コメント
メゾン・エ・オブジェで見つけた、2022年のトレンドカラーとは?
Houzzフランス版編集チームが、インテリアの「パリコレ」とも称される欧州最大級のデザイン見本市で見つけた、イチオシの配色パターン4選をご紹介します。
Claire Tardy
2022年3月30日
メゾン・エ・オブジェは、毎年1月にフランス・パリで開催されてきましたが、新型コロナウイルス感染症対策の規制を受け、初の春開催(3月24日~28日)になりました。今年は春の息吹が漂うパリの空の下、インテリアデザインの専門家たちがパリ・ノール ヴィルパント見本市会場に集うことができました。次にくるインテリアデザインのトレンドや新製品をHouzzフランス版編集チームが現地からレポートします。
単調でモノクロームのインテリア装飾から脱却し、今年はコントラストの効いた色の組み合わせが室内空間に遊び心を添えています。それでは、今年のメゾン・エ・オブジェで最も人気のあった4つのカラーパレットをご紹介しましょう。
単調でモノクロームのインテリア装飾から脱却し、今年はコントラストの効いた色の組み合わせが室内空間に遊び心を添えています。それでは、今年のメゾン・エ・オブジェで最も人気のあった4つのカラーパレットをご紹介しましょう。
- ポップなカラーパレット
イエロー
人目を引く、この大胆かつ刺激的な色味。ここ数年は少し存在感が薄れていましたが、今年は日差しのように鮮やかなイエローが華々しいカムバックを果たしました。
Maison DadaのThomas DarielがデザインしたMiraサイドテーブル
クライン・ブルー
ポップスタイルといえば、鮮やかな色彩の大胆な組合せや対比が特徴です。そのため、ビビッドなイエローであっても、存在感を放つクライン・ブルーやエレクトリックブルーとの相性は抜群です。
クライン・ブルー
ポップスタイルといえば、鮮やかな色彩の大胆な組合せや対比が特徴です。そのため、ビビッドなイエローであっても、存在感を放つクライン・ブルーやエレクトリックブルーとの相性は抜群です。
Maison Pouenatの椅子
ブラッドレッド
このカラーパレットに大胆に登場した赤は、デザイナーの生み出すコントラストの主役となりました。2021年9月のメゾン・エ・オブジェでは目立たなかったこの色が、今年のカラーパレットのなかでは注目の存在となっています。
ブラッドレッド
このカラーパレットに大胆に登場した赤は、デザイナーの生み出すコントラストの主役となりました。2021年9月のメゾン・エ・オブジェでは目立たなかったこの色が、今年のカラーパレットのなかでは注目の存在となっています。
モーヴ
モーヴ系カラーが今季のトレンドに仲間入りする前兆はたくさんありました。パントン社による「カラー・オブ・ザ・イヤー2022」には、「Very Peri」というヴァイオレットを基調としたペリウィンクルブルーが選ばれ、今年のコレクションでも、モーヴ系が存在感を増しています。この色は、単色よりもオレンジやイエローなどの鮮やかな色との組合せで映え、ポップなインテリア空間を演出します。
こちらもあわせて
2022年のトレンドカラーの「Very Peri」をインテリアに取り入れるには?
モーヴ系カラーが今季のトレンドに仲間入りする前兆はたくさんありました。パントン社による「カラー・オブ・ザ・イヤー2022」には、「Very Peri」というヴァイオレットを基調としたペリウィンクルブルーが選ばれ、今年のコレクションでも、モーヴ系が存在感を増しています。この色は、単色よりもオレンジやイエローなどの鮮やかな色との組合せで映え、ポップなインテリア空間を演出します。
こちらもあわせて
2022年のトレンドカラーの「Very Peri」をインテリアに取り入れるには?
オレンジ
70年代へのノスタルジーは、このポップなカラーパレットにも存分に感じられますが、郷愁がひときわ強く見られたのは、カーキ色と濃いオレンジ色を採り入れた配色でした。オレンジは、ヴィンテージ家具やアイコニックなデザインアイテムを彷彿とするレトロな雰囲気を醸し出します。
また、オレンジ系の色は、シンプルな輪郭線で囲まれた幾何学的なブロック模様として用いられるのも特徴です。
70年代へのノスタルジーは、このポップなカラーパレットにも存分に感じられますが、郷愁がひときわ強く見られたのは、カーキ色と濃いオレンジ色を採り入れた配色でした。オレンジは、ヴィンテージ家具やアイコニックなデザインアイテムを彷彿とするレトロな雰囲気を醸し出します。
また、オレンジ系の色は、シンプルな輪郭線で囲まれた幾何学的なブロック模様として用いられるのも特徴です。
Popusの展示ブース
ヴァイオレット
今年のメゾン・エ・オブジェ会場では、前出のモーヴの春版ともいうべき、ヴァイオレットカラーの新製品がいたるところに展示されていました。この色は、ピンクやパステルイエローを採り入れたコントラストの効いたカラーパレットにも用いられますが、今回はよりソフトに使用されていました。
こちらもあわせて
【メゾン・エ・オブジェ2022】エリザベス・ルリッシュが語る、今年の注目トレンド
- パステル系のカラーパレット
ヴァイオレット
今年のメゾン・エ・オブジェ会場では、前出のモーヴの春版ともいうべき、ヴァイオレットカラーの新製品がいたるところに展示されていました。この色は、ピンクやパステルイエローを採り入れたコントラストの効いたカラーパレットにも用いられますが、今回はよりソフトに使用されていました。
こちらもあわせて
【メゾン・エ・オブジェ2022】エリザベス・ルリッシュが語る、今年の注目トレンド
グリーン
ピンクとパープルは、あらゆるパステルグリーンとの相性抜群です。今シーズンは、セラドングリーンやライムグリーン、セージグリーンが主役となるでしょう。
ピンクとパープルは、あらゆるパステルグリーンとの相性抜群です。今シーズンは、セラドングリーンやライムグリーン、セージグリーンが主役となるでしょう。
ブルー
フランスで最も人気の高い青色は、このパステル調のカラーパレットを落ち着いた印象に仕上げます。この色彩効果は、特にアズールやスカイブルーなどの、ひんやりとした印象を与えるアイスブルー系で見られました。
フランスで最も人気の高い青色は、このパステル調のカラーパレットを落ち着いた印象に仕上げます。この色彩効果は、特にアズールやスカイブルーなどの、ひんやりとした印象を与えるアイスブルー系で見られました。
Ginger & Jaggerの展示
- ナチュラルなカラーパレット
カーキ
このカラーパレットは、自然な素朴さを連想させますが、今年に注目されるトレンドの色彩との対比にも効果的に使用することができます。例えばアースカラーは、モスグリーンやセージグリーン、ファーグリーン、地衣類の白みがかった緑色など、ボタニカルグリーンと抜群にマッチします。
こちらもあわせて
住まいに取り入れる暖色系&アースカラーのインテリア
このカラーパレットは、自然な素朴さを連想させますが、今年に注目されるトレンドの色彩との対比にも効果的に使用することができます。例えばアースカラーは、モスグリーンやセージグリーン、ファーグリーン、地衣類の白みがかった緑色など、ボタニカルグリーンと抜群にマッチします。
こちらもあわせて
住まいに取り入れる暖色系&アースカラーのインテリア
ベージュ系とブラウン系
このカラーパレットの最後の要素は、サンドカラー、ブラウン、そしてベージュの色調です。2つの大胆な色が生むコントラストを絶妙に和らげる差し色として活躍します。また、これらの色調は、現在インテリアデザイン界を席巻している自然素材を思い起こさせ、私たちが直面する困難な時代の暮らしに安らぎを与えてくれます。
このカラーパレットの最後の要素は、サンドカラー、ブラウン、そしてベージュの色調です。2つの大胆な色が生むコントラストを絶妙に和らげる差し色として活躍します。また、これらの色調は、現在インテリアデザイン界を席巻している自然素材を思い起こさせ、私たちが直面する困難な時代の暮らしに安らぎを与えてくれます。
- ニュートラルなカラーパレット
Maison DadaのThomas DarielがデザインしたSUMOソファ
ホワイト
今年のメゾン・エ・オブジェでは、過去数回よりも白色の存在感が際立っていました。ニュートラルカラーと組み合わせてモノトーンのデザインとしたり、カラーブロックとして明るい色の隣に配置したりと、ホワイトはメゾン・エ・オブジェで発表された新コレクションで広く使用されていました。
ホワイト
今年のメゾン・エ・オブジェでは、過去数回よりも白色の存在感が際立っていました。ニュートラルカラーと組み合わせてモノトーンのデザインとしたり、カラーブロックとして明るい色の隣に配置したりと、ホワイトはメゾン・エ・オブジェで発表された新コレクションで広く使用されていました。
エクリュ(生成り色)
会場では、ホワイトと並んで、エクリュを中心とした色合いも注目を集めました。エクリュは、上品なインテリアに深みを与え、天然素材や線維を用いた製品のベースカラーとして活躍します。
トレンドの記事をもっと読む
会場では、ホワイトと並んで、エクリュを中心とした色合いも注目を集めました。エクリュは、上品なインテリアに深みを与え、天然素材や線維を用いた製品のベースカラーとして活躍します。
トレンドの記事をもっと読む
おすすめの記事
事例写真撮影のコツ
プロの写真家に撮影を頼むべきケースとは?
プロだからこそ撮れる美しい写真には、人の心に訴える大きな力があります。写真を通して作品の魅力を伝えることは、次の施主との出会い、作品づくりにもつながります。
続きを読む
エコ・サステナブル
サーキュラーエコノミー研究家・建築家に聞く、日本でも実践できるサステナブルな住まいづくりのヒント
文/杉田真理子
サーキュラーエコノミーを意識した住まいづくりについて、オランダの動きを参考に、考えてみましょう。
続きを読む
Houzzの使い方
「Best of Houzz」とは? どうすれば受賞できるの?
Houzzユーザーの支持を集めた専門家に贈られる「Best of Houzz」。どんな専門家が受賞するのでしょうか。
続きを読む
Houzzからのお知らせ
注目を集めた15のデザイン賞受賞作品【Best of Houzz 2023】
今年もBest of Houzzデザイン賞が発表されました。ユーザーの注目を集めた15の事例写真をご紹介します。
続きを読む
照明
世界が注目するJapanブランドの照明。ミラノサローネ凱旋展で見た灯りの可能性
今年60周年記念だったミラノサローネ国際家具見本市。その晩餐会を飾ったのは、日本人アーティストによるコラボレーションでした。今秋、東京でもその夢の共演が実現しました。
続きを読む
カラー
2023年のトレンドカラーは深紅色!インテリアにどう取り入れる?
パントン社の2023年トレンド色は「Viva Magenta(ビバ・マゼンタ)」に決定。Houzzの専門家にインテリアに取り入れる方法を聞きました。
続きを読む