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階段まわりのスペースプラン
収納をきっちりつくり込んだり、オープンにしてひとつの居室のようにしたり。階段下スペースのアイデア集。
田村敦子|Atsuko Tamura
2015年5月7日
Freelance Editor
階下から階上へつながる斜めのライン、その上下にできるスペースをどう使うか。階段まわりはとても限られた小さな空間ですが、だからこそ工夫のしがいがあり、ぴったりの用途を見つけられたら大満足ですね。階段スペースのプランニングの参考になる楽しい有効利用の方法を、大きく4つのパターンに分けて集めてみました。
1つめは、階段下のスペースに引き出しや扉つきの棚などをつくり、クローズド収納スペースとして活用するプラン。階段下にきっちりおさめたこの白い引き出しは深さがあるので、シーズンオフのブランケットやリネンなど、大きめのものもたっぷり入りそうです。
2つめは、階段下をオープン収納スペースにするプラン。このエントランススペースの階段では、大きめにブロッキングしたオープン棚をつくって、家族みんながよく使うアイテムをディスプレイ収納しています。
3つめは、ドアをつけて小部屋をつくってしまうプラン。子どものプレイスペースやウォークインクローゼットなど、コンパクトながら大活躍のスペースになります。
4つめは、まわりの空間とつなげてひとつの居室やコーナーのように見せるプラン。ローチェストやコンソールをディスプレイのステージにして、アートを飾っています。壁面に階段状にアートフレームを飾って、アートギャラリー風にしても素敵。
クローズド収納のバリエーション
さて、ではそれぞれのバリエーションを見ていきましょう。こちらは玄関に近い階段下スペースに、スライドレールを使った靴箱をビルトイン。奥まできっちり使えるスライドレールつきの引き出し収納は、大容量の収納プランに向いています。
さて、ではそれぞれのバリエーションを見ていきましょう。こちらは玄関に近い階段下スペースに、スライドレールを使った靴箱をビルトイン。奥まできっちり使えるスライドレールつきの引き出し収納は、大容量の収納プランに向いています。
場所がキッチンの隣であれば、スライドレールの引き出し収納はそのままパントリーに利用できます。買い置きの食材の大きなパッケージや背の高いボトル類などもたっぷり収納できる、理想的な食品庫となります。
引き戸、開き戸、引き出しを組み合わせ、透かしや金具などにもちょっと凝ったデザインを採用した収納です。家全体の雰囲気とコーディネートされているのでしょう、階段の手すりとデザインを揃えた、エキゾチックな意匠が目を惹きます。
家の雰囲気とマッチさせたシンプルデザイン。段々ラインを開き戸のデザインに生かして、階段下のスペースをすっきり見せています。
中はオープンでも、引き出しでも。こちらは引き出しと開き戸を併用した例。
オープン収納のバリエーション
階段のグリッドを生かしてシンプルなオープン棚をつくれば、楽しい「見せる収納」ができます。こちらは靴やバッグの収納に最適な、クローゼットコーナーです。
階段のグリッドを生かしてシンプルなオープン棚をつくれば、楽しい「見せる収納」ができます。こちらは靴やバッグの収納に最適な、クローゼットコーナーです。
デスクスペースの近くなら、ぜひ本棚に。あるいはこの本棚があるから、小さなデスクを近くに置いているのかもしれませんね。オープン棚はものの並べ方にも自然と目が行くので、いつもきちんと整頓しておきたいものです。
引き出しとオープン棚を併用した収納棚を造り付けた例です。こちらの本棚も前の例と同じく、本を縦ではなく横に並べています。階段状の棚を整然と見せるテクニックのひとつかもしれません。
奥行きのごく浅い飾り棚をつくり、ディスプレイスペースに。こちらも段々のラインとグリッドデザインを、空間の効果的なフォーカルポイントにしています。
この階段収納では、切り込みを入れたユニークな段々デザインの引き戸をつけています。あえて全面を隠さず途中までの引き戸にして、どの位置を引き戸で隠すかによって見せ方に変化をつけています。
小部屋やウォークインクローゼットとして
人が入れる高さとある程度の面積があるなら、階段下の囲まれたスペースをそのまま小部屋として使うのも一案です。取れる広さによってワークスペース、子どもの遊び場所、物置、ウォークインクローゼットなど、用途はいろいろ。
人が入れる高さとある程度の面積があるなら、階段下の囲まれたスペースをそのまま小部屋として使うのも一案です。取れる広さによってワークスペース、子どもの遊び場所、物置、ウォークインクローゼットなど、用途はいろいろ。
玄関近くの階段下スペースで、高さがさらに限られているなら、扉つきのクロークにするのもおすすめです。
こちらは少し変わった使い方。オープンで少し小上がりになっている、まるで穴倉や隠れ家のような休憩スペースです。小部屋とまではいかなくても、こんな遊び心のある場所をつくるのも楽しいかもしれません。
居室の一部やコーナーのように
階段下のスペースを壁などで閉じず、あえてオープンにして、そのコーナーを1つの居室のように見せるのも素敵です。こちらは本棚とカウチを置いて、ライブラリーコーナーに。
階段下のスペースを壁などで閉じず、あえてオープンにして、そのコーナーを1つの居室のように見せるのも素敵です。こちらは本棚とカウチを置いて、ライブラリーコーナーに。
階段下にスピリチュアルなオブジェを置いて、ちょっとしたサンクチュアリのようなオープンスペースに。グリーンや花を飾る専用スペースにしてもいいですね。
階段の上は本棚、下は朝食カウンターと対照的なスペースプラン。斜めに横切る線は、インテリアの要素としてもドラマチックな効果をもたせることができます。
こんなふうに囲まれたスペースが取れるなら、コートフックやベンチチェストなどのあるコンパクトなエントランス収納にするのもいいアイデアです。
窓際の階段なら、こんな展望ベンチを途中につくってみるのも素敵ですね。階段スペースのプランはこのように多彩です。場所や広さに合わせてぴったりのプランを見つけられるよう、さまざまなアイデアを検討してみてください。
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