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Houzzでみつけた中庭のある住まい特集
これまでさまざまなお宅を取材してきた、Houzzツアー(お宅訪問)シリーズ。その中から、美しく居心地のよい中庭を備えた住まいの記事を、まとめてお届けします。
Houzz Japan
2022年4月28日
Houzz Japan 公式アカウント
コロナ禍により、これまでよりも自宅で過ごす時間が長くなりました。そんな中「住まいにいても自然を感じられる庭が欲しい」と考える人が急増しています。
とくに人気が高いのが、道路や隣接する建物などの外界からの視線を遮り、家族だけでのプライベートな時間を楽しめる中庭。中庭に面した空間には、プライバシー確保のためのカーテンやブラインドなどを設けなくても問題ないため、自然光をふんだんに取り込めるというメリットもあります。
Houzzウェブマガジンではこれまで、さまざまな住宅を取材して、“Houzzツアー(お宅訪問)”としてご紹介してきました。今回はその中から、印象的な中庭を備えた住宅を取り上げた記事を、まとめてお届けします。
*それぞれの写真をクリックすると、同じ住宅の他の写真もみられます。
とくに人気が高いのが、道路や隣接する建物などの外界からの視線を遮り、家族だけでのプライベートな時間を楽しめる中庭。中庭に面した空間には、プライバシー確保のためのカーテンやブラインドなどを設けなくても問題ないため、自然光をふんだんに取り込めるというメリットもあります。
Houzzウェブマガジンではこれまで、さまざまな住宅を取材して、“Houzzツアー(お宅訪問)”としてご紹介してきました。今回はその中から、印象的な中庭を備えた住宅を取り上げた記事を、まとめてお届けします。
*それぞれの写真をクリックすると、同じ住宅の他の写真もみられます。
屋根が中庭を囲むように渦巻く、かたつむりのような家
兵庫県明石市の住宅街にあるこちらの住宅。住まい手は、4歳の娘さんを持つ、共働きのご夫妻です。
設計を担当したのは、株式会社seki.designの石憲明さん。ご夫妻は石さんと出会い、「非常に気が合って、この人にならお願いできる」と感じたのだそう。
石さんの実家が明石の近所であるということも、依頼する決め手のひとつになったといいます。「土地勘があると、この土地の雰囲気などを汲み取った設計をして頂けると思ったのです」
兵庫県明石市の住宅街にあるこちらの住宅。住まい手は、4歳の娘さんを持つ、共働きのご夫妻です。
設計を担当したのは、株式会社seki.designの石憲明さん。ご夫妻は石さんと出会い、「非常に気が合って、この人にならお願いできる」と感じたのだそう。
石さんの実家が明石の近所であるということも、依頼する決め手のひとつになったといいます。「土地勘があると、この土地の雰囲気などを汲み取った設計をして頂けると思ったのです」
「プランニングの過程で、プライバシーが完全に守られた屋外スペースを作ることをまず意識しました」と石さん。住宅街である周囲の環境との兼ね合いを考慮し、建物の真ん中に中庭をレイアウトすることに決めました。
「BBQなどできるように庭が欲しいと思いましたが、プライバシーがネックでした。周囲から完全にプライバシーの守られた中庭をご提案頂いた時は、さすが建築家、と思いましたね」とご主人は振り返ります。
「BBQなどできるように庭が欲しいと思いましたが、プライバシーがネックでした。周囲から完全にプライバシーの守られた中庭をご提案頂いた時は、さすが建築家、と思いましたね」とご主人は振り返ります。
中庭が敷地の真ん中にあることで家全体が明るく開放感があり、冬場でも太陽光が入りやすいのも、うれしいポイント。屋根の位置や形は、周囲の建物の高さや日射し、プライバシーなどを考慮して工夫されています。その結果、屋根が中庭を囲むように渦巻き、かたつむりを連想させる形となりました。
詳しい記事はこちらから:中庭をぐるりと囲む、家族のための「かたつむりの家」
詳しい記事はこちらから:中庭をぐるりと囲む、家族のための「かたつむりの家」
家の主役は、視覚的に楽しめる庭
続いては、京都府京都市中京区にあるこちらの住宅。オーナーご夫妻と小学生の息子さん2人、そしてご主人のお父様の5人暮らしです。
自社設計・施工を行う京都のHOUSE ZEN 一級建築士事務所で、土地探しや住宅ローンの相談、設計士と顧客の仲介などを担当しているご主人。自社に依頼することで、「普段は顧客の家づくりをサポートする立場ですが、今回、自分自身で経験してみることで、新たな発見が沢山ありました」と振り返ります。
続いては、京都府京都市中京区にあるこちらの住宅。オーナーご夫妻と小学生の息子さん2人、そしてご主人のお父様の5人暮らしです。
自社設計・施工を行う京都のHOUSE ZEN 一級建築士事務所で、土地探しや住宅ローンの相談、設計士と顧客の仲介などを担当しているご主人。自社に依頼することで、「普段は顧客の家づくりをサポートする立場ですが、今回、自分自身で経験してみることで、新たな発見が沢山ありました」と振り返ります。
住宅密集地であるこの土地での家づくりのテーマは、家の内側に庭やウッドデッキなどを入れ込んだ、「内側に広がる家」。奥まで細長く伸びるエントランスをまっすぐ進むと、この家の中心となる中庭へたどり着きます。
「エントランスの通路はあえて、洞窟のように細長くデザインしました。そうすることで、通路を渡った先にある中庭の開放感を、より効果的に感じられるように計算しています」とご主人。
「エントランスの通路はあえて、洞窟のように細長くデザインしました。そうすることで、通路を渡った先にある中庭の開放感を、より効果的に感じられるように計算しています」とご主人。
家の主役となる中庭は、庭師も交え、理想の形を試行錯誤したといいます。外に出て遊べる庭よりも、鑑賞して楽しめる庭を意識したそう。
中庭を挟んだ玄関の反対側には、和室があります。和室側の窓の位置をあえて低くすることで、畳に座った姿勢から、中庭の様子を楽しめるようになっています。
詳しい記事はこちらから:中庭を印象的にしつらえた、御所ノ内の家
中庭を挟んだ玄関の反対側には、和室があります。和室側の窓の位置をあえて低くすることで、畳に座った姿勢から、中庭の様子を楽しめるようになっています。
詳しい記事はこちらから:中庭を印象的にしつらえた、御所ノ内の家
「外にあるもうひとつの部屋」として楽しめる中庭
滋賀県草津市の、旗竿地に建つこちらの住宅。住まい手は、オーナーご夫妻と10歳の息子さん、8歳の娘さんの4人です。
「子どもの成長を見守りながら、家族一緒に気持ちよく住める家が欲しい」と考えたご夫妻は、間工作舎/一級建築士事務所の建築家・小笠原絵理さんの手がけた事例に一目惚れし、依頼を決めたと振り返ります。
滋賀県草津市の、旗竿地に建つこちらの住宅。住まい手は、オーナーご夫妻と10歳の息子さん、8歳の娘さんの4人です。
「子どもの成長を見守りながら、家族一緒に気持ちよく住める家が欲しい」と考えたご夫妻は、間工作舎/一級建築士事務所の建築家・小笠原絵理さんの手がけた事例に一目惚れし、依頼を決めたと振り返ります。
ご夫妻の中で外せなかったのが、周囲の目を気にせずに暮らしを楽しめる中庭。「中庭は、分離した空間というよりも外にある部屋、というイメージで設計しました」と小笠原さん。
植栽には、あまり手をかけずそのままにしていても様になるものを選択。土と木が身近にあり、室内と屋外が緩やかにつながって暮らしが集う住まいだからこその、のびのびとした開放感があります。
また、中庭を向く出窓はそれぞれ、腰掛けたり、昼寝をしたり、さまざまな使い方ができるようにデザインされています。中庭を挟んで反対側にいる家族とも顔を合わせられるのが魅力です。
植栽には、あまり手をかけずそのままにしていても様になるものを選択。土と木が身近にあり、室内と屋外が緩やかにつながって暮らしが集う住まいだからこその、のびのびとした開放感があります。
また、中庭を向く出窓はそれぞれ、腰掛けたり、昼寝をしたり、さまざまな使い方ができるようにデザインされています。中庭を挟んで反対側にいる家族とも顔を合わせられるのが魅力です。
もうひとつ外せなかったのが、ご夫妻がインターネットで見かけた、小笠原さんの過去の事例でも採用されていた格子窓。普段家族が食事を取っているこのダイニングは、格子窓のある、中庭に面した明るい部屋となりました。
詳しい記事はこちらから:のびのびと過ごせる中庭がある、家族のための家
詳しい記事はこちらから:のびのびと過ごせる中庭がある、家族のための家
儚くて、美しい。人生と自然の美がリンクする中庭
最後にご紹介するのは、滋賀県近江八幡市にあるこちらの住宅。住まい手は30代のオーナーご夫妻です。ご夫妻は、この家を中古で購入した後、閉ざされた雰囲気の中庭をどうすべきか悩んでいたそう。
三方をリビング・和室・廊下に囲まれ、道路側には目隠しフェンスが設けられたこの中庭には、プライバシーを確保できるというメリットがありますが、外界から遮断されており、「人工的で、温度を感じない」という感想をもったと、ご主人は振り返ります。
最後にご紹介するのは、滋賀県近江八幡市にあるこちらの住宅。住まい手は30代のオーナーご夫妻です。ご夫妻は、この家を中古で購入した後、閉ざされた雰囲気の中庭をどうすべきか悩んでいたそう。
三方をリビング・和室・廊下に囲まれ、道路側には目隠しフェンスが設けられたこの中庭には、プライバシーを確保できるというメリットがありますが、外界から遮断されており、「人工的で、温度を感じない」という感想をもったと、ご主人は振り返ります。
思い切って中庭をつくり替えることに決めたご主人は、Houzzを通じて、江夏庭苑事務所の江夏泰治郎さんに依頼。ヒアリングを重ねる中で、ご主人のもつ死生観と自然の美をキーワードに、視覚的にも機能的にも楽しめる庭をつくることに決まりました。
庭に植えられている植物は15種類。ご主人の大切にされている価値観を表現するため、“栄枯盛衰”をテーマに、四季によって表情を変える植物を中心に選んだと江夏さんは話します。
庭に植えられている植物は15種類。ご主人の大切にされている価値観を表現するため、“栄枯盛衰”をテーマに、四季によって表情を変える植物を中心に選んだと江夏さんは話します。
「植栽についてはほとんどお任せしていただきましたが、紅葉する植物を植えたいというのがご主人の強いご要望でしたので、紅葉するカエデと黄葉するダンコウバイを併せて植えて、秋には赤と黄色のコントラストが楽しめるようにしました」と江夏さん。
「機械的につくられたものにはない美しさが、この庭にはあると思います。季節ごとに変わる表情も楽しんでいきたいと思います」と、ご主人も出来栄えにはとても満足しているそう。味気なかった小さなお庭は、今や住まいのシンボルとなっています。
詳しい記事はこちらから:儚くもいとおしい人生と自然の美をキーワードに作った小さな茶庭
こちらもあわせて
中庭でかなえる「閉じながら開く」快適な暮らし
中庭が暮らしにもたらす豊かさとは?
テラス・中庭の写真をもっとみる
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