世界の暮らしとデザイン:極上のくつろぎを味わえるバスルーム12選
秋が深まっていくこの季節、日本人にとってはお風呂の楽しみが増す季節でもあります。絶景を楽しむお風呂から、色彩がムードをつくりだすバスルーム、上質な石の感触が最高に贅沢なバスルームまで、世界12ヵ国から、極上のリラックスを味わえるバスルームをご紹介します!
Houzz
2015年10月10日
1日の疲れを癒しリラックスするにはバスタイムが最高のひととき、という人は多いはず。ゆったり身を沈めれば身体だけでなく心も洗われますし、すがすがしい景色をバスタブから望めれば、癒しの効果はさらに上がります。今回、Houzzは世界のすばらしいバスルームを取材。田園風景や海、あるいは街を望むすばらしい景色を楽しめるバスルームもあれば、緑や水、小石といった自然のモチーフを使ってつくりあげたリラクゼーションのためのバスルームも。御影石の心落ち着く日本の風呂から、オーク材のナチュラルな表情が美しいデンマークの海辺のバスタブまで、世界の12のバスルームをご紹介します。自分だけの最高のバスルームを作る参考にしてみてはいかがでしょうか?
〈世界の暮らしとデザイン〉は、世界各地のHouzzから、住宅に関するさまざまなデザインやライフスタイルを紹介するシリーズです。
〈世界の暮らしとデザイン〉は、世界各地のHouzzから、住宅に関するさまざまなデザインやライフスタイルを紹介するシリーズです。
1. メキシコ、ジャングルを見渡すバスルーム
所在地:メキシコ、メキシコシティー
バスタブのタイプ:自然を望む独立型バスタブ
どんな家のバスルーム?:4人家族が暮らすコンテンポラリーな住宅
設計:ロペス・デュプラン・アルキテクトス
メキシコシティー西部の住宅にあるこちらのバスルームからは、生い茂るジャングル渓谷を望むことができる。ロペス・デュプラン・アルキテクトはバスタブからの見事な景観を生かして、3階にあるメインのバスルームを改装。バスタブもとりかえた。サンドカラーの大理石の壁と継ぎ目のないガラス壁が景色を大きく切り取り、くつろいだ週末も出勤前に身支度をする平日の朝も、眺めを楽しむことができる。
独立型のバスタブはバスルームの中心に置かれている。流れるようなフォルムと存在感のある蛇口は眺めを邪魔することなく、空間の印象の決め手となっている。すぐ隣にはガラス張りのシャワーブースがある。
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所在地:メキシコ、メキシコシティー
バスタブのタイプ:自然を望む独立型バスタブ
どんな家のバスルーム?:4人家族が暮らすコンテンポラリーな住宅
設計:ロペス・デュプラン・アルキテクトス
メキシコシティー西部の住宅にあるこちらのバスルームからは、生い茂るジャングル渓谷を望むことができる。ロペス・デュプラン・アルキテクトはバスタブからの見事な景観を生かして、3階にあるメインのバスルームを改装。バスタブもとりかえた。サンドカラーの大理石の壁と継ぎ目のないガラス壁が景色を大きく切り取り、くつろいだ週末も出勤前に身支度をする平日の朝も、眺めを楽しむことができる。
独立型のバスタブはバスルームの中心に置かれている。流れるようなフォルムと存在感のある蛇口は眺めを邪魔することなく、空間の印象の決め手となっている。すぐ隣にはガラス張りのシャワーブースがある。
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2. アメリカ、植物が香るカリフォルニアの屋外バスルーム
所在地:米国カリフォルニア州パロ・アルト
バスタブのタイプ:木立の見える屋外バスタブ
どんな家のバスルーム?:若い家族が暮らす、木と質感にあふれたぬくもりあるモダン住宅
設計:キャシー・シュワブさんとアーテラ・ランドスケープ・アーキテクツ
2階建ての母屋の外にあるこちらのバスルームは、サンフランシスコのベイエリアに暮らす一家にとって、世界の国々を旅して体験したスパの雰囲気を味わえる空間だ。建築家のキャシー・シュワブさんとアーテラ・ランドスケープ・アーキテクツは食べられる植物を中心に植えた庭を各階に取り入れた。こちらのルーフトップのスペースにはベリーや香り高いローズマリーをはじめ、さまざまな植物が1年を通じて目を楽しませる。気候の温暖なカリフォルニアでは、7月でも1月でも屋外でバスタイムを楽しめる。「特別なときにだけ使う場所ではなく、日常の一部になっています」とシュワブさん。
デュラビットのバスタブは温泉のように楽しめる。夕暮れ時に湯につかってリラックスするのに使うことが多いが、普通のバスとして使うこともしばしばだ。使用後の湯は排水再利用システムを通って、周辺の緑を潤す。干ばつに見舞われるカリフォルニアでは大切な水の有効活用の手段でもある。ふた部分は折りたたんで背もたれになり、ベイスギのスライド式目隠し扉は、開ければ外の木立を眺められるし、閉じればプライバシーが守られた空間になる。「子どものころ、外で水遊びをしたときの解放感を味わえます。なかなかないことですよ」シュブさんはそう話す。
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所在地:米国カリフォルニア州パロ・アルト
バスタブのタイプ:木立の見える屋外バスタブ
どんな家のバスルーム?:若い家族が暮らす、木と質感にあふれたぬくもりあるモダン住宅
設計:キャシー・シュワブさんとアーテラ・ランドスケープ・アーキテクツ
2階建ての母屋の外にあるこちらのバスルームは、サンフランシスコのベイエリアに暮らす一家にとって、世界の国々を旅して体験したスパの雰囲気を味わえる空間だ。建築家のキャシー・シュワブさんとアーテラ・ランドスケープ・アーキテクツは食べられる植物を中心に植えた庭を各階に取り入れた。こちらのルーフトップのスペースにはベリーや香り高いローズマリーをはじめ、さまざまな植物が1年を通じて目を楽しませる。気候の温暖なカリフォルニアでは、7月でも1月でも屋外でバスタイムを楽しめる。「特別なときにだけ使う場所ではなく、日常の一部になっています」とシュワブさん。
デュラビットのバスタブは温泉のように楽しめる。夕暮れ時に湯につかってリラックスするのに使うことが多いが、普通のバスとして使うこともしばしばだ。使用後の湯は排水再利用システムを通って、周辺の緑を潤す。干ばつに見舞われるカリフォルニアでは大切な水の有効活用の手段でもある。ふた部分は折りたたんで背もたれになり、ベイスギのスライド式目隠し扉は、開ければ外の木立を眺められるし、閉じればプライバシーが守られた空間になる。「子どものころ、外で水遊びをしたときの解放感を味わえます。なかなかないことですよ」シュブさんはそう話す。
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3. ロシア、自然のエレメンツを演出したリラクゼーション空間
所在地:ロシア、ポドモスコヴィエ
バスタブのタイプ:色とりどりの照明に浮かび上がるバスタブ
どんな家のバスルーム?:アガラロフ・エステート社によるコンテンポラリーな別荘
設計:SLプロジェクトのアレクセイ・ニコラシンさんとエカテリーナ・エメリャノワさん
アガラロフ・エステート社が提供する別荘地などのコミュニティでは、どの建物も伝統的な様式で建てられているが、コンテンポラリーなこちらの家は例外だ。スペインの建築家、ホアキン・トーレスによる洗練されたラインのモダン住宅からヒントを得ている。
設計担当者は屋内と屋外の融合を意識した。バスルームは2つの寝室の間に位置し、すぐ隣のリビングエリアと浴室スペースを隔てるガラス壁の仕切りは、竹を配置して隠している。バスルームに取り入れた緑と床に配した丸い小石が空間に自然を感じさせ、窓から見える木立のパノラマビューがそれを引き立てる。
外に雪の吹きだまりができる厳冬期も、自然に囲まれてバスルームでゆったり過ごすことができる。
所在地:ロシア、ポドモスコヴィエ
バスタブのタイプ:色とりどりの照明に浮かび上がるバスタブ
どんな家のバスルーム?:アガラロフ・エステート社によるコンテンポラリーな別荘
設計:SLプロジェクトのアレクセイ・ニコラシンさんとエカテリーナ・エメリャノワさん
アガラロフ・エステート社が提供する別荘地などのコミュニティでは、どの建物も伝統的な様式で建てられているが、コンテンポラリーなこちらの家は例外だ。スペインの建築家、ホアキン・トーレスによる洗練されたラインのモダン住宅からヒントを得ている。
設計担当者は屋内と屋外の融合を意識した。バスルームは2つの寝室の間に位置し、すぐ隣のリビングエリアと浴室スペースを隔てるガラス壁の仕切りは、竹を配置して隠している。バスルームに取り入れた緑と床に配した丸い小石が空間に自然を感じさせ、窓から見える木立のパノラマビューがそれを引き立てる。
外に雪の吹きだまりができる厳冬期も、自然に囲まれてバスルームでゆったり過ごすことができる。
4. イタリア、燃えさかる暖炉の前でゆったりと湯船につかる
所在地:イタリア北部、クレーマ
バスタブのタイプ:高さ45センチの木製プラットフォームに組み込んだカスタムメイドのコンクリート製バス
どんな家のバスルーム?:2011年に倉庫からリノベーションしたロフト
設計:オッタヴィアーノ・チャバッティ
ロフトタイプの自宅アパートメントに大型のバスタブを造ってはどうかと建築家から提案を受けたとき、オーナーはすぐに乗り気になった。バスルームにはここまで大型のバスタブを置く余裕はなかったため、主寝室とリビングをつなぐエリアに設けることに。すると暖炉に近いこともあり、極上の心地よい空間が生まれた。
オーナーが特に気に入っているのが、冬に燃えさかる暖炉の前でバスタイムを楽しむこと。家の中にいながら屋外のバスでくつろいでいるかのような、最高の気分になれるそうだ。
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所在地:イタリア北部、クレーマ
バスタブのタイプ:高さ45センチの木製プラットフォームに組み込んだカスタムメイドのコンクリート製バス
どんな家のバスルーム?:2011年に倉庫からリノベーションしたロフト
設計:オッタヴィアーノ・チャバッティ
ロフトタイプの自宅アパートメントに大型のバスタブを造ってはどうかと建築家から提案を受けたとき、オーナーはすぐに乗り気になった。バスルームにはここまで大型のバスタブを置く余裕はなかったため、主寝室とリビングをつなぐエリアに設けることに。すると暖炉に近いこともあり、極上の心地よい空間が生まれた。
オーナーが特に気に入っているのが、冬に燃えさかる暖炉の前でバスタイムを楽しむこと。家の中にいながら屋外のバスでくつろいでいるかのような、最高の気分になれるそうだ。
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5. デンマーク、極上オーシャンビューのバスタブ
所在地:デンマーク、コペンハーゲン
バスタブのタイプ:近隣の森のオークをつや出し加工せずに使ったバスタブ
どんな家のバスルーム?:大きなテラスのあるヴィラ
設計:スペースCPH
マスターベッドルームに隣接するテラスに置かれたバスタブ。コペンハーゲン北部の海を望む、見事な眺めを生かすことを念頭に設計された。オーナーは主に夏の間ここへ来て、水を張ったバスタブでゆったりと涼をとる。少し涼しくなってからは(とはいっても寒くなりすぎるまでの間)、熱い湯を張ってつかるのも心地よい。
バスタブには特別な機能や設備はつけていない。テラスにごく小さなプール兼バスタブがあるだけでいいというのがオーナーの考えだったからだ。身体を洗う場所ではなく、ゆっくり涼んだり温まったりするためのスペースなのだ。
地域の森の木を使用し、周囲の環境にもなじんでいる。テラスにひっそりとたたずむバスタブで、オーナーは眺めを楽しみながらゆったり過ごしている。
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所在地:デンマーク、コペンハーゲン
バスタブのタイプ:近隣の森のオークをつや出し加工せずに使ったバスタブ
どんな家のバスルーム?:大きなテラスのあるヴィラ
設計:スペースCPH
マスターベッドルームに隣接するテラスに置かれたバスタブ。コペンハーゲン北部の海を望む、見事な眺めを生かすことを念頭に設計された。オーナーは主に夏の間ここへ来て、水を張ったバスタブでゆったりと涼をとる。少し涼しくなってからは(とはいっても寒くなりすぎるまでの間)、熱い湯を張ってつかるのも心地よい。
バスタブには特別な機能や設備はつけていない。テラスにごく小さなプール兼バスタブがあるだけでいいというのがオーナーの考えだったからだ。身体を洗う場所ではなく、ゆっくり涼んだり温まったりするためのスペースなのだ。
地域の森の木を使用し、周囲の環境にもなじんでいる。テラスにひっそりとたたずむバスタブで、オーナーは眺めを楽しみながらゆったり過ごしている。
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6. オーストラリア、緑に囲まれたくつろぎの屋外空間
所在地:オーストラリア、シドニー
バスタブのタイプ:白色ファイバーガラスと鉄筋コンクリート製の屋外バスタブ
どんな家のバスルーム?:リゾートタイプの大型住宅。3×5メートルの屋外バススペースはマスターベッドルームを拡張した
オーナーが希望したのは、くつろぎのバスルーム空間を屋外に設けること。南の島にいるような空間で水を浴びたり湯につかったりする解放感にも憧れがあった。周囲に緑を植え、照明を取り入れて、南国を思わせる空間が実現した。ジャングルのような緑あふれる空間に植えられているのは青皮竹、クテナンテ・セトサ(グレー・スター)、ブロメリアド、極楽鳥花(ストレリチア)、白斑の入ったジャノヒゲなどだ。
仕事を終え、1日の終わりに、ろうそくに火をともし、お気に入りの本や雑誌をゆっくり読みながら過ごすのがオーナーのお気に入りのバスタイム。自宅にいながらにしてスパにいるような時間を持てるわけだ。ここは家にいながら現実を離れて過ごせる、ユニークでラグジュアリーなスペース。暖かい室内で凄さざるを得ない冬の寒い時期を除き、屋外バスタブの出番は多い。
所在地:オーストラリア、シドニー
バスタブのタイプ:白色ファイバーガラスと鉄筋コンクリート製の屋外バスタブ
どんな家のバスルーム?:リゾートタイプの大型住宅。3×5メートルの屋外バススペースはマスターベッドルームを拡張した
オーナーが希望したのは、くつろぎのバスルーム空間を屋外に設けること。南の島にいるような空間で水を浴びたり湯につかったりする解放感にも憧れがあった。周囲に緑を植え、照明を取り入れて、南国を思わせる空間が実現した。ジャングルのような緑あふれる空間に植えられているのは青皮竹、クテナンテ・セトサ(グレー・スター)、ブロメリアド、極楽鳥花(ストレリチア)、白斑の入ったジャノヒゲなどだ。
仕事を終え、1日の終わりに、ろうそくに火をともし、お気に入りの本や雑誌をゆっくり読みながら過ごすのがオーナーのお気に入りのバスタイム。自宅にいながらにしてスパにいるような時間を持てるわけだ。ここは家にいながら現実を離れて過ごせる、ユニークでラグジュアリーなスペース。暖かい室内で凄さざるを得ない冬の寒い時期を除き、屋外バスタブの出番は多い。
7. スペイン、トレドのパノラマが広がるバスルーム
所在地:スペイン、トレド
バスタブのタイプ:イタリアのメーカー、マクロ製カスタムメードバスタブ「ウェーブ」。タオル、石鹸、シャンプー等を収める収納もしつらえている
どんな家のバスルーム?:タホ川の岸辺に立つカントリーハウス
設計:ブルーノ・ミゲレス
「オーナーはスペースのすべてに満足していますが、とりわけトレドの街の眺めと、このバスルームで過ごす自分だけの時間が気に入っているそうです」建築家のブルーノ・ミゲレスさんはそう話す。「細部まで配慮したコンテンポラリーな空間にするべく、さまざまな素材を取り入れ(スチール、木、ガラス、硬質感のある仕上げ材など)、見事な眺めを生かして設計しました。オーナーが中でも一番好きだというのがトルコのバスタブです」
家の各スペースは、絵のような街の眺めを生かすべく設計されている。バスルームは主寝室の一部で、大きなテラスへと続く。木の床がスペース全体に温かな雰囲気をプラスしてくれている。
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所在地:スペイン、トレド
バスタブのタイプ:イタリアのメーカー、マクロ製カスタムメードバスタブ「ウェーブ」。タオル、石鹸、シャンプー等を収める収納もしつらえている
どんな家のバスルーム?:タホ川の岸辺に立つカントリーハウス
設計:ブルーノ・ミゲレス
「オーナーはスペースのすべてに満足していますが、とりわけトレドの街の眺めと、このバスルームで過ごす自分だけの時間が気に入っているそうです」建築家のブルーノ・ミゲレスさんはそう話す。「細部まで配慮したコンテンポラリーな空間にするべく、さまざまな素材を取り入れ(スチール、木、ガラス、硬質感のある仕上げ材など)、見事な眺めを生かして設計しました。オーナーが中でも一番好きだというのがトルコのバスタブです」
家の各スペースは、絵のような街の眺めを生かすべく設計されている。バスルームは主寝室の一部で、大きなテラスへと続く。木の床がスペース全体に温かな雰囲気をプラスしてくれている。
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8. ドイツ、港の絶景を楽しむバスルーム
所在地:ドイツ北東部、ロストック
バスタブのタイプ:卵型の独立型バスタブと、それに合わせた造りつけの囲い
どんな家のバスルーム?:300平方メートルのペントハウス式フラット(70平方メートルのテラス付き)
設計:バウストゥディオ・カストル
ビジネスマンであるオーナーがこのバスタブでくつろいでいるとき、眼下に見わたせるのは11世紀から栄える国際港湾都市ロストックの港と、バルト海に注ぐヴァルノウ川だ。
「独立したバスタブを置くなら窓の前以外にありえませんでした。海と街の眺めがとにかくすばらしいですからね」内装建築を手がけるハイコ・カストルさん(バウストゥディオ・カストル)はそう振り返る。ハイコさんは妻ペギーさんとともにこのフラットの内装を設計した。
すぐ隣のソファベッドはペギーさんがデザインした。部屋の反対側にサウナがあり、そのためのリラクゼーションスペースになっている。張地には通常ヨットに使われる特殊なレザーを用いた。
床にはトラバーチン、ラジエータの目隠しには熱加工したウッド素材、柱にはビザッツァのタイル〈オーロ〉を使用した。鏡にはテレビが収められているが、窓からの景色にはかなうまい。
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所在地:ドイツ北東部、ロストック
バスタブのタイプ:卵型の独立型バスタブと、それに合わせた造りつけの囲い
どんな家のバスルーム?:300平方メートルのペントハウス式フラット(70平方メートルのテラス付き)
設計:バウストゥディオ・カストル
ビジネスマンであるオーナーがこのバスタブでくつろいでいるとき、眼下に見わたせるのは11世紀から栄える国際港湾都市ロストックの港と、バルト海に注ぐヴァルノウ川だ。
「独立したバスタブを置くなら窓の前以外にありえませんでした。海と街の眺めがとにかくすばらしいですからね」内装建築を手がけるハイコ・カストルさん(バウストゥディオ・カストル)はそう振り返る。ハイコさんは妻ペギーさんとともにこのフラットの内装を設計した。
すぐ隣のソファベッドはペギーさんがデザインした。部屋の反対側にサウナがあり、そのためのリラクゼーションスペースになっている。張地には通常ヨットに使われる特殊なレザーを用いた。
床にはトラバーチン、ラジエータの目隠しには熱加工したウッド素材、柱にはビザッツァのタイル〈オーロ〉を使用した。鏡にはテレビが収められているが、窓からの景色にはかなうまい。
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9. イギリス、贅沢なスタイルのバスルーム
所在地:イングランド、バークシャー
バスタブのタイプ:大理石のジャクージ
どんな家のバスルーム?:新しく建てられたコンテンポラリースタイルの住宅
設計:グレゴリー・フィリップス・アーキテクツ
贅沢なこちらのバスルームは、グレゴリー・フィリップス・アーキテクツ設計による究極の「眺めのいい部屋」。バークシャーの田園地帯に立つ家のために新しいバスタブを設計する際、フィリップスさんはオーナーと話し合いを重ね、周囲の景観に違和感なくなじむものを目指した。
大理石を用いたジャクージは、美しい景色を最大限引き出す、床から天井まで一面にわたる窓の前に設置した。オーナー家族はこのバスルームを日常的に使うが、そのたびに自分たちが「景色の一部になったような」感覚を心から楽しんでいるという。自然由来の贅沢な素材を使っているが、色彩はあくまで控えめだ。スタトゥアーリオと呼ばれる大理石を使った壁の美しいライン、洗練されたステンレススチール、そしてフレームを排したガラスのおかげで、窓の外の緑豊かな景色を邪魔されることがない。
棚とバスルームの収納はミラー壁の後ろに隠れている。ミラー壁は外の景色を反射し、部屋の中に緑を映し出す。
所在地:イングランド、バークシャー
バスタブのタイプ:大理石のジャクージ
どんな家のバスルーム?:新しく建てられたコンテンポラリースタイルの住宅
設計:グレゴリー・フィリップス・アーキテクツ
贅沢なこちらのバスルームは、グレゴリー・フィリップス・アーキテクツ設計による究極の「眺めのいい部屋」。バークシャーの田園地帯に立つ家のために新しいバスタブを設計する際、フィリップスさんはオーナーと話し合いを重ね、周囲の景観に違和感なくなじむものを目指した。
大理石を用いたジャクージは、美しい景色を最大限引き出す、床から天井まで一面にわたる窓の前に設置した。オーナー家族はこのバスルームを日常的に使うが、そのたびに自分たちが「景色の一部になったような」感覚を心から楽しんでいるという。自然由来の贅沢な素材を使っているが、色彩はあくまで控えめだ。スタトゥアーリオと呼ばれる大理石を使った壁の美しいライン、洗練されたステンレススチール、そしてフレームを排したガラスのおかげで、窓の外の緑豊かな景色を邪魔されることがない。
棚とバスルームの収納はミラー壁の後ろに隠れている。ミラー壁は外の景色を反射し、部屋の中に緑を映し出す。
10. 日本、静謐にして贅沢な、伊豆石と御影石のバスルーム
所在地:日本、千葉県
バスタブのタイプ:日本製の御影石、伊豆石を使った半円形のバスタブ
どんな家のバスルーム?: 樫の木に囲まれた敷地の木造平家の住宅。夫婦と息子2人
設計: Mアーキテクツ
広々としたバスタブのゆったりとカーブした背に身体をあずけると、開け放した窓の外に、窓と同じ幅につくった池のある庭、そしてその先に高さ240㎝の滝の眺めを楽しむことができる半露天風呂である。バスタブの形は半円形。滝を眺めながら思い切り脚を伸ばして座ってくつろぎたい、というオーナー家族の希望をかなえた理想的な形だ。幅は430㎝、半円の奥行きの最長部分は160㎝、最短部分でも90㎝ある。深さは家族が実際に座って計測し、リクエストした60㎝。家庭用のバスタブとしてはかなり大きいサイズだが、両サイドに階段をつけたことで、湯量の節減とランニングコストにも配慮し、またこの位置で半身浴ができるというメリットもある。
左手に植栽、中央に滝の流れる壁、右手に木のフェンスと三方を囲まれた美しい庭は目隠しの役目も果たし、プライバシーもしっかり守られている。
バスタブに使われている、伊豆地方が産地の「伊豆石」は、乾燥した状態ではダークグレー、水にぬれると美しいブルーグリーンに色を変える希少な素材。バスタブの縁には磨いてつやを出した黒御影石を使い、心地よく頭をあずけられるヘッドレストも設置した。自然素材の美しい色彩ハーモニーと贅沢でなめらかな触感を、オーナー家族は大変気に入っている。
奥に見える4段の小さなオープンシェルフは、4人家族がそれぞれ使っているシャンプーラック。左手の黒い石の壁の後ろが浴室となっている。
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所在地:日本、千葉県
バスタブのタイプ:日本製の御影石、伊豆石を使った半円形のバスタブ
どんな家のバスルーム?: 樫の木に囲まれた敷地の木造平家の住宅。夫婦と息子2人
設計: Mアーキテクツ
広々としたバスタブのゆったりとカーブした背に身体をあずけると、開け放した窓の外に、窓と同じ幅につくった池のある庭、そしてその先に高さ240㎝の滝の眺めを楽しむことができる半露天風呂である。バスタブの形は半円形。滝を眺めながら思い切り脚を伸ばして座ってくつろぎたい、というオーナー家族の希望をかなえた理想的な形だ。幅は430㎝、半円の奥行きの最長部分は160㎝、最短部分でも90㎝ある。深さは家族が実際に座って計測し、リクエストした60㎝。家庭用のバスタブとしてはかなり大きいサイズだが、両サイドに階段をつけたことで、湯量の節減とランニングコストにも配慮し、またこの位置で半身浴ができるというメリットもある。
左手に植栽、中央に滝の流れる壁、右手に木のフェンスと三方を囲まれた美しい庭は目隠しの役目も果たし、プライバシーもしっかり守られている。
バスタブに使われている、伊豆地方が産地の「伊豆石」は、乾燥した状態ではダークグレー、水にぬれると美しいブルーグリーンに色を変える希少な素材。バスタブの縁には磨いてつやを出した黒御影石を使い、心地よく頭をあずけられるヘッドレストも設置した。自然素材の美しい色彩ハーモニーと贅沢でなめらかな触感を、オーナー家族は大変気に入っている。
奥に見える4段の小さなオープンシェルフは、4人家族がそれぞれ使っているシャンプーラック。左手の黒い石の壁の後ろが浴室となっている。
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11. カナダ、海を前にのんびり過ごすバスルーム
所在地:カナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー近郊、シーシェルト
バスタブのタイプ:海を見わたせるコンテンポラリーな独立型バスタブ
どんな家のバスルーム?:デザイナーの女性と夫が過ごす週末の家
設計:ケヴィン・シモエンス
カナダの西海岸に面した横1.8メートル余りのマスターベッドルーム。設計を担当したケヴィン・シモエンスさんは、海を目の前にした緑の多い景色を生かしつつ、プライバシーも確保するため、バスルームの隅の一角を片持ち構造にした。「アルブツスの木に成熟したモミの木、息をのむような周囲の環境。これに勝るものはありません。絵のような環境とすばらしい海の眺めが舞台装置です」とシモエンスさん。
バスルームの中心はヴィクトリア&アルバートの独立型バスタブで、他の要素はこれを中心に考えて設計した。すっきりしたラインと明るい白が、バスタブの木のトーンと海の青にあざやかに映える。「仕事で忙しい一週間を終え、ゆったりくつろいで過ごすのに最高の場所なんです」とシモエンスさんは話す。キャンドルやワイン、入浴剤は壁の凹みに並べて、インテリアをまとめている。
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バスタブのタイプ:海を見わたせるコンテンポラリーな独立型バスタブ
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カナダの西海岸に面した横1.8メートル余りのマスターベッドルーム。設計を担当したケヴィン・シモエンスさんは、海を目の前にした緑の多い景色を生かしつつ、プライバシーも確保するため、バスルームの隅の一角を片持ち構造にした。「アルブツスの木に成熟したモミの木、息をのむような周囲の環境。これに勝るものはありません。絵のような環境とすばらしい海の眺めが舞台装置です」とシモエンスさん。
バスルームの中心はヴィクトリア&アルバートの独立型バスタブで、他の要素はこれを中心に考えて設計した。すっきりしたラインと明るい白が、バスタブの木のトーンと海の青にあざやかに映える。「仕事で忙しい一週間を終え、ゆったりくつろいで過ごすのに最高の場所なんです」とシモエンスさんは話す。キャンドルやワイン、入浴剤は壁の凹みに並べて、インテリアをまとめている。
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12. スウェーデン、自然のまんなかでくつろげるシンプルなバスルーム
所在地:スウェーデン南部、スコーネ
バスタブのタイプ:スウェーデンブランド、グスタフスベリのかぎ爪状脚付きバスタブ
どんな家のバスルーム?:ある家族が所有する改装したサマーハウス
設計:LASCステュディオ
サマーハウスを改装した際、オーナーは草地の広がる光景を最大限生かしたバスルームにしたいと考えた。そこでLASCステュディオの建築家はバスタブでほっとリラックスしながら外の眺めを楽しめるよう、大きな窓を設けた。
このバスルームは、使われていなかった農家をリノベーションして生まれた空間の一つだ。コンクリートが味のある落ち着いた空気を作り出している。その他の内装は、基本的に建材店で調達した費用のかからない建具で仕上げた。バスルームの壁の後ろはプライベートなシャワーエリアがあり、バスルームの他のスペースが濡れないようにしている。
窓の下に設けたコンクリート製ベンチには暖房機能をつけ、座って外の草地と空、落葉樹林を眺められる気持ちのいい場所になっている。
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所在地:スウェーデン南部、スコーネ
バスタブのタイプ:スウェーデンブランド、グスタフスベリのかぎ爪状脚付きバスタブ
どんな家のバスルーム?:ある家族が所有する改装したサマーハウス
設計:LASCステュディオ
サマーハウスを改装した際、オーナーは草地の広がる光景を最大限生かしたバスルームにしたいと考えた。そこでLASCステュディオの建築家はバスタブでほっとリラックスしながら外の眺めを楽しめるよう、大きな窓を設けた。
このバスルームは、使われていなかった農家をリノベーションして生まれた空間の一つだ。コンクリートが味のある落ち着いた空気を作り出している。その他の内装は、基本的に建材店で調達した費用のかからない建具で仕上げた。バスルームの壁の後ろはプライベートなシャワーエリアがあり、バスルームの他のスペースが濡れないようにしている。
窓の下に設けたコンクリート製ベンチには暖房機能をつけ、座って外の草地と空、落葉樹林を眺められる気持ちのいい場所になっている。
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どのバスルームも魅力的ですが、私は特に伊豆石と御影石のバスルームに惹かれました。
なお、少し前に各国のHouzzの共同企画として「シャワーと浴槽、どちらが必須ですか?」という投票を行っています。よろしければこちらもご覧ください。