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Houzz スタイル事典:ミッドセンチュリーモダン
ミッドセンチュリーモダンとは、大胆なフォルム、グラフィク柄、ちょっと奇抜なアクセントを効かせた、革新的なデザインスタイルです。このスタイルを自分らしく取り入れる方法をご紹介します。
Lisa Frederick
2015年4月7日
どんなスタイル?: 10年以上前から人気が再燃していたミッドセンチュリーモダン。アメリカでは大人気テレビドラマ『マッドメン』のおかげで、さらに注目を集めることになりました。「ミッドセンチュリー」の名前が示すとおり、このスタイルは20世紀中盤の約25年間、1945年から1970年あたりまでに流行したデザインスタイルです。すっきりとしたフレッシュな美しさは、戦後のアメリカをモダンにしたい、これまでにない大胆なデザインをつくりたいという思いから生まれたものです。
どんな効果が?:ミッドセンチュリーモダンスタイルはムダを削ぎ落としたフォルム、コンテンポラリーな模様、ニュートラルな素材を重視しました。また、屋内空間と屋外空間をスムーズにつないだ空間のための、機能的な快適さとシックなスタイルを兼ね備えた作品が生み出されました。オーガニックなものと人工的なもの、自然界と未来の架け橋を目指したデザインは、今日でも見る者をはっとさせる力があります。
こんな人におすすめ: 幼い頃に住んでいた家の居間の雰囲気が懐かしい。本題に入るまでに長々とかかる人に我慢がならない。アートといえばとにかくモダンアート、オールド・マスター(18世紀以前の美術作品)は退屈であくびがでる。ディック・デイルのヘビーメタルなサウンドトラックを聞くためだけに『パルプ・フィクション』を観た。日曜の夜のスケジュールは『マッドメン』を中心に回っている(他にすることなんてあります?)。
どんな効果が?:ミッドセンチュリーモダンスタイルはムダを削ぎ落としたフォルム、コンテンポラリーな模様、ニュートラルな素材を重視しました。また、屋内空間と屋外空間をスムーズにつないだ空間のための、機能的な快適さとシックなスタイルを兼ね備えた作品が生み出されました。オーガニックなものと人工的なもの、自然界と未来の架け橋を目指したデザインは、今日でも見る者をはっとさせる力があります。
こんな人におすすめ: 幼い頃に住んでいた家の居間の雰囲気が懐かしい。本題に入るまでに長々とかかる人に我慢がならない。アートといえばとにかくモダンアート、オールド・マスター(18世紀以前の美術作品)は退屈であくびがでる。ディック・デイルのヘビーメタルなサウンドトラックを聞くためだけに『パルプ・フィクション』を観た。日曜の夜のスケジュールは『マッドメン』を中心に回っている(他にすることなんてあります?)。
スタイルの鍵:屋内と屋外をつなぐスタイルの鍵
今となっては当たり前に思えるかもしれませんが、50年代の平均的なアメリカ人にとって、屋内と屋外が一体化したリビングは、画期的な発明でした。ミッドセンチュリーモダンは、屋内と屋外を同じように一体として使いたいという人々の夢から生まれたスタイルです。大きな窓、引き戸、中庭(パティオ)。静かに本を読んだり、カクテル片手のパーティーを開いたりするための、自然とつながった空間をつくる、というコンセプトでした。
自分らしく取り入れよう:
壁を取り払い、大きなガラス窓を設置する手段と空間とそうしたいという気持ちが揃っているなら、迷わず実行しましょう。でも、大がかりな解体作業をしなくても、屋内と屋外が一体化した美しい空間をつくることは可能です。外の景色を隠さないように、窓にはカーテンやブラインドをつけない、あるいは、天窓を開ける、といった手があります。もっと楽な方法がいいなら、自然のモチーフを使った壁紙や雑貨を使う方法もあります。
今となっては当たり前に思えるかもしれませんが、50年代の平均的なアメリカ人にとって、屋内と屋外が一体化したリビングは、画期的な発明でした。ミッドセンチュリーモダンは、屋内と屋外を同じように一体として使いたいという人々の夢から生まれたスタイルです。大きな窓、引き戸、中庭(パティオ)。静かに本を読んだり、カクテル片手のパーティーを開いたりするための、自然とつながった空間をつくる、というコンセプトでした。
自分らしく取り入れよう:
壁を取り払い、大きなガラス窓を設置する手段と空間とそうしたいという気持ちが揃っているなら、迷わず実行しましょう。でも、大がかりな解体作業をしなくても、屋内と屋外が一体化した美しい空間をつくることは可能です。外の景色を隠さないように、窓にはカーテンやブラインドをつけない、あるいは、天窓を開ける、といった手があります。もっと楽な方法がいいなら、自然のモチーフを使った壁紙や雑貨を使う方法もあります。
スタイルの鍵:中間色に明るい色を合わせて
木材を多用するミッドセンチュリーモダンの色彩は、温かみあるアースカラーが中心です。しかし、アースカラーに偏った配色は地味になりがち。彩度の高い鮮やかな色をアクセントに加えてインテリアに活気を与えましょう。ブラッシュピンクとペールライラックはありえない、と思われるかもしれませんが、実際、どんな色を使ってもかまいません。
自分らしく取り入れよう:ミッドセンチュリーモダンスタイルの配色の最大の長所は、ルールがないこと。パーシモン(柿色)とプラムカラーを合わせるのもOK。濃いティールグリーン、アボガド色、オックスブラッドレッ ド、ゴールド、これら全てを合わせてもいいんです。このスタイルには、思いがけない色の組み合わせが似合います。
木材を多用するミッドセンチュリーモダンの色彩は、温かみあるアースカラーが中心です。しかし、アースカラーに偏った配色は地味になりがち。彩度の高い鮮やかな色をアクセントに加えてインテリアに活気を与えましょう。ブラッシュピンクとペールライラックはありえない、と思われるかもしれませんが、実際、どんな色を使ってもかまいません。
自分らしく取り入れよう:ミッドセンチュリーモダンスタイルの配色の最大の長所は、ルールがないこと。パーシモン(柿色)とプラムカラーを合わせるのもOK。濃いティールグリーン、アボガド色、オックスブラッドレッ ド、ゴールド、これら全てを合わせてもいいんです。このスタイルには、思いがけない色の組み合わせが似合います。
スタイルの鍵:ミッドセンチュリー期のアートをアクセントに
ご存知のように、ミッドセンチュリーといっても、幅広い時期を指します。しかし、ホックニー、ポロックからリキテンスタイン、カルダーに至るまで、才能あふれる革新的なアーティストを幅広く輩出した時代ですから、自由にとらえていいスタイルなのです。アートの世界に大胆にして斬新な領域をつくりだした彼らの作品は、新時代を切り開いたミッドセンチュリーモダンのインテリアにもよく合います。インテリアの仕上げに、イームズのハング・イット・オールやジョージ・ネルソンの時計など、ミッドセンチュリー期のアクセサリーをプラスしましょう。
自分らしく取り入れよう:
もちろん、ウォーホールのオリジナル作品を手に入れられる人もわずかながらいるでしょう。しかし、99%の人にとっては、複製品を探すか、Etsyや20x200など、インターネットの売買サイトをチェックして、ミッドセンチュリー期のアートっぽい作品を探すという手があります。ミュージアムショップ(実店舗でもオンラインでも)は、巨匠の作品にインスパイアされたアイテムがリーズナブルに買えるのでおすすめです。
ご存知のように、ミッドセンチュリーといっても、幅広い時期を指します。しかし、ホックニー、ポロックからリキテンスタイン、カルダーに至るまで、才能あふれる革新的なアーティストを幅広く輩出した時代ですから、自由にとらえていいスタイルなのです。アートの世界に大胆にして斬新な領域をつくりだした彼らの作品は、新時代を切り開いたミッドセンチュリーモダンのインテリアにもよく合います。インテリアの仕上げに、イームズのハング・イット・オールやジョージ・ネルソンの時計など、ミッドセンチュリー期のアクセサリーをプラスしましょう。
自分らしく取り入れよう:
もちろん、ウォーホールのオリジナル作品を手に入れられる人もわずかながらいるでしょう。しかし、99%の人にとっては、複製品を探すか、Etsyや20x200など、インターネットの売買サイトをチェックして、ミッドセンチュリー期のアートっぽい作品を探すという手があります。ミュージアムショップ(実店舗でもオンラインでも)は、巨匠の作品にインスパイアされたアイテムがリーズナブルに買えるのでおすすめです。
スタイルの鍵:すっきりとしたラインのキッチン
ミッドセンチュリーモダンのキッチンは、未来を感じさせるスタイルです。ぴかぴかと輝く新しい家電、明るい色彩、宇宙時代を思わせる曲線的なラインなど、当時の最先端を感じさせるすっきりとしたデザインです。肝心なのはシンプルであること。キャビネットのドアは平板のまま、カウンタートップのエッジも角張ったまま。豪華な仕上げや素材は不要です。
自分らしく取り入れよう:
まるでトスカーナの別荘のようなキッチンが相手でも、ミッドセンチュリーモダンのエッセンスを加えるのはさほど難しくありません。パネルをはったキャビネットドアはフレームのないドアに変え、フロアはコルクかリノリウムに。キッチンのバックスプラッシュ(汚れ止め板)に明るい柄のラミネートフィルムやカラフルなタイルをはってもよいでしょう。
ミッドセンチュリーモダンのキッチンは、未来を感じさせるスタイルです。ぴかぴかと輝く新しい家電、明るい色彩、宇宙時代を思わせる曲線的なラインなど、当時の最先端を感じさせるすっきりとしたデザインです。肝心なのはシンプルであること。キャビネットのドアは平板のまま、カウンタートップのエッジも角張ったまま。豪華な仕上げや素材は不要です。
自分らしく取り入れよう:
まるでトスカーナの別荘のようなキッチンが相手でも、ミッドセンチュリーモダンのエッセンスを加えるのはさほど難しくありません。パネルをはったキャビネットドアはフレームのないドアに変え、フロアはコルクかリノリウムに。キッチンのバックスプラッシュ(汚れ止め板)に明るい柄のラミネートフィルムやカラフルなタイルをはってもよいでしょう。
スタイルの鍵: 照明が肝心
スプートニクシャンデリア、バブルランプ、アルコフロアライトなど、クラシックなミッドセンチュリーの照明は部屋にドラマをもたらします。彫刻のようなそのフォームは、アート性を兼ね備えており、機能も非常に優れています。さらに、ミッドセンチュリーの照明器具はデザインそのものがすばらしいため、それ自体がモチーフとして使用されることも。たとえばこちらのダイニングの壁紙はPHアーティチョークの照明器具を描いたものです。
自分らしく取り入れよう:
ミッドセンチュリーモダンの照明器具はとてもインパクトが強いので、部屋に置くなら1つだけにしましょう。他の照明と競わせるような真似をしては台無しです。3つあるいは4つ置くのは、マティーニにベルモットを入れ過ぎるのと同じですよ。
スプートニクシャンデリア、バブルランプ、アルコフロアライトなど、クラシックなミッドセンチュリーの照明は部屋にドラマをもたらします。彫刻のようなそのフォームは、アート性を兼ね備えており、機能も非常に優れています。さらに、ミッドセンチュリーの照明器具はデザインそのものがすばらしいため、それ自体がモチーフとして使用されることも。たとえばこちらのダイニングの壁紙はPHアーティチョークの照明器具を描いたものです。
自分らしく取り入れよう:
ミッドセンチュリーモダンの照明器具はとてもインパクトが強いので、部屋に置くなら1つだけにしましょう。他の照明と競わせるような真似をしては台無しです。3つあるいは4つ置くのは、マティーニにベルモットを入れ過ぎるのと同じですよ。
スタイルの鍵:グラフィックな模様
ミッドセンチュリーモダンには強い主張があります。大胆な幾何学模様、力強くて官能的なカーブ、奇抜なモチーフがパンチの効いた部屋をつくります。黄麻や畝のあるニットなど、ヘビーな質感は強い存在感を放ちます。
自分らしく取り入れよう:
本物にこだわる派ですか? ミマハラムやマリメッコ、ノルなど、ミッドセンチュリーを代表するファブリックメーカーの中には、クラシックな柄の生産を続けたり、あの時代のセンスを取り入れた製品を作ったりしているメーカーがいくつもあります。あるいは、ネット上でミッドセンチュリーに作られたファブリックのリプロダクトを探してもよいでしょう。
ミッドセンチュリーモダンには強い主張があります。大胆な幾何学模様、力強くて官能的なカーブ、奇抜なモチーフがパンチの効いた部屋をつくります。黄麻や畝のあるニットなど、ヘビーな質感は強い存在感を放ちます。
自分らしく取り入れよう:
本物にこだわる派ですか? ミマハラムやマリメッコ、ノルなど、ミッドセンチュリーを代表するファブリックメーカーの中には、クラシックな柄の生産を続けたり、あの時代のセンスを取り入れた製品を作ったりしているメーカーがいくつもあります。あるいは、ネット上でミッドセンチュリーに作られたファブリックのリプロダクトを探してもよいでしょう。
スタイルの鍵: シンプルなライン、純粋なフォルム
ミッドセンチュリーモダンのインテリアは、オーガニックなスタイルとくつろいだ生活を体現したもの。家具や小物にもそれが反映されています。家具も間取りも、細部に装飾をせず、無駄を排したデザインが特徴です。
自分らしく取り入れよう:
印象的なフォルムの家具や雑貨を、目につく場所に並べて、シンプルな部屋にアクセントをつけます。ジョージ・ネルソンのココナッツチェアがさりげなく部屋のフォーカルポイントになっていますが、対面の壁に掛かっているウォールアートとバランスがとれています。
ミッドセンチュリーモダンのインテリアは、オーガニックなスタイルとくつろいだ生活を体現したもの。家具や小物にもそれが反映されています。家具も間取りも、細部に装飾をせず、無駄を排したデザインが特徴です。
自分らしく取り入れよう:
印象的なフォルムの家具や雑貨を、目につく場所に並べて、シンプルな部屋にアクセントをつけます。ジョージ・ネルソンのココナッツチェアがさりげなく部屋のフォーカルポイントになっていますが、対面の壁に掛かっているウォールアートとバランスがとれています。
スタイルの鍵: 象徴的な家具
ミッドセンチュリーモダンといえば、斬新なデザインの大量生産家具や雑貨。おそらく、世間に広く知られるアーティストやデザイナーをこれほど多く輩出した時代は、他になかったはず。ジョージ・ネルソン、チャールズ&レイ・イームズ、エーロ・サーリネンなど、たくさんのデザイナーが活躍しました。マシュマロソファ、彫刻的なエッグチェアやウームチェアなど、ミッドセンチュリーモダンのアイテムは、空間に1つ置くだけでスタイルが決まるものばかりです。
自分らしく取り入れよう:
ミッドセンチュリーモダンの家具は高価です。本物が無理なら、模造品やリプロダクトを使う手もあります。あるいは、本物を1つだけ手に入れてインテリアの要にし、他は必ずしも当時のものではないアイテムを合わせてコーディネートする方法も。
ミッドセンチュリーモダンといえば、斬新なデザインの大量生産家具や雑貨。おそらく、世間に広く知られるアーティストやデザイナーをこれほど多く輩出した時代は、他になかったはず。ジョージ・ネルソン、チャールズ&レイ・イームズ、エーロ・サーリネンなど、たくさんのデザイナーが活躍しました。マシュマロソファ、彫刻的なエッグチェアやウームチェアなど、ミッドセンチュリーモダンのアイテムは、空間に1つ置くだけでスタイルが決まるものばかりです。
自分らしく取り入れよう:
ミッドセンチュリーモダンの家具は高価です。本物が無理なら、模造品やリプロダクトを使う手もあります。あるいは、本物を1つだけ手に入れてインテリアの要にし、他は必ずしも当時のものではないアイテムを合わせてコーディネートする方法も。
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