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Houzzツアー:リノベーションで手持ちのミッドセンチュリーの家具が似合う家に
築41年のもとの家のもつ個性を生かしながら、30代カップルのライフスタイルに似合うインテリアに。フルリノベーションで生まれ変わった、湘南の家。
Nayo Suzuki
2015年5月9日
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける。趣味はインテリアとアート鑑賞。
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける... もっと見る
リノベーションを前提で家を探し始め、利便性よりもある程度の広さを重視した結果、東京から逗子への移住を決めたSさん。ひと目で気に入ったという建物は、1974年に建てられた2階建てのメゾネットの住居が横に連なる集合住宅。9坪ハウスなど数々の名建築を残した建築家、故・増沢洵氏の設計です。通りから少し高い位置に1階が設けられていたり、視線を遮るために窓が雁行型に開いていたりと、暮らしやすさへのこまやかな配慮が随所に感じられる建物です。リノベーションを依頼したTATO DESIGNの大山さんにもすぐに見てもらい、「ここならきっと、思い描く通りの空間に、おもしろい家になる」と購入を決意しました。
構造上水回りは変更できなかったため、キッチンとバスルームの位置は動かさずに、1階にLDKを、2階には寝室、バスルーム、予備室、ワークスぺースをつくりました。週末ごとに友人が遊びに来るというSさん宅にとって、1階をパブリックスペース、2階をプライベートスペースときっちり分けられたのは大正解。ダイニングの大きなテーブルを囲んで友人たちと音楽を聴いたり、おしゃべりをしたりするのが、週末の楽しみとなっています。
どんなHouzz?
居住者:30代のカップル
場所:神奈川県逗子市
設計者:TATO DESIGN
竣工年:2014年
面積:78.6平方メートル
間取り:3LDK→2LDKへのフルリノベーション
1階のリビングダイニングと右奥にあるキッチンとの間の壁は、取り払えなかったのでそのまま残しています。部屋に対して斜めに開いた窓は、通りからの視線をうまく遮り、明るい光をもたらします。右手前の玄関やその奥のキッチンの床レベルが、もともとの床の高さ。床をモルタルにしたことで一段下がり、そのぶん天井高も高く確保できました。
ウォールランプ:APPLIQUE MURALE 2 BRAS PIVOTANTS/セルジュ・ムーユ
どんなHouzz?
居住者:30代のカップル
場所:神奈川県逗子市
設計者:TATO DESIGN
竣工年:2014年
面積:78.6平方メートル
間取り:3LDK→2LDKへのフルリノベーション
1階のリビングダイニングと右奥にあるキッチンとの間の壁は、取り払えなかったのでそのまま残しています。部屋に対して斜めに開いた窓は、通りからの視線をうまく遮り、明るい光をもたらします。右手前の玄関やその奥のキッチンの床レベルが、もともとの床の高さ。床をモルタルにしたことで一段下がり、そのぶん天井高も高く確保できました。
ウォールランプ:APPLIQUE MURALE 2 BRAS PIVOTANTS/セルジュ・ムーユ
「インテリアは少し無骨なくらいが好き」というSさんの希望で、1階の床はモルタル仕上げに。一方、2階は無垢材のフローリングとカーペットにして温かみのある空間に、階段はラフな素材で…といったように、空間ごとに床を張り分け、表情を変えています。家具は以前から持っていたものがほとんどで、新たに購入したのは2階のワークスペースの椅子くらいなのだとか。Sさんが好きだと思うものを集めたところ、イギリス、北欧、日本、フランスなど国は異なるものの、同じミッドセンチュリー時代のものばかりになったとか。テーブルはイギリスの家具メーカー「G-PLAN」のヴィンテージ、合わせた椅子も「アーコール」や「ハリー・ベルトイヤ」のワイヤーチェアなどのヴィンテージです。
もともと2部屋に分かれていた1階部分。間仕切り壁を取り払い、28㎡の広々としたリビングダイニングにしました。
もともと玄関にあった下駄箱や階段は白く塗装し、ラフな表情が魅力なバーンオーク材を張りました。階段の手すりを黄色に塗り、ポイントにしています。
2階に上がると正面にワークスペースがあり、向かって右が寝室。左には将来は子ども部屋としても使える予備室があります。音楽好きのSさんらしく、各部屋ごとにスピーカーが設置され、トイレにまでCDプレーヤーを設置。
チェア:J110チェア/HAY
デスクランプ:TASK/ピーター・ボウルズ
チェア:J110チェア/HAY
デスクランプ:TASK/ピーター・ボウルズ
キッチンの真上にあたる場所にバスルームが配置されています。バスルームの床は、レトロな雰囲気の漂う六角形のタイル張り。洗面カウンター下にすっきり収まるよう、ミーレの洗濯乾燥機を選びました。2階の床は、ワークスペースをオーク材ヘリンボーン張り、寝室はオーク材の板張り、予備室はカーペット敷きと、スペースごとに張り分けています。
手前が寝室で、その先にクローゼットとワークスペース、その奥が予備室となっています。ワークスペースとの間の扉や壁の一部をガラスにし、光あふれる明るい空間となるように工夫しています。
築41年とは思えない、手入れの行き届いた外観。駅から徒歩圏でありながら、付近は緑も多い静かな住宅地。海へも徒歩で行ける距離です。ここに引っ越してからは、週末に鎌倉までジョギングするのが習慣になったそう。
床材で変化を出したシンプルな内装に、手持ちのミッドセンチュリーの家具が映える理想の空間を、リノベーションで手に入れたSさん。ゆったりとした心地よい時間が流れる湘南での暮らしを、好きなものに囲まれたこの家で、スタートしました。
床材で変化を出したシンプルな内装に、手持ちのミッドセンチュリーの家具が映える理想の空間を、リノベーションで手に入れたSさん。ゆったりとした心地よい時間が流れる湘南での暮らしを、好きなものに囲まれたこの家で、スタートしました。
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