始めたい、薪ストーブのある暖かい暮らし
この冬、薪ストーブの導入を考えている方へ。薪ストーブの種類や暖房効率、薪の調達と収納場所、気になる煙突の設置と手入れなどについて、プロと使い手に取材してまとめました。
Miki Anzai
2022年12月3日
暖炉・薪ストーブは、欧米では生活の一部となっているが、日本でも生活環境や趣味の多様化により、近年かなり普及してきた。特に薪ストーブは、暖炉より手軽に設置ができ、開閉ドアで燃焼をコントロールできるので、薪の消費量を大幅に減らしながら、暖かさもしっかりと確保できるのが大きな魅力だ。
過去20年間、日本における暖炉・薪ストーブの公式販売台数は、通算145,100台。昨年の販売台数10,800台のうち、98%は据え置き型の薪ストーブという(日本暖炉ストーブ協会調べ)。同協会によると、もともと現在のような形式の薪ストーブが一般家庭に普及したのは、1740年代にアメリカ建国の父ベンジャミン・フランクリンが、鉄製の箱に開閉式のドアを付け、鋼板の煙突をつけた薪ストーブを考案したのがきっかけという。それまで主流だった暖炉は、煙突から外に暖かい空気が逃げていたが、箱形ストーブにドアを付けたことで暖房効率が飛躍的に向上し、世界中で人気となったそうだ。
また、フランクリンが、未来の薪ストーブ開発に自分の設計を活用して欲しいと、あえて特許申請しなかったことも、薪ストーブ普及の後押しになっている。今や、薪ストーブはその種類の多さに、どの機種を導入すべきか迷ってしまうほどだ。今回は、薪ストーブの種類や選び方、設置における留意点などを、国内のプロやオーナーに取材した。
過去20年間、日本における暖炉・薪ストーブの公式販売台数は、通算145,100台。昨年の販売台数10,800台のうち、98%は据え置き型の薪ストーブという(日本暖炉ストーブ協会調べ)。同協会によると、もともと現在のような形式の薪ストーブが一般家庭に普及したのは、1740年代にアメリカ建国の父ベンジャミン・フランクリンが、鉄製の箱に開閉式のドアを付け、鋼板の煙突をつけた薪ストーブを考案したのがきっかけという。それまで主流だった暖炉は、煙突から外に暖かい空気が逃げていたが、箱形ストーブにドアを付けたことで暖房効率が飛躍的に向上し、世界中で人気となったそうだ。
また、フランクリンが、未来の薪ストーブ開発に自分の設計を活用して欲しいと、あえて特許申請しなかったことも、薪ストーブ普及の後押しになっている。今や、薪ストーブはその種類の多さに、どの機種を導入すべきか迷ってしまうほどだ。今回は、薪ストーブの種類や選び方、設置における留意点などを、国内のプロやオーナーに取材した。
冬の主役
夕景に美しく佇む薪ストーブは、長野県のストーブ工房 山林舎でオーダーメイドしたもの。ただ炎を眺めたい、暖を取りたいという理由だけで設置したのではなく、「お料理も作りたい」という施主の要望で、庫内にダッチオーブンを送り込みやすく(滑りやすく)するためのリブ(突起状をした補強部分)も特注した。また一般的な既製のストーブでは、ガラス面が扉になっているが、このストーブには脇に扉がついているため、ガラス面を確保しながら、スマートなデザインを実現している。空調設備は、この薪ストーブだけという自然派住宅。吹き抜けを突き抜けて伸びる長い煙突も圧巻だ。
この家のHouzzツアーを読む:
都心で働きリゾートに暮らす。40代夫婦が都内マンションの予算で手に入れた心豊かな暮らし
夕景に美しく佇む薪ストーブは、長野県のストーブ工房 山林舎でオーダーメイドしたもの。ただ炎を眺めたい、暖を取りたいという理由だけで設置したのではなく、「お料理も作りたい」という施主の要望で、庫内にダッチオーブンを送り込みやすく(滑りやすく)するためのリブ(突起状をした補強部分)も特注した。また一般的な既製のストーブでは、ガラス面が扉になっているが、このストーブには脇に扉がついているため、ガラス面を確保しながら、スマートなデザインを実現している。空調設備は、この薪ストーブだけという自然派住宅。吹き抜けを突き抜けて伸びる長い煙突も圧巻だ。
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こちらの長野県佐久市の個人邸では、地元の薪ストーブ屋さんと相談し、モルソー社の薪ストーブを導入。煙突施工もストーブ設置も、工務店ではなく、この薪ストーブ屋さんの手によるものだ。ストーブを土間に設置したのは、灰や薪の木くずが床に落ちた時に掃除がしやすいこと、万が一、火の粉が飛んだ時に焦げないことから。また、コンクリートの土間に蓄熱させることで、一番冷える窓辺を温めたいからだ。土間部分は勾配天井の一番天井高の低い位置にあるので、そこにストーブを置くことで、高天井方向に暖気をのぼらせ、さらに高天井に設けたシーリングファンで天井あたりの暖気を下方に動かし、家全体を暖める効果も狙っている。とはいえ、この建物では床暖房(写真右側)も備えている。ストーブは、着火に時間がかかること、薪の在庫をきらしていると使えないこと、施主がさらに高齢になった場合なども考慮してのことだ。
この薪ストーブは、デンマークのHWAM社(日本ではディーエルディー扱い)のオーブン付きストーブ:クラシック4。パティオ(中庭)のある都内の個人邸のリビング・ダイニングの中心的存在として設置されている。これは施主が探してきたものだそうで、機能的で、ほどよい丸みを持ったフォルムが、部屋のアクセントにもなっている。
放熱形式の違い
薪ストーブの分類の仕方にはいろいろあるが、熱の放射方式の違いでみると、輻射式と対流式に大きく分けられる。こちらは、アメリカのバーモントキャスティングス社(日本ではファイヤーサイド扱い)の定番「アンコール」だが、上の個人邸の北欧箱形ストーブと同じ輻射式だ。輻射式とは、単純に本体から直接輻射熱を周囲に放散させるタイプのこと。一方、対流式は本体外側を二層構造にし、外層で輻射熱をいったんさえぎって、層の中で暖められた空気を放出するタイプだ。どちらが暖かいということではなく、対流式のほうが、本体に「遮熱板」がついている分、より背面や側面の壁に近づけることができるので、あまり広くない家向きである。
ちなみに、このアンコールは、3~4年に一度、触媒(=キャタリティックコンバスター)を交換する必要がある。触媒は、大気汚染の原因である煙に含まれる未燃焼ガスと粒子をストーブ内で効率的に再燃焼させるので、排出される汚染物質や、煙突内に不着するクレオソート(木を燃やしたときに発生するヤニのようなもの)を90%まで削減することができる。したがって、このような触媒方式は、住宅街にある家屋や、エコな暮らしをしたい人向きといえる。ただし、触媒は消耗品で業者に頼んで交換しなければならないケースが多いため、初心者は、非触媒方式でシンプルな構造のストーブを好む傾向にあるという。
薪ストーブの分類の仕方にはいろいろあるが、熱の放射方式の違いでみると、輻射式と対流式に大きく分けられる。こちらは、アメリカのバーモントキャスティングス社(日本ではファイヤーサイド扱い)の定番「アンコール」だが、上の個人邸の北欧箱形ストーブと同じ輻射式だ。輻射式とは、単純に本体から直接輻射熱を周囲に放散させるタイプのこと。一方、対流式は本体外側を二層構造にし、外層で輻射熱をいったんさえぎって、層の中で暖められた空気を放出するタイプだ。どちらが暖かいということではなく、対流式のほうが、本体に「遮熱板」がついている分、より背面や側面の壁に近づけることができるので、あまり広くない家向きである。
ちなみに、このアンコールは、3~4年に一度、触媒(=キャタリティックコンバスター)を交換する必要がある。触媒は、大気汚染の原因である煙に含まれる未燃焼ガスと粒子をストーブ内で効率的に再燃焼させるので、排出される汚染物質や、煙突内に不着するクレオソート(木を燃やしたときに発生するヤニのようなもの)を90%まで削減することができる。したがって、このような触媒方式は、住宅街にある家屋や、エコな暮らしをしたい人向きといえる。ただし、触媒は消耗品で業者に頼んで交換しなければならないケースが多いため、初心者は、非触媒方式でシンプルな構造のストーブを好む傾向にあるという。
暖炉式ストーブ
薪ストーブの放熱形式には、上述の輻射式・対流式に加え、この円すいタイプのように、全面に開口部があり、暖炉のように薪の燃焼する「暖炉式」ストーブもある。暖炉式ストーブは、熱効率はあまりよくないが、シンプルで機能的なデザインと、バーベキューなどを楽しめるレジャー性で、根強い人気だ。
薪ストーブの放熱形式には、上述の輻射式・対流式に加え、この円すいタイプのように、全面に開口部があり、暖炉のように薪の燃焼する「暖炉式」ストーブもある。暖炉式ストーブは、熱効率はあまりよくないが、シンプルで機能的なデザインと、バーベキューなどを楽しめるレジャー性で、根強い人気だ。
材質による違い
薪ストーブの種類は、〈放熱形式〉や〈触媒利用〉の有無の違いだけでなく、〈材質〉による違いもポイントとなる。この建物に設置されているのは、アメリカ・ダッチウエスト社の鋳物製のストーブ。鋳物製は、暖まりにくいが、蓄熱性に富んでいるので冷めにくい特徴がある。一方、鋼板製のものは、温度上昇、下降ともに早い(蓄熱性が低い)素材だが、加工が容易で、デザイン性に富んだものが多い。この他に、ソープストーン(石鹸石)などの天然石でファイアーボックスを組み立てたものもある。蓄熱性が高く、鋳物製や鋼板本体に組み合わせて使われると、単色の無骨な雰囲気ががらっと変わって優雅になるため、意匠性に優れたストーブだ。が、重量があるため根太(ねだ:床板を支えるため、床の下に渡す横木)の補強などが必要になる場合がある。
薪ストーブの種類は、〈放熱形式〉や〈触媒利用〉の有無の違いだけでなく、〈材質〉による違いもポイントとなる。この建物に設置されているのは、アメリカ・ダッチウエスト社の鋳物製のストーブ。鋳物製は、暖まりにくいが、蓄熱性に富んでいるので冷めにくい特徴がある。一方、鋼板製のものは、温度上昇、下降ともに早い(蓄熱性が低い)素材だが、加工が容易で、デザイン性に富んだものが多い。この他に、ソープストーン(石鹸石)などの天然石でファイアーボックスを組み立てたものもある。蓄熱性が高く、鋳物製や鋼板本体に組み合わせて使われると、単色の無骨な雰囲気ががらっと変わって優雅になるため、意匠性に優れたストーブだ。が、重量があるため根太(ねだ:床板を支えるため、床の下に渡す横木)の補強などが必要になる場合がある。
省スペース向き
都心で働くN夫妻の軽井沢の15坪の別荘に設置された薪ストーブ。とにかく合理性を追求したコンパクトな設計で、空間もコストも最小限に抑えたため、狭いスペースに設置でき、蓄熱性が高いデンマーク製の鋳物ストーブ「スキャン アンデルセン 4」を導入している。ストーブは、片流れの屋根によってできる最も天井の高い場所にレイアウト。そうすることで、室内に煙突を留め、煙突の暖気も室内に留められるからだ。また、平屋の懸念事項として、「煙突の長さを確保するために、屋根から出る煙突が長くなると、雪で倒れやすくなったり、風であおられたり、事故も増えるから」と語るのは、この居心地のよい別荘を設計したアトリエ137の鈴木宏幸さん。「一般的に煙突の長さは4.5m程度必要で、長くまっすぐであるほど、上昇気流がおきやすく、適切に排気され、薪もよく燃えて、しっかり温度が上がります」とのこと。また、玄関の三和土(たたき。写真奥)を少しだけ広く取って、そこに薪ストーブをレイアウトすることで、薪を置くスペースなど汚れやすいものに室内を散らかすことなく、快適なスペースを保てるように考えられている。
都心で働くN夫妻の軽井沢の15坪の別荘に設置された薪ストーブ。とにかく合理性を追求したコンパクトな設計で、空間もコストも最小限に抑えたため、狭いスペースに設置でき、蓄熱性が高いデンマーク製の鋳物ストーブ「スキャン アンデルセン 4」を導入している。ストーブは、片流れの屋根によってできる最も天井の高い場所にレイアウト。そうすることで、室内に煙突を留め、煙突の暖気も室内に留められるからだ。また、平屋の懸念事項として、「煙突の長さを確保するために、屋根から出る煙突が長くなると、雪で倒れやすくなったり、風であおられたり、事故も増えるから」と語るのは、この居心地のよい別荘を設計したアトリエ137の鈴木宏幸さん。「一般的に煙突の長さは4.5m程度必要で、長くまっすぐであるほど、上昇気流がおきやすく、適切に排気され、薪もよく燃えて、しっかり温度が上がります」とのこと。また、玄関の三和土(たたき。写真奥)を少しだけ広く取って、そこに薪ストーブをレイアウトすることで、薪を置くスペースなど汚れやすいものに室内を散らかすことなく、快適なスペースを保てるように考えられている。
薪の収納場所
ストーブを導入する際、薪の収納場所も考えなければならない。上の軽井沢の別荘や、この個人邸のように、リビングより一段下げた場所にストーブを設置し、薪を収納すると、生活空間を乱さずにすむ。
ストーブを導入する際、薪の収納場所も考えなければならない。上の軽井沢の別荘や、この個人邸のように、リビングより一段下げた場所にストーブを設置し、薪を収納すると、生活空間を乱さずにすむ。
さらに、この家では、ホフマン釜で焼かれた味のあるレンガ積みに薪ストーブ(アドヴァン扱い)を埋め込み、そのスリットに薪をぎっしりと積むことで、収納場所をアーティスティックな美しいインテリアにまで昇華させている。床より1mぐらいのところに分厚い鉄板の仕切りを入れてあるので、その下から燃やすのに必要な薪を、簡単に取り出すことができる仕組みになっている。
薪の調達
ところで、そもそも、使用する薪はどこで調達すればよいのか?という質問を、以前の記事「人が自然と集う、中心に暖炉のある家」に対して受けたので、暖炉やストーブのプロやオーナーに調達方法を取材してみた。伐採から薪割・乾燥・保存まで自ら行っているケースもあれば、ネットショップなどで購入しているオーナーもいた。また、造園屋などに頼んで、庭木を伐採して処分する予定のものを無料で回してもらっている人もいた。
ところで、そもそも、使用する薪はどこで調達すればよいのか?という質問を、以前の記事「人が自然と集う、中心に暖炉のある家」に対して受けたので、暖炉やストーブのプロやオーナーに調達方法を取材してみた。伐採から薪割・乾燥・保存まで自ら行っているケースもあれば、ネットショップなどで購入しているオーナーもいた。また、造園屋などに頼んで、庭木を伐採して処分する予定のものを無料で回してもらっている人もいた。
ただし「伐採したばかりの木は、含水率が高く、そのまま燃やすと熱効率が悪いので、日当たりと風通しのよい棚で1~2年自然乾燥させる必要があります」と語るのは、薪ストーブの施工・設置・販売から、メンテナンス・煙突掃除まで手がけるかわはら薪ストーブ本舗の川原和博さん。「家を建てるときに、こうした薪の棚の位置まで考えて計画することが重要」とのアドバイスもあった。
煙突の設計
また、川原さんは「どんなデザインの薪ストーブにしようか?」と悩むよりも、どのように煙突を設計するかを悩んだ方がよい、とも言う。「高性能な薪ストーブでも横引きが長かったり、シングル煙突を使うとその性能を発揮できない」という。薪ストーブは後から交換できても、煙突はなかなか交換できないだけに、煙が室内に出てこない、しっかりとした煙突づくりが重要のようだ。
また、川原さんは「どんなデザインの薪ストーブにしようか?」と悩むよりも、どのように煙突を設計するかを悩んだ方がよい、とも言う。「高性能な薪ストーブでも横引きが長かったり、シングル煙突を使うとその性能を発揮できない」という。薪ストーブは後から交換できても、煙突はなかなか交換できないだけに、煙が室内に出てこない、しっかりとした煙突づくりが重要のようだ。
煙突の掃除
煙突掃除についても、毎年春になったら定期的に行って欲しい、と川原さん。「オーナー自身が屋根に登って、ブラシで煙突内部の煤(スス)を落として掃除できるようにしておくと、メンテナンス費用を削減できるので、おすすめです」とのこと。できない場合は、専門業者に依頼することになる。
煙突掃除についても、毎年春になったら定期的に行って欲しい、と川原さん。「オーナー自身が屋根に登って、ブラシで煙突内部の煤(スス)を落として掃除できるようにしておくと、メンテナンス費用を削減できるので、おすすめです」とのこと。できない場合は、専門業者に依頼することになる。
炉台と炉壁の役割
さて、こちらは、三重県と滋賀県の境にある御在所岳(標高1212m)の麓に建つ、個人邸に導入したノルウェーのヨツール社(日本ではトコナメエプコス扱い)の薪ストーブ。この地域の冬は極寒だが、このストーブ1台で、家中の暖房がまかなえるという。洗面脱衣室を含む1階の全室が暖かく、2階は、熱が天井の勾配に沿って上がってくるので、暑過ぎるくらいだそうだ。床暖房も導入していない。夜の11時くらいまで薪ストーブをつけておくと、朝まで余韻が残っているという。全方面から放出される熱を無駄なく室内へはね返し、その熱から床や壁を守る役割を果たしているのが、炉台と炉壁だ。壁は不燃材下地にレンガ貼りをしており、リビングのナチュラルな木と白い壁にマッチして、心地よい雰囲気を醸し出している。
さて、こちらは、三重県と滋賀県の境にある御在所岳(標高1212m)の麓に建つ、個人邸に導入したノルウェーのヨツール社(日本ではトコナメエプコス扱い)の薪ストーブ。この地域の冬は極寒だが、このストーブ1台で、家中の暖房がまかなえるという。洗面脱衣室を含む1階の全室が暖かく、2階は、熱が天井の勾配に沿って上がってくるので、暑過ぎるくらいだそうだ。床暖房も導入していない。夜の11時くらいまで薪ストーブをつけておくと、朝まで余韻が残っているという。全方面から放出される熱を無駄なく室内へはね返し、その熱から床や壁を守る役割を果たしているのが、炉台と炉壁だ。壁は不燃材下地にレンガ貼りをしており、リビングのナチュラルな木と白い壁にマッチして、心地よい雰囲気を醸し出している。
一口に薪ストーブといっても多種多様で、ニーズに合った機種を選ぶのは大変そうである。見た目だけで選ぶのは、かなりリスクがあるが、高価なものを選べば正解というものでもない。また、煙突や炉台・炉壁、ストーブや薪棚の設置場所などのプランニングも、とても重要だということもわかった。
日本暖炉ストーブ協会の中川眞吾理事長は、ストーブ選びの鍵となるのは、1. 設置スペースとの兼ね合い(=サイズ) 2. デザイン性(=好み) 3. 用途(=暖を取るだけか、料理もしたいのか) 4. 素材(=加熱速度や蓄熱性)と語る。それぞれの薪ストーブの長所・短所を確認して、イメージする薪ストーブライフに合致する機種を選ぶことが重要だろう。
オフシーズンにしっかりと薪の手当てをして、寒くなったら、ストーブに薪をくべ、火を操り、火で暖を取る生活は、とても豊かなものになりそうだ。
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Planning System CO.LTD. / S.Wakaki / Architects様、大変遅ればせながら、コメントありがとうございます!極寒の黒姫でスキーをした後に、火を囲んで暖をとれるなんて、本当に素敵ですね。「炎」は人間の五感に訴え、情緒を豊かにしてくれる、本当に不思議な力を持っていると思います。
TaroT様、いつも拙記事にコメントいただき、本当にありがとうございます!大変励みになりますし、次の取材の参考にもなります。「炎」シリーズとして、近々「囲炉裏」を取り上げますので、こちらも参考にしていただければ嬉しいです。遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
薪ストーブが取り巻く環境は存在自身がアナログ的で心に沁みるのでしょうかね?