コメント
住まいづくりをする人が今できること
新型コロナウイルスの影響で、住宅業界にも様々な影響が出ています。この状況の中で、家づくりをする人ができることって?
安井俊夫
2020年3月31日
天工舎一級建築士事務所主宰。神奈川県小田原市に事務所を構え、住宅や店舗などの設計監理業務を行っています。書評やコラムなども執筆中。
建築資材の納期が安定しない
新型コロナウィルスの影響で、新しい商品・建材などを一堂に集めた大々的な展示会などは、 軒並み中止になっています。また住宅メーカーや建築家が催すオープンハウス(完成した家の見学会)なども、開催が取りやめになっているケースがあります。
今、工事をしている建物にも影響が出ています。少しずつ状況が改善しつつありますが、洗面台や便器、ユニットバス、既製品の室内用扉や巾木といった建材の一部に関しては、納期がまだ安定していません。
年間に何万棟も建てるような大手ハウスメーカーであれば、住設機器の在庫を多く持っているかもしれませんが、ほとんどの会社はそんな在庫を抱えていません。通常の工期を目安として契約しても大丈夫なのか?発注者側にも受注者側にとっても心配のタネでしょう。
新型コロナの影響、クライアントにどう説明?
新型コロナウィルスの影響で、新しい商品・建材などを一堂に集めた大々的な展示会などは、 軒並み中止になっています。また住宅メーカーや建築家が催すオープンハウス(完成した家の見学会)なども、開催が取りやめになっているケースがあります。
今、工事をしている建物にも影響が出ています。少しずつ状況が改善しつつありますが、洗面台や便器、ユニットバス、既製品の室内用扉や巾木といった建材の一部に関しては、納期がまだ安定していません。
年間に何万棟も建てるような大手ハウスメーカーであれば、住設機器の在庫を多く持っているかもしれませんが、ほとんどの会社はそんな在庫を抱えていません。通常の工期を目安として契約しても大丈夫なのか?発注者側にも受注者側にとっても心配のタネでしょう。
新型コロナの影響、クライアントにどう説明?
遅れる可能性を見越して先手を
住宅の引き渡しが遅れると、発注者側は、ローン返済、現在の住まいの解約、子供の学校の手続きなどを調整しなければなりません。受注者である作り手側は、遅延の発生=損害賠償の発生に繋がります。材料の納期がハッキリしないことを、甘く考えないようにするのが得策でしょう。
発注者側は、状況をふまえて金融機関との打ち合わせしておくことが大切です。受注者側も、契約時にはその辺りの様子を分かる範囲で正しく伝え、場合に拠っては契約書に「引き渡しが延びる可能性もあります」のような一文を入れるべきかもしれません。
住宅の引き渡しが遅れると、発注者側は、ローン返済、現在の住まいの解約、子供の学校の手続きなどを調整しなければなりません。受注者である作り手側は、遅延の発生=損害賠償の発生に繋がります。材料の納期がハッキリしないことを、甘く考えないようにするのが得策でしょう。
発注者側は、状況をふまえて金融機関との打ち合わせしておくことが大切です。受注者側も、契約時にはその辺りの様子を分かる範囲で正しく伝え、場合に拠っては契約書に「引き渡しが延びる可能性もあります」のような一文を入れるべきかもしれません。
土地探しをしているなら
これから家を建てようと思っている方は、この時期をどう過ごせばよいのでしょうか。
家を建てるための土地を探している最中の方は、まずはネットでの情報収集かと思います。これは私が言わなくても皆さん承知していると思いますし、すでに実践されていることでしょう。
問題はその先です。通常であればすぐに現地に赴いたかもしれませんが、今は積極的に出かけられない時期。そこで土地情報をネットに掲載している会社に、 遠慮なく連絡してみることをオススメします。
ネットだけではわからない情報も聞けますし、その土地以外のネットに公開されていない土地情報も紹介してもらえる可能性もあります。
土地が遠方にある場合には、その土地の近くに住む建築家に、設計を依頼することを前提として、相談してみるのもよいと思います。不動産会社の視点ではなく、建築家視点でのアドバイスや情報をもらえることもあるので、遠慮せずに連絡してみることをおすすめします。相手も忙しいということを念頭に、礼節を持ってお問い合わせするのも、よい関係で相談を進めるためには大切です。
専門家とのコミュニケーションの記事を読む
これから家を建てようと思っている方は、この時期をどう過ごせばよいのでしょうか。
家を建てるための土地を探している最中の方は、まずはネットでの情報収集かと思います。これは私が言わなくても皆さん承知していると思いますし、すでに実践されていることでしょう。
問題はその先です。通常であればすぐに現地に赴いたかもしれませんが、今は積極的に出かけられない時期。そこで土地情報をネットに掲載している会社に、 遠慮なく連絡してみることをオススメします。
ネットだけではわからない情報も聞けますし、その土地以外のネットに公開されていない土地情報も紹介してもらえる可能性もあります。
土地が遠方にある場合には、その土地の近くに住む建築家に、設計を依頼することを前提として、相談してみるのもよいと思います。不動産会社の視点ではなく、建築家視点でのアドバイスや情報をもらえることもあるので、遠慮せずに連絡してみることをおすすめします。相手も忙しいということを念頭に、礼節を持ってお問い合わせするのも、よい関係で相談を進めるためには大切です。
専門家とのコミュニケーションの記事を読む
土地が決まっているなら
次に土地が決まっている方の場合です。建物を依頼する建築家を探したいなら、モデルルームやオープンハウスには行きにくい今、やはりインターネットを活用することになると思います。Houzzもそうですが、ネットからは、あらゆる住まい関連の情報を得ることができます。
専門家とネットを通じて、顔を見ながらお話しすることだって可能な時代です。もちろんメールや固定電話もあります。自粛ムードですが「家を建てよう」と思い立った気持ちを、しぼませないようにしたいですね。
また、何よりも大切なのは、この時期を利用して、ご家族で、これからどんな暮らしをしたいのかあらためて話し合ってみることでしょう。面と向かって家族で話し合うのって、気恥ずかしくもありますが、今こそ話し合ってみるとよいと思います。よい家づくりのためには、そのことを一番にオススメします。
家をつくることは「夢」を形にすることです。それは「希望」でもあります。いつ終息するのかわからない不安の中で、夢を見てもらえるのは、すごいことだと思います。頑張りましょう!
建築家を探す
次に土地が決まっている方の場合です。建物を依頼する建築家を探したいなら、モデルルームやオープンハウスには行きにくい今、やはりインターネットを活用することになると思います。Houzzもそうですが、ネットからは、あらゆる住まい関連の情報を得ることができます。
専門家とネットを通じて、顔を見ながらお話しすることだって可能な時代です。もちろんメールや固定電話もあります。自粛ムードですが「家を建てよう」と思い立った気持ちを、しぼませないようにしたいですね。
また、何よりも大切なのは、この時期を利用して、ご家族で、これからどんな暮らしをしたいのかあらためて話し合ってみることでしょう。面と向かって家族で話し合うのって、気恥ずかしくもありますが、今こそ話し合ってみるとよいと思います。よい家づくりのためには、そのことを一番にオススメします。
家をつくることは「夢」を形にすることです。それは「希望」でもあります。いつ終息するのかわからない不安の中で、夢を見てもらえるのは、すごいことだと思います。頑張りましょう!
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