モノクロにアースカラーを効かせた、エレガントでコンテンポラリーなリノベーション
物件はバルセロナ旧市街の伝統的な建物。モノクロに中間色やゴールドをプラスして、無機質になりすぎない、垢抜けた上品な空間をつくりだしました。
Houzz Japan
2022年1月25日
Houzz Japan 公式アカウント
お施主さまが建築家ヨランダ・ユステさんにリノベーションを依頼するにあたっての希望は、バルセロナのゴシック地区のアパートメントにコンテンポラリーな気分を取り入れることでした。市内で最も歴史ある旧市街にありがちな伝統建築とは一線を画した空間となるように、「ヴォールト天井やアーチなど既存の構造を一部残しながら、生活、仕事、遊びを楽しむ場としてリラックスした雰囲気、かつ全体的にモダンな家をつくってほしいと頼まれたんです」とユステさんは振り返ります。
リノベーションを始めるにあたり、ユステさんはアパートメントを2つのエリアに再構成することを意識しました。1つは開放感があって人とのコミュニケーションが生まれる空間、もう1つは完全にプライベートな、真の意味での隠れ家的なスペースです。
どんなHouzz?
居住者:若い英国人
所在地:スペイン、バルセロナのゴシック地区
設計上の課題:ゴシック地区の伝統的な建築を生かしつつ、空間と雰囲気を刷新すること
リノベーションを始めるにあたり、ユステさんはアパートメントを2つのエリアに再構成することを意識しました。1つは開放感があって人とのコミュニケーションが生まれる空間、もう1つは完全にプライベートな、真の意味での隠れ家的なスペースです。
どんなHouzz?
居住者:若い英国人
所在地:スペイン、バルセロナのゴシック地区
設計上の課題:ゴシック地区の伝統的な建築を生かしつつ、空間と雰囲気を刷新すること
家を刷新するには、目指すイメージに合わせてカスタマイズする作業が必要がありました。壁と天井は色を付けたパイン材の鎧板を手作業で組んだパネルをはりました。鎧板の水平なラインと反復性が窓まわりのさわやかな白壁とあいまって、部屋に広々とした感じを与えています。
鎧板の形状と同様の長方形は、サイズを拡大して、平面で構成したキッチンのカップボードでも反復しています。
カップボードとカウンター、ダイニングテーブルは、ブロンズで仕上げ、質感と光沢を出しています。
カップボードとカウンター、ダイニングテーブルは、ブロンズで仕上げ、質感と光沢を出しています。
内側に金箔を施した大きなペンダントライト2つがミニマリストな空間にドラマチックな効果を加え、コンテンポラリーな気分を前面に出しています。飾りのない黒のシェードが、白壁とコンクリートの床、ぬくもりを感じさせる木の素材とコントラストをつくっています。
ペンダントライトの写真をもっと見る
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キッチンの家具類と周辺スペースは基本的に壁のパネリングと一体化させて、空間の形状をすっきりとまとめています。
大型の黒いカバー(写真では壁のパネリングに収納した状態)を手前に倒してカウンタートップを覆うとビュッフェテーブルになります。
大型の黒いカバー(写真では壁のパネリングに収納した状態)を手前に倒してカウンタートップを覆うとビュッフェテーブルになります。
リビングに入ると、ダイニング全体にあった木のぬくもり感は影をひそめ、小さな家具類にわずかに感じられる程度に。代わりにホワイトウォッシュの壁と梁を見せる天井が存在感を放ち、スペースが広く感じられます。
2つのペンダントライトがダイニングにドラマチックな効果を出したのと同じく、大型のフロアランプがアーチ形になった戸口に立ち、アートの代わりにもなっています。
2つのペンダントライトがダイニングにドラマチックな効果を出したのと同じく、大型のフロアランプがアーチ形になった戸口に立ち、アートの代わりにもなっています。
「窓のフレームはコンテンポラリーなデザインに変えましたが、伝統建築にもしっかりなじんでいます」とユステさん。窓辺からはアパートメントの共有の庭が見わたせます。
アクセントとなる装飾品類には自然素材をミックスして取り入れ、空間全体が冷たく無機質になりすぎないよう配慮しました。
アースカラーを基本にした色調や質感がリビングにあたたかみを加え、ゆったりとくつろげる空気をつくりだしています。
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他の部屋と同様、バスルームでも収納スペースは露出させず、光沢仕上げを施したボードの裏に隠れています。
「洗面台やバスタブ等は壁と一体にせず独立させ、広くゆったりした感じを出しました」(ユステさん)
浴室のアイデアをもっと見る
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ユステさんが「リラクゼーション、プライベートな心地よさ、官能性」を追求したというバスルームを象徴するのが、たまご型のバスタブです。
半透明ガラスのついたてがトイレとシャワースペースをさりげなく隠し、モダンなスパサロンのような空間に仕上げています。
半透明ガラスのついたてがトイレとシャワースペースをさりげなく隠し、モダンなスパサロンのような空間に仕上げています。
寝室のディテールは、どれもカジュアルな雰囲気を感じさせます。トラディショナルなヘッドボードの代わりに取り付けた、シャビーシックな鏡張りのパネル。ナチュラルなファブリックのベッドリネンは整えすぎずラフな雰囲気に。シャギーなパイルのラグはライトブラウンを選んで、全体のニュートラルな色調に合わせました。手を加えていないフレンチ窓は、バルコニーに通じ、自然光をたっぷり採り込んでくれます。
壁に設けられた小さなくぼみには、あえて何も置かずにグレーのスペースのままにアイキャッチに。
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