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Houzzツアー:ポップカラーの家具が映える、シンプルな上質さを極めたオープンなLDK
リビング、ダイニング、キッチン、そしてワークスペース。カラフルな家具に彩られた、二人暮らしの快適さを突き詰めた開放的な居住空間。
takako kawaguchi
2015年7月24日
コンクリートの無機質な天井に真っ白な壁、無垢材のフローリング。築40年以上のマンションをスケルトン状態にし、できる限り無駄をそぎ落としてスペースを広げた、極めてシンプルなリビングダイニング。そこにオレンジや赤、ブルーといったカラフルな家具が彩りと遊び心をプラスし、他にはない楽しげな雰囲気をつくり出している。グラフィックデザイナーであるご主人の、色彩感覚と質感へのこだわりが存分に投影された空間だ。
どんなHouzz?
所在地:東京都渋谷区
居住者:Yさん夫妻
構造:RC造
専有面積:83.36平方メートル
設計:nu(エヌ・ユー)リノベーション
竣工:2013年6月
所在地:東京都渋谷区
居住者:Yさん夫妻
構造:RC造
専有面積:83.36平方メートル
設計:nu(エヌ・ユー)リノベーション
竣工:2013年6月
もともと持っていたポップカラーの家具を活かせる空間にすることが、このマンションを購入しフルリノベーションする際の第1の希望だった。赤やオレンジのソファ、イームズのシェルチェアにヴィンテージニットのパッチワークを張り替えたロッキングチェア、空色とオレンジのラウンドクッション。愛着のある家具類が、あたかもずっとそこにあるかのように溶け込んで見える図は、竣工直後からオーナー・Y夫妻に大きな安らぎと満足感を与えた。そしてさらにアニマルモチーフのモビールやオブジェ、グリーンなどを加えていくことで、既存の何何テイストという枠では表現しきれない、アイテム同士の調和がオリジナリティを織りなす豊かな世界観を生み出すに至っている。
「何にでもなじむ、飽きのこない空間を」と、住空間の“箱”自体はシンプルに徹したY夫妻。既存の天井をすべて撤去し、コンクリート現しの天井に直接、亜鉛管を配した様子は倉庫のようなハード感があり男性的なビジュアルだ。そのハードな質感を活かしつつ白く塗装した壁と無垢のカラマツのフローリングがほどよく中和し、くつろげるリビングに仕上げている。
天井板をすべて取り払ったおかげで、マンションでありながら2530㎜もの高さを確保できた。この天井高がLDを広々と見せる大きなポイントにもなっている。
カラマツ材のフローリングは素足にも心地よく、奥様がこの家の中でとても気に入っている部分。「おかげで日々の床掃除が楽しくなりました」。
天井板をすべて取り払ったおかげで、マンションでありながら2530㎜もの高さを確保できた。この天井高がLDを広々と見せる大きなポイントにもなっている。
カラマツ材のフローリングは素足にも心地よく、奥様がこの家の中でとても気に入っている部分。「おかげで日々の床掃除が楽しくなりました」。
リノベーション前はLDと隣の洋室が壁で分断され、閉塞感のある間取りだった。天井も壁も取り払って一からすべて設計し直すことで、夫妻がこだわるシンプルで広々とした、カラフルなアイテムが映える空間を叶えることができた。
ダイニングテーブルと椅子はこのスペースに合わせて新たに購入。軽やかなガラス天板がこの空間によく似合っている。斬新な造形が美しいペンダントライト「LOW YOYO」は、ロンドンの人気デザイナー、ポール・ダリーのもの。
キッチンから見たLD。1階なので窓外には庭が広がり、LDをさらに開放的に感じさせる。
キッチン天板には「トッピングをするように」設置したという、立ち上がりが特徴的なシンクとコンロが。デザインに厳しい目を持つご主人が最初から採用を決めていたという、こだわりのアイテムだ。
キッチン天板には「トッピングをするように」設置したという、立ち上がりが特徴的なシンクとコンロが。デザインに厳しい目を持つご主人が最初から採用を決めていたという、こだわりのアイテムだ。
キッチンの天板下はモルタル仕上げ。天井とリンクさせ、統一感をもたせている。
来客の際には、料理が趣味というご主人がこのスペースで腕をふるい、なんとフルコースのおもてなしをするそう。奥様もパンを焼くのがお得意というだけあり、キッチンのバックカウンターにはミーレのオーブンをビルトイン。
訪れた友人男性が「こんなキッチンがあったら僕も料理したくなるよ」とうらやむような空間だ。
来客の際には、料理が趣味というご主人がこのスペースで腕をふるい、なんとフルコースのおもてなしをするそう。奥様もパンを焼くのがお得意というだけあり、キッチンのバックカウンターにはミーレのオーブンをビルトイン。
訪れた友人男性が「こんなキッチンがあったら僕も料理したくなるよ」とうらやむような空間だ。
LDとワークスペースをさりげなく仕切っているのが、ベイマツ材で造作したオリジナルシェルフ。「別々の空間にいても、夫婦で互いの存在を感じられるように」との要望からでき上がった、収納兼、空間をゆるやかにつなぐスクリーンである。
小物の飾り方、下段の整然とした書類収納の方法なども参考になる。
小物の飾り方、下段の整然とした書類収納の方法なども参考になる。
こちらがワークスペース。“こもり感”がありつつも、オープンシェルフなので圧迫感はなく、採光も十分。左手の広々とした壁面にはピクチャーレールをつけ、しまい込んでいた額や作品なども飾れるようにした。
おしゃれなクロックやユーモラスなシロクマのオブジェなど、Y夫妻のお眼鏡にかなった小物が、部屋のあちらこちらでアクセントになっている。
広々と開放的なLDのおかげで家中に光がさんさんとあふれ、早起きが習慣になったというY夫妻。「二人で朝食をとる時間が増えました。以前はそんな時間はほとんどなかったのに…」。
“シンプルな箱”のこのスペースが、この先どんな色の家具で彩られ、Y夫妻の暮らしを紡いでいくのか楽しみである。
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