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屋上を活用して、手狭だったアパートの広さを2倍に!
屋上まで拡張することで、パリの住居に新たにベッドルームとオープンプランのリビングルーム、キッチンができました。

Elen Pouhaer
2023年1月23日
フランス、パリ郊外のルヴァロワ=ペレ地区にあるこの60平米のアパートの住まい手は、これまでも2年に亘ってこの場所に暮らしてきましたが、2人の子どもが生まれてからというもの手狭になっていました。
彼らは引っ越しをするのではなく、この1970年代の建物の屋上に部屋を拡張するという選択をすることに。まず、公認建築家に建築許可を申請してもらい、115平米に拡張した後、Victoria Douyère (ヴィクトリア・ドゥーイェー)さんにインテリアのデコレーションや家具などを頼みました。
彼らは引っ越しをするのではなく、この1970年代の建物の屋上に部屋を拡張するという選択をすることに。まず、公認建築家に建築許可を申請してもらい、115平米に拡張した後、Victoria Douyère (ヴィクトリア・ドゥーイェー)さんにインテリアのデコレーションや家具などを頼みました。
どんなHouzz?
住まい手: 夫婦+2人の子供
所在地: フランス
延床面積: 115 平方メートル
作業期間:2ヶ月
竣工年:2021年
デザイン:Studio Victoria Douyère
写真:BCDF Studio
予算:構造165,000ユーロ(約2,300万円)、内装(間仕切り、給排水、電気、床、タイル、レイアウト、キッチン、塗装)185,000ユーロ(約2,600万円)または1,600ユーロ/平米(約22万円/平米)(建築費込み、家具やデコレーションを除く)
住まい手: 夫婦+2人の子供
所在地: フランス
延床面積: 115 平方メートル
作業期間:2ヶ月
竣工年:2021年
デザイン:Studio Victoria Douyère
写真:BCDF Studio
予算:構造165,000ユーロ(約2,300万円)、内装(間仕切り、給排水、電気、床、タイル、レイアウト、キッチン、塗装)185,000ユーロ(約2,600万円)または1,600ユーロ/平米(約22万円/平米)(建築費込み、家具やデコレーションを除く)
改装前の1階フロアプラン
ビフォー:屋上に拡張することによって、床面積を2倍近くにまですることができました。
もともとは入口から入るとキッチン・リビング・ダイニングを兼ねた小さな部屋に続いていました。奥には2つのベッドルームがあり、1部屋は夫婦用、もう1部屋は子ども用でした。浴室とトイレが1つずつしかなく、4人が使うには十分ではありませんでした。
ビフォー:屋上に拡張することによって、床面積を2倍近くにまですることができました。
もともとは入口から入るとキッチン・リビング・ダイニングを兼ねた小さな部屋に続いていました。奥には2つのベッドルームがあり、1部屋は夫婦用、もう1部屋は子ども用でした。浴室とトイレが1つずつしかなく、4人が使うには十分ではありませんでした。
改装後の1階フロアプラン
アフター:下の階はすべてリビングエリアになり、広々としたオープンプランのキッチン・ダイニング・リビング、そしてもとからあったトイレがあります。ベッドルームとバスルームは、新たにつくられた上の階にあります。
アフター:下の階はすべてリビングエリアになり、広々としたオープンプランのキッチン・ダイニング・リビング、そしてもとからあったトイレがあります。ベッドルームとバスルームは、新たにつくられた上の階にあります。
ビフォー:トイレとキッチンだけが下の階の元の位置から変わらずにあります。大きく開かれたリビングスペースにするため、それ以外の壁は撤去されました。
玄関はキッチン右側(上の写真)にあり、空間から切り離されて見える小さな廊下になっていました。
玄関はキッチン右側(上の写真)にあり、空間から切り離されて見える小さな廊下になっていました。
アフター:デザイナーは、新しい玄関をさらに視覚的に分けることを選択。暗い色のオーダーメードの収納兼、腰掛けは、明るいフローリングや真っ白い壁と対照的です。
「この色は、共通の要素として主寝室やリビングルームの一部にも使われています」とインテリアデザイナーは言います。彼女は、この広いリビング空間をゾーニングで分けながらも、装飾の統一感を出すことに成功しています。
アフター:完全にオリジナルでデザインされたこの明るい空間は、奥にダイニングエリアを備えた広々としたリビングルームに向かって開かれています。
住まい手の選択した大理石調のセラミックでできたキッチンアイランドは、真鍮のペンダント照明、パールグレーの面材と少量の黒色と相まって、内装の洗練に一役買っています。
天板の面積が増えただけでなく、コンロや日常の食事スペースにもなっています。
天板の面積が増えただけでなく、コンロや日常の食事スペースにもなっています。
アフター:3つの大容量の収納が構造物に沿って並べられています。家族の所蔵品を飾るための造作のディスプレイ棚に取り付けられた美しい色付きガラスの扉は、淡い色の木の面材とよくマッチしており、キッチンとリビングルームの間の中間領域に高級感を出しています。
Douyère(ドゥーイェー)さんは下の階で、淡い色の木と対比する色を上手く融合させています。「住まい手は、主張の少ない自然素材を使ったインテリアを望んでいましたので、オリジナルの間接照明を使って暖かく、居心地の良い空間をつくりました」と彼女は言います。
工事中の現場写真
キッチンとダイニングエリアに向けて開かれた大きなリビングルームを作るため、すべての壁が取り壊されました。それにより、双方の部屋の面積がリビング・ダイニングエリアに加えられました。
キッチンとダイニングエリアに向けて開かれた大きなリビングルームを作るため、すべての壁が取り壊されました。それにより、双方の部屋の面積がリビング・ダイニングエリアに加えられました。
アフター:「ご夫妻は、オスマンスタイルの住居を希望されていたので、淡いヘリングボーンスタイルの床にしました。そして、そこにダイニングルームのLED照明付き本棚などモダンな特注家具を設置しました」とドゥーイェーさん。
ドゥーイェーさんは、明るい色合いと暗い色合いを用いて、リビングのコントラストを操っています。高級感あるミニマムな雰囲気を出すために、シャープなラインと滑らかな丸みを帯びた家具が選択されています。
特注の低いサイドボードが、装飾によく馴染みます。たくさんの収納スペースがあり、引き出しにはテレビの変わりに設置されたプロジェクターが隠されていてスッキリとした印象になっています。
装飾品とHubert Mardi(ユベール・マルディ)によるモダンなアート作品が、色とダイナミックさを添えます。
アフター:リビングルームの特注のサイドボードは、丸いテーブルの裏まで伸びています。洗練されたデザインの吊り下げ棚板は、存在感はあるものの軽く感じ、淡色の床材と真っ白な照明器具との対比を生みだします。
玄関ドアの横、キッチンの近くに配置されているトイレは、カラフルで温かみのあるレンガ色。一部には黒が使われ、居心地の良さのなかに上品さを感じます。トイレは、もとの場所から移動していません。
この2階建ての住居の隅々まで有効利用するべく、淡色の階段横には収納とディスプレイが両サイドに配置されています。
アフター:玄関やリビングルームと同じエレガントなミッドナイトブルーの色合いでまとめた主寝室。
子ども部屋は、パステルカラーの壁紙とレトロなラタン家具で旅行気分を演出しています。
子ども部屋を含め、特注の造作収納がどの部屋にもあり、クローゼット、収納、棚板、そしてデスクがコンパクトにまとめられています。
2つ目の子ども部屋はグレー・グリーンに統一され、詩的な雰囲気があります。壁紙は、壁とカーテンの色と相性がピッタリで、気持ちが落ち着く感じがあります。
アフター:子ども用バスルーム部屋では、パールグレーのテラゾー床が、ラタンの洗面キャビネット奥に貼られたパウダーピンクのゼリージュタイルに完璧にマッチしています。
こうして、この家族の住まいの手狭感が解消されました。大きな投資ではありましたが、フロアを追加することにより、住まい手たちは新たな家を探したり引っ越したりするストレスなしに自分たちの要望を叶えることができました。
リノベーションが資産価値を高めたことは言うまでもないでしょう。
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