水面で自然を取り込む。水盤のある家8選
住まいの中に水辺があると、自然の中にいるような雰囲気が楽しめます。
Mamiko Nakano
2020年7月22日
editor-writer-translator
「水盤」とは、建物などに設けられる浅い水面のこと。住まいにある水の風景は、自然の中にいるような雰囲気を作り出してくれます。
水盤は豊かさを演出してくれる一方、メンテナンスが重要です。この点をよく理解した上で取り入れることが必要だと、専門家たちは口をそろえます。
それでは、Houzzから水盤の事例8選を、専門家の解説やアドバイスとともにみていきましょう。
それぞれの写真をクリックすると、同じプロジェクトの他の写真や、手がけた専門家のプロフィールへのリンクもみられます。
水盤は豊かさを演出してくれる一方、メンテナンスが重要です。この点をよく理解した上で取り入れることが必要だと、専門家たちは口をそろえます。
それでは、Houzzから水盤の事例8選を、専門家の解説やアドバイスとともにみていきましょう。
それぞれの写真をクリックすると、同じプロジェクトの他の写真や、手がけた専門家のプロフィールへのリンクもみられます。
写真:スターリン エルメンドルフ
リゾートライフリノベーション
設計:平岡建築デザイン
「忙しい毎日の中でも、庭を眺めながらくつろげる様な家がほしい」という希望のあったオーナー。将来的にサロンを開くことも視野に、演出の一環にもなることを考慮して水盤を設けた事例です。水盤の周りの床は内部と同じ色彩のタイル。その効果で内部から外部へ繋がりのある空間となり、解放感を高めています。
水盤の内側は、汚れが目立ちにくいように黒色で塗装。夜は鏡のように周りの景色が映るようになっています。水は強制循環させ、藻の発生を抑制するため、複数の吐水口を設置。水中には防・除藻剤を使用しています。
リゾートライフリノベーション
設計:平岡建築デザイン
「忙しい毎日の中でも、庭を眺めながらくつろげる様な家がほしい」という希望のあったオーナー。将来的にサロンを開くことも視野に、演出の一環にもなることを考慮して水盤を設けた事例です。水盤の周りの床は内部と同じ色彩のタイル。その効果で内部から外部へ繋がりのある空間となり、解放感を高めています。
水盤の内側は、汚れが目立ちにくいように黒色で塗装。夜は鏡のように周りの景色が映るようになっています。水は強制循環させ、藻の発生を抑制するため、複数の吐水口を設置。水中には防・除藻剤を使用しています。
大きな中庭を楽しむ家
設計:株式会社テラジマアーキテクツ
中庭に「寛ぐ場所」と「食事をする場所」がほしい、というオーナーの要望を受け、水盤で囲まれた「島」を作った事例。そこにソファーを置いて寛ぐ場所にし、室内のリビングに近いウッドデッキを食事をする場所として設定しています。
水盤は緩やかに場を仕切る役割を担いつつ、中庭で過ごす時間をより豊かに感じられる演出として機能しています。こちらは青いタイルが印象的な事例ですが、タイルの色によっても、水の見え方はガラッと変わります。
涼しさ満点。水を庭に取り入れる
設計:株式会社テラジマアーキテクツ
中庭に「寛ぐ場所」と「食事をする場所」がほしい、というオーナーの要望を受け、水盤で囲まれた「島」を作った事例。そこにソファーを置いて寛ぐ場所にし、室内のリビングに近いウッドデッキを食事をする場所として設定しています。
水盤は緩やかに場を仕切る役割を担いつつ、中庭で過ごす時間をより豊かに感じられる演出として機能しています。こちらは青いタイルが印象的な事例ですが、タイルの色によっても、水の見え方はガラッと変わります。
涼しさ満点。水を庭に取り入れる
鳴門の家/House in Naruto
設計:藤原・室 建築設計事務所
バルコニーに水盤を取り入れた事例です。当初はジャグジーを設けることを考えていましたが、予算その他との兼ね合いで水盤に変更したそうです。そうはいっても、景色の中にこのように水があるだけで、自然を取り入れた豊かな空気感が醸し出されています。
水盤は、落ち葉や虫、ゴミなどを掃除するなど定期的にメンテナンスする必要があるもの。「そういったわずらわしさも含めて楽しめるかどうかが大事」だと、この事例を設計した藤原慎太郎さん室喜夫さんは話してくれました。
住まいの専門家を探す
設計:藤原・室 建築設計事務所
バルコニーに水盤を取り入れた事例です。当初はジャグジーを設けることを考えていましたが、予算その他との兼ね合いで水盤に変更したそうです。そうはいっても、景色の中にこのように水があるだけで、自然を取り入れた豊かな空気感が醸し出されています。
水盤は、落ち葉や虫、ゴミなどを掃除するなど定期的にメンテナンスする必要があるもの。「そういったわずらわしさも含めて楽しめるかどうかが大事」だと、この事例を設計した藤原慎太郎さん室喜夫さんは話してくれました。
住まいの専門家を探す
水盤のあるガレージコートハウス
設計:近藤晃弘建築都市設計事務所
中庭に植物以外の見せ場が欲しいという要望を受け、設計者が提案した水盤。リビング、ダイニング、キッチンそれぞれから、様々な視点で、中庭や水盤、ご主人の趣味である車を楽しむことができるように設計されています。
水盤に水を張ると、キラキラと水面が光り、リビングの板貼りの天井にゆらゆらと光が乱反射します。タイル貼りの無機質な中庭の中ですが、光や風が水をより引き立たせ、美しく空間に溶け込んでいます。
設計:近藤晃弘建築都市設計事務所
中庭に植物以外の見せ場が欲しいという要望を受け、設計者が提案した水盤。リビング、ダイニング、キッチンそれぞれから、様々な視点で、中庭や水盤、ご主人の趣味である車を楽しむことができるように設計されています。
水盤に水を張ると、キラキラと水面が光り、リビングの板貼りの天井にゆらゆらと光が乱反射します。タイル貼りの無機質な中庭の中ですが、光や風が水をより引き立たせ、美しく空間に溶け込んでいます。
大宮の家 –Omiya –
設計:カシワギ・スイ・アソシエイツ
南側隣地が集合住宅の外廊下に面している、住宅密集地にあるコートハウス。木製横格子で囲われた中庭の一角にある水盤は、1階の各部屋から楽しめ、夜はライトアップされ、演出効果がより増します。
意外なことに、水盤には防災面のメリットもあり得るようです。この家を設計した柏木学さんと柏木穂波さんは「震災時など、水の供給が停止している時、雨水もためることができ、トイレ用の水として使用できて良かった」という感想をオーナーからもらったと語ります。
災害に強い庭づくりとは?
設計:カシワギ・スイ・アソシエイツ
南側隣地が集合住宅の外廊下に面している、住宅密集地にあるコートハウス。木製横格子で囲われた中庭の一角にある水盤は、1階の各部屋から楽しめ、夜はライトアップされ、演出効果がより増します。
意外なことに、水盤には防災面のメリットもあり得るようです。この家を設計した柏木学さんと柏木穂波さんは「震災時など、水の供給が停止している時、雨水もためることができ、トイレ用の水として使用できて良かった」という感想をオーナーからもらったと語ります。
災害に強い庭づくりとは?
ミズニワハウス
施工:相羽建設
代々住み続けてきた家の建て替えの際に作られた水盤の事例です。この水盤は「水面の反射を室内の天井に映し込んで楽しみたい」というクライアントの要望を叶えたもので、水の揺らめきが反射し、ダイニングの天井への映り込みが楽しめるようになっています。
また、水面の高さが床近くになるように土間を底上げし、より室内で水面を近くに感じられるように工夫しています。
夏は水に足を入れて涼しく楽しめるほか、秋の水面に映る紅葉したモミジもとても美しいそうです。
施工:相羽建設
代々住み続けてきた家の建て替えの際に作られた水盤の事例です。この水盤は「水面の反射を室内の天井に映し込んで楽しみたい」というクライアントの要望を叶えたもので、水の揺らめきが反射し、ダイニングの天井への映り込みが楽しめるようになっています。
また、水面の高さが床近くになるように土間を底上げし、より室内で水面を近くに感じられるように工夫しています。
夏は水に足を入れて涼しく楽しめるほか、秋の水面に映る紅葉したモミジもとても美しいそうです。
写真:上田宏
ロードサイドの家
設計:佐藤文+鹿嶌信哉/K+Sアーキテクツ
幹線道路に面しているこちらの住まい。車の喧騒から逃れられる静かな空間を作り出すために、水盤を提案した事例です。
この水盤は浅めで、水を抜いた状態でも使用できるようになっており、簡易的な循環ポンプで、水を循環させて藻を抑制できるようになっています。水を捨てずに循環させられるため、経済的に吐水口から水を出し続けられるようにもなっています。
「水盤を取り入れるなら、メンテナンスの問題や虫の発生などはしっかりと考えておく必要がある」と話すのは、この事例を設計した佐藤文さん。「日常的には水盤の水を抜いた状態で利用できる様にしておいて、パーティや子供の水遊びなど、特別な時に水を張れるように設計をしておくのもひとつの方法」と、アドバイスをくれました。
写真特集をもっと読む
ロードサイドの家
設計:佐藤文+鹿嶌信哉/K+Sアーキテクツ
幹線道路に面しているこちらの住まい。車の喧騒から逃れられる静かな空間を作り出すために、水盤を提案した事例です。
この水盤は浅めで、水を抜いた状態でも使用できるようになっており、簡易的な循環ポンプで、水を循環させて藻を抑制できるようになっています。水を捨てずに循環させられるため、経済的に吐水口から水を出し続けられるようにもなっています。
「水盤を取り入れるなら、メンテナンスの問題や虫の発生などはしっかりと考えておく必要がある」と話すのは、この事例を設計した佐藤文さん。「日常的には水盤の水を抜いた状態で利用できる様にしておいて、パーティや子供の水遊びなど、特別な時に水を張れるように設計をしておくのもひとつの方法」と、アドバイスをくれました。
写真特集をもっと読む
おすすめの記事
照明
住まいの印象を大きく変える、ダウンライトの使い方まとめ
文/藤間紗花
複数使うことで空間に陰影をつくり、スタイリッシュな印象を与えてくれるダウンライト。これまでご紹介した、ダウンライトの活用法についての記事を、まとめてお届けします。
続きを読む
写真特集
内と外の境界を曖昧にする、インナーテラスの事例集
文/藤間紗花
天候に関係なく利用でき、かつ陽の光や風の流れを感じられるインナーテラス。事例写真とともに、メリットや設計のポイントについて、それぞれの事例を手がけた専門家に聞きました。
続きを読む
家づくりのヒント
草屋根とは?専門家に聞く取り入れ方
文/藤間紗花
草屋根とは、その名の通り緑化された屋根のこと。住まいの屋根を草屋根にすることにより、どんなメリット・デメリットがあるのでしょう? 施工費用やメンテナンス方法まで、5人の専門家が詳しく解説します。
続きを読む
Seigo Miyakeさん、初めまして。
コンクリート床に水盤のように見える塗装を施したことがあります。いわゆる絵ですね。
あとモザイクタイルで絵を描くと耐久性も良くなります。
横から失礼いたします。
水盤は素敵なのですが、知人のマンションで311の地震の為に水盤にヒビが入り、修理にかなりの金額が掛かったという話を聞き、素敵とは思うものの保守を考えると悩ましいと思っておりました。
Seigo Miyakeさまの質問と榊原デザイン一級建築士事務所さまの回答で、一つの答えが見つかったように思い嬉しく思います。
ありがとうございました。
ご回答&横からありがとうございました。 モザイクタイルが水に近そうですね。 他にもアイデアございましたら宜しくお願いいたします。 見る角度によって変化する水の性質(フレネル?)に近い物、無いでしょうか?