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Houzzツアー:リノベーションで実現した、気持ちが自然と切り替わる”仕事場”と"住まい”
仕事場とファミリー空間の共存そして切り替えは、自宅で仕事をする人にとって大きなテーマ。リノベーションで自分たちらしい答えを出したお宅のストーリーです。

Nayo Suzuki
2015年4月28日
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける。趣味はインテリアとアート鑑賞。
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける... もっと見る
子どもが生まれ、定住することを決めたNさん。「中古物件を購入し、リノベーションをして、自分たちらしいオリジナリティのある空間に暮らしたいと思いました」。それまで住んでいたエリアが気に入っていたので、その近辺を中心に物件を探し始めました。途中、以前から興味のあったblue studioの説明会に参加。そこで家づくりとともに物件探しも依頼できることがわかり、それ以降はリノベーションに適した物件のみを紹介してもらえました。ほどなくして今の物件と出会い、マンション全体の管理状態がよく、最上階であったこと、春にはベランダから桜並木が見えることなどが気に入って、購入を決めました。
家づくりにあたっては、在宅で仕事をする仕事場が必要、子どもの成長とともに将来は間仕切って使える子ども部屋が欲しい、人を呼んで楽しくごはんを食べたい、収納がたくさん欲しい、北欧系のインテリアが好きである…などをリクエストし、自分たちの日々のタイムスケジュールも提出しました。
それに対して提案されたのが、居住スペースとご主人の仕事場の雰囲気をダイナミックに変えたプラン。居住スペースは1940~60年代にアメリカで建てられたケーススタディハウスのテイストをとり入れた、ミッドセンチュリーモダンなスタイル。仕事場は木を多く使った温かみのあるナチュラルなスタイルと、扉1枚を隔て、公私でガラリと雰囲気が異なるインテリアです。
Nさんも「北欧系とは少し違いますが、これはこれでとてもおもしろい!と思いました」。こうして、提案されたプランでの家づくりがスタートしました。
家づくりにあたっては、在宅で仕事をする仕事場が必要、子どもの成長とともに将来は間仕切って使える子ども部屋が欲しい、人を呼んで楽しくごはんを食べたい、収納がたくさん欲しい、北欧系のインテリアが好きである…などをリクエストし、自分たちの日々のタイムスケジュールも提出しました。
それに対して提案されたのが、居住スペースとご主人の仕事場の雰囲気をダイナミックに変えたプラン。居住スペースは1940~60年代にアメリカで建てられたケーススタディハウスのテイストをとり入れた、ミッドセンチュリーモダンなスタイル。仕事場は木を多く使った温かみのあるナチュラルなスタイルと、扉1枚を隔て、公私でガラリと雰囲気が異なるインテリアです。
Nさんも「北欧系とは少し違いますが、これはこれでとてもおもしろい!と思いました」。こうして、提案されたプランでの家づくりがスタートしました。
「仕事場から、ブルーのカーペットが敷かれた居住スペースに戻ると気分も変わり、リラックスできます」とNさん。
そもそもフローリングにできないことから採用したカーペットは、色を思い切ってブルーにすることで、ドラマティックかつ落ち着ける空間となり、N邸のリビングを印象づける個性にもなっています。ワントーン濃いブルーのカーペットを敷いた小上がりのスペースは、今は子どもの遊び場として、また来客時にはみんなでにぎやかに食事をする場として活用。床レベルをあえて変え、ゾーニングしたことで、子どもにも「おもちゃはここで広げ、リビングには持ち込まない」という意識が芽生えているそうです。
将来は間仕切りを設け、子ども部屋として使う予定です。「子ども部屋が必要になる何年も先のことを考えて空間を分けてしまうよりも、それまでの間はリビングの一部としてのびのびと使いたいと思いました」。家族の成長に伴い、家を変えていくことも楽しみにしているとか。
正面の棚の下には机を設置し、掘りごたつのように床に座って勉強ができるようになっています。グレーの壁はマグネット塗装。
どんなHouzz?
居住者:夫婦、子ども2人
所在地:東京都練馬区
設計者:blue studio / 石井健、星野晃範
面積:80.30平方メートル
間取り:仕事場、ライブラリー、リビング、ダイニング、キッチン、寝室
竣工:2013年10月
そもそもフローリングにできないことから採用したカーペットは、色を思い切ってブルーにすることで、ドラマティックかつ落ち着ける空間となり、N邸のリビングを印象づける個性にもなっています。ワントーン濃いブルーのカーペットを敷いた小上がりのスペースは、今は子どもの遊び場として、また来客時にはみんなでにぎやかに食事をする場として活用。床レベルをあえて変え、ゾーニングしたことで、子どもにも「おもちゃはここで広げ、リビングには持ち込まない」という意識が芽生えているそうです。
将来は間仕切りを設け、子ども部屋として使う予定です。「子ども部屋が必要になる何年も先のことを考えて空間を分けてしまうよりも、それまでの間はリビングの一部としてのびのびと使いたいと思いました」。家族の成長に伴い、家を変えていくことも楽しみにしているとか。
正面の棚の下には机を設置し、掘りごたつのように床に座って勉強ができるようになっています。グレーの壁はマグネット塗装。
どんなHouzz?
居住者:夫婦、子ども2人
所在地:東京都練馬区
設計者:blue studio / 石井健、星野晃範
面積:80.30平方メートル
間取り:仕事場、ライブラリー、リビング、ダイニング、キッチン、寝室
竣工:2013年10月
小上がりになったスペースの縁にはタイルを貼り、リビングからは20cm程度床レベルを上げて設置。「程よい高さでした」とNさん。カーペットの色も、手前のリビングとは変えています。右側のガラスブロック部分は浴室となっています。
窓際には愛犬のためのタイル貼りのスペースを確保。TV台は造作で、ソファはこの家に合わせて購入したデンマークのデザイナー、オーレ・ヴァンシャがデザインしたヴィンテージ。
当初は独立したキッチンを希望していたものの、リビングの広さを確保するために提案されたオープンキッチンも、できてみたら使いやすく、夫婦で料理をするのにも充分なスペースで、「おかげでいつもきれいにしておくようになった」といいます。
木製のキッチンは、ナラ材をNさんの好きなウォルナット色に塗装。上部の棚は奥さまの希望でガラス戸にしたそう。ガスコンロがアイランド側に配置されているので、使う時だけ引き出せるステンレスの油よけを特注で作ってもらいました。
木製のキッチンは、ナラ材をNさんの好きなウォルナット色に塗装。上部の棚は奥さまの希望でガラス戸にしたそう。ガスコンロがアイランド側に配置されているので、使う時だけ引き出せるステンレスの油よけを特注で作ってもらいました。
キッチンとダイニングの床は石貼りにし、リビングとは表情を変えています。シンクとガスコンロとが向かい合わせにあるので、アイランド部分に少し角度をつけ、2人同時に立って作業ができる奥行きを確保しました。
玄関からご主人の仕事場までのアプローチ。収納は玄関まわりにたっぷり設け、さらに仕事部屋の隣に本の収納を兼ねたライブラリー(写真左手前)も設置しました。木の扉やご主人の会社のイメージカラーであるグリーンを用いた、さわやかで温かいイメージのインテリア。仕事場の壁も1面だけグレーのマグネット塗装にしています。
犬の散歩から戻り、犬を抱えたまま扉を開けられるよう、スライド式のドアにした洗面所。洗面カウンター下にはMUJIのカゴがぴったり収まるよう棚を設置してもらいました。
「完成してみて一番感動したのは浴室でした」というNさん。足を思いきり伸ばして入れる大きなバスタブや、白とブルーで貼り分けたタイル、固定と可動の両方をつけたシャワーヘッドなど、こだわりがぎっしり詰まった浴室は、Nさんのお気に入りの場所となっているとか。
こうして自分たちの希望をかなえた家を手にしたNさん。「実際にリノベーションをしてみるまでは、デザインにこだわると、住みやすさを捨てなきゃいけないのでは?と思っていましたが、そんなことはありませんでした。この家は冒険は少ないけれど自分たちらしい個性もあり、なおかつものすごく住みやすい。何より家づくりがとても楽しかったんです」と大満足です。
こうして自分たちの希望をかなえた家を手にしたNさん。「実際にリノベーションをしてみるまでは、デザインにこだわると、住みやすさを捨てなきゃいけないのでは?と思っていましたが、そんなことはありませんでした。この家は冒険は少ないけれど自分たちらしい個性もあり、なおかつものすごく住みやすい。何より家づくりがとても楽しかったんです」と大満足です。
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