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都内にいながら、自然を感じられる快適な暮らし。東京都下に建つ16の住まい
Houzzでみつけた東京都下に建つ住まいの事例を、手がけた専門家の解説とともにご紹介します。

都心部へのアクセスが快適でありながら、郊外の豊かな自然環境も楽しめる東京都下エリア。テレワークが普及する中で、注目も高まっているといえます。ここに建つ住まいの特徴について専門家の方々にお話を伺ってみると、以下のような特徴がみえてきました。
それでは16の実例について、設計した専門家たちの解説とともに、みていきましょう。
写真をクリックすると、それぞれの事例の写真をもっとみることができ、手がけた専門家の詳細もチェックできます。
- 都心部よりも敷地が広いため、庭付きの住まいが多い
- 周辺環境の自然や緑を取り込んで活用している
- 隣家との関係を考慮し、プライバシーが確保できるようにしている
- 都心に比べ車移動が多いため、しっかりとした駐車スペースがある家が多い
それでは16の実例について、設計した専門家たちの解説とともに、みていきましょう。
写真をクリックすると、それぞれの事例の写真をもっとみることができ、手がけた専門家の詳細もチェックできます。
星を待つ家
最初にご紹介するのは、調布市に建つこちらの住まい。手がけたのは、ノアノア空間工房です。
住まいが計画されたのは、高台にある旗竿敷地で、奥が崖地の国有林となった小さな敷地。「旗竿敷地となっているため、道路から見える部分が小さいので、玄関の庇をシンプルかつ家への期待感がでるようなデザインにしました」と話すのは、建築家の大塚泰子さんです。
「間口は狭いですが開放感のあるリビングへ繋がる入り口として存在感がでるようにしました。また敷地は緩やかに下っていたので、地形を活かして室内で段差をつくり、そこを手がかりにお部屋の構成を考えています」と大塚さん。
最初にご紹介するのは、調布市に建つこちらの住まい。手がけたのは、ノアノア空間工房です。
住まいが計画されたのは、高台にある旗竿敷地で、奥が崖地の国有林となった小さな敷地。「旗竿敷地となっているため、道路から見える部分が小さいので、玄関の庇をシンプルかつ家への期待感がでるようなデザインにしました」と話すのは、建築家の大塚泰子さんです。
「間口は狭いですが開放感のあるリビングへ繋がる入り口として存在感がでるようにしました。また敷地は緩やかに下っていたので、地形を活かして室内で段差をつくり、そこを手がかりにお部屋の構成を考えています」と大塚さん。
2階へは、流星を思わせる美しい螺旋階段で上がります。階段を上った先の踊り場には、建築現場の端材でリサイクルしてつくられた本棚が。
「家族全員の個室をご希望でしたのでキッチンのそばに奥様のお部屋、2階の夜景が綺麗に見えるお部屋をご主人のお部屋と、子ども部屋として配置しました。コンパクトながらも、期待感に満ち溢れるように小さな工夫を散りばめております」
「家族全員の個室をご希望でしたのでキッチンのそばに奥様のお部屋、2階の夜景が綺麗に見えるお部屋をご主人のお部屋と、子ども部屋として配置しました。コンパクトながらも、期待感に満ち溢れるように小さな工夫を散りばめております」
秋川の家
ことこと設計室が手がけたのは、あきる野市の秋川丘陵を望む高台に建つこちらの住まい。住まい手はアウトドアが大好きなご夫婦で、季節の移ろいや自然の変化を味わい楽しめるような生活を求め、この地を選んだのだといいます。
設計を担当した小林敏也さんは「この豊かな自然を堪能できるキャンプライフのような、自由で大らかな住空間を提案したいと考えました。内、外装仕上げには積極的に木材を使用、構造材の柱や梁も部分的に露出させて山小屋のような温かみのある雰囲気を感じられるようデザインしました。また、全体的に造り込み過ぎずDIYが得意な建て主が生活をしながらカスタマイズ出来る余白を残しています」と話します。
ことこと設計室が手がけたのは、あきる野市の秋川丘陵を望む高台に建つこちらの住まい。住まい手はアウトドアが大好きなご夫婦で、季節の移ろいや自然の変化を味わい楽しめるような生活を求め、この地を選んだのだといいます。
設計を担当した小林敏也さんは「この豊かな自然を堪能できるキャンプライフのような、自由で大らかな住空間を提案したいと考えました。内、外装仕上げには積極的に木材を使用、構造材の柱や梁も部分的に露出させて山小屋のような温かみのある雰囲気を感じられるようデザインしました。また、全体的に造り込み過ぎずDIYが得意な建て主が生活をしながらカスタマイズ出来る余白を残しています」と話します。
また小林さんは、住まいには秋川から流れる川風が吹き上げてくるため、夏場は極力エアコンに頼らない屋内環境をつくりたいと考えたそう。
「吹抜上部に設けた高窓を開放すると、煙突効果によって上昇気流が生じ家中を心地よい風が抜けていきます。冬場は薪ストーブを主暖房とし、扇風機で暖気を攪拌して、家中温度差のない快適な環境となっています」
「吹抜上部に設けた高窓を開放すると、煙突効果によって上昇気流が生じ家中を心地よい風が抜けていきます。冬場は薪ストーブを主暖房とし、扇風機で暖気を攪拌して、家中温度差のない快適な環境となっています」
ネストハウス
府中市に建つこちらの住まいは、しまだ設計室が手がけたもの。オーナー家族は、通勤の面で考えると森があるような地域には住めないものの、自然に囲まれた暮らしに憧れていたそうで、建築士の島田貴史さんは「限られた敷地の中でも、森を感じられるような家になるように」計画したと振り返ります。
「敷地の南東角にできるだけスペースを確保し木を植えて、“小さな森”をつくる計画にしました。2階リビングには木製のデッキテラスを設けていて、樹木の樹冠を眺めるようなイメージを持たせています。この小さな森に寄り添う巣のような家になるように、“ネストハウス”と名付けました」と島田さん。
府中市に建つこちらの住まいは、しまだ設計室が手がけたもの。オーナー家族は、通勤の面で考えると森があるような地域には住めないものの、自然に囲まれた暮らしに憧れていたそうで、建築士の島田貴史さんは「限られた敷地の中でも、森を感じられるような家になるように」計画したと振り返ります。
「敷地の南東角にできるだけスペースを確保し木を植えて、“小さな森”をつくる計画にしました。2階リビングには木製のデッキテラスを設けていて、樹木の樹冠を眺めるようなイメージを持たせています。この小さな森に寄り添う巣のような家になるように、“ネストハウス”と名付けました」と島田さん。
コンパクトな住まいのため、家族間のちょうどいい距離感にも力を入れたのだそう。
「キッチン横にスタディスペースを配置していますが、本棚を間仕切りも兼ねるような形で設えて、気配を感じながらもお互いの視線をコントロールしています。また、ダイニングキッチンとリビングを完全に一部屋にするのではなく、間にテラスデッキを配置して“お互いが見え隠れする斜めの関係”をつくっています」
外からのプライバシーだけでなく、家族1人1人のプライバシーを尊重することも、住まいづくりの大切な要素です。
「キッチン横にスタディスペースを配置していますが、本棚を間仕切りも兼ねるような形で設えて、気配を感じながらもお互いの視線をコントロールしています。また、ダイニングキッチンとリビングを完全に一部屋にするのではなく、間にテラスデッキを配置して“お互いが見え隠れする斜めの関係”をつくっています」
外からのプライバシーだけでなく、家族1人1人のプライバシーを尊重することも、住まいづくりの大切な要素です。
町田の家
333architectsの宇津木喬行さんが設計を手がけたのは、町田市に建つ住まい。
東京郊外エリアでは、80~90年代に活発な住宅地開発がありましたが、この家の周辺も築40年程の家が多い住宅街なのだそう。
新しくこの地にオーナーのために、家を閉鎖的につくり周辺に対して閉じるのではなく、近隣の方々を招いて会話を楽しむことができるように、リビングの南側の大きな窓には縁側のようなデッキをつくりました。街に大きくひらき、既存のコミュニティに連続した関係を築くことができるような家を目指しています。
333architectsの宇津木喬行さんが設計を手がけたのは、町田市に建つ住まい。
東京郊外エリアでは、80~90年代に活発な住宅地開発がありましたが、この家の周辺も築40年程の家が多い住宅街なのだそう。
新しくこの地にオーナーのために、家を閉鎖的につくり周辺に対して閉じるのではなく、近隣の方々を招いて会話を楽しむことができるように、リビングの南側の大きな窓には縁側のようなデッキをつくりました。街に大きくひらき、既存のコミュニティに連続した関係を築くことができるような家を目指しています。
また、オーナーからは、夏は涼しく冬は暖かい住まいにしたいという要望もあったそうで、1年を通してエアコン 1 台で過ごせる家となっています。住まいには全ての部屋に南側の大きな窓があるため、採光・通風が確保でき、東西面に開口を設けず壁とすることで無駄な熱損失を抑制できるようになっています。
南面の窓には全て熱還流率の低いサッシを採用し、庇とバルコニーで夏の直射は室内に入らない寸法にすることで、開放感を持ちながら熱がこもらないように配慮しているそう。冬場には南からの日射を奥まで取り込めるよう、2階の廊下はスノコ状になっています。
南面の窓には全て熱還流率の低いサッシを採用し、庇とバルコニーで夏の直射は室内に入らない寸法にすることで、開放感を持ちながら熱がこもらないように配慮しているそう。冬場には南からの日射を奥まで取り込めるよう、2階の廊下はスノコ状になっています。
鶴川の家
続いては、町田市鶴川のこちらの住まい。設計を手がけた横山設計室の中村聖子さんは「北側に大きな緑地がある敷地の長所を最大限に活かそうと考えました」と話します。
「2階の北側にリビングを配し、大きな掃き出し窓と広いウッドデッキを設置して、周りからの視線を気にすることなく、借景である北側の緑地を楽しむことができます。ウッドデッキ脇の2畳弱の書斎にも小さなピクチャーウインドウを設けて、北の緑地を楽しめるようにしました」
続いては、町田市鶴川のこちらの住まい。設計を手がけた横山設計室の中村聖子さんは「北側に大きな緑地がある敷地の長所を最大限に活かそうと考えました」と話します。
「2階の北側にリビングを配し、大きな掃き出し窓と広いウッドデッキを設置して、周りからの視線を気にすることなく、借景である北側の緑地を楽しむことができます。ウッドデッキ脇の2畳弱の書斎にも小さなピクチャーウインドウを設けて、北の緑地を楽しめるようにしました」
当初オーナーは1階にリビングを配置することを希望していたものの、中村さんは敷地の特性をより活かすため、2階にLDKを配置することを提案したといいます。
「このエリアの特徴として、1つの敷地の広さが40坪弱という場合が多く、そこに駐車スペースを取ると、1階に気持ちのいいリビングなどをとる事が難しいので、2階リビングを提案することが多いです。この計画でも、上り下りが楽な階段にすることで、2階リビングでの暮らしの不安はほとんどなくなることを説明して、納得していただきました」
「このエリアの特徴として、1つの敷地の広さが40坪弱という場合が多く、そこに駐車スペースを取ると、1階に気持ちのいいリビングなどをとる事が難しいので、2階リビングを提案することが多いです。この計画でも、上り下りが楽な階段にすることで、2階リビングでの暮らしの不安はほとんどなくなることを説明して、納得していただきました」
竹林の住処
同じく、町田市鶴川。こちらは、有限会社すわ製作所の建築士、眞田大輔さんのご自宅であり、モデルハウスでもあります。
120坪の敷地は、その約8割が平均40度の傾斜を持つ竹林であり、この竹林をどうデザインに取り込めるかが計画の中心になったと、眞田さんは振り返ります。
「敷地の平地部分は約40坪、間口6mの狭く長い敷地形状です。広い庭が欲しかったのですが、平地に庭を確保する事は難しかった為、2階の床レベルから竹林に向けウッドデッキを跳ね出すことで、広い屋外空間をつくることができました」
同じく、町田市鶴川。こちらは、有限会社すわ製作所の建築士、眞田大輔さんのご自宅であり、モデルハウスでもあります。
120坪の敷地は、その約8割が平均40度の傾斜を持つ竹林であり、この竹林をどうデザインに取り込めるかが計画の中心になったと、眞田さんは振り返ります。
「敷地の平地部分は約40坪、間口6mの狭く長い敷地形状です。広い庭が欲しかったのですが、平地に庭を確保する事は難しかった為、2階の床レベルから竹林に向けウッドデッキを跳ね出すことで、広い屋外空間をつくることができました」
また、竹林には景観の良さ以外にもメリットがあったと眞田さん。建物に対して南西方向に竹林があるため、夏の暑い日差しをカットしてくれるので、太陽からの熱負荷を最小限に抑えることができるのだそう。
「お陰で未だにクーラーを設置せずに過ごすことができています。冬は逆に日差しが入らないため寒いのですが、竹も燃やせる薪ストーブの熱で快適に過ごすことができています」
「お陰で未だにクーラーを設置せずに過ごすことができています。冬は逆に日差しが入らないため寒いのですが、竹も燃やせる薪ストーブの熱で快適に過ごすことができています」
緑を感じる家
小平市に建つこちらの住まいを設計したのは、デザインライフ設計室の青木律典さん。「土地探しから弊社でサポートさせていただきました。クライアントからは“緑が感じられる住まいにしたい”とのご要望がありましたので、意見交換をしながら候補地を絞っていきました」と、青木さんは振り返ります。
「こちらの土地の決め手は、旗竿地でしたが裏手に緑地が広がっていたことでした。緑地の緑を借景として、新たに敷地に植える植栽と一体的に繋がっていくような計画とすることと、住まいの中の色々な場所から様々な印象の緑の表情が感じられるようなご提案をしました」
小平市に建つこちらの住まいを設計したのは、デザインライフ設計室の青木律典さん。「土地探しから弊社でサポートさせていただきました。クライアントからは“緑が感じられる住まいにしたい”とのご要望がありましたので、意見交換をしながら候補地を絞っていきました」と、青木さんは振り返ります。
「こちらの土地の決め手は、旗竿地でしたが裏手に緑地が広がっていたことでした。緑地の緑を借景として、新たに敷地に植える植栽と一体的に繋がっていくような計画とすることと、住まいの中の色々な場所から様々な印象の緑の表情が感じられるようなご提案をしました」
緑地側に大きな窓を設け、さらに1階と2階を繋ぐように小さな吹き抜け空間が設けられており、1階からは視線が遮られることなく風景や空を楽しむことができます。
反対に、2階のダイニングに隣接する図書室は、あえて天井が低く設定されています。これにより、開放的なダイニングとは雰囲気のちがう“こもり感”のあるスペースが生まれ、生活と空間にゆとりが感じられるようになっています。
反対に、2階のダイニングに隣接する図書室は、あえて天井が低く設定されています。これにより、開放的なダイニングとは雰囲気のちがう“こもり感”のあるスペースが生まれ、生活と空間にゆとりが感じられるようになっています。
国立の家
長浜信幸建築設計事務所が手がけたのは、国立市に建つこちらの住まい。旗竿状の敷地に建っており、四方向すべて隣家に囲まれています。
「隣家が迫っている敷地環境で、プライバシーに配慮すると敷地の外側に向かって大きく窓を開けられません。そんな中でも、明るさや広がりを感じて暮らせるような工夫が必要でした」と設計した長浜信幸さんは話します。
長浜信幸建築設計事務所が手がけたのは、国立市に建つこちらの住まい。旗竿状の敷地に建っており、四方向すべて隣家に囲まれています。
「隣家が迫っている敷地環境で、プライバシーに配慮すると敷地の外側に向かって大きく窓を開けられません。そんな中でも、明るさや広がりを感じて暮らせるような工夫が必要でした」と設計した長浜信幸さんは話します。
「屋根なりに吹き抜けた天井の頂部に設けたトップライトや、2階の窓から差し込む陽光は壁に反射し、階段とダイニングの吹き抜けを介してリビングダイニングを柔らかく満たします。視線を上へと導く小さな吹き抜けと、植栽へと抜ける視線が、建物の大きさ以上に、空間を伸びやかなものに感じさせています」
敷地の数カ所に設けられた坪庭ほどの植栽スペースが、ガーデン好きなオーナーの「緑を身近に感じて暮らしたい」という強い要望も実現させています。
敷地の数カ所に設けられた坪庭ほどの植栽スペースが、ガーデン好きなオーナーの「緑を身近に感じて暮らしたい」という強い要望も実現させています。
清瀬の家
清瀬市に建つ、こちらの住まいを手がけたのはシーズ・アーキスタディオ建築設計室。オーナーは大手ゼネコンの設計部に勤めており、ビル建築の経験が豊かだったものの、憧れであった木造住宅には不慣れだったそう。「ご夫婦の好みにあった空間にするのが私の役目でした」と設計した白崎泰弘さんは話します。
「RC造や鉄骨造がメインの大手ゼネコン設計部のクライアントだからこそ、木の風合いで包まれた空間を求めていました。彼が描いた基本設計があって、それを木造でどう実現するか、できない場合の代替え案を協議していくことが求められていました」
清瀬市に建つ、こちらの住まいを手がけたのはシーズ・アーキスタディオ建築設計室。オーナーは大手ゼネコンの設計部に勤めており、ビル建築の経験が豊かだったものの、憧れであった木造住宅には不慣れだったそう。「ご夫婦の好みにあった空間にするのが私の役目でした」と設計した白崎泰弘さんは話します。
「RC造や鉄骨造がメインの大手ゼネコン設計部のクライアントだからこそ、木の風合いで包まれた空間を求めていました。彼が描いた基本設計があって、それを木造でどう実現するか、できない場合の代替え案を協議していくことが求められていました」
「真南に向けたスリット状のトップライトは、ビルのように容量の大きな空調設備で快適にすることは現実的ではないので、真夏の日射を極力遮り、冬の光を目いっぱい取り込む角度をつけたルーバーを提案しました」と白崎さん。
そのルーバーに対しオーナーは、プリズムをはめ込むことを思いついたそう。二人三脚でできたプリズムルーバーによって、その下にある珪藻土の壁に光と影が刻一刻と長さを変え、とくに正午の15分間は“光のあやとり”と呼べそうな、幾条もの光が壁いっぱいに映し出される美しい住まいとなりました。
そのルーバーに対しオーナーは、プリズムをはめ込むことを思いついたそう。二人三脚でできたプリズムルーバーによって、その下にある珪藻土の壁に光と影が刻一刻と長さを変え、とくに正午の15分間は“光のあやとり”と呼べそうな、幾条もの光が壁いっぱいに映し出される美しい住まいとなりました。
スキユハウス
ねじれ屋根が印象的なこちらの住まいも、清瀬市にあります。設計は一級建築士事務所ikmoが手がけました。
「大人2人と愛犬4匹の暮らしであり、アウトドアな趣味を楽しめる屋外のスペースとすっきりした室内、効率的な家事動線がほしいという要望がありました。オーナーお2人がそれぞれに好きな場所で過ごせるように居場所をたくさんつくりながら、犬が走り回れる回遊プランにしています」と話すのは、建築士の比護結子さんです。
ねじれ屋根が印象的なこちらの住まいも、清瀬市にあります。設計は一級建築士事務所ikmoが手がけました。
「大人2人と愛犬4匹の暮らしであり、アウトドアな趣味を楽しめる屋外のスペースとすっきりした室内、効率的な家事動線がほしいという要望がありました。オーナーお2人がそれぞれに好きな場所で過ごせるように居場所をたくさんつくりながら、犬が走り回れる回遊プランにしています」と話すのは、建築士の比護結子さんです。
室内は、1、2階ともに斜めの階段によってゆるやかに仕切られたプランとなっており、犬たちが自由に走り回れるようになっています。
「人間のみの住まいと考えると無駄に思われる斜めの小さなスペースも、小型犬にとっては自然に走りまわることができる広い家となります」と比護さん。
現在は小型犬4匹が暮らしていますが、将来大型犬を飼うことも想定しているそうで、犬の足や体が洗いやすいようにバスルームは玄関と繋がっていたり、階段の端はスロープに変えられるなどの配慮もされています。
「人間のみの住まいと考えると無駄に思われる斜めの小さなスペースも、小型犬にとっては自然に走りまわることができる広い家となります」と比護さん。
現在は小型犬4匹が暮らしていますが、将来大型犬を飼うことも想定しているそうで、犬の足や体が洗いやすいようにバスルームは玄関と繋がっていたり、階段の端はスロープに変えられるなどの配慮もされています。
TOPWATER
リオタデザインが手がけたのは、小金井市に建つこちらの住まい。23坪ほどの狭小地でありながら、建ぺい率50%、容積率80%という、厳しい条件下で建てられた住まいです。
さらに、オーナーからは2台の駐車スペースと、家族4人が暮らせる空間を確保したいという要望があったそう。
リオタデザインが手がけたのは、小金井市に建つこちらの住まい。23坪ほどの狭小地でありながら、建ぺい率50%、容積率80%という、厳しい条件下で建てられた住まいです。
さらに、オーナーからは2台の駐車スペースと、家族4人が暮らせる空間を確保したいという要望があったそう。
「計画ではまずこの狭小地に、2台の駐車をいかに合理的に確保するかという検討から始められました。導かれた配置から、気積を使い切るボリューム検討へと進み、結果として高い吹き抜けからロフト床を吊り下げるというややアクロバットな構成へと至りました」と設計した関本竜太さんは話します。
釣りが趣味というオーナーのために、入口脇に趣味のためのスペースを設け、玄関脇には道具を飾れる場所まで確保されているそう。また、駐車場上空も余すことなく使い切るため、2.2mものハングした空中テラスを設け、室内からつながる拡張空間とされています。
釣りが趣味というオーナーのために、入口脇に趣味のためのスペースを設け、玄関脇には道具を飾れる場所まで確保されているそう。また、駐車場上空も余すことなく使い切るため、2.2mものハングした空中テラスを設け、室内からつながる拡張空間とされています。
日野の家
日野市に建つこちらの住まいを手がけたのは、アソトシヒロデザインオフィスです。住まいの敷地は北側が道路、南側が隣地に接しているため大きな窓を設けることが難しく、設計した阿蘓俊博さんは「建物平面を南北軸で2つのボリュームに分節し、それぞれをずらして配置」することを提案したと話します。
「その操作によりできた北西側の空地を車2台分の駐車スペースとし、南東側の空き地を庭としました。庭は隣接した近隣家屋それぞれの隙間が集積した空間で風と光が通り、窓の配置の工夫で開放感のある庭を獲得しています」と阿蘓さん。
日野市に建つこちらの住まいを手がけたのは、アソトシヒロデザインオフィスです。住まいの敷地は北側が道路、南側が隣地に接しているため大きな窓を設けることが難しく、設計した阿蘓俊博さんは「建物平面を南北軸で2つのボリュームに分節し、それぞれをずらして配置」することを提案したと話します。
「その操作によりできた北西側の空地を車2台分の駐車スペースとし、南東側の空き地を庭としました。庭は隣接した近隣家屋それぞれの隙間が集積した空間で風と光が通り、窓の配置の工夫で開放感のある庭を獲得しています」と阿蘓さん。
「1階の玄関は庭につながる長い土間空間とし、明るい玄関であると同時に自転車スペースとなっています。庭でのプールやテント遊びが簡単に楽しめるように、クライアントの趣味のアウトドア用品を玄関に配置された納戸から、車や庭への動線へも配慮しました」
1階LDKには大きな吹き抜けがあり、2階のスタディスペースや物干しテラスに繋がっています。空間に開放感が得られるだけでなく、家族の気配や南からの優しい光が、1階へゆるやかに伝わるようになっています。
1階LDKには大きな吹き抜けがあり、2階のスタディスペースや物干しテラスに繋がっています。空間に開放感が得られるだけでなく、家族の気配や南からの優しい光が、1階へゆるやかに伝わるようになっています。
シンプルな外観の奥に広がる光あふれる家
八王子に建つこちらの住まいは、R+houseが建築家の赤松純子さんと手がけた家です。住まいの内側が見られない外観は、家の中はどうなっているんだろう?と思われるようなデザインにしたい、というオーナーの要望を叶えたもの。ファサードの壁をくぐると、坪庭のあるエントランスが現れます。
家族全員スポーツが大好きということで、帰宅したらシューズクローゼットからそのまま脱衣所に行ける動線と、来客用の動線が分けて作られています。
八王子に建つこちらの住まいは、R+houseが建築家の赤松純子さんと手がけた家です。住まいの内側が見られない外観は、家の中はどうなっているんだろう?と思われるようなデザインにしたい、というオーナーの要望を叶えたもの。ファサードの壁をくぐると、坪庭のあるエントランスが現れます。
家族全員スポーツが大好きということで、帰宅したらシューズクローゼットからそのまま脱衣所に行ける動線と、来客用の動線が分けて作られています。
LDK空間が広々としていることも、オーナーの希望のひとつだったそうです。25畳のLDKには、各方角に設けた窓から光が射し込み、1日の時間の変化も感じられます。
「ソファに座る家族と、会話が弾む配置としました。収納も動線上に設け、取り出しやすく、しまいやすい配置としています」(赤松さん)
「ソファに座る家族と、会話が弾む配置としました。収納も動線上に設け、取り出しやすく、しまいやすい配置としています」(赤松さん)
高尾の家
同じく八王子、高尾に建つこちらの住まいは、望月建築アトリエの望月新さんが設計したご自身の住まいです。多摩ののどかな場所で育った望月さんは、ご自身が家族と暮らす生活にも、自然のある環境が必要だと感じていたそう。
住まいは、高尾山から流れる清流の山肌にある、河に沿って続く道路からの敷地延長の土地に建っています。階段を30段ほど上がって広がり、南に高尾の山並みが望め、北に地域の守り神を祀る神社と竹林が続きます。
同じく八王子、高尾に建つこちらの住まいは、望月建築アトリエの望月新さんが設計したご自身の住まいです。多摩ののどかな場所で育った望月さんは、ご自身が家族と暮らす生活にも、自然のある環境が必要だと感じていたそう。
住まいは、高尾山から流れる清流の山肌にある、河に沿って続く道路からの敷地延長の土地に建っています。階段を30段ほど上がって広がり、南に高尾の山並みが望め、北に地域の守り神を祀る神社と竹林が続きます。
「このロケーションに、どのようにして建物を馴染ませるかをテーマに設計に取り掛かりました」と望月さんは振り返ります。
「平面は、北側の一部分が調整区域となる敷地形状から建物をくの字に曲げ、その重心にリビングを配置し、ダイニング、キッチン、各個室の構成を広げていきました。屋根を含めた断面計画は、南傾斜の地形に合わせた勾配を用いて、LVL材の垂木をインテリアとして平面を覆い、連続する天井面に対して床面に段差を設け、空間の区切りや住まいとしての心地良さを感じるようにしました」
建築家としての実験も兼ねながら、環境をうまく取り込んだ自然いっぱいの住まいが実現しています。
「平面は、北側の一部分が調整区域となる敷地形状から建物をくの字に曲げ、その重心にリビングを配置し、ダイニング、キッチン、各個室の構成を広げていきました。屋根を含めた断面計画は、南傾斜の地形に合わせた勾配を用いて、LVL材の垂木をインテリアとして平面を覆い、連続する天井面に対して床面に段差を設け、空間の区切りや住まいとしての心地良さを感じるようにしました」
建築家としての実験も兼ねながら、環境をうまく取り込んだ自然いっぱいの住まいが実現しています。
まついハウス
プライム一級建築士事務所が手がけたのは、三鷹市に建つこちらの住まい。オーナーはパントマイムを演じるパントマイミストであり、住まいと事務所、そしてミニ公演ができる場所を求めていたといいます。
「生活におけるくつろぎと仕事における集中という、対照的な心の動きが滞りなく切り替わること、そして、創造の場として心が呼び覚まされるような空間の実現が、設計におけるテーマとなりました」と話すのは、建築士の西島正樹さんです。「そのテーマを最も凝縮した空間が、パントマイムも演じられる大きな吹抜のリビングです。この空間を中心に、ダイニング等の生活空間や、マイム事務所などの仕事の場を展開しました」
プライム一級建築士事務所が手がけたのは、三鷹市に建つこちらの住まい。オーナーはパントマイムを演じるパントマイミストであり、住まいと事務所、そしてミニ公演ができる場所を求めていたといいます。
「生活におけるくつろぎと仕事における集中という、対照的な心の動きが滞りなく切り替わること、そして、創造の場として心が呼び覚まされるような空間の実現が、設計におけるテーマとなりました」と話すのは、建築士の西島正樹さんです。「そのテーマを最も凝縮した空間が、パントマイムも演じられる大きな吹抜のリビングです。この空間を中心に、ダイニング等の生活空間や、マイム事務所などの仕事の場を展開しました」
くつろぎと集中という心の切り替えを実現するために、西島さんは各部屋の色合いを強く意識したといいます。建物全体は赤系の暖色ですが、仕事場では、赤とは補色の関係にある緑系の色が合わせられています。
また、豊かな緑に心が癒やされるよう、既存の庭はそのまま残され、庭に面して全面ガラスの窓が取り付けられています。リビングの南に庭が広がることで、自然の世界へと心が開かれるような構成となっています。
「吹抜空間には上部2面にステンドグラスが組み込まれており、鮮やかな光が空間全体を包みます。パントマイムの客席ともなる階段は、軽やかに吹抜を上昇する形にしています」
また、豊かな緑に心が癒やされるよう、既存の庭はそのまま残され、庭に面して全面ガラスの窓が取り付けられています。リビングの南に庭が広がることで、自然の世界へと心が開かれるような構成となっています。
「吹抜空間には上部2面にステンドグラスが組み込まれており、鮮やかな光が空間全体を包みます。パントマイムの客席ともなる階段は、軽やかに吹抜を上昇する形にしています」
K-WHITE
最後にご紹介するのは、国分寺市に建つこちらの二世帯住宅。手がけたのは戸田晃建築設計事務所です。
「今回は設計当初より建物と庭の一体設計の機会をいただいたので、まさに緑と一体化した住宅設計の実現ができました」と設計した戸田晃さんは話します。
「どこかの野山に迷い込んでしまったかのような庭を作り、それを取り囲む様に居室を配置しました。1、2階のすべての部屋のさまざまな場所から景色の違う庭を眺めることができます」
最後にご紹介するのは、国分寺市に建つこちらの二世帯住宅。手がけたのは戸田晃建築設計事務所です。
「今回は設計当初より建物と庭の一体設計の機会をいただいたので、まさに緑と一体化した住宅設計の実現ができました」と設計した戸田晃さんは話します。
「どこかの野山に迷い込んでしまったかのような庭を作り、それを取り囲む様に居室を配置しました。1、2階のすべての部屋のさまざまな場所から景色の違う庭を眺めることができます」
オーナー家族が以前住んでいた住まいは部屋数が多く、室内の移動がスムーズでなかったそう。こちらの住まいでは、大きく空間を取りながら、空間をゾーニングできることを希望していたといいます。
「用途や状況に合わせて空間を使い分けることも、大きな1つの空間として住むことも可能にしました。音楽をされている奥様のために、グランドピアノを設置するスペースも設けています。湾曲した周り階段はさながらコンサートのステージといったところでしょうか」
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「用途や状況に合わせて空間を使い分けることも、大きな1つの空間として住むことも可能にしました。音楽をされている奥様のために、グランドピアノを設置するスペースも設けています。湾曲した周り階段はさながらコンサートのステージといったところでしょうか」
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リモートワークが増え、最近ではさらなる移住者で賑わう鎌倉。オリジナリティのある住まいや大邸宅など、街に溶け込む家々の一例をご紹介します。
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近畿
美しい伝統を守りながら、現代的技術で暮らしを快適に。京都に建つ14の住まい
文/藤間紗花
Houzzでみつけた、京都市内に建つ住まいの事例を、手がけた専門家の解説とともにご紹介します。
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新築
移住希望者必見!ゆかりのない土地で、地域をよく知る建築家と叶えた家づくり
文/永井理恵子
移住先に選んだのは、栃木県那須塩原市、宮崎県日向市、沖縄県うるま市。3つの家族が慣れない土地で家づくりをどのように成功させたのでしょう?
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