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Houzzツアー:居心地のよい巣(ネスト)のような日本のミニマリスト住宅
機能的建築とミニマルモダンな内装と日本文化を見事に組み合わせた、夫婦2人の生活にちょうどよい家。
Houzz
2015年4月29日
建築家の土田拓也さんは、長野県松本市にあるこの家に「ネストハウス」、つまり「巣のような家」というニックネームをつけた。自然界にある巣に似せるのではなく、「巣のような居心地のよさを感じる家」にしたかったのだと言う。「『巣』という概念から出発して、この家の建築案を考えていったのです」と土田さんは言う。
どんなHouzz?
居住者:若い夫婦
所在地:長野県松本市
間取り:97.5平方メートル
見どころ:所在地は、世界的にソバとワサビの栽培で有名な町。
どんなHouzz?
居住者:若い夫婦
所在地:長野県松本市
間取り:97.5平方メートル
見どころ:所在地は、世界的にソバとワサビの栽培で有名な町。
土砂の廃棄料を節約するため、整地のために撤去した土砂を躯体の周囲の盛り土に使用した。いわゆる“美しい”家をつくることよりも、革新性、シンプルさ、機能性を重視した家だ。
細長い敷地に建てた家に住むのは珍しいことではない、と土田さんは言う。「周囲は田んぼに囲まれ、細く長い敷地の形状でした。そこに素直な四角い平面をクロッピングした結果、細長い形状の建物となった」と土田さん。
細長い敷地に建てた家に住むのは珍しいことではない、と土田さんは言う。「周囲は田んぼに囲まれ、細く長い敷地の形状でした。そこに素直な四角い平面をクロッピングした結果、細長い形状の建物となった」と土田さん。
「まず、直感的に、この地方の風土的特性をつかもう、と思いました」と土田さん。松本の緑豊かな景観から多くのインスピレーションを得たと言う。このあたりの山々はハイキング客や登山家のメッカであり、世界的に有名な湧き水や温泉も近くにある。
外装材: 鉄筋コンクリート
外装材: 鉄筋コンクリート
木片セメント板を使った内装壁が、家族を有機的に包み込んでいる。インテリアはインダストリアルな雰囲気を加えたミニマリスト・モダンだ。AV機器のラックには、存在感の強い既成品ではなく、軽量コンクリートブロックを使用。すっきりとした印象のペンダント照明にはプレーンな電球を入れて設置。モダンな家具は中間色で統一している。
有機的なパターンの壁、シンプルなラインの家具、落ち着いた中間色を使った、自然光のあふれるダイニングは、ミニマリズムが最も際立つ空間だ。
独立型のシステムキッチンと平行して、料理の準備や収納、作業テーブルとして利用できるアイランドキャビネットを設置。
土田さんは、施主と相談しながら室内の設計を決めていった。家具の配置によってプライバシーのレベルを調整している。
ミニマルな家づくりをめざした一家は、壁に吊り戸棚を設置したり視覚的に圧迫感のある本棚を置いたりせず、隙間空間を活用。床下収納を活用して生活用品を収納している。
同じく、マスターベッドルームにも、ミニマリストなスタイルが貫かれている。
畳を敷いた和室とベッドルームは、外の地面よりも低い位置にあり、中に入ると特別な落ち着きを感じる。
バスルームとパウダールームはひと続きの空間とし、クリアガラスで存在感なく間仕切ることにより、コンパクトながら広さを感じられる空間とした。
敷地の北東にある中庭。庭の一部に周囲の木立の影が射す。
「建築物は人工物です。でも、たとえ人間がデザインするものであっても、有機的な感覚をもつ家をつくる方法はたくさんあります」と土田さん。夕暮れどきのこの家の風情を見れば、自然界(田畑)と抽象的概念を形にしたもの(家)が調和的に共存していることがわかる。
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