【メゾン・エ・オブジェ2022年3月展】から導き出す、住まいづくりのための12のヒント
インテリアの「パリコレ」とも称される欧州最大級のデザイン見本市。インテリアデザイナーの網村眞弓さんが、日本の住まいでの応用と実践のヒントを紹介します。
メゾン・エ・オブジェは、1995年以来、年2回、1月と9月に開催されてきました。今年はパンデミックの影響で、1月開催が3月24日~28日に延期されました。それでも、3人に1人が外国からの来場者だったように、世界中からインテリアデザイナー、デコレーター、建築家や記者らが、最先端の住まいの動向を知ろうと集まりました。
本記事では、インテリアデザインやライフスタイルの分野でもっとも注目されるこの見本市の見どころや気になったポイントをまとめながら、日本でのトレンドの取り入れ方をご紹介いたします。ぜひお部屋づくりの参考になさってみてください。
本記事では、インテリアデザインやライフスタイルの分野でもっとも注目されるこの見本市の見どころや気になったポイントをまとめながら、日本でのトレンドの取り入れ方をご紹介いたします。ぜひお部屋づくりの参考になさってみてください。
メゾン・エ・オブジェへの来場者を出迎える展示サイン(写真は特に記載がない限り、Aethionが撮影)
サステナブルな住まい
多くのブランドやメーカーにとってこの3月展は、パンデミック発生以来、初めて直接足を運んだ展示会となりました。通路は距離をとることができるように工夫され、配慮の気持ちが伝わる会場づくりになっていました。
ロックダウンを経て、かつてないほど私たちは人間が脆弱な存在であったことに気づかされました。住まいの未来を描くには、何が大切か優先順位を見直す必要があり、「What’s New」のテーマ展示でそのあり方が示されました。
サステナブルな住まい
多くのブランドやメーカーにとってこの3月展は、パンデミック発生以来、初めて直接足を運んだ展示会となりました。通路は距離をとることができるように工夫され、配慮の気持ちが伝わる会場づくりになっていました。
ロックダウンを経て、かつてないほど私たちは人間が脆弱な存在であったことに気づかされました。住まいの未来を描くには、何が大切か優先順位を見直す必要があり、「What’s New」のテーマ展示でそのあり方が示されました。
エリザベス・ルリッシュによる「Elements of Nature(自然の要素)」をテーマにした「What’s New」エリアの展示
展示を手がけたエリザベス・ルリッシュは「自然の要素」の展示で他に類を見ない「夢のような感覚の旅」を示しました。自然から得ることができるさまざまな形や素材に敬意を表した創作からなる展示は、瞑想、本質、彫刻の3つのユニークなゾーンで構成され、癒しの色である青や軽さが感じられました。
ここでは、困難な時代に快適さを求める私たちが、「自然と再び繋がることを可能にするためのアイディア」が提示がされました。
こちらもあわせて
【メゾン・エ・オブジェ2022】エリザベス・ルリッシュが語る、今年の注目トレンド
展示を手がけたエリザベス・ルリッシュは「自然の要素」の展示で他に類を見ない「夢のような感覚の旅」を示しました。自然から得ることができるさまざまな形や素材に敬意を表した創作からなる展示は、瞑想、本質、彫刻の3つのユニークなゾーンで構成され、癒しの色である青や軽さが感じられました。
ここでは、困難な時代に快適さを求める私たちが、「自然と再び繋がることを可能にするためのアイディア」が提示がされました。
こちらもあわせて
【メゾン・エ・オブジェ2022】エリザベス・ルリッシュが語る、今年の注目トレンド
フランソワ・デルクローによる「 Care(ケア)」をテーマにした「What’s New」での展示
フランソワ・デルクローは、ドラマチックで詩的なプロセスによって、住まいを外の騒々しい世界から切り離し、至福の時をもたらして快適な避難所にしてくれるアイディアを示しました。この「Care」をテーマにした展示では、時の流れを穏やかでゆっくりにするようなもの。すなわち香り、飲む、柔らかく包む、花を飾る、照らす、という5つの感覚が再考されました。
ここでは、「私たちの幸せな生活の瞬間がどのように訪れるのか」をテーマにしていて、本来不可欠な日常品を見直して楽しむこと。家は外の喧騒から非難する場所であり、ちょっとした日常品が私たちの本来の生活の重要な要素で、幸せを感じさせてくれることに焦点があてられました。
フランソワ・デルクローは、ドラマチックで詩的なプロセスによって、住まいを外の騒々しい世界から切り離し、至福の時をもたらして快適な避難所にしてくれるアイディアを示しました。この「Care」をテーマにした展示では、時の流れを穏やかでゆっくりにするようなもの。すなわち香り、飲む、柔らかく包む、花を飾る、照らす、という5つの感覚が再考されました。
ここでは、「私たちの幸せな生活の瞬間がどのように訪れるのか」をテーマにしていて、本来不可欠な日常品を見直して楽しむこと。家は外の喧騒から非難する場所であり、ちょっとした日常品が私たちの本来の生活の重要な要素で、幸せを感じさせてくれることに焦点があてられました。
【ヒント1】明るい見通しを感じさせてくれるものを加えてみる
それでは、展示会で得たアイデアを、実際の暮らしに応用するヒントをご紹介しましょう。まずは清涼感を感じさせ、気分も軽くしてくれるクリアな花器に、気取らない自然を飾ってはいかがでしょう? 新鮮で澄んだフォルムの花器に花を飾る—そんなちょっとした日常が、家での時間に印象深い感覚をもたらしてくれることでしょう。
それでは、展示会で得たアイデアを、実際の暮らしに応用するヒントをご紹介しましょう。まずは清涼感を感じさせ、気分も軽くしてくれるクリアな花器に、気取らない自然を飾ってはいかがでしょう? 新鮮で澄んだフォルムの花器に花を飾る—そんなちょっとした日常が、家での時間に印象深い感覚をもたらしてくれることでしょう。
【ヒント2】柔らかく包むものを加えてみる
例えば、この草花が宙に舞うデジタルプリントを施したレースFilomena 14687-704のように、アルプスの草原を家に招いたような2重織りのレースは、窓辺を特別な空間にしてくれます。
重なりが織り成す澄んだ色や浮遊感。自然の花々のモチーフは柔らな感覚をもたらし、家に居ながら清々しさに包まれるような感覚を呼び起こしてくれることでしょう。
例えば、この草花が宙に舞うデジタルプリントを施したレースFilomena 14687-704のように、アルプスの草原を家に招いたような2重織りのレースは、窓辺を特別な空間にしてくれます。
重なりが織り成す澄んだ色や浮遊感。自然の花々のモチーフは柔らな感覚をもたらし、家に居ながら清々しさに包まれるような感覚を呼び起こしてくれることでしょう。
「Luxury(ラグジュアリー)」をテーマにした「What’s New」エリアの展示
今回初となるジュリア・ルゾーらが空間デザインを手がけたこの展示エリアでは、自宅でホテルのような特別な贅沢を味わう、”ホテルスタイル”のホームデザインの提案がなされました。家で過ごすことが増えた今日、ホテルと家庭との境界が徐々にぼやけてきています。
今回初となるジュリア・ルゾーらが空間デザインを手がけたこの展示エリアでは、自宅でホテルのような特別な贅沢を味わう、”ホテルスタイル”のホームデザインの提案がなされました。家で過ごすことが増えた今日、ホテルと家庭との境界が徐々にぼやけてきています。
「Luxury」をテーマにした「What’s New」での展示
このエリアで提案されたのは、日常にホテルのようなプレミアムな空間をもつこと。これまで外で得ていたホテルでのサービスや空間体験を日常に取り入れ、特別な感覚で過ごすこと。プレミアムなものを日常に取り入れることです。
このエリアで提案されたのは、日常にホテルのようなプレミアムな空間をもつこと。これまで外で得ていたホテルでのサービスや空間体験を日常に取り入れ、特別な感覚で過ごすこと。プレミアムなものを日常に取り入れることです。
【ヒント3】ホテルのような高級感のある心地よさを家で実現してみる
自然の素材が多い日本の住環境には、ゴージャスで大胆なモチーフは、直ぐには取り入れにくいかも知れません。そんな日本で外国のホテルのような印象的なシーンを作りだすには、自然素材の壁装材をアートパネルにした特別な壁はいかがでしょう。
例えば、Élitis社の壁紙MeridaコレクションのPartitura RM1020-02に、ナチュラルなリネンやベルベットなどで素材による変化を加え、同系のトーンでまとめれば、印象的でありながら穏やかで馴染みやすいシーンが作れるでしょう。
自然の素材が多い日本の住環境には、ゴージャスで大胆なモチーフは、直ぐには取り入れにくいかも知れません。そんな日本で外国のホテルのような印象的なシーンを作りだすには、自然素材の壁装材をアートパネルにした特別な壁はいかがでしょう。
例えば、Élitis社の壁紙MeridaコレクションのPartitura RM1020-02に、ナチュラルなリネンやベルベットなどで素材による変化を加え、同系のトーンでまとめれば、印象的でありながら穏やかで馴染みやすいシーンが作れるでしょう。
「Luxury」をテーマにした「What’s New」での展示
会場の「Luxury」ゾーンでは、ホテルの部屋でのくつろぎのコーナーも展示されました。家具はラウンドシェープで張地はブークレが多く見られました。
また、白い家具はソファーを今期の大胆な色と合わせて息抜きのポイントとして置かれたり、エクリュやアースカラーと合わせて、ナチュラルでニュートラルな表情を見せていました。
会場の「Luxury」ゾーンでは、ホテルの部屋でのくつろぎのコーナーも展示されました。家具はラウンドシェープで張地はブークレが多く見られました。
また、白い家具はソファーを今期の大胆な色と合わせて息抜きのポイントとして置かれたり、エクリュやアースカラーと合わせて、ナチュラルでニュートラルな表情を見せていました。
「Care」をテーマにした「What’s New」での展示
この展示エリアでは、家を居心地のよい場所にしてくれるものとして照明が取り上げられました。照明の種類も豊富になり、コードレスやタイマーが付いていたり、シーンにより素朴な雰囲気のものからラグジュアリーなものと、デザインも選べるようになってきました。
この展示エリアでは、家を居心地のよい場所にしてくれるものとして照明が取り上げられました。照明の種類も豊富になり、コードレスやタイマーが付いていたり、シーンにより素朴な雰囲気のものからラグジュアリーなものと、デザインも選べるようになってきました。
【ヒント5】照明の効果でくつろぎのフォーカルポイントを作りだしてみる
ホテルのようなくつろぎ空間を創出するには、心にやすらぎと豊かさをもたらしてくれる照明もポイントになります。光の陰影が壁やテーブルに映し出される様は、いつもの空間に変化をもたらし、日常に特別を醸しだしてくれます。
例えば、日本で入手できるこちらのAmbientec (アンビエンテック)の照明。ダイニングやリビングのコーヒーテーブル、これから暖かくなるテラスでのひとときにも、照明が作りだす陰影は、ホテルのラウンジで過ごすような、ドラマチックな変化とくつろぎのフォーカルポイントをもたらしてくれることでしょう。
こちらの記事もあわせて
持ち運べる照明で、お気に入りの空間を演出しよう
ホテルのようなくつろぎ空間を創出するには、心にやすらぎと豊かさをもたらしてくれる照明もポイントになります。光の陰影が壁やテーブルに映し出される様は、いつもの空間に変化をもたらし、日常に特別を醸しだしてくれます。
例えば、日本で入手できるこちらのAmbientec (アンビエンテック)の照明。ダイニングやリビングのコーヒーテーブル、これから暖かくなるテラスでのひとときにも、照明が作りだす陰影は、ホテルのラウンジで過ごすような、ドラマチックな変化とくつろぎのフォーカルポイントをもたらしてくれることでしょう。
こちらの記事もあわせて
持ち運べる照明で、お気に入りの空間を演出しよう
「Leisure(レジャー)」をテーマにした「What’s New」エリアの展示
フランシス・ベルナールは「Leisure」ゾーンで、独自性に富む想像力をかきたてるものを、ミュージアムのように展示しました。家のコーナーやインスタグラムの背景、お店のディスプレイなどにぴったりの、他とはひと味違うものが並んでいました。
ここでは、個性的なもの、想像力を発揮させるものに焦点をあてていて、家での時間をあなたらしい品を飾って楽しんだり、ショップや装飾のプロが独創性を発揮できるような品々が多く見られました。
フランシス・ベルナールは「Leisure」ゾーンで、独自性に富む想像力をかきたてるものを、ミュージアムのように展示しました。家のコーナーやインスタグラムの背景、お店のディスプレイなどにぴったりの、他とはひと味違うものが並んでいました。
ここでは、個性的なもの、想像力を発揮させるものに焦点をあてていて、家での時間をあなたらしい品を飾って楽しんだり、ショップや装飾のプロが独創性を発揮できるような品々が多く見られました。
「Luxury」をテーマにした「What’s New」の展示
【ヒント6】大切にしまっていたコレクションを展示してみる
例えば特別な時のためにと集めていたカトラリー。そんな美し品を日常の場に登場させ、飾ってみてはいかがでしょう。しまい込んでいたもの、いつか買った素敵な小物が、引き出しや本棚に眠っていませんか。それらを飾り、家での時間を特別なものにしてみる。何か新しいわくわくするオブジェを手に入れて飾り棚を満たしてみる。
ちょっとした一工夫が、新しい発見と、飾る楽しみをもたらしてくれることでしょう。
【ヒント6】大切にしまっていたコレクションを展示してみる
例えば特別な時のためにと集めていたカトラリー。そんな美し品を日常の場に登場させ、飾ってみてはいかがでしょう。しまい込んでいたもの、いつか買った素敵な小物が、引き出しや本棚に眠っていませんか。それらを飾り、家での時間を特別なものにしてみる。何か新しいわくわくするオブジェを手に入れて飾り棚を満たしてみる。
ちょっとした一工夫が、新しい発見と、飾る楽しみをもたらしてくれることでしょう。
【ヒント7】家での時を過ごすための日常品を見直してみる
家で過ごす時間、暮らしを充実させてくれるものが関心を呼んでいます。いつものクッションに、手の込んだ特別なものを加えてみる。そんなちょっとした一つが、手作りの愛おしさを伝え、家での時を優しく満たしてくれるかもしれません。
家で過ごす時間、暮らしを充実させてくれるものが関心を呼んでいます。いつものクッションに、手の込んだ特別なものを加えてみる。そんなちょっとした一つが、手作りの愛おしさを伝え、家での時を優しく満たしてくれるかもしれません。
Casa Remedios by Mercedes Salazar
【ヒント8】個性的なアイテムでインテリアをリフレッシュしてみる
今回の開催に合わせ、パリ市内のインテリアショップでも連動して展示がされました。他にはない個性的なものをお部屋に加えて、気分をリフレッシュさせるために、インテリアショップなどを巡って、一味違う何かを加えてみるのも楽しそうです。
【ヒント8】個性的なアイテムでインテリアをリフレッシュしてみる
今回の開催に合わせ、パリ市内のインテリアショップでも連動して展示がされました。他にはない個性的なものをお部屋に加えて、気分をリフレッシュさせるために、インテリアショップなどを巡って、一味違う何かを加えてみるのも楽しそうです。
Fabienne Auzolleによる、手作りの温もりを伝えるセラミックがクラフトのホールで展示されました。この展示を手がけたルリッシュが、若い世代は「ますますデジタル化するこの世界において、自分たちでリアルに素材を手にすることを望んでいます」と語っているように、狭い部屋に住み、仕事に食事、そしてリラックスするためのスペースと多用途に部屋を対応させる必要があるミレニアム世代。彼らは、レトロやインダストリアル、リサイクル品やビンテージなど、様式に縛られずにあるもを組み合わせ、温もりの感じられる自由な折衷スタイルを嗜好しています。
こちらの記事もあわせて
今、話題のミレニアルスタイルとは?
こちらの記事もあわせて
今、話題のミレニアルスタイルとは?
Maison DadaのThomas DarielがデザインしたMiraサイドテーブル
会場では、ポップなカラーパレットや大胆なカラーブロッキングも多く見られました。形は丸みを帯びたアーチやカーブ。ソファも座り心地が良さそうな丸いもの。柄は色のはっきりしたコントラストのあるものが印象的でした。イエローやブルーも多く見られました。色相が大きく異なり活気がある色使いは解放感を感じさせますが、カジュアルで大胆な印象でもあります。
会場では、ポップなカラーパレットや大胆なカラーブロッキングも多く見られました。形は丸みを帯びたアーチやカーブ。ソファも座り心地が良さそうな丸いもの。柄は色のはっきりしたコントラストのあるものが印象的でした。イエローやブルーも多く見られました。色相が大きく異なり活気がある色使いは解放感を感じさせますが、カジュアルで大胆な印象でもあります。
【ヒント9】大胆な図柄の視覚効果を楽しむ
窓の向こうに景色がつながるトロンプルイユ(騙し絵)効果の壁紙は、家に居ながらアーチの向こうに道が続くように感じさせる、ユニークさと解放感があります。
今回、Élitis社が見本市開催期間中に、パリ市内の自社ショールームで発表したこのパネル壁紙La caravaneコレクションのMedina VP 946-01のように、ブラッド・レッドも、エンボス加工でラフィア織りの素材感をだして鮮やかさを押さえ、水色を黄み寄りにしてアースカラーと合わせれば、自然の表現も暖かみのある表情になり、大胆なモチーフも取り入れやすくなるでしょう。
窓の向こうに景色がつながるトロンプルイユ(騙し絵)効果の壁紙は、家に居ながらアーチの向こうに道が続くように感じさせる、ユニークさと解放感があります。
今回、Élitis社が見本市開催期間中に、パリ市内の自社ショールームで発表したこのパネル壁紙La caravaneコレクションのMedina VP 946-01のように、ブラッド・レッドも、エンボス加工でラフィア織りの素材感をだして鮮やかさを押さえ、水色を黄み寄りにしてアースカラーと合わせれば、自然の表現も暖かみのある表情になり、大胆なモチーフも取り入れやすくなるでしょう。
【ヒント10】ビビットなトレンドをくすみカラ-に置き換えてみる
この春の展示では、気持ちを励ましてくれる明るい色、日常に幸せな瞬間をもたらしてくれる印象的なオブジェやポップなカラーパレット、カラフルなガラスも多く見られました。
フローリングや建具に木の質感が多い日本では、そのままの色味で取り入れるには、ややぱきっとして馴染みにくい印象です。
全体のトーンをくすみカラ-にして、アクアやピンク・ハニーなどを優しい印象にして取り入れたり、クリアなガラスで色を取り入れ馴染ませると、明るい色も取り入れやすくなるでしょう。
例えばいつものテーブルを、今シーズン出ているグリーンやセージのリネンで変身させて、淡いモーブのプレートを合わせれば、心までリフレッシュしてくれるような、日常に新しい感覚をもたらす食卓が作れるでしょう。
この春の展示では、気持ちを励ましてくれる明るい色、日常に幸せな瞬間をもたらしてくれる印象的なオブジェやポップなカラーパレット、カラフルなガラスも多く見られました。
フローリングや建具に木の質感が多い日本では、そのままの色味で取り入れるには、ややぱきっとして馴染みにくい印象です。
全体のトーンをくすみカラ-にして、アクアやピンク・ハニーなどを優しい印象にして取り入れたり、クリアなガラスで色を取り入れ馴染ませると、明るい色も取り入れやすくなるでしょう。
例えばいつものテーブルを、今シーズン出ているグリーンやセージのリネンで変身させて、淡いモーブのプレートを合わせれば、心までリフレッシュしてくれるような、日常に新しい感覚をもたらす食卓が作れるでしょう。
【ヒント12】アースカラーをベースにする
今回会場で多く見られた色は、セージとイエローです。白に加えるとすっきりと際立ちますが、この画像の円形ジュートラグのように、ベースの明るさを押さえたアースカラーにすると、落ち着きが得られます。
例えばレッドをアイアンのブロカントなテーブルで加えれば、ベースとアクセントのバランスが取れ、明るい色を効果的に使うことができるでしょう。
今回会場で多く見られた色は、セージとイエローです。白に加えるとすっきりと際立ちますが、この画像の円形ジュートラグのように、ベースの明るさを押さえたアースカラーにすると、落ち着きが得られます。
例えばレッドをアイアンのブロカントなテーブルで加えれば、ベースとアクセントのバランスが取れ、明るい色を効果的に使うことができるでしょう。
Broste Copenhagenによる展示ブース
このようにシンプルなパーツの組み合わせによる、アイアンの飽きの来ないサステナブルに配慮した家具も増えています。ハードな印象のインダストリアルな椅子も、今期多く出ているモーブやオレンジと合わせたり、優しいパステルカラーと合わせれば、ソフトな印象となり、リビングでも取り入れやすくなるでしょう。
このようにシンプルなパーツの組み合わせによる、アイアンの飽きの来ないサステナブルに配慮した家具も増えています。ハードな印象のインダストリアルな椅子も、今期多く出ているモーブやオレンジと合わせたり、優しいパステルカラーと合わせれば、ソフトな印象となり、リビングでも取り入れやすくなるでしょう。
若手作家の作品展示エリア
最後に、日本人の活躍にも目をむけてみましょう!
今回ライジング・タレント(才能ある有望な若手作家)として、日本のデザイナー6名と工芸家1名にスポットが当てられました。その中の一人、氷室友里は、遊び心ある作品で知られる日本のテキスタイルアーティストで、手がけた作品は、家具などにも採用実績があります。
最後に、日本人の活躍にも目をむけてみましょう!
今回ライジング・タレント(才能ある有望な若手作家)として、日本のデザイナー6名と工芸家1名にスポットが当てられました。その中の一人、氷室友里は、遊び心ある作品で知られる日本のテキスタイルアーティストで、手がけた作品は、家具などにも採用実績があります。
アートとテクノロジーを融合させた作品で知られる日本のチームラボによるインスタレーション「Resonating Microcosms of Life – Solidified Light Color」は、来場者がこの鮮やかな卵形を押すと、共鳴して色が変わり、夢のような世界へと導くという、芸術作品との交流を誘うものでした。
今回のメゾン・エ・オブジェで示されたトレンドは、「自然の要素・自然と再びつながる」こと、「日常品がもたらす幸せ、家は避難所で包み込まれてケアされる場である」こと、「家での生活が多様化し、ホテルのような特別な空間が求め始められている」こと、「ミュージアムのように、家で何かを飾って楽しむ」ことでした。
このトレンドを取り入れるには、柔らかく包み込むようなもの、丸いフォルム、透明感、カラーガラス、自然の素材を取り入れたもの、アートピースのような家具、安らぎをもたらす照明、暮らしを大切に感じさせてくれる日常品、アイアン製の家具などがポイントです。
チームラボの対話型作品は、訪れなければ体験できない国際見本市の特性を、上手く象徴するものでした。会場で繰り広げられた数々の展示は、インスタレーションと同様、来場者に対話とこれからの住まいのインスピレーションを提供しました。
こちらの記事もあわせて
メゾン・エ・オブジェで見つけた、2022年のトレンドカラーとは?
今回のメゾン・エ・オブジェで示されたトレンドは、「自然の要素・自然と再びつながる」こと、「日常品がもたらす幸せ、家は避難所で包み込まれてケアされる場である」こと、「家での生活が多様化し、ホテルのような特別な空間が求め始められている」こと、「ミュージアムのように、家で何かを飾って楽しむ」ことでした。
このトレンドを取り入れるには、柔らかく包み込むようなもの、丸いフォルム、透明感、カラーガラス、自然の素材を取り入れたもの、アートピースのような家具、安らぎをもたらす照明、暮らしを大切に感じさせてくれる日常品、アイアン製の家具などがポイントです。
チームラボの対話型作品は、訪れなければ体験できない国際見本市の特性を、上手く象徴するものでした。会場で繰り広げられた数々の展示は、インスタレーションと同様、来場者に対話とこれからの住まいのインスピレーションを提供しました。
こちらの記事もあわせて
メゾン・エ・オブジェで見つけた、2022年のトレンドカラーとは?
おすすめの記事
事例写真撮影のコツ
プロの写真家に撮影を頼むべきケースとは?
プロだからこそ撮れる美しい写真には、人の心に訴える大きな力があります。写真を通して作品の魅力を伝えることは、次の施主との出会い、作品づくりにもつながります。
続きを読む
エコ・サステナブル
サーキュラーエコノミー研究家・建築家に聞く、日本でも実践できるサステナブルな住まいづくりのヒント
文/杉田真理子
サーキュラーエコノミーを意識した住まいづくりについて、オランダの動きを参考に、考えてみましょう。
続きを読む
Houzzの使い方
「Best of Houzz」とは? どうすれば受賞できるの?
Houzzユーザーの支持を集めた専門家に贈られる「Best of Houzz」。どんな専門家が受賞するのでしょうか。
続きを読む
Houzzからのお知らせ
注目を集めた15のデザイン賞受賞作品【Best of Houzz 2023】
今年もBest of Houzzデザイン賞が発表されました。ユーザーの注目を集めた15の事例写真をご紹介します。
続きを読む
照明
世界が注目するJapanブランドの照明。ミラノサローネ凱旋展で見た灯りの可能性
今年60周年記念だったミラノサローネ国際家具見本市。その晩餐会を飾ったのは、日本人アーティストによるコラボレーションでした。今秋、東京でもその夢の共演が実現しました。
続きを読む
カラー
2023年のトレンドカラーは深紅色!インテリアにどう取り入れる?
パントン社の2023年トレンド色は「Viva Magenta(ビバ・マゼンタ)」に決定。Houzzの専門家にインテリアに取り入れる方法を聞きました。
続きを読む
世界中では未だ未だインテリアと言われる形を重視した発想から心の安らぎを提案する場面が非常に多い現実を打破出来ていない感じがします。
真の空間環境に何故もっと五感の感性を具体的に取り込まないのか?
それは目に見えないものへのリスペクトが見えて来ない。
カタチだけに囚われ過ぎず!
人間の持つ感覚をもっとこれからのインテリアは考えていては
この先必ず過去の繰り返しにならないと思う。
もう少し五感の目に見えない感覚の感性を取り込むコンテンツが未だわかっていない気がする
それは現代のテクノロジーを活用しながら取り込む事が出来るのに気が付いていない気がしています。
その理由は人間本来の気づきと言われることに真摯に目を向けないからだと思う。
弊社では既に物質的なインテリアの前に空間環境に最も大事なコンテンツを明確に持った環境デザインに自然音と言われる!
音響デザインを主軸に展開しています。
興味のある方は弊社迄お問合せください。
稲垣史朗
POWDERYELLOW稲垣様 おっしゃる通りですね。
住まいへの五感の取り入れは大切です。自然音より住環境をお考えでおいで。香りや触覚、見ることなどと同様、音も私たちの感化を満たしてくれる大事な要素です。
センソリーの検証より、素材や手の込んだものは空間に快適さや心地よさを創出することが出ています。
自然音を環境デザインに活かす取り組み、ご発展楽しみです。