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さっと腰かける場所のある豊かさ、「ベンチのある暮らし」のすすめ
暮らしの中の「座る」というシーンを考えてみると、食事や仕事のときだけではないことに気づきます。腰かけてほっと一息、日常に豊かな時間をプラスする、ベンチシートはいかがでしょう。
黒田美津子
2016年4月20日
インテリアスタイリスト スタイル・ディレクター インテリアデコレーター ライター。
1988年「Hanako」(マガジンハウス)創刊メンバーとして雑誌記者に。
8年間のhanako記者生活の後、フリーランスとして出版各社の女性誌、デザイン誌を中心に各誌で記事制作、執筆、スタイリングを担当。現在は広告、イベント、展示、商業施設、ホテル、住宅、レストランのインテリアディレクション、スタイリング、コンセプトワークまで幅広く手がける。著書「HAPPY STYLE a to z」(ギャップ出版)など。
インテリアスタイリスト スタイル・ディレクター インテリアデコレーター ライター。
1988年「Hanako」(マガジンハウス)創刊メンバーとして雑誌記者に。
8年間のhanako記者生活の後、フリーランスとして出版各社の女性誌、デザイン誌を中心に各誌で記事制作、執筆、スタイリングを担当。現在は広告、イベント、展示、商業施設、ホテル、住宅、レストランのインテリアディレクション、スタイリング、コンセプトワークまで幅広く手がける。著書「HAPPY... もっと見る
突然ですが、質問です。今、改めて家の中を見渡してみると、どのくらい座る場所がありますか?
生活の中で「座る」というシーンは、必ずしも食べるときや話すときばかりではありません。電話をかけたり、メモを取ったりするとき。靴や靴下を履くとき、身だしなみを整えるとき。本を読んだり、お茶を楽しんだりする時間。もちろんパソコン作業や書き物、読書など、仕事や勉強をするときもしっかりと座る必要があります。逆に、ただぼうっとしていたいときだってあります。
どんな家でも食卓には椅子があるはずですが、それだけでなく窓辺や廊下、玄関などのちょっとしたスペースに座るところがあったら……。たとえば、窓際に造り付けのベンチシートがあれば、ふとしたときにちょこっと腰をおろす。そんなほんの少しの余裕が、いつもと違う豊かな時間を与えてくれるかもしれません。
生活の中で「座る」というシーンは、必ずしも食べるときや話すときばかりではありません。電話をかけたり、メモを取ったりするとき。靴や靴下を履くとき、身だしなみを整えるとき。本を読んだり、お茶を楽しんだりする時間。もちろんパソコン作業や書き物、読書など、仕事や勉強をするときもしっかりと座る必要があります。逆に、ただぼうっとしていたいときだってあります。
どんな家でも食卓には椅子があるはずですが、それだけでなく窓辺や廊下、玄関などのちょっとしたスペースに座るところがあったら……。たとえば、窓際に造り付けのベンチシートがあれば、ふとしたときにちょこっと腰をおろす。そんなほんの少しの余裕が、いつもと違う豊かな時間を与えてくれるかもしれません。
備え付けのベンチは部屋の中での収まりがよく、座れる人数もフレキシブル。スペースを広く使えるうえに、シートに張り込むクッションやファブリックの選び方次第でインテリア効果も期待できます。
ダイニング、リビングの他に、エントランス、ベッドルーム、廊下、バスルームなど、見渡せばスツールやベンチを置くとよいデッドスペースが、きっと見つかるはずです。今回は家のさまざまなシーンで活躍する便利なベンチシートについてご紹介します。
ダイニング、リビングの他に、エントランス、ベッドルーム、廊下、バスルームなど、見渡せばスツールやベンチを置くとよいデッドスペースが、きっと見つかるはずです。今回は家のさまざまなシーンで活躍する便利なベンチシートについてご紹介します。
KITCHEN
キッチンはサブ的なダイニングとしても使える場所。忙しい朝などに利用することが多いスペースだけに、さっと座れるベンチシートがキッチンの中にあると便利です。シートクッションに使うファブリックに、柄物やストライプを選べば、空間の素敵なアクセントにも。
キッチンはサブ的なダイニングとしても使える場所。忙しい朝などに利用することが多いスペースだけに、さっと座れるベンチシートがキッチンの中にあると便利です。シートクッションに使うファブリックに、柄物やストライプを選べば、空間の素敵なアクセントにも。
キッチンの片隅に心安らぐコーナーがあれば、家事の合間のほんの少しの時間でもほっと一息つくことができます。ベンチがあることで、お気に入りの紅茶などをいれて、くつろぎの時間を大切にしたくなるでしょう。わずか数分でも自分だけのための時間のある生活は、心の余裕をつくってくれます。
BEDROOM
寝室の窓下スペースを利用して、造り付けのベンチを設置しておけば、他に家具を置かなくても、後はベッドだけで機能的な部屋が成り立ちます。外の景色を楽しむ大きなピクチャーウィンドウと備え付けのベンチが、優しいイメージのベッドルームづくりに大きな役割を果たしています。
寝室の窓下スペースを利用して、造り付けのベンチを設置しておけば、他に家具を置かなくても、後はベッドだけで機能的な部屋が成り立ちます。外の景色を楽しむ大きなピクチャーウィンドウと備え付けのベンチが、優しいイメージのベッドルームづくりに大きな役割を果たしています。
造作家具は置き家具よりも掃除がしやすく、清潔さを保てるのも利点です。クッションとマッチングした張り地のベンチシートは、窓辺のカラーアクセントとしても有効です。
ベッドルームにデスクとベンチを備え、ホテルのような部屋を持つのも、現在の生活感覚にマッチした考え方だといえます。リビングはパブリックな場所、ベッドルームはプライベートな場所というように、部屋を公私で分けて考えると片付けもしやすくなるでしょう。
ベンチは意外と座面の面積があるので、着替えの際の「ちょっと置き」に、また、次の日のコーディネートを並べるなど、整理整頓にも適しています。
LIVING ROOM
リビングルームはゲストを招くことの多い、家の中では公的なスペース。いつもきれいに整えておきたい空間です。来客時には、人数に柔軟に対応できるベンチがここでも活躍します。
リビングルームはゲストを招くことの多い、家の中では公的なスペース。いつもきれいに整えておきたい空間です。来客時には、人数に柔軟に対応できるベンチがここでも活躍します。
欧米の伝統的なシンメトリースタイルで、まるでマントルピースのように中央にウィンドウベンチを置いたリビングです。両脇の本棚、シート下のチェストとともに、収納力のある壁面収納として一体化させています。
LIBRARY&HOME OFFICE
子供部屋、書斎などの窓辺にちょっと座れる場所をつくるのもよいでしょう。ここに座れば、いつものデスクの椅子に向かうのとは、どこか違う脳の使い方ができる感覚になるかもしれません。ひらめきが生まれそうなベンチです。造り付けが難しい場合でも、試しに空いたスペースに置いてみてはいかがでしょうか。
子供部屋、書斎などの窓辺にちょっと座れる場所をつくるのもよいでしょう。ここに座れば、いつものデスクの椅子に向かうのとは、どこか違う脳の使い方ができる感覚になるかもしれません。ひらめきが生まれそうなベンチです。造り付けが難しい場合でも、試しに空いたスペースに置いてみてはいかがでしょうか。
ENTRANCE
玄関スペースにも少しの空間的な余裕があれば、ぜひスツールかベンチを置いてみましょう。身支度や荷物のちょっと置き、靴の手入れなど多用途に使えるはずです。
家は単なる場所、空間ではなく、家族の人生を紡いでいく大切な環境です。ちょっとした家具とスペースの使い方の工夫によって少しの時間の変化があるだけでも、積み重なれば何百、何千時間にも。ベンチのご提案はその一例ですが、もっと豊かな時間を過ごすための工夫を凝らして、快適な暮らしをつくっていきたいものです。
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