴァさんも、それほど広くない家の場合、オープンプランを選ぶのは合理的だと言います。「300平方メートル未満のアパートメントの場合、オープンプランにするのは賢い方法だと思います。最近では、アパートメントを購入する際、広々と明るく風通しが良いことを重視する人が増えています。ロシアでは、狭いキッチン付きの小さなアパートメントという環境で育った人が多いので、新しい生活水準を手に入れたいという考えがあるんです。」
さらに、彼女自身の体験も。「私のアパートメントでもオープンプランを選びましたが、一瞬も後悔したことはありません。」
小さい家の場合、広さを出すために壁を取り壊してつなげることを選ぶホームオーナーが多くなっています。ドイツの建築家ベルンハルト・クルツさんは「住宅市場で非常に人気の高い地域ではスペースが限られてくるので、小さなアパートメントを最大限に活用することが多くなります」と言います。
ロシアの建築事務所〈アレクサンドラ・フェドロヴァ・アーキテクト〉のアレクサンドラ・フェドロヴァさんも、それほど広くない家の場合、オープンプランを選ぶのは合理的だと言います。「300平方メートル未満のアパートメントの場合、オープンプランにするのは賢い方法だと思います。最近では、アパートメントを購入する際、広々と明るく風通しが良いことを重視する人が増えています。ロシアでは、狭いキッチン付きの小さなアパートメントという環境で育った人が多いので、新しい生活水準を手に入れたいという考えがあるんです。」
さらに、彼女自身の体験も。「私のアパートメントでもオープンプランを選びましたが、一瞬も後悔したことはありません。」
オープンプランを選ばない3つの理由
オープンプラン支持派から説得力のある意見が出ていますが、反対派の意見にもなるほどと思えるものがあります。一時の流行に過ぎない、という声もあるようです。
イギリスのHouzzユーザーMargretg2 は、「インテリアデザインのほかのトレンドと同様(フラッシュドア、つぶしたヴィクトリアン様式の暖炉、模造石の暖炉周り、アクセントウォールなど)、オープンプランも一時の流行です。流行りが過ぎると、みんな前のオーナーが取り壊した仕切り壁をまた作り直すことになると思います」とコメント。
fizzfan54 が指摘するのはプライバシーの問題。「それぞれの部屋が小さくなりすぎない限り、各部屋が独立しているほうがいい。そうでないと、人が多くて騒がしいときに逃げ場がありません!」
オープンプラン支持派から説得力のある意見が出ていますが、反対派の意見にもなるほどと思えるものがあります。一時の流行に過ぎない、という声もあるようです。
イギリスのHouzzユーザーMargretg2 は、「インテリアデザインのほかのトレンドと同様(フラッシュドア、つぶしたヴィクトリアン様式の暖炉、模造石の暖炉周り、アクセントウォールなど)、オープンプランも一時の流行です。流行りが過ぎると、みんな前のオーナーが取り壊した仕切り壁をまた作り直すことになると思います」とコメント。
fizzfan54 が指摘するのはプライバシーの問題。「それぞれの部屋が小さくなりすぎない限り、各部屋が独立しているほうがいい。そうでないと、人が多くて騒がしいときに逃げ場がありません!」
1. 料理の匂いが問題になることも
オープンプランの中心となることが多いのがキッチンです。2015年にHouzzで実施したキッチントレンド調査では、同年にキッチンの新築やリノベ、リフォームを行うイギリスのホームオーナーのうち、半数以上がオープンプランのデザインを計画しているという結果になりました。カナダで行った同様の2015年の調査でも、ほかの部屋へと開かれたキッチンを作る予定という回答が48%でした。
しかし、キッチンはHouzzコミュニティで白熱の議論が繰り広げられたテーマでもあります。多くの人が注目したのが、料理の匂いと汚れた食器の問題です。
スペインのHouzzユーザー、ルイザ・ラモスさんは「オープンデザインのキッチンは好きですが、家族が多くてキッチンを使う時間が長い家では困ることもあるのでは。毎回料理の匂いが家じゅうに広がって、とくに冬場はかなり匂いがこもってしまいます」と言います。
オープンプランの中心となることが多いのがキッチンです。2015年にHouzzで実施したキッチントレンド調査では、同年にキッチンの新築やリノベ、リフォームを行うイギリスのホームオーナーのうち、半数以上がオープンプランのデザインを計画しているという結果になりました。カナダで行った同様の2015年の調査でも、ほかの部屋へと開かれたキッチンを作る予定という回答が48%でした。
しかし、キッチンはHouzzコミュニティで白熱の議論が繰り広げられたテーマでもあります。多くの人が注目したのが、料理の匂いと汚れた食器の問題です。
スペインのHouzzユーザー、ルイザ・ラモスさんは「オープンデザインのキッチンは好きですが、家族が多くてキッチンを使う時間が長い家では困ることもあるのでは。毎回料理の匂いが家じゅうに広がって、とくに冬場はかなり匂いがこもってしまいます」と言います。
2. キッチンは騒音が多いもの
ウクライナのHouzzユーザー、オレナ・タックさんは「我が家の場合は、独立したキッチンはマストです。私はみんなが寝ている時間に料理をすることが多いので、ブレンダーやミキサーを回したり、包丁で材料を切ったりするにもドアを締め切ることが必要になります」という意見。でも、オープンプランを認めるところも。「料理以外のこと、つまり食事したり、映画を観たり、趣味のことをしたり、休息したり、お喋りしたり、そういう場所は1つのオープンプラン空間にまとめれば、家族の間でコミュニケーションが取りやすくなるかもしれませんね。」
ロシアの建築家、アレクサンドラ・フェドロヴァさんは「理想的には、キッチンが2つあること。1つはオープンプランでリビング空間とつながったキッチン、もう1つは料理するためだけのキッチン。うちの事務所では田園地帯にある大きな家でこの間取りを使うことが多いですね」と言います。
ウクライナのHouzzユーザー、オレナ・タックさんは「我が家の場合は、独立したキッチンはマストです。私はみんなが寝ている時間に料理をすることが多いので、ブレンダーやミキサーを回したり、包丁で材料を切ったりするにもドアを締め切ることが必要になります」という意見。でも、オープンプランを認めるところも。「料理以外のこと、つまり食事したり、映画を観たり、趣味のことをしたり、休息したり、お喋りしたり、そういう場所は1つのオープンプラン空間にまとめれば、家族の間でコミュニケーションが取りやすくなるかもしれませんね。」
ロシアの建築家、アレクサンドラ・フェドロヴァさんは「理想的には、キッチンが2つあること。1つはオープンプランでリビング空間とつながったキッチン、もう1つは料理するためだけのキッチン。うちの事務所では田園地帯にある大きな家でこの間取りを使うことが多いですね」と言います。
3. オープンプランは収納が少なく、見た目も乱雑になりがち
壁を撤去すれば、そのぶん収納を作る場所も減ってしまいます。ほとんどのホームオーナーにとって収納は重要なポイントですので、これがオープンプランにしたくない理由の1つになっています。
ドイツのHouzzユーザー、Ich Du は、「オープンプランのリビングキッチンは、明るいし広く見えるし素敵だと思います。でも、キッチンが汚れているときにお客さんから見えるのは嫌ですね。私の理想は、家族で毎日の食事ができる広いキッチンがあって、別途リビングルームの中にお客さんが来たときに食事をするダイニングエリアを作ることです」という意見。
ロシアのHouzzユーザー、Oxana1963は「キッチンがもともと広くないなら、ほかの部屋とつなげることで一層狭くなってしまいます。キャビネットや冷蔵庫を並べられる壁がなくなってしまうわけですから」とコメント。
壁を撤去すれば、そのぶん収納を作る場所も減ってしまいます。ほとんどのホームオーナーにとって収納は重要なポイントですので、これがオープンプランにしたくない理由の1つになっています。
ドイツのHouzzユーザー、Ich Du は、「オープンプランのリビングキッチンは、明るいし広く見えるし素敵だと思います。でも、キッチンが汚れているときにお客さんから見えるのは嫌ですね。私の理想は、家族で毎日の食事ができる広いキッチンがあって、別途リビングルームの中にお客さんが来たときに食事をするダイニングエリアを作ることです」という意見。
ロシアのHouzzユーザー、Oxana1963は「キッチンがもともと広くないなら、ほかの部屋とつなげることで一層狭くなってしまいます。キャビネットや冷蔵庫を並べられる壁がなくなってしまうわけですから」とコメント。
4.プライバシーがない
オープンプランにしてみたけれど、以前のような独立した部屋のレイアウトに戻したいと考えているホームオーナーもいます。Oxana1963 もその1人。「今の新しいアパートメントではキッチンとリビングルームをつなげたんですが、どうやって元に戻そうかと考えているところです。」
彼女が感じたオープンプランの問題点の1つは、散らかっているときのこと。「お客さんが来ていると、どうしても汚れた鍋やお皿などが見えてしまって、リビングルームの印象が悪くなってしまいます。」
さらに「リビングルームがもう1つあったり別に書斎があったりするならいいですが、そうでないと、夫婦の1人が友達とお茶を飲みながらじっくり話したいのに、もう1人が同じリビングでテレビを見たり本を読んでいたりすると都合が悪いですよね。だからといってベッドルームで話をするのも変だし」とコメント。
オープンプランにしてみたけれど、以前のような独立した部屋のレイアウトに戻したいと考えているホームオーナーもいます。Oxana1963 もその1人。「今の新しいアパートメントではキッチンとリビングルームをつなげたんですが、どうやって元に戻そうかと考えているところです。」
彼女が感じたオープンプランの問題点の1つは、散らかっているときのこと。「お客さんが来ていると、どうしても汚れた鍋やお皿などが見えてしまって、リビングルームの印象が悪くなってしまいます。」
さらに「リビングルームがもう1つあったり別に書斎があったりするならいいですが、そうでないと、夫婦の1人が友達とお茶を飲みながらじっくり話したいのに、もう1人が同じリビングでテレビを見たり本を読んでいたりすると都合が悪いですよね。だからといってベッドルームで話をするのも変だし」とコメント。
オープンプランが世界中で人気となった理由は?
デザインの世界でもグローバル化が進み、アイデアが国境を越えて広がり国際的なトレンドを生み出すようになりました。これがオープンプランの流行にも影響しているのでしょうか?
スペインの建築事務所〈PKMN アルキテクトゥラ〉のエンリケ・エスピノサさんは、デザインのアイデアが世界規模で伝わるようになったことが、オープンプランの人気にも関係していると考えます。「地中海地域の伝統に従うスペインの建築では、もともとオープンプランのレイアウトは使われてきませんでした。」でも、それが徐々に変化しているそうです。「グローバル化が進んで、いろんなタイプの家、特にイギリスやアメリカの住宅をテレビで見る機会が増えました。また、IKEAの店舗にあるような部屋のモデルに手軽に触れる機会もできて、身近にあるインテリアスタイルの幅が広がっているんです。」
エスピノサさんは、こうしてグローバルなトレンドに触れることが、徐々に国内のデザインにも影響を与えていると言います。伝統的なスペイン式の住まいとは「夫婦と子ども2人が暮らし、子どもたちは20代前半で家を出ることを想定している」もので、新しく入ってきたスタイルとは大きく異なるそうですが、「少しずつ、こういったスタイルのほうが現代の生活に合っているのかも、と考え始めるようになるんです。」
デザインの世界でもグローバル化が進み、アイデアが国境を越えて広がり国際的なトレンドを生み出すようになりました。これがオープンプランの流行にも影響しているのでしょうか?
スペインの建築事務所〈PKMN アルキテクトゥラ〉のエンリケ・エスピノサさんは、デザインのアイデアが世界規模で伝わるようになったことが、オープンプランの人気にも関係していると考えます。「地中海地域の伝統に従うスペインの建築では、もともとオープンプランのレイアウトは使われてきませんでした。」でも、それが徐々に変化しているそうです。「グローバル化が進んで、いろんなタイプの家、特にイギリスやアメリカの住宅をテレビで見る機会が増えました。また、IKEAの店舗にあるような部屋のモデルに手軽に触れる機会もできて、身近にあるインテリアスタイルの幅が広がっているんです。」
エスピノサさんは、こうしてグローバルなトレンドに触れることが、徐々に国内のデザインにも影響を与えていると言います。伝統的なスペイン式の住まいとは「夫婦と子ども2人が暮らし、子どもたちは20代前半で家を出ることを想定している」もので、新しく入ってきたスタイルとは大きく異なるそうですが、「少しずつ、こういったスタイルのほうが現代の生活に合っているのかも、と考え始めるようになるんです。」
大注目のテーマ
オープンプランは、Houzzコミュニティでは間違いなくホットな話題。ディスカッションの量がそれを物語っています。
Houzzアメリカでは、この記事の作成時点で、アドバイスコーナーに書きこまれたオープンプランについての相談・コメント数はおよそ77,000件。また、Houzzイギリスで「open-plan help」をタイトルに含むディスカッションを検索すると2,400件もヒット。オーストラリアでは1,400件でした。
これだけたくさんのHouzzユーザーがオープンプランで悩んでいるんですね!
オープンプランは、Houzzコミュニティでは間違いなくホットな話題。ディスカッションの量がそれを物語っています。
Houzzアメリカでは、この記事の作成時点で、アドバイスコーナーに書きこまれたオープンプランについての相談・コメント数はおよそ77,000件。また、Houzzイギリスで「open-plan help」をタイトルに含むディスカッションを検索すると2,400件もヒット。オーストラリアでは1,400件でした。
これだけたくさんのHouzzユーザーがオープンプランで悩んでいるんですね!
アンケートの結果を見てみると
Houzzユーザーを対象に行った非公式のアンケートでは、過半数の人は分離型のレイアウトよりもオープンプランを好むという結果になりました。イギリス、ロシア、スペインでは60%以上がオープンプランを支持。そして、さらにオープンプラン派の割合が大きい国もありました。
それはドイツとオーストラリア。ドイツでは、アンケート回答者5人のうち4人がオープンプランを支持しました。暖かい日差しと青空が広がるオーストラリアでは、4人のうち3人がオープンプラン派。オーストラリアのユーザー、Kerrie Langloy7は「考えるまでもありません。オーストラリア人は屋外を感じられるオープンプランが大好きなんです」とコメント。
Houzzユーザーを対象に行った非公式のアンケートでは、過半数の人は分離型のレイアウトよりもオープンプランを好むという結果になりました。イギリス、ロシア、スペインでは60%以上がオープンプランを支持。そして、さらにオープンプラン派の割合が大きい国もありました。
それはドイツとオーストラリア。ドイツでは、アンケート回答者5人のうち4人がオープンプランを支持しました。暖かい日差しと青空が広がるオーストラリアでは、4人のうち3人がオープンプラン派。オーストラリアのユーザー、Kerrie Langloy7は「考えるまでもありません。オーストラリア人は屋外を感じられるオープンプランが大好きなんです」とコメント。
今後の行方は?
何事にも折衷案というのがあるものです。Houzzユーザーの中からも、オープンプランの引き起こす問題を解決するための興味深いアイデアが出てきました。オーストラリアのユーザーhowde1は、理想的な解決策は「必要に応じて空間を開放したり閉じたりすることができる機能」だと言います。どうやらフレキシブルなリビングスペースが、現代のホームオーナーにとって鍵となるようです。
ドイツのMimi Fuchsは「オープンな空間は美しいですが、時によっては小さい部屋がいくつかある方が使いやすいこともあります。ですから、大きなスライド式の壁やドアでレイアウトが変更できるといいですね」とコメント。
〈ブラウン+ブラウン・アーキテクツ〉のアンドリュー・ブラウンさんも同じ意見。ブラウンさんの事務所でオープンプランを手掛けるときには、「プライバシーがなくならないよう、1人で過ごすスペースも確保できるように注意しています」と言います。
何事にも折衷案というのがあるものです。Houzzユーザーの中からも、オープンプランの引き起こす問題を解決するための興味深いアイデアが出てきました。オーストラリアのユーザーhowde1は、理想的な解決策は「必要に応じて空間を開放したり閉じたりすることができる機能」だと言います。どうやらフレキシブルなリビングスペースが、現代のホームオーナーにとって鍵となるようです。
ドイツのMimi Fuchsは「オープンな空間は美しいですが、時によっては小さい部屋がいくつかある方が使いやすいこともあります。ですから、大きなスライド式の壁やドアでレイアウトが変更できるといいですね」とコメント。
〈ブラウン+ブラウン・アーキテクツ〉のアンドリュー・ブラウンさんも同じ意見。ブラウンさんの事務所でオープンプランを手掛けるときには、「プライバシーがなくならないよう、1人で過ごすスペースも確保できるように注意しています」と言います。
未来のオープンプランの姿とは?
ハーフ&ハーフ
「アバディーンのサウス・クラウン・ストリートで手掛けたプロジェクトでは、オープンプランのキッチン・ダイニングを取り入れました」とブラウンさん。「当初クライアントは1階にあった3部屋を全部つなげたかったのですが、文化財に指定されている建物なので制約があり、家の裏側の部屋をつなげる許可しか下りませんでした。でも今考えると、オープンプランと分離型レイアウトのいいところが半分ずつ取り入れられたので、クライアントも独立したリビングルームを残して正解だったと喜んでいます。」
ハーフ&ハーフ
「アバディーンのサウス・クラウン・ストリートで手掛けたプロジェクトでは、オープンプランのキッチン・ダイニングを取り入れました」とブラウンさん。「当初クライアントは1階にあった3部屋を全部つなげたかったのですが、文化財に指定されている建物なので制約があり、家の裏側の部屋をつなげる許可しか下りませんでした。でも今考えると、オープンプランと分離型レイアウトのいいところが半分ずつ取り入れられたので、クライアントも独立したリビングルームを残して正解だったと喜んでいます。」
多機能な空間
〈PKMN Arquitectura〉が編み出した解決案は、オープンプランと分離型レイアウトを自在に行き来できるデザイン。写真のように回転する壁の付いた建物にすることで、多様な空間の使い方が可能になりました。
同事務所のエンリケ・エスピノサさんはこう言います。「今は地価が高くなり、1平方メートルも無駄にできません。だからこそ住まいの未来は、空間の可能性を最大に引き出し、多機能化することです。家の中の半分しか使っていないような時間をなくして、家全体を常にフル活用できるようなデザインにすると、ほかのメリットに加えて物件の価値も上がります。」
〈PKMN Arquitectura〉が編み出した解決案は、オープンプランと分離型レイアウトを自在に行き来できるデザイン。写真のように回転する壁の付いた建物にすることで、多様な空間の使い方が可能になりました。
同事務所のエンリケ・エスピノサさんはこう言います。「今は地価が高くなり、1平方メートルも無駄にできません。だからこそ住まいの未来は、空間の可能性を最大に引き出し、多機能化することです。家の中の半分しか使っていないような時間をなくして、家全体を常にフル活用できるようなデザインにすると、ほかのメリットに加えて物件の価値も上がります。」
住む人に合わせたオーダーメイド
〈deSYgn by JM2〉のインテリアデザイナー、ジュリッサ・メディナ・モレノさんは「フランスのホームオーナーは、自然光を取り入れて風通しをよくするため、できるだけオープンな空間を望む傾向があります」と言います。
「とはいえ、(完全にオープンな)ロフトスタイルの流行は過ぎ去りました。今はみんな、壁はなくても家具を使って空間を区切りたいと考えるようになっています。そのため家具の特注オーダーが増えていますね。建築家やインテリアデザイナーが設計し、専門の職人が作っています。」
〈deSYgn by JM2〉のインテリアデザイナー、ジュリッサ・メディナ・モレノさんは「フランスのホームオーナーは、自然光を取り入れて風通しをよくするため、できるだけオープンな空間を望む傾向があります」と言います。
「とはいえ、(完全にオープンな)ロフトスタイルの流行は過ぎ去りました。今はみんな、壁はなくても家具を使って空間を区切りたいと考えるようになっています。そのため家具の特注オーダーが増えていますね。建築家やインテリアデザイナーが設計し、専門の職人が作っています。」
家族のニーズの変化に合わせて住まいも変わっていく
これからオープンプランのレイアウトはどう進化し、私たちの家はどんなふうに変わっていくのか、とても楽しみなところです。「住む人のニーズは常に変わり続けていくので、建物もそれに適応することが求められます」とアンドリュー・ブラウンさんは言います。「20年後の家族の暮らしがどう変化しているか予測するのは難しいですが、住宅価格の上昇などに伴って、複数世帯が同居する家族形態が増えていくかもしれません。そのような変化に合わせて現在のオープンプランのトレンドにどんな影響が表れるか、興味深いところですね。」
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英国でもいわゆるオープンプランタイプは人気です。
ただ、日本でいうオープンプランと違うのは、多くの場合、既存の一戸建てやテラスハウスに、増築でファミリールームをつくり、ここに大きなキッチンとカウンター、ダイニングにリビングエリアも併設し、家族がカジュアルに過ごせる空間としている点です。
つまり、フォーマルなリビングダイニングは残し、お客様にはそちらでももてなしをしますし、大人だけで落ち着ける空間も残っているということです。子供たちも、客人が来ても気兼ねする必要はありません。臭いや音の問題もないのです。
いわゆる日本のマンションタイプでは、なかなかこのようなアレンジは難しく、臭いや音、プライバシーの問題は残ると思います。しかしそれでもオープンキッチンを人生のある時期お勧めしたいのには、理由があります。
それについては、以下のアイディアブックで紹介していますので、よろしければどうぞご覧ください。
http://www.houzz.jp/ideabooks/57985479/thumbs
Отметил следующее. Цели, которые ставят перед собой приверженцы открытой планировки. Замечания тех, кто столкнулся с недостатками открытой планировки в городской квартире. Тенденции относительно использования мебели в качестве архитектурного элемента зонирования. В целом все содержание интересно и познавательно.