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のびのびと過ごせる中庭がある、家族のための家
隣家に囲まれた旗竿地にある住まい。中庭のおかげで、周囲を気にせずに屋外空間を楽しめるようデザインされています。
杉田真理子
2021年2月11日
「周囲を気にせず、中庭がある家で暮らしたい」。隣家に囲まれた旗竿地にありながら、中庭を中心に家族の暮らしが集う家。こだわりのある施主夫妻と、それに寄り添う建築家だからこそ実現できた住まいとなりました。
どんなHouzz?
所在地:滋賀県草津市
住まい手:夫婦、10歳の息子、8歳の娘
敷地面積:187.98㎡
建築面積:94.44㎡
延床面積:135.64㎡
構造:木造2階建て
設計:間工作舎/一級建築士事務所
施工:連工務店(ムラジコウムテン)
作庭:株式会社杉景(サンケイ)
竣工時期:2016年
写真:高野友実
「いつかは設計士さんに頼んで家づくりをしたい」と思っていた施主夫妻。この家をつくる以前、築45年の一軒家を中古で購入し、家族で暮らしていました。
「生活をしながら、自分たちが住みたい家を理解するための練習」のようだったと、夫妻は当時を振り返ります。「例えば当時はキッチンが家の奥にあり、重い荷物を運び入れるのが大変でした。縁側もありましたが日中もリビングは真っ暗で。電気を付けっぱなしにしなくても良い、明るい家が欲しいなと思いました」と奥さま。
子供が大きくなってから夫婦のための家を建てる予定でしたが、「子どもの成長を見守りながら、家族一緒に気持ちよく住める家が欲しい」と思い直し、新築を建てることに。ネットで建築士や施工例を探し、オープンハウスにも積極的に足を運びました。
所在地:滋賀県草津市
住まい手:夫婦、10歳の息子、8歳の娘
敷地面積:187.98㎡
建築面積:94.44㎡
延床面積:135.64㎡
構造:木造2階建て
設計:間工作舎/一級建築士事務所
施工:連工務店(ムラジコウムテン)
作庭:株式会社杉景(サンケイ)
竣工時期:2016年
写真:高野友実
「いつかは設計士さんに頼んで家づくりをしたい」と思っていた施主夫妻。この家をつくる以前、築45年の一軒家を中古で購入し、家族で暮らしていました。
「生活をしながら、自分たちが住みたい家を理解するための練習」のようだったと、夫妻は当時を振り返ります。「例えば当時はキッチンが家の奥にあり、重い荷物を運び入れるのが大変でした。縁側もありましたが日中もリビングは真っ暗で。電気を付けっぱなしにしなくても良い、明るい家が欲しいなと思いました」と奥さま。
子供が大きくなってから夫婦のための家を建てる予定でしたが、「子どもの成長を見守りながら、家族一緒に気持ちよく住める家が欲しい」と思い直し、新築を建てることに。ネットで建築士や施工例を探し、オープンハウスにも積極的に足を運びました。
建築家・小笠原絵理さんとの出会いは、施主夫妻がインターネットで桂坂の家の事例写真を見つけたことがきっかけでした。「窓の格子が好みだったのと、感覚的に良いな、とピンと来るものがありました」とご夫妻。実際に話したときの人柄にも安心し「この人に頼もう」と決意した、と話します。
欲しかったのは、周囲の目を気にせずに暮らしを楽しむことのできる、中庭のある家。小笠原さんと一緒に土地探しから家づくりがスタートしました。
「費用、スケジュール、各部屋の機能など、全て具体的に要件をお持ちだったので、やりとりはスムーズでした」と小笠原さんはいいます。「おふたりは照明器具、家具などもこだわりがありましたし、素材に対してもこのようなものがよい、という意思が最初からしっかりある方々でした。ヒアリングをしながら一緒に家づくりを進めていきました」
ご主人も「『家でこういうことをしたい』というシーンが具体的にあったので、エクセルシートに書き出して小笠原さんに渡しました」と振り返ります。「インターネットで好きなイメージの画像を集め、共有させていただけたのも、効果がありました」
家の入り口に立つと、左にメインの玄関があり、右はクロークに繋がる家族のための勝手口です。クロークには、靴やアウトドア用品が収納でき、服好きのご夫妻に嬉しい機能が備わっています。
欲しかったのは、周囲の目を気にせずに暮らしを楽しむことのできる、中庭のある家。小笠原さんと一緒に土地探しから家づくりがスタートしました。
「費用、スケジュール、各部屋の機能など、全て具体的に要件をお持ちだったので、やりとりはスムーズでした」と小笠原さんはいいます。「おふたりは照明器具、家具などもこだわりがありましたし、素材に対してもこのようなものがよい、という意思が最初からしっかりある方々でした。ヒアリングをしながら一緒に家づくりを進めていきました」
ご主人も「『家でこういうことをしたい』というシーンが具体的にあったので、エクセルシートに書き出して小笠原さんに渡しました」と振り返ります。「インターネットで好きなイメージの画像を集め、共有させていただけたのも、効果がありました」
家の入り口に立つと、左にメインの玄関があり、右はクロークに繋がる家族のための勝手口です。クロークには、靴やアウトドア用品が収納でき、服好きのご夫妻に嬉しい機能が備わっています。
家に入るとすぐにキッチンがお出迎え。合板貼りに木梁現しの天井と、左官塗装の空間に、ステンレス ・シルバー色素材のオープンキッチンの設えとなっています。「前の家と違い、作業スペースが広々としているで、子供たちと一緒にお菓子作りなどしています」と奥さま。カウンターから作業台が伸び、料理がしやすい広々としたキッチンです。
タイルは、ベルギーの雑貨屋からご主人が取り寄せたモロッコタイル。自然素材でムラのあるテクスチャが気に入り、キッチンのポイントとして使用しています。
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タイルは、ベルギーの雑貨屋からご主人が取り寄せたモロッコタイル。自然素材でムラのあるテクスチャが気に入り、キッチンのポイントとして使用しています。
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小笠原さんの過去の事例の格子窓が気に入っていたご主人は「必ず取り入れて欲しい」と要望したそうです。普段家族が食事を取っているこのダイニングは、格子窓のある、中庭に面した明るい部屋となりました。格子の部分は、棚として小物や本などもおけるようになっています。
「このスペースは、床から天井までモルタルで仕上げ、光が映り込み自然が身近に感じとれます。使用する素材や仕上げ方、外とつながる窓の形を使い分け、各部屋ごとにそれぞれ特徴を与えています」と小笠原さん。扉は付けず、どこにいても家族の気配を感じることができるさまざまな特徴を持った空間が緩やかに繋がる室内としました。
「自然光が入り込み、夜は庭から木々の影が入り込んで、とても雰囲気があります」と奥さま。
「このスペースは、床から天井までモルタルで仕上げ、光が映り込み自然が身近に感じとれます。使用する素材や仕上げ方、外とつながる窓の形を使い分け、各部屋ごとにそれぞれ特徴を与えています」と小笠原さん。扉は付けず、どこにいても家族の気配を感じることができるさまざまな特徴を持った空間が緩やかに繋がる室内としました。
「自然光が入り込み、夜は庭から木々の影が入り込んで、とても雰囲気があります」と奥さま。
小上がりになっている畳スペースは、椅子として腰掛けて洗濯物を畳んだり、扉をしめてゲストルームにしたりと、さまざまな活用方法があります。
サンルームでもある縁リビングは、子供と遊ぶなど、さまざまな使い方ができます。屋根の一部をガラス張りとし、より外感のある空間となりました。
ここには、洗濯物を干すスペースもあります。「洗濯機から近く、日当たりも良いので部屋干しに助かります。また、ロールスクリーンで仕切れるようになっているので、来客の際にすぐに隠せるのも気に入っています」と奥さま。
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ここには、洗濯物を干すスペースもあります。「洗濯機から近く、日当たりも良いので部屋干しに助かります。また、ロールスクリーンで仕切れるようになっているので、来客の際にすぐに隠せるのも気に入っています」と奥さま。
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お子さんのピアノの練習や、ドラムが趣味のご主人が思う存分音を出して楽しめる音楽室もあります。
モルタル仕上げの洗面室とお風呂。天窓からの光が、明るく気持ちの良い空間をつくっています。
中庭を向く出窓はそれぞれ、腰掛けたり、昼寝をしたり、さまざまな使い方ができるようにデザインされています。「窓は外との大切な接点。思い思いの過ごし方ができるよう、一つ一つの窓に特徴を付けました」と小笠原さん。中庭を挟んで反対側にいる家族とも顔を合わせられるのが魅力です。
「中庭は、分離した空間というよりも外にある部屋、というイメージで設計しました」と小笠原さん。中庭の土間スペースでは、七輪で魚を焼いたり、お昼ピクニックをして日光浴をしたり、夏場は子供用のプールを出したりと、思い思いの活動をしています。
あまり手をかけずそのままにしていても様になる植栽を選んでもらったという中庭。土と木が身近にあり、室内と屋外が緩やかにつながって暮らしが集う住まいだからこその、のびのびとした開放感があります。
寝室と子供部屋のある2階は、トラス構造の小屋組が印象的。昔の小学校のような、どこか懐かしさのある雰囲気があります。「トラスを活用し、天井からブランコを吊るして子供が遊んでいます」とご主人。
2階のベランダからは、周囲の家並みやすみまちが見渡せます。ベランダを渡ると、奥にご主人の書斎があります。
2畳の書斎は好きなものに囲まれたコックピットのよう。「在宅ワークはここでするようにしています。この空間があって助かりました」とご主人。
引っ越して5年。「誂えた衣服のように私たちの生活にフィットしているので、最初から家族に家がなじんでいます。生活を家に合わせなくていいんです」とご夫妻。自粛期間中も、家にいるのが楽しかった、と話します。
今後は、子供たちの成長に合わせて個室をつくる予定で、打ち合わせも進行中です。家族の自然体な暮らし馴染み、毎日楽しく過ごせる住まいです。
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今後は、子供たちの成長に合わせて個室をつくる予定で、打ち合わせも進行中です。家族の自然体な暮らし馴染み、毎日楽しく過ごせる住まいです。
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