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自然を身近に感じるバイオフィリックデザインを暮らしに取り入れる
自然素材や自然の要素を室内空間に取り入れて、心地よい暮らしをデザインしてみませんか?
ブラッキン・ヘザー
2022年11月19日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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人は人生の大半を屋内や車内で過ごします。自宅やオフィス、商業施設はもちろん、移動も車や電車やバスを利用することがほとんどでしょう。とくに寒い季節は外で過ごす時間がかなり減ります。
バイオフィリックデザインを取り入れることで、人間が本能的に求め、ヒーリングや幸福を感じる自然界とのつながりを保ち続けることができます。それによって仕事の効率も上がることから、近年ではオフィスデザインでも意識されるようになりました。
バイオフィリックデザインを取り入れることで、人間が本能的に求め、ヒーリングや幸福を感じる自然界とのつながりを保ち続けることができます。それによって仕事の効率も上がることから、近年ではオフィスデザインでも意識されるようになりました。
バイオフィリックデザインとは
自然を感じられる要素を取り入れることで、気持ちがリラックスし、生産性の向上につながると言われているバイオフィリックデザイン。
バイオフィリックとは「バイオ(自然や生命)」、「フィリア(愛好や趣味)」の2つの用語から生み出された言葉です。1964年にドイツの社会心理学者のエーリッヒ・フロムが「自然や生物への情熱」を最初に提唱し、さらに1984年にアメリカの生物学者のエドワード・オズボーン・ウィルソンが「人は遺伝的に他の生物と触れ合うことを要求する」というバイオフィリア仮説を発表してから、バイオフィリックはさらに注目されるようになりました。
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建物環境からのストレスを減らす「バイオフィリックデザイン」とは?
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建物環境からのストレスを減らす「バイオフィリックデザイン」とは?
在宅ワークの普及や、コロナの影響で自宅で過ごす時間が増えた近年、バイオフィリックの概念が住まいの中でもより注目されるようになりました。
そこで今回は、バイオフィリックデザインとはどのようなものなのか、そして住まいではどのように取り入れたらよいのかを、詳しくご紹介しましょう。
そこで今回は、バイオフィリックデザインとはどのようなものなのか、そして住まいではどのように取り入れたらよいのかを、詳しくご紹介しましょう。
植物を取り入れる
自宅で過ごす時間がこれまでよりも大幅に増えたことで、インテリアグリーンの人気が高まりました。見て楽しむだけではなく、実際に触れ合いながら育てることで、心が和み、穏やかな気持ちになれます。
さらに、バイオフィリックデザインでは、空気をきれいにしてくれる効果も大切なポイントになっています。
植物に関する記事を読む
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在宅ワークをされている場合は、デスクや棚の上などに植物を置き、より充実したワークスペースで、仕事効率の向上を目指してみてはいかがでしょう。
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おしゃれに取り入れたい、インテリアグリーンのアレンジ
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自然光はたっぷりと取り入れる
なるべく室内に自然光を多く取り入れて、開放的で明るい空間を目指しましょう。大きな窓や天窓があるのが理想ですが、もしないのなら、レースのカーテンをなるべく開けるようにしたりして、外からの光をたっぷり取り入れる時間をつくりましょう。
自然光を浴びると、心のバランスを整えてくれる脳内物質のひとつである「セロトニン」が分泌されると言われています。とくに日照時間が短くなる冬の間は気持ちが落ち込むことが多いので、自然光をしっかり浴びる時間を設けることも大切です。
寒い季節ですが、晴れた日には窓を開けて空気を入れ替えるのも、気持ちのリフレッシュやポジティブマインドにつながります。
なるべく室内に自然光を多く取り入れて、開放的で明るい空間を目指しましょう。大きな窓や天窓があるのが理想ですが、もしないのなら、レースのカーテンをなるべく開けるようにしたりして、外からの光をたっぷり取り入れる時間をつくりましょう。
自然光を浴びると、心のバランスを整えてくれる脳内物質のひとつである「セロトニン」が分泌されると言われています。とくに日照時間が短くなる冬の間は気持ちが落ち込むことが多いので、自然光をしっかり浴びる時間を設けることも大切です。
寒い季節ですが、晴れた日には窓を開けて空気を入れ替えるのも、気持ちのリフレッシュやポジティブマインドにつながります。
自然素材を取り入れる
住まいの中に自然素材を豊富に取り入れることで、自然界との距離がより縮まります。
木や竹、石、ジュートやラタン。リネン、ウール、オーガニックコットンのファブリック。建築部分だけではなく、家具、カーテンやラグ、さらにクッションや照明器具、小物類に天然素材を取り入れた統一感のある部屋には、どこかほっとするものがあります。
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木や竹、石、ジュートやラタン。リネン、ウール、オーガニックコットンのファブリック。建築部分だけではなく、家具、カーテンやラグ、さらにクッションや照明器具、小物類に天然素材を取り入れた統一感のある部屋には、どこかほっとするものがあります。
有機的なフォルムを選ぶ
自然界には、直線はほぼ存在しません。木の幹や枝、草花、石や岩、流れる川をイメージしてください。すべてのものは曲線で構築されています。自然の中で穏やかな気持ちになれる理由には、この直線のなさもあるでしょう。
インテリアでも、緩やかにカーブしたり、丸みのある有機的なフォルムの家具やアイテムはどこか安心感を与えてくれます。たった1点であっても、直線が多い建物やインテリアの中、優しいアクセントにもなります。
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心地よい空間づくりに、丸みのあるアイテムを取り入れてみませんか?
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水を思わせる要素を大切に
海や川、湖を眺めていると気持ちが癒やされますよね。バイオフィリックデザインでは水の要素も重要視されています。
住まいの中で水の要素を加えるのが難しくても、色や形で水を連想させるアイテムを加えてみてはいかがでしょう。例えば、海の景色のアートを飾ったり、アクセントカラーとしてブルーを取り入れたり。流行りの有機的な形のミラーも、どこか水を思わせます。バスルームはもちろん、独特なデザインはまるでアートや彫刻のようで、玄関ホールや寝室、リビングに飾っても素敵です。
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住まいの中で水の要素を加えるのが難しくても、色や形で水を連想させるアイテムを加えてみてはいかがでしょう。例えば、海の景色のアートを飾ったり、アクセントカラーとしてブルーを取り入れたり。流行りの有機的な形のミラーも、どこか水を思わせます。バスルームはもちろん、独特なデザインはまるでアートや彫刻のようで、玄関ホールや寝室、リビングに飾っても素敵です。
自然界で見られる色を生かす
バイオフィリックデザインのインテリアでは、ナチュラルカラーが中心となります。植物の緑や空や海のブルー、大地を思わせるアースカラーを意識することで、外と世界とのつながりをより身近に感じられるでしょう。
とくに寝室では、気持ちを落ち着かせるブルーは、質の良い睡眠にもつながります。例えば、こちらの寝室のように組み合わせてみても、自然な雰囲気が楽しめそうです。
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住まいに取り入れる暖色系&アースカラーのインテリア
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自然界の香りを部屋の中へ
森林や若草、ハーブや花など、自然な香りをキャンドルやナチュラルなアロマオイルなどを使って再現してみましょう。
香りの情報は脳に伝わり、自律神経やホルモン、免疫系にも影響を与えるといわれており、心身ともに活性化する効果が期待できます。
森林や若草、ハーブや花など、自然な香りをキャンドルやナチュラルなアロマオイルなどを使って再現してみましょう。
香りの情報は脳に伝わり、自律神経やホルモン、免疫系にも影響を与えるといわれており、心身ともに活性化する効果が期待できます。
すでに和の文化と深いつながりのあるバイオフィリア
バイオフィリックデザインとは、実は日本人にとって身近なコンセプトではないでしょうか。伝統的な日本建築や和室を想像してみてください。外とのつながりを意識した造り、豊富に使われた木材や畳、塗り壁など、まさに自然素材に囲まれた、ほっとするような空間です。庭から聞こえてくるししおどしの音、畳のいぐさの香り、まさに癒やしのシーンとして思い浮かびますが、すべてがバイオフィリックデザインをつくり上げる要素です。
近年世界の多くのパブリックスペースで意識されているバイオフィリックデザインは、実は日本人の昔ながらの暮らしでは、すでに取り入れられていたともいえるでしょう。
Houzzで住まいの専門家を探す
バイオフィリックデザインとは、実は日本人にとって身近なコンセプトではないでしょうか。伝統的な日本建築や和室を想像してみてください。外とのつながりを意識した造り、豊富に使われた木材や畳、塗り壁など、まさに自然素材に囲まれた、ほっとするような空間です。庭から聞こえてくるししおどしの音、畳のいぐさの香り、まさに癒やしのシーンとして思い浮かびますが、すべてがバイオフィリックデザインをつくり上げる要素です。
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