tm_akaedaのアイデア
竣工の記念に《A邸》子供部屋のリノベーション設計:萩野建築設計 / 萩野 正明2人の子の成長にあわせ、子供部屋を新しくした喜びを、珪藻土の壁に家族4人が揃って印したもの。その時の情景がありありと浮かぶ1枚だ。左官材は水分を含むため、塗った後に乾燥のための養生期間が必要となるが、それをポジティブに反転させた事例である。「右端の大きな手形がお父さん、それから中学1年生と小学4年生の姉妹、そしてお母さんの順です」(設計者である建築家の萩野正明氏談)。姉妹が仲良く使う部屋の、秘密基地のようなロフトがつくられた空間の奥、木の梯子を上がった真正面の壁に、この手形がつけられている。姉妹の手のひらは、やがてこれよりも大きくなっていくが、この壁を見る度に、この部屋が出来た日のことを、色褪せることなく鮮やかに思い出すに違いない。職人仕事ではないが、それを上回って余りある、微笑ましい"施工例"である。下地さえしっかりしていれば、戸建て・マンション、新築・リノベーションを問わず、左官仕上げの壁は可能だ。注意したいのは、左官壁は工期がかかり、その分だけ費用もかかることだが、材や仕上げの選択次第では、その両面を抑えることができる。
自然美と重厚感ただよう「石」をとりいれたクールな住宅7選「石」を建築にとりいれると言っても、欧州のような石造りの家というわけではなく、日本の木造や鉄骨住宅などの外壁にとりいれたり、内壁を中心にインテリアに採用したりと、気軽な方法もあるはず。「石」をとりいれた住宅をとりあげ、その魅力に迫ります。まずは名作住宅、続いてHouzzに掲載された現代の6つの事例を紹介しています。
ダイナミックな左官壁《諏訪の家》設計:haco建築設計事務所 / 羽柴 順弘住み慣れた日本家屋を建て替える際、施主が望んだ木材と左官壁の内装で一新されたリビングである。庭に面し、天井高もあって開放的な空間を引き立てる白い壁。その一面につけられたダイナミックな表現がひときわ目をひく。設計者である建築家の羽柴順弘氏に話を聞いた。「この波状の壁は、左官職人の久住有生さん(左官株式会社 代表)の仕事です。以前、久住さんの講演を聴いたことがあり、過去のいろいろな作品も見て、それまで知らなかった左官壁の表現と可能性に強く惹かれていました。この家のリビングの顔となるような壁の制作を依頼し、昼と夜、時間帯や季節によって、ひとつとない陰影の美しさを堪能できる空間となりました」リビングの壁はどの面も同じ「白」に見えるが、材料と仕上げに明確な違いがある。三方は石灰系の白漆喰による金鏝(かなごて)押さえで平滑に、波状の壁は外装にも用いられるセメントに寒水石を混ぜた材で凹凸を出している。凸部分の厚みは最大で50mm。表面はワイヤーブラシの掻き落とし仕上げでざっくりと粗い表情をつけた。二種類の壁の境には、見切りと呼ばれる木材を入れず、リビング全体をすっきりとまとめあげている。参考:Houzz特集記事:素材を通してニッポンの住まいを考える〜外装材(白漆喰による《White Cave House》を紹介)
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