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木のぬくもりにこだわった、開放感のある賃貸併用住宅
手狭になった賃貸物件から、子供たちと一緒にマイホームに住み替えるための家づくりをしたご夫妻。Houzzで見つけた建築家と一緒に、木のぬくもりとモダンな雰囲気が両立した住まいを実現させました。
どんなHouzz?
所在地:東京都中野区
住まい手:ご夫婦と、5歳と1歳の子ども2人
敷地面積:79.55㎡
延床面積:108.09㎡
構造:木造在来工法
設計・監理:荒木毅建築事務所
施工:株式会社 航洋建設
竣工時期:2018年11月
写真撮影:湯原慎一郎(2、3枚目を除く)
資産価値の観点から、「マイホームを持つなら、賃貸併用の住宅にしたい」と考えていたオーナーご夫妻。いくつかのハウスメーカーの元へ相談に赴き見積もりを取ってみたものの、なかなかデザインの面で価値観が合う専門家と出会えないでいました。
「建築家を探したいけれど、どうやって探せばよいのだろう?」と知人に聞いてみたり、ネットで情報収集する中で、Houzzの存在を知ったというご夫妻。
さまざまな写真をみていく中で、荒木毅建築事務所が手がけた「日野の家」を発見。木のぬくもりを大切にし、シンプルでありつつも、和モダンや北欧をミックスしたテイストが感じられるデザインに2人とも惹かれ、Houzzから荒木さんに家づくりを依頼したのだそうです。
所在地:東京都中野区
住まい手:ご夫婦と、5歳と1歳の子ども2人
敷地面積:79.55㎡
延床面積:108.09㎡
構造:木造在来工法
設計・監理:荒木毅建築事務所
施工:株式会社 航洋建設
竣工時期:2018年11月
写真撮影:湯原慎一郎(2、3枚目を除く)
資産価値の観点から、「マイホームを持つなら、賃貸併用の住宅にしたい」と考えていたオーナーご夫妻。いくつかのハウスメーカーの元へ相談に赴き見積もりを取ってみたものの、なかなかデザインの面で価値観が合う専門家と出会えないでいました。
「建築家を探したいけれど、どうやって探せばよいのだろう?」と知人に聞いてみたり、ネットで情報収集する中で、Houzzの存在を知ったというご夫妻。
さまざまな写真をみていく中で、荒木毅建築事務所が手がけた「日野の家」を発見。木のぬくもりを大切にし、シンプルでありつつも、和モダンや北欧をミックスしたテイストが感じられるデザインに2人とも惹かれ、Houzzから荒木さんに家づくりを依頼したのだそうです。
オーナーご夫妻が購入した土地は駅近くの便利な場所。南側は近隣商業地域で建物の高さの制限はなかったものの、北側は第一種低層住居専用地域で、北側は高さを出さない設計にする必要がありました。そのため、1階に比べると2、3階のスペースはコンパクトになっています。
当初から1階を賃貸住宅とする予定でしたが、北側にせり出したスペースは道路に近いため、荒木さんは道路に寄せて、コンクリートの土間を広めに作ることを提案したといいます。
「道路と土間を挟んだ障子の向こうは、居住スペースとして設計しています。土間はいわば緩衝帯のような存在です。さらに、この家の南側には庭がないので、土間を屋外の庭のように使える、というメリットもあります」と荒木さん。
専門家を探す
「道路と土間を挟んだ障子の向こうは、居住スペースとして設計しています。土間はいわば緩衝帯のような存在です。さらに、この家の南側には庭がないので、土間を屋外の庭のように使える、というメリットもあります」と荒木さん。
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現在、賃貸部分は珍しい種類のワインや日本酒などを取り扱う店舗として活用されています。結果として、土間部分は来客が出入りできるスペースとしても役立っているのです。
出入り口となっている大開口のテラス戸も、お店として活用するのにはぴったりですね。
出入り口となっている大開口のテラス戸も、お店として活用するのにはぴったりですね。
賃貸住宅として使えるように設計された1階には、キッチン・トイレ・バスルームなど生活に必要な部分は揃っています。
上の写真の小上がりは来客にお酒の試飲をしてもらったり、ワイン講座を開いた際に受講者と交流する場として利用されているそうです。
上の写真の小上がりは来客にお酒の試飲をしてもらったり、ワイン講座を開いた際に受講者と交流する場として利用されているそうです。
小上がりは、オーナー一家の暮らす2階部分にも作られています。このスペースは普段ご主人が寝室として利用しているそうですが、来客時には戸を閉め切ってゲストルームとしたり、子どもたちの遊び場として利用することもあるのだとか。
この小上がりスペースは、住まいの中でオーナーご夫妻がとくに気に入っている場所。荒木さんはさまざまな種類の木材を活用してくれていますが、「閉め切ったときにスギのいい香りが感じられて、すごく気持ちがいいんです」と奥様は話します。
この小上がりスペースは、住まいの中でオーナーご夫妻がとくに気に入っている場所。荒木さんはさまざまな種類の木材を活用してくれていますが、「閉め切ったときにスギのいい香りが感じられて、すごく気持ちがいいんです」と奥様は話します。
木の味わいが感じられるのは、床や戸だけではありません。1階、2階共にキッチンも木製で造作されています。まるでインテリアの一部のように楽しめるキッチンは、味わい深いだけでなく生活感を取り払ってくれます。
「スペースを有効活用した収まりの良さと、空間にマッチした佇まいは、既製品では絶対に実現できないものだと思います」と荒木さん。
「スペースを有効活用した収まりの良さと、空間にマッチした佇まいは、既製品では絶対に実現できないものだと思います」と荒木さん。
階段とリビングとを隔てる大きなシェルフも、オーナーご夫妻と相談して作られたもの。1階と比べ2階はスペースが限られているため、大きな家具を置いても圧迫感がないよう、背面のないスケルトンシェルフになっています。
このシェルフには子どもたちの絵本などが収納されていますが、テレワーク中は三段目にノートパソコンを置いて、デスクとして活用することもあるそう。その際頭が上の段にぶつかってしまうことのないよう、一段目と二段目は奥行きが狭くなっています。
このシェルフには子どもたちの絵本などが収納されていますが、テレワーク中は三段目にノートパソコンを置いて、デスクとして活用することもあるそう。その際頭が上の段にぶつかってしまうことのないよう、一段目と二段目は奥行きが狭くなっています。
リビングの窓は北側に配置されているものの、暗い印象は受けません。2階と3階の一部を吹き抜けにし、南側の低い位置に窓を配することで、外から注ぎ込む光が2階へ送り込まれています。
荒木さんは「2階にある北向きの大きな窓は眺望がとてもいいんです。そこにさらに南側からの光を送り込むことで、眺望と明るさ、それぞれのいいところ取りができています」と解説します。
荒木さんは「2階にある北向きの大きな窓は眺望がとてもいいんです。そこにさらに南側からの光を送り込むことで、眺望と明るさ、それぞれのいいところ取りができています」と解説します。
オーナーご夫妻は、竣工後DIYも行ったと話します。リビングの柱や床、そして画像の洗面台と床は、ご夫妻自ら塗装したものです。「木そのもの色と、黒と白。その3色をベースにしたいと思っていたので、ところどころ自分たちで手を加えています。DIYすることで、より愛着が湧きました」と奥様。
さらに奥様は、ライフスタイルの変化や好みに合わせて、これからも家のアップデートを続けたいと話します。「今の開放感も気に入っていますが、子どもたちが成長するにつれ、独立した空間も必要になるかもしれない。そのときは、また荒木さんにお願いしようと考えています」
日本のHouzzツアーをもっと読む
さらに奥様は、ライフスタイルの変化や好みに合わせて、これからも家のアップデートを続けたいと話します。「今の開放感も気に入っていますが、子どもたちが成長するにつれ、独立した空間も必要になるかもしれない。そのときは、また荒木さんにお願いしようと考えています」
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