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【2020年1月】建築・デザイン・工芸の展覧会 & イベント情報
アイノ&アルヴァ・アアルトやブルーノ・タウト、柳宗理などモダンデザインを牽引した巨匠たちや、注目の若手建築家、増田信吾+大坪克亘ユニットの展覧会などをご紹介します。
Houzz Japan
2020年1月1日
Houzz Japan 公式アカウント
*年始の休館日や入場料などの詳しい情報は各公式ホームページでご確認ください。(記事内は一般の料金)
アトリエのアイノ&アルヴァ・アアルト
【東京】アイノとアルヴァ 二人のアアルト 建築・デザイン・生活革命
小さな暮らしを考える
会場:GALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)
会期:2月27日まで
入館料:無料
アイノ・マルシオ(後のアイノ・アアルト)が、1924年にまだ無名の建築家だったアルヴァ・アアルトの事務所を訪ねてから、アイノが亡くなる1949年までの25年間に注目した展覧会が開催中です。
アイノの参加で、アルヴァの建築は使いやすく心地よいという、「暮らしを大切にする視線」が加わり、空間に柔らかさや優しさが生まれたと言われています。パイミオサナトリウム(1933)、ヴィープリの図書館(1935)など実現した作品は、二人を一躍世界の建築家への舞台へと押し上げました。そしてこれらの建築のためにデザインされた家具は、後のアルテック設立の道筋をつけることになります。
【東京】アイノとアルヴァ 二人のアアルト 建築・デザイン・生活革命
小さな暮らしを考える
会場:GALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)
会期:2月27日まで
入館料:無料
アイノ・マルシオ(後のアイノ・アアルト)が、1924年にまだ無名の建築家だったアルヴァ・アアルトの事務所を訪ねてから、アイノが亡くなる1949年までの25年間に注目した展覧会が開催中です。
アイノの参加で、アルヴァの建築は使いやすく心地よいという、「暮らしを大切にする視線」が加わり、空間に柔らかさや優しさが生まれたと言われています。パイミオサナトリウム(1933)、ヴィープリの図書館(1935)など実現した作品は、二人を一躍世界の建築家への舞台へと押し上げました。そしてこれらの建築のためにデザインされた家具は、後のアルテック設立の道筋をつけることになります。
この展覧会では二人がパートナーとして作品を作り続けた25年間の中から、アイノの関わりが深いと思われる、機能、効率、衛生面を重視したインテリア設計の思想を紹介しています。
また、1930年にアイノ&アルヴァが展覧会として提案した「最小限住宅」を一部原寸で制作。家具、照明等も再現し、その建築コンセプトや機能的な収納、レイアウト、家具デザインによるアアルト空間を体験できます。またMIT長倉ラボが、アアルト自邸の一部をAR(拡張現実)で制作。タブレットをかざして歩きながら自邸の空間を擬似体験できます。そのほか、アイノ&アルヴァによるオリジナルの図面、写真、グラスウェア、家具など貴重な資料が展示されます。◆詳しくはこちら
「最小限住宅展」のためのスケッチ
また、1930年にアイノ&アルヴァが展覧会として提案した「最小限住宅」を一部原寸で制作。家具、照明等も再現し、その建築コンセプトや機能的な収納、レイアウト、家具デザインによるアアルト空間を体験できます。またMIT長倉ラボが、アアルト自邸の一部をAR(拡張現実)で制作。タブレットをかざして歩きながら自邸の空間を擬似体験できます。そのほか、アイノ&アルヴァによるオリジナルの図面、写真、グラスウェア、家具など貴重な資料が展示されます。◆詳しくはこちら
「最小限住宅展」のためのスケッチ
ブルーノ・タウト「旧日向別邸」1936年
撮影:斎藤さだむ
【東京】モダンデザインが結ぶ暮らしの夢
会場:パナソニック汐留美術館
会期:1月11日〜3月22日
入館料:800円
ブルーノ・タウト、井上房一郎、アントニン&ノエミ・レーモンド夫妻、剣持勇、ジョージ・ナカシマ、イサム・ノグチによる1930年代から1960年代につくられた工芸品、家具、建築の図面、模型写真など約160点を紹介する展覧会が開催されます。
撮影:斎藤さだむ
【東京】モダンデザインが結ぶ暮らしの夢
会場:パナソニック汐留美術館
会期:1月11日〜3月22日
入館料:800円
ブルーノ・タウト、井上房一郎、アントニン&ノエミ・レーモンド夫妻、剣持勇、ジョージ・ナカシマ、イサム・ノグチによる1930年代から1960年代につくられた工芸品、家具、建築の図面、模型写真など約160点を紹介する展覧会が開催されます。
ジョージ・ナカシマ「コノイドスタジオ外観」1957年
Courtesy of Nakashima Foundation for Peace
1930年代は世界、そして日本各地でモダンデザインに新しい上質な暮らしを夢見た人々の交流があった時代です。そこから戦争を経て、彼らの交流と作品はどのように受け継がれたのか、また人々の暮らしと価値観にどのような影響を与えたのかを追います。
会場構成は、これまで数々の建築展に携わり2019年日本建築学会賞(文化)を受賞した前田尚武が担当。柱・梁・床で構成された日本の伝統的空間をモチーフにデザインされた展示空間も見所のひとつです。◆詳しくはこちら
Courtesy of Nakashima Foundation for Peace
1930年代は世界、そして日本各地でモダンデザインに新しい上質な暮らしを夢見た人々の交流があった時代です。そこから戦争を経て、彼らの交流と作品はどのように受け継がれたのか、また人々の暮らしと価値観にどのような影響を与えたのかを追います。
会場構成は、これまで数々の建築展に携わり2019年日本建築学会賞(文化)を受賞した前田尚武が担当。柱・梁・床で構成された日本の伝統的空間をモチーフにデザインされた展示空間も見所のひとつです。◆詳しくはこちら
印半纏
【兵庫】大工さん展 近世の職人文化とその伝統
会場:竹中大工道具館1階ホール
会期:1月11日〜3月1日
入場料:500円
江戸から明治にかけて活躍した近世の「大工さん」達、その職人像に焦点をあてた展覧会が開催されます。江戸時代の大工が用いた教科書といった竹中大工道具館所蔵の民俗、文献、映像資料から実際の大工の暮らしや仕事の姿を解説します。また、会場内ではオリジナル落語をアニメーションで上映。さらに、実際に大工さんが住んでいた九尺二間の長屋が実物大で登場します。
【兵庫】大工さん展 近世の職人文化とその伝統
会場:竹中大工道具館1階ホール
会期:1月11日〜3月1日
入場料:500円
江戸から明治にかけて活躍した近世の「大工さん」達、その職人像に焦点をあてた展覧会が開催されます。江戸時代の大工が用いた教科書といった竹中大工道具館所蔵の民俗、文献、映像資料から実際の大工の暮らしや仕事の姿を解説します。また、会場内ではオリジナル落語をアニメーションで上映。さらに、実際に大工さんが住んでいた九尺二間の長屋が実物大で登場します。
©Anna Nagai
【東京】増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。
会場:TOTOギャラリー・間
会期:1月16日〜3月22日
入場料:無料
独自性に富んだ建築作品を生み出している若手建築家ユニット、増田信吾+大坪克亘の個展が16日から始まります。たった1枚の住宅の塀から設計活動を始めたふたりは、建築家の登竜門とよばれる第32回吉岡賞を「リビングプール」で受賞し、初期の代表作である「躯体の窓」とともに高い評価を受けて建築界の注目を集めています。
【東京】増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。
会場:TOTOギャラリー・間
会期:1月16日〜3月22日
入場料:無料
独自性に富んだ建築作品を生み出している若手建築家ユニット、増田信吾+大坪克亘の個展が16日から始まります。たった1枚の住宅の塀から設計活動を始めたふたりは、建築家の登竜門とよばれる第32回吉岡賞を「リビングプール」で受賞し、初期の代表作である「躯体の窓」とともに高い評価を受けて建築界の注目を集めています。
躯体の窓 ©Anna Nagai
彼らは敷地のなかで「場」に影響する境界や窓、躯体、基礎といった部位に注目し、大胆な解決方法を提示します。さらに、そこで営まれる生活や周辺環境に対し、細やかな「観察」と「診断」をおこない、場に大きく寄与する対象を見極めて、設計すべき「計画」へと導いていきます。
会場では増田信吾+大坪克亘の初期の作品から、「始めの屋根」「街の家」「つなぎの小屋」「庭先のランドマーク」などの近作までの設計過程を敷地模型屋モックアップにより紹介します。本当に設計すべきことをどのように見出し、環境の中で定着させていくのか、ふたりの探求の軌跡をたどります。◆詳しくはこちら
彼らは敷地のなかで「場」に影響する境界や窓、躯体、基礎といった部位に注目し、大胆な解決方法を提示します。さらに、そこで営まれる生活や周辺環境に対し、細やかな「観察」と「診断」をおこない、場に大きく寄与する対象を見極めて、設計すべき「計画」へと導いていきます。
会場では増田信吾+大坪克亘の初期の作品から、「始めの屋根」「街の家」「つなぎの小屋」「庭先のランドマーク」などの近作までの設計過程を敷地模型屋モックアップにより紹介します。本当に設計すべきことをどのように見出し、環境の中で定着させていくのか、ふたりの探求の軌跡をたどります。◆詳しくはこちら
《曲木椅子、曲木テーブル》秋田木工 1967年 柳工業デザイン研究会蔵
【島根】柳宗理デザイン 美との対話
会場:島根県立美術館 企画展示室
会期:1月24日〜3月23日
入場料:1,000円
戦後日本を代表するプロダクトデザイナー・柳宗理の展覧会が24日から始まります。戦後、本格的にデザインの仕事を始め、柳工業デザイン研究会を設立。プロダクトデザインが日本で大きく発展した時期に、重要な役割を果たしたことで知られています。
展覧会では、幅広いデザイン分野で活躍した柳の仕事の全貌に迫ります。600点以上の柳デザインの品々と、公共構造物や自動車などの写真パネルを展示。さらに、柳の代表作《バタフライスツール》のバリエーション、東京オリンピックの聖火トーチ、実現は到らなかった建築物の模型なども展示されます。
【島根】柳宗理デザイン 美との対話
会場:島根県立美術館 企画展示室
会期:1月24日〜3月23日
入場料:1,000円
戦後日本を代表するプロダクトデザイナー・柳宗理の展覧会が24日から始まります。戦後、本格的にデザインの仕事を始め、柳工業デザイン研究会を設立。プロダクトデザインが日本で大きく発展した時期に、重要な役割を果たしたことで知られています。
展覧会では、幅広いデザイン分野で活躍した柳の仕事の全貌に迫ります。600点以上の柳デザインの品々と、公共構造物や自動車などの写真パネルを展示。さらに、柳の代表作《バタフライスツール》のバリエーション、東京オリンピックの聖火トーチ、実現は到らなかった建築物の模型なども展示されます。
加えて世界各地で民藝品を蒐集した、日本民藝館所蔵の品々と旅行時の写真を展示。さらに島根県安来市出身の河井寬次郎の窯で作られた《黒土瓶》や、2000年代に出西窯でディレクションした陶器シリーズも紹介され、柳と山陰との深い関わりも紹介されます。
会期中は柳宗理に関するさまざまな講演が企画されているのでそちらも見逃せません。同時にコレクション展として「河井寬次郎と民藝運動」も3月30日まで開催されています。◆詳しくはこちら
《エレファントスツール》コトブキ 1954年 柳工業デザイン研究会蔵
会期中は柳宗理に関するさまざまな講演が企画されているのでそちらも見逃せません。同時にコレクション展として「河井寬次郎と民藝運動」も3月30日まで開催されています。◆詳しくはこちら
《エレファントスツール》コトブキ 1954年 柳工業デザイン研究会蔵
©DR
【東京】アンスティチュ・フランセ東京 新たな時代に託すもの
会場:アンスティチュ・フランセ東京1F ロビー
会期:増改修工事期間中(2021年まで)
入場料:無料
アンスティチュ・フランセ東京の増改修計画(既存棟改修と新棟建設)は建築家、藤本壮介に託されました。2019年10月に着工し、日本におけるフランス祭「La(ラ・) Saison(セゾン)」(仮称)が開催される2021年春の完成予定です。この増改修工事期間中、アンスティチュ・フランセ東京の建物に関する展覧会が開催されています。
【東京】アンスティチュ・フランセ東京 新たな時代に託すもの
会場:アンスティチュ・フランセ東京1F ロビー
会期:増改修工事期間中(2021年まで)
入場料:無料
アンスティチュ・フランセ東京の増改修計画(既存棟改修と新棟建設)は建築家、藤本壮介に託されました。2019年10月に着工し、日本におけるフランス祭「La(ラ・) Saison(セゾン)」(仮称)が開催される2021年春の完成予定です。この増改修工事期間中、アンスティチュ・フランセ東京の建物に関する展覧会が開催されています。
展覧会ではル・コルビュジエに師事した坂倉準三により設計された既存棟の歴史、そして藤本による既存棟改修と新棟建設計画を紹介しています。
「ヴィレッジ」(フランスの村)をイメージしたという藤本の構想は、1951年に建てられ1962年に増築された既存棟と、延床面積1118㎡の3階建の新棟が、中庭を囲むというもの。工事期間中も施設は活動を続けているので、文化イベントに参加がてら建物の歴史についても学んでみては?◆詳しくはこちら
©DR
「ヴィレッジ」(フランスの村)をイメージしたという藤本の構想は、1951年に建てられ1962年に増築された既存棟と、延床面積1118㎡の3階建の新棟が、中庭を囲むというもの。工事期間中も施設は活動を続けているので、文化イベントに参加がてら建物の歴史についても学んでみては?◆詳しくはこちら
©DR
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