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おうち時間を楽しむ、家族のための三角形の家
神戸にある三角形の敷地に、土地と同じ三角形に建てられた住まい。三角であることを逆手にとった、楽しくユニークなデザインが魅力的です。
杉田真理子
2020年9月10日
転勤族のご主人が、単身赴任中に奥さまと3人の子供たちのために選んだのは、神戸に見つけた三角形の敷地でした。コンパクトなサイズでありながら南向きで立地も良く、三角形の敷地の形を活かしたユニークなデザインが魅力的な、家族のための住まいです。
どんなHouzz?
所在地:神戸市灘区
住まい手:会社員の夫、妻、中学生の娘、小3の息子、小1の娘
敷地面積:26.1坪(86.28㎡)
延床面積:42.0坪(138.843㎡)
構造:木造/地上2階
設計:seki.design
施工会社:有限会社タクトホーム
竣工時期:2020年
写真:福澤昭嘉
普段は広島で単身赴任をしているご主人。当時は埼玉に住んでいた妻と子供3人のために、妻の実家のある神戸での家づくりを決心しました。
設計を担当した建築家・石憲明さん(seki.design)との出会いは、Houzzがきっかけでした。
「ネットで神戸の建築士を探し、ハウスメーカーの住宅展示場も見に行ったのですが、たまたまHouzzで見つけた石さんの作品が素晴らしくて。家づくりにかける想いやレビューを読み、ドキドキしながらメールで問い合わせをしました」とご主人は当時を振り返ります。「実際にお会いして、人柄もよく、この方であれば気軽に相談に乗ってくれるのでは、安心してお任せできるのではと感じました」
メールを中心に遠隔でコミュニケーションを進めつつ、神戸に来るタイミングで集中して打ち合わせをし、1年ほどかけて家づくりを完成させました。
限られた時間の中でも、石さんに丁寧にヒアリングしてもらうことで、安心して任せられたと夫妻は話します。「1から10まで全て自分たちで決めるのではなく、細部は石さんのセンスにお任せする、という信頼関係がありました」と奥さま。
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所在地:神戸市灘区
住まい手:会社員の夫、妻、中学生の娘、小3の息子、小1の娘
敷地面積:26.1坪(86.28㎡)
延床面積:42.0坪(138.843㎡)
構造:木造/地上2階
設計:seki.design
施工会社:有限会社タクトホーム
竣工時期:2020年
写真:福澤昭嘉
普段は広島で単身赴任をしているご主人。当時は埼玉に住んでいた妻と子供3人のために、妻の実家のある神戸での家づくりを決心しました。
設計を担当した建築家・石憲明さん(seki.design)との出会いは、Houzzがきっかけでした。
「ネットで神戸の建築士を探し、ハウスメーカーの住宅展示場も見に行ったのですが、たまたまHouzzで見つけた石さんの作品が素晴らしくて。家づくりにかける想いやレビューを読み、ドキドキしながらメールで問い合わせをしました」とご主人は当時を振り返ります。「実際にお会いして、人柄もよく、この方であれば気軽に相談に乗ってくれるのでは、安心してお任せできるのではと感じました」
メールを中心に遠隔でコミュニケーションを進めつつ、神戸に来るタイミングで集中して打ち合わせをし、1年ほどかけて家づくりを完成させました。
限られた時間の中でも、石さんに丁寧にヒアリングしてもらうことで、安心して任せられたと夫妻は話します。「1から10まで全て自分たちで決めるのではなく、細部は石さんのセンスにお任せする、という信頼関係がありました」と奥さま。
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家のデザインは、三角形の角地、という土地の特徴に合わせ、出来るだけ無駄なスペースが生まれないように計算されています。
「通常であれば角のスペースが無駄になってしまうのですが、隅の角にフィットするよう家具などもデザインすれば活用できますし、遊びの要素も入れやすい。余った部分を積極的に良い空間にしていくことで、ユニークさを加えられると思いました」と石さんは話します。
ファサードは、正面部分を絞り、左右に広がる道路に合わせて裾野を広げ、外部環境に繋がるようにデザインすることで、個性を加えました。
「通常であれば角のスペースが無駄になってしまうのですが、隅の角にフィットするよう家具などもデザインすれば活用できますし、遊びの要素も入れやすい。余った部分を積極的に良い空間にしていくことで、ユニークさを加えられると思いました」と石さんは話します。
ファサードは、正面部分を絞り、左右に広がる道路に合わせて裾野を広げ、外部環境に繋がるようにデザインすることで、個性を加えました。
玄関から室内に入ると、印象的な模様の壁紙があしらわれた廊下が続いています。1階は子供たちの寝室となっており、現在は2部屋ですが、将来的には壁を追加し、3部屋に分けられるようになっています。
デザイナーが手がけた印象的な壁紙は、石さんがセレクトしました。「個室が連続していること、3階建の1階で光が取りにくいこともあり、白い壁のままでは寂しいのではと思いました」と石さん。1階奥に設けられたライブラリーに至るまでの壁に貼られています。
デザイナーが手がけた印象的な壁紙は、石さんがセレクトしました。「個室が連続していること、3階建の1階で光が取りにくいこともあり、白い壁のままでは寂しいのではと思いました」と石さん。1階奥に設けられたライブラリーに至るまでの壁に貼られています。
1階の廊下を進むと、子供部屋の前に、本が好きな子供たちのための大きな本棚があります。
三角形の傾斜部分に合わせてライブラリーを配置することで、スペースの無駄をなくし、子供達がいつでも本に手を伸ばせるようにという工夫です。
三角形の傾斜部分に合わせてライブラリーを配置することで、スペースの無駄をなくし、子供達がいつでも本に手を伸ばせるようにという工夫です。
2階への階段を登ると、窓際に広がるカウンタースペースが目に入ります。3人の子供たちが勉強するスタディカウンターとして機能しており、まだ低学年のお子さんも、家族と一緒に安心して家庭学習をすることができると奥さまは話します。「子供たちは、状況に応じて自分の部屋とリビングを自由に選択し、お気に入りの場所で、好きなことを見つけながらお家時間を楽しんでいます」
リビングダイニングを斜めに伸びる壁は、深い色合いの左官で仕上げ、テクスチャをつけることで印象的に仕上がりました。「2階のアクセントウォールとなり、気に入っています」とご主人。
リビングダイニングを斜めに伸びる壁は、深い色合いの左官で仕上げ、テクスチャをつけることで印象的に仕上がりました。「2階のアクセントウォールとなり、気に入っています」とご主人。
「5人家族なので、家族が団欒できる空間を大切したいという要望がありました」とご主人。家族の空間であるリビングダイニングは、プライバシーの保てる2階に設計しました。他の階からのアクセスもよく、窓も大きく取れるため、光も入りやすくなります。
スタディカウンターのほか、家族の団欒ができる大きなダイニングテーブル 、ピアノが弾けるスペース、ごろ寝ができるリビングなど、ワンフロア内で多機能かつメリハリのある空間となっています。
「キッチンの周りを循環できる導線となっているので、子供たちが遊ぶのにもちょうど良いです。広々としたキッチンでは、よくお手伝いもしてくれるようになりました」と奥さまは話します。
スタディカウンターのほか、家族の団欒ができる大きなダイニングテーブル 、ピアノが弾けるスペース、ごろ寝ができるリビングなど、ワンフロア内で多機能かつメリハリのある空間となっています。
「キッチンの周りを循環できる導線となっているので、子供たちが遊ぶのにもちょうど良いです。広々としたキッチンでは、よくお手伝いもしてくれるようになりました」と奥さまは話します。
ごろ寝ができるリビングにはあえてソファは置かず、ナラの無垢材を使用したフローリングにそのまま横になれるようになっています。
2階の天井は高めに取り、ダイニング部分は梁を印象的に見せるデザインとしました。リビング部分は梁を隠し、部屋ごとのメリハリをつけています。
神戸の山手に位置するこの家の3階からは、海を見渡す眺望が楽しめます。3階には、夫婦の寝室のほか、広々としたアウトドアリビングがあり、さまざまなシーンで活躍しているようです。
「ステイホームの時期は外で子供が水遊びしたり、縄跳びしたりと、存分に楽しむことが出来ました」と奥さま。今後は、ハンモックをつけることなども検討しているようです。
「ステイホームの時期は外で子供が水遊びしたり、縄跳びしたりと、存分に楽しむことが出来ました」と奥さま。今後は、ハンモックをつけることなども検討しているようです。
南には海、北には山と子供の通学路があります。2階の窓から外を眺めると、帰ってくる子供たちと目が合うこともあると奥さまは話します。「引っ越ししてから、すぐに長いステイホーム期間となりましたが、快適に過ごすことが出来ました。幸せな気持ちを、暮らしの中で噛み締めています」
「子供にとって、自分の自宅が記憶に残る、思い出になる家となれば良いなと思いました」とご主人も語ります。
「ここが出来てから、家に帰ってくるのが楽しみになりました。週末も、今までは出かけることが多かったですが、今は家で過ごすのが良いなと思います」と話すご主人に、「そう思って頂けるなら、大成功です」と微笑む石さん。
家族が過ごす温かい時間に満ちた住まいとなりました。
日本のHouzzツアーをもっと読む
「子供にとって、自分の自宅が記憶に残る、思い出になる家となれば良いなと思いました」とご主人も語ります。
「ここが出来てから、家に帰ってくるのが楽しみになりました。週末も、今までは出かけることが多かったですが、今は家で過ごすのが良いなと思います」と話すご主人に、「そう思って頂けるなら、大成功です」と微笑む石さん。
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