Houzzツアー:海と風と木立をとりこんだ、モダンで重厚な海辺の住まい
周囲の自然との融合とデザイン性の両立を目指し、建築家と造園設計家が協力して、コンクリートと木を使った現代的で重厚な住まいを作り上げました。
Bryan Anthony
2015年12月7日
現代的でありながらも、息をのむような周辺環境を最大に生かし、調和した家。父親と2人の子どもたちが欲しかったのはそんな住まいでした。崖の岩場や水辺に調和する素材を組み合わせ、自然への敬意とデザイン性を両立させたモダンな美しい家になりました。
どんなHouzz?
居住者:ホームオーナーと2人の子どもたち
所在地:ワシントン州ベリンガム
規模:ベッドルーム×3、バスルーム(トイレ含む)×3
設計:〈マクレラン・アーキテクツ〉
造園設計:〈シェルターベルト〉
崖の側面に組み込まれたような形で立つ家。外壁の素材は未塗装のシダー材、コンクリート、ガラスという組み合わせだ。眺めの美しい崖の上の道路を走っているとついドライブウェイへの入口を見落としてしまいそうだが、そこから急な坂を下ると家にたどり着く。
居住者:ホームオーナーと2人の子どもたち
所在地:ワシントン州ベリンガム
規模:ベッドルーム×3、バスルーム(トイレ含む)×3
設計:〈マクレラン・アーキテクツ〉
造園設計:〈シェルターベルト〉
崖の側面に組み込まれたような形で立つ家。外壁の素材は未塗装のシダー材、コンクリート、ガラスという組み合わせだ。眺めの美しい崖の上の道路を走っているとついドライブウェイへの入口を見落としてしまいそうだが、そこから急な坂を下ると家にたどり着く。
造園設計家のノア・ブッカーさんは、敷地の海岸部分に土着の植物や砂浜に自生する草を植え、もとの水辺の様子を再現した。建築家のリーガン・マクレランさんは「コンクリートはここの岩とマッチしますし、シダー材は木立と調和します。そしてガラスを使いどの部屋からも外の景色を楽しめるようにしました」と言う。
およそ300×150センチのシダー材の玄関ドアは、斧に似た古来の木工道具、ちょうなを使って作った。「手で削って作ったドアは、彫り跡やランダムな手触りが美しくて、機械で作ったものには出せない味があります」とマクレランさん。
Houzzに掲載されている玄関の写真をもっと見る
Houzzに掲載されている玄関の写真をもっと見る
1階には4枚のスライド式ドアがあり、レールの上をスライドさせて脇に寄せれば、壁一面が開いてビーチに面した裏庭へとつながる。キッチンのカウンターに集まった家族や友人たちも、すぐに外のラウンジに移動することができる。カウンタートップは長さおよそ4.3メートルで、自然の形をそのまま残したモミ材の一枚板だ。
寒くなってくると、家族が集まるのは薪の暖炉のそば。炉の周りには現場打ちコンクリート、その上部には焼き仕上げを施したシダー材を使っている。「シダーはまずブロートーチを使って焼き、それから金属製泡だて器を使って素材感を出して、最後に透明なニスを塗って仕上げました」とマクレランさん。
コンクリートの炉周りとベンチが、研磨コンクリートの床と薪置き場の上に浮かぶような印象に。「アメリカ北西部の寒い冬の夜には、薪はたくさん用意しておくに越したことはありません」とマクレランさん。
こちらの記事もおすすめ:
人が自然と集う、中心に暖炉のある家
こちらの記事もおすすめ:
人が自然と集う、中心に暖炉のある家
最上階全体を使ったマスタースイート。中央に位置するベッドルームの壁は、1階の暖炉と同じ焼き仕上げのシダー材。
Houzzに掲載されているベッドルームの写真をもっと見る
Houzzに掲載されているベッドルームの写真をもっと見る
ベッドルームのスライド式ドアの向こうは、息をのむようなベリンガム湾の眺めが楽しめる屋外バルコニー。
Houzzに掲載されているデッキやバルコニーの写真をもっと見る
Houzzに掲載されているデッキやバルコニーの写真をもっと見る
マスターベッドルームには、セメントのパーティション壁を囲むかたちで両側にシンクがある。洗面台のカウンタートップは磨かれた黒御影石。床暖房の放射熱で裸足でも温かい。
Houzzに掲載されている洗面室の写真をもっと見る
Houzzに掲載されている洗面室の写真をもっと見る
仕切りのないシャワースペースと、その前には置き型のバスタブ。ガラスのドアが外側に開いて海の風を通しつつ、胴までの高さのガラスのパーティションがあるので、眺めを遮ることなく入浴中のプライバシーを確保できる。
Houzzに掲載されているバスルームの写真をもっと見る
Houzzに掲載されているバスルームの写真をもっと見る
おすすめの記事
Houzzツアー (お宅紹介)
軽井沢の究極の隠れ家。地元の土と木でつくった心地のよい別荘
長野と近隣の木や素材をふんだんに使った、地産地消の住まい。まるで森のような空気感を醸し出しています。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
親子の暮らしを穏やかに包み込む、自然素材が心地よい住まい
文/田中祥子
生活に必要な機能が緩やかにつながる間取りを、一つの大きな屋根の下に。建築材料と設備の面がしっかり考えられたデザインは、親子2人の穏やかな暮らしを支えています。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
自分たちの「好き」を詰め込んだ、大阪の建築家の自邸
文/杉田真理子
旅先で集めたアートや小物、ワインなど、夫婦の「好き」が詰まった建築家の自邸。光が差し込む内部の土間の吹き抜けには高さ4mの木もあり、家にいながら自然を感じられる空間となっています。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
個室を作らず余白を楽しむ。住まい手とともに成長する家
文/杉田真理子
京都・岩倉の豊かな景観を満喫しながら、将来のライフスタイルや家族構成の変化にも対応してくれる、可変性のある住まいです。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(国内)
杉と漆喰に包まれた健康的な家。回遊空間に愛猫も大喜び!
Houzzで見つけた建築家に設計を依頼。アイデアを出し合いながら、想像以上に満足のいく家ができました。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
複数世代が生活し、この地で年齢を重ねていくために裏庭に建てられた「付属居住ユニット」
娘の住宅の敷地内に建てられた新しい建物。ミニマリスト風でありつつ温かみのある空間と、美しいプライベートな庭を母親に提供します。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(海外)
広々と暮らせるカリフォルニアの家
1組の夫婦と1人の建築家がHouzzを通じてつながり、「大きいことが常に良いわけではない」ことを証明するような、無駄のない、緑にあふれた家を建てました。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
美しい木立と海の眺めを見渡す、自然と調和したキューブの家
地形から導き出された、自然に抱かれた建築。大胆でモダンなフォルムでありながら、周囲の木立や海の眺めを存分に楽しめる、自然と調和した極上の住宅です。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(国内)
崖の上のショーケースのよう! 驚きと感動が広がる南葉山のシーサイドハウス
文/小川のぞみ
東京在住のオーナー夫妻が、週末の別荘として建てた「非日常」がテーマの家。若くて伸び盛りだと感じた建築家にHouzzで出会い、期待以上の住まいが完成しました。
続きを読む
W.o.w!!
贅沢!
ほんと贅沢ですよね。こんなに近くに海があるなんて。