ユニークなアイデアで自分らしく楽しむ。築40年超のマンションリノベーションまとめ
家を購入する際、新築ではなく中古物件を選ぶ人が増えています。築40年以上のマンションをリノベーションした4つの住まいの実例をご紹介します。
最近では少なくなったレトロな間取りや、経年変化した素材の味わいを楽しめるとして、築年数の古いヴィンテージマンションを選ぶ人が増えてきています。もちろん中には大規模な改修が必要な住まいもありますが、あえて本来の姿を残しながら自分らしい住まいに作り変えていくのも、リノベーションの楽しみ。
Houzzツアーではこれまで、中古物件をリノベーションしたさまざまな事例をご紹介してきました。今回はその中から、築40年以上のマンションをリノベーションした4つの住まいの実例を、まとめてお届けします。
Houzzツアーではこれまで、中古物件をリノベーションしたさまざまな事例をご紹介してきました。今回はその中から、築40年以上のマンションをリノベーションした4つの住まいの実例を、まとめてお届けします。
斜めの廊下が生み出す、広がりとゆとり
こちらは、東京都杉並区にある築40年のマンション。住まいを購入する際、予算的な問題から中古マンションに絞っていたというオーナー夫妻は、探しているうち、新築にはない古びた意匠や公共スペースの存在を魅力的に感じるようになったのだそう。
こちらの住まいの最大の特徴は、玄関からリビングにつながる廊下が斜めに配置されていること。その影響で、寝室やリビングは台形のような不思議な形になっています。
こちらは、東京都杉並区にある築40年のマンション。住まいを購入する際、予算的な問題から中古マンションに絞っていたというオーナー夫妻は、探しているうち、新築にはない古びた意匠や公共スペースの存在を魅力的に感じるようになったのだそう。
こちらの住まいの最大の特徴は、玄関からリビングにつながる廊下が斜めに配置されていること。その影響で、寝室やリビングは台形のような不思議な形になっています。
リノベーションを手がけた吉デザイン設計事務所の吉川直行さんは、「廊下を斜めに配置することで、空間に広がりと変化を与えるようにしました」と話します。「斜めに廊下を抜くことで生まれた余分なスペースが、逆に贅沢なゆとりのある印象を与えているようです」
この工夫により奥行きが生まれ、実際よりも広く感じられるのだそう。コンパクトな住まいのリノベーションに有効なアイデアです。
詳しい記事はこちらから:間取りのマジックで、コンパクトなマンションに一戸建ての雰囲気を
この工夫により奥行きが生まれ、実際よりも広く感じられるのだそう。コンパクトな住まいのリノベーションに有効なアイデアです。
詳しい記事はこちらから:間取りのマジックで、コンパクトなマンションに一戸建ての雰囲気を
LDKの中心に子ども部屋を。家族とつながる住まい
こちらは、東京都三鷹市にある築43年のRC造アパート。建築家・蘆田暢人さんご夫妻と、中学生の娘さんが暮らす住まいです。
若い家族の住まいというと、ホワイトで統一された明るい住まいがイメージされますが、こちらの住まいで意識されているのは黒やグレー、ベージュといった落ち着いたトーン。LDKの天井や玄関の土間は、むき出しになったコンクリートをあえてそのままにしています。
LDKの中心にあるガラス張りの空間は、実は子ども部屋。ブラインドが取り付けられているため、必要に応じてこもり感を作ることもできます。
こちらは、東京都三鷹市にある築43年のRC造アパート。建築家・蘆田暢人さんご夫妻と、中学生の娘さんが暮らす住まいです。
若い家族の住まいというと、ホワイトで統一された明るい住まいがイメージされますが、こちらの住まいで意識されているのは黒やグレー、ベージュといった落ち着いたトーン。LDKの天井や玄関の土間は、むき出しになったコンクリートをあえてそのままにしています。
LDKの中心にあるガラス張りの空間は、実は子ども部屋。ブラインドが取り付けられているため、必要に応じてこもり感を作ることもできます。
勉強は、家族のいるリビングでしているのだそう。勉強机の横には小上がりがあり、大きな本棚と作業スペースが設けられていて、娘さんが両親の本を読んだり、さまざまなものに興味をもつきっかけの場となっているといいます。
子供部屋をきっちりと独立させるのではなく、目的別に緩やかにゾーニングすることで、家族のコミュニケーションがグッと濃密になりそうです。
詳しい記事はこちらから:築40年超のマンションで日本的な陰影を再現。やわらかにつながる家族の住まい
子供部屋をきっちりと独立させるのではなく、目的別に緩やかにゾーニングすることで、家族のコミュニケーションがグッと濃密になりそうです。
詳しい記事はこちらから:築40年超のマンションで日本的な陰影を再現。やわらかにつながる家族の住まい
既存の型にとらわれない、自分にフィットする住まい
こちらは、インテリアスタイリストとして活躍する石井佳苗さんが、3匹の愛猫とともに暮らす住まい。「自らリノベーションに関わるチャンスと思い、解体から床張りや壁づくり、キッチンや洗面所の造作まで作業に参加することにしました」と話すこちらの住まいは、神奈川県逗子市にある築42年のマンションです。
マンションリノベーションでネックとなりやすいのが、窓の少なさと採光の難しさ。そこで石井さんは、あらゆる部分にガラスを組み込み、貴重な光をできるだけ全体に渡せるように工夫しました。上の写真にある寝室の窓は、実は明るいリビングに繋がる室内窓なのです。
こちらは、インテリアスタイリストとして活躍する石井佳苗さんが、3匹の愛猫とともに暮らす住まい。「自らリノベーションに関わるチャンスと思い、解体から床張りや壁づくり、キッチンや洗面所の造作まで作業に参加することにしました」と話すこちらの住まいは、神奈川県逗子市にある築42年のマンションです。
マンションリノベーションでネックとなりやすいのが、窓の少なさと採光の難しさ。そこで石井さんは、あらゆる部分にガラスを組み込み、貴重な光をできるだけ全体に渡せるように工夫しました。上の写真にある寝室の窓は、実は明るいリビングに繋がる室内窓なのです。
既存の型にとらわれず、自由な発想でインテリアを楽しめるのもリノベーションの大きな魅力。こちらの洗面所は、アンティークのテーブルを洗面台にしたり、万力をタオルハンガーにしたりと、古道具を新しいアイデアで活用しています。
右側に写っている穴の空いた箱は、石井さん自らDIYした猫用トイレ。愛猫家の悩みのタネである猫用トイレのプラスチックの質感を、見事に覆い隠しています。
詳しい記事はこちらから:スタイリストがセルフリノベ―ションで叶えた、“自分にフィットする” 住まい
右側に写っている穴の空いた箱は、石井さん自らDIYした猫用トイレ。愛猫家の悩みのタネである猫用トイレのプラスチックの質感を、見事に覆い隠しています。
詳しい記事はこちらから:スタイリストがセルフリノベ―ションで叶えた、“自分にフィットする” 住まい
名作団地の独特の形状を活かした、三角形のキッチン
最後にご紹介するのは、神奈川県横浜市にある『桜台ビレジ』。建築家・内井昭蔵の設計により1969年に竣工し、“神奈川県建築賞”を受賞した名作団地です。
リノベーションを手がけたのは、ハンディハウスプロジェクトの加藤渓一さん。物件の平面は独特で、大きさの異なるV字型の張り出しが南北に1つずつついた六角形と四角形を組み合わせた形状だったため、スペースを最大限に活用するには、機能にあわせたゾーニングが鍵でした。
最後にご紹介するのは、神奈川県横浜市にある『桜台ビレジ』。建築家・内井昭蔵の設計により1969年に竣工し、“神奈川県建築賞”を受賞した名作団地です。
リノベーションを手がけたのは、ハンディハウスプロジェクトの加藤渓一さん。物件の平面は独特で、大きさの異なるV字型の張り出しが南北に1つずつついた六角形と四角形を組み合わせた形状だったため、スペースを最大限に活用するには、機能にあわせたゾーニングが鍵でした。
そこで加藤さんが提案したのは、突き出した面に対して平行な三角形のキッチン。これにより、玄関からリビングに入ると、壁に沿って視線が奥へ自然に引き込まれていきます。三角形の辺に沿ってダイニングとリビングでフローリングを張る方向を変えたのも、奥行きが増す効果を狙ってのこと。
三角形のキッチンを提案する際、加藤さんには不安もあったそうですが、オーナー夫妻はすぐにその案を気に入ったそう。友人たちがキッチンまわりに集まって、にぎやかに楽しむようすがイメージできたのだといいます。
詳しい記事はこちらから:家をつくり、家を知る。名作団地《桜台ビレジ》を住み継ぐ家族のリノベーション
Houzzですまいの専門家を探す
三角形のキッチンを提案する際、加藤さんには不安もあったそうですが、オーナー夫妻はすぐにその案を気に入ったそう。友人たちがキッチンまわりに集まって、にぎやかに楽しむようすがイメージできたのだといいます。
詳しい記事はこちらから:家をつくり、家を知る。名作団地《桜台ビレジ》を住み継ぐ家族のリノベーション
Houzzですまいの専門家を探す
おすすめの記事
専門家とのやりとり
家を建てたい!まずはどうすれば良い?〜専門家の探し方〜
文/荒木康史
「専門家はどう探せば良いの?」「ハウスメーカー、工務店、建築家ってどう違うの?」など、家づくりで最初にぶつかる疑問にお答えします。
続きを読む
エコ・サステナブル
世界の専門家が注目する、サステナブルな住まいづくりのかたちとは?
今後期待されるサステナブル=持続可能なソリューションとは?Houzzで活躍する世界の専門家に伺いました。
続きを読む
専門家とのやりとり
建築家と家づくりをするメリットとは?
文/志田茂
「値段が高そう」「敷居が高い」……。建築家との家づくりは大変そうだと思っている人もいると思います。でも、唯一無二の理想の住まいを実現したいなら、建築家との家づくりはおすすめです。
続きを読む
キッチンの記事
プロに聞く、オーダーキッチンを作りたいなら知っておきたいこと
デザインと使い勝手がカスタマイズされたオンリーワンのオーダーキッチン。取り入れたいなら知っておくべきことを専門家に聞きました。
続きを読む
キッチンの記事
家事をストレスフリーに! キッチンカウンター下収納の使い方と収納アイデア
オープンタイプのキッチンが人気の今、キッチンカウンター下収納はその後の使いやすさを左右する重要な検討事項です。種類別カウンター下収納の特徴を参考に、家族が使いたくなるキッチンまわりをつくりましょう。
続きを読む
専門家とのやりとり
心地よい住まいを実現するために、自分に問うべき質問とは?
インテリアのプロたちが依頼主に、最初に投げかける質問があります。それに対する自分の答えと向き合うことで、自分と住まいとの関係をよりよく変えていきましょう。
続きを読む
和室の記事
古民家リノベーションで古き良き日本家屋の趣を楽しむには
文/安井俊夫
昔ながらの日本家屋を、現代のデザインやライフスタイルにマッチするようにリノベーションする。そのメリットとデメリット、お得になることなど、知っておいた方がよいことに関してご紹介します。
続きを読む
廊下・階段の記事
階段にはどんな種類がある?その特徴や配置の基本
文/安井俊夫
1階から2階へと移動するための単なる通路ではなく、目線の高さが変わることで感じる楽しみや快適さを感じられる階段。その種類や基本情報をご紹介いたします。
続きを読む
細かい事ですみません。1969年に竣工であれば、2020年には築51年になっているように思います。
どちらにしろ、その築年でも美しさを保ち、取引がなされているというのは素晴らしい事ですね。
Office K [オフィスK] さま、ご指摘ありがとうございます。修正いたしました!