コメント
あなたが選ぼうとしているのは、すぐれた建築家?見極めるための4つのポイント
自分にぴったりの建築家を選ぼうとする際、設計、予算編成などの行程で、どうやって評価すればいい?オーストラリアの建築家の見解をみてみましょう。
User
2020年12月18日
建築家が、どのように物事を進めており、そこにどんな理由があるのか。私はこのことについて、周囲の友人や潜在顧客だけでなく、ほかの建築家にも説明しようとしてきました。
建築家として私は、クライアントに素晴らしい家を提供したいと考えています。家づくりを依頼された際の私の行動は、すべてこの目的のためにあります。
建築家として私は、クライアントに素晴らしい家を提供したいと考えています。家づくりを依頼された際の私の行動は、すべてこの目的のためにあります。
建築家は、決まったフォーマットに従って働いているわけではありません。設計の段階、提供するサービス、加わるプロジェクトの種類、そして料金などに関する明確な規範は存在しません。そのため、複数の建築家を比較するのがクライアントにとって難しい作業であることは、当然とも言えます。
今回は、自分の家を任せる建築家を決める前に、気をつけるべきポイントをいくつかご紹介します。
今回は、自分の家を任せる建築家を決める前に、気をつけるべきポイントをいくつかご紹介します。
1. デザイン
建築家は、建物の設計方法について何年も訓練されてきたプロです。彼らは以下の項目を含むガイドラインを考慮し、提案する建築デザインを決定しています。
建築家は、建物の設計方法について何年も訓練されてきたプロです。彼らは以下の項目を含むガイドラインを考慮し、提案する建築デザインを決定しています。
- 予算
- 依頼内容
- あなたの個人的な好み
- 地方自治体および現地の法的ガイドライン・建築基準法
- 太陽の向きを含む環境設計
- 施工性とスケジュール
- エンジニアリング・インフラの設計
すぐれた建築家は、これらの項目を熟慮し、念頭に置いたうえで設計します。すぐれた建築家の仕事は、あなた(クライアント)だけでなく、進化し続けるあなたの家族、そしてあなたの後にその家に住む人々のことも想像した上での設計になります。このことを心に留めておいてください。
ふつうの建築家は、ただあなたから指示を受け、あなたが重要とみなす部分のみに焦点を当て、見える部分はきれいに仕上げた、型にはまったデザインを提供するでしょう。
よくない建築家は、いずれの要素も考慮しません。
建築家を探す
ふつうの建築家は、ただあなたから指示を受け、あなたが重要とみなす部分のみに焦点を当て、見える部分はきれいに仕上げた、型にはまったデザインを提供するでしょう。
よくない建築家は、いずれの要素も考慮しません。
建築家を探す
2. コンセプト
人によっては、全てお気に入りのものでそろえれば、うまく調和するはずだ、と思われるかもしれません。しかし、私たちが好むものは実に多種多様です。あまりに同じようなものが続くとうんざりしてしまいます。多くのアイデアがつまっていて、なおかつ雰囲気のまとまった家をつくるためには、設計上の指針となるコンセプトやストーリ性が必要となるのです。
たとえば、クライアントであるあなたが、シャネルの美学を愛しているといったとしましょう。それによって、カラーの選択、空間の調整、家具の選択、および建物が置かれている環境といかに向き合うべきかが分かります。
具体的な根拠に基づいたコンセプトを持つことで、すべてを詳細な部分まで決定することができるようになるのです。とくに、クライアントはその決定を建築家に委ねています。コンセプトが満足できるものであるかどうか、確認したいと思うのは当然のことです。
人によっては、全てお気に入りのものでそろえれば、うまく調和するはずだ、と思われるかもしれません。しかし、私たちが好むものは実に多種多様です。あまりに同じようなものが続くとうんざりしてしまいます。多くのアイデアがつまっていて、なおかつ雰囲気のまとまった家をつくるためには、設計上の指針となるコンセプトやストーリ性が必要となるのです。
たとえば、クライアントであるあなたが、シャネルの美学を愛しているといったとしましょう。それによって、カラーの選択、空間の調整、家具の選択、および建物が置かれている環境といかに向き合うべきかが分かります。
具体的な根拠に基づいたコンセプトを持つことで、すべてを詳細な部分まで決定することができるようになるのです。とくに、クライアントはその決定を建築家に委ねています。コンセプトが満足できるものであるかどうか、確認したいと思うのは当然のことです。
すぐれた建築家は、あなた自身についてもっと知りたいと思うはずです。また、どんなマグカップを愛用しているのか、何を着ているかなどの詳細を観察します。
とはいえほとんどの潜在顧客は、建築家に会うときには、かっちりとした服装をして来ることが多いです。自分が純粋に好きな格好で建築家に会いに行きましょう。服装でも、あなた自身をしっかりと表現するべきです。
自分にぴったりな建築家を探すには?
とはいえほとんどの潜在顧客は、建築家に会うときには、かっちりとした服装をして来ることが多いです。自分が純粋に好きな格好で建築家に会いに行きましょう。服装でも、あなた自身をしっかりと表現するべきです。
自分にぴったりな建築家を探すには?
ふつうの建築家は、あなたが好きなものを尋ねて、それを設計します。「それの一体何が悪いのか」と疑問に思う人もいるかもしれません。
しかし、あなたが自分の要望を叶えるためだけに建築家を雇ったのであれば、生活の中で感じてきた重要なジレンマに対し、建築家が長年の経験を生かしたユニークな解決策を提案する機会を逃してしまうことになるのです。すぐれた建築家であれば、あなたが考えもしなかったようなアイデアを提案してくれますよ。
よくない建築家は、独りよがりな考えから、あなたの好みでなく、必要ともしないアイデアを勧めて、説得しようと試みます。
最近、広大な家を持つクライアントとご縁がありましたが、使われなくなったスペースを改装することが依頼内容でした。クライアントによれば、以前の建築家は、娯楽室の上に屋上庭園を置くことを提案してきたそうです。しかし、彼女が屋外スペースの拡大を求めたり、屋根の上でくつろぎたいと伝えたりしたことは一度もなかったといいます。
しかし、あなたが自分の要望を叶えるためだけに建築家を雇ったのであれば、生活の中で感じてきた重要なジレンマに対し、建築家が長年の経験を生かしたユニークな解決策を提案する機会を逃してしまうことになるのです。すぐれた建築家であれば、あなたが考えもしなかったようなアイデアを提案してくれますよ。
よくない建築家は、独りよがりな考えから、あなたの好みでなく、必要ともしないアイデアを勧めて、説得しようと試みます。
最近、広大な家を持つクライアントとご縁がありましたが、使われなくなったスペースを改装することが依頼内容でした。クライアントによれば、以前の建築家は、娯楽室の上に屋上庭園を置くことを提案してきたそうです。しかし、彼女が屋外スペースの拡大を求めたり、屋根の上でくつろぎたいと伝えたりしたことは一度もなかったといいます。
3. 予算
私たち建築家は、指定された予算に合わせて家を設計し、比較的予算内に収まるデザインを提供するという責任を負っています。そのため、雇用する可能性のある建築家が要素や材料のコストに関する知識をどれだけ持っているか、試しておくのは大切なことです。これは施工業者と交渉し、コストを削減し、予算内に収まりながらも希望する要素を備えた建物を設計するときに必要となる知識です。
すぐれた建築家は、オプションAはコストが高いことをあなたに知らせたうえで、可能な限りコストを下げたオプションBも提案してくるでしょう。
ふつうの建築家は、予算内であなたの家を設計することができますが、場合によっては、最終的に予算に大きく悪影響を与えるさまざまな要素を採用して、足が出てしまうこともあります。例えば、商品金額は同じ回り縁でも、施工費用が高額になるものを洗濯してしまう、などです。
よくない建築家は、余分なコストについては言及せず、「クライアントが求めた以上、費用が予算を上回ることは受け入れられるはずだ」と、当然のことのように考えます。
私たち建築家は、指定された予算に合わせて家を設計し、比較的予算内に収まるデザインを提供するという責任を負っています。そのため、雇用する可能性のある建築家が要素や材料のコストに関する知識をどれだけ持っているか、試しておくのは大切なことです。これは施工業者と交渉し、コストを削減し、予算内に収まりながらも希望する要素を備えた建物を設計するときに必要となる知識です。
すぐれた建築家は、オプションAはコストが高いことをあなたに知らせたうえで、可能な限りコストを下げたオプションBも提案してくるでしょう。
ふつうの建築家は、予算内であなたの家を設計することができますが、場合によっては、最終的に予算に大きく悪影響を与えるさまざまな要素を採用して、足が出てしまうこともあります。例えば、商品金額は同じ回り縁でも、施工費用が高額になるものを洗濯してしまう、などです。
よくない建築家は、余分なコストについては言及せず、「クライアントが求めた以上、費用が予算を上回ることは受け入れられるはずだ」と、当然のことのように考えます。
4. スタイル
クライアントには、たいてい2つのタイプがいます。建築家のアドバイスや意見を求めるタイプと、自分の好きなものについてかなり強い意思を持っていて、単にそれを実現して欲しいタイプです。建築家としては、どちらのアプローチに可も不可もなく、両者ともに喜んで仕事をさせていただきます。
もちろん、後者である場合には、プロジェクト完了後に建築家のところへ舞い戻って、「期待した出来ではなかった」と不満を述べないでいただきたいものですが。
クライアントには、たいてい2つのタイプがいます。建築家のアドバイスや意見を求めるタイプと、自分の好きなものについてかなり強い意思を持っていて、単にそれを実現して欲しいタイプです。建築家としては、どちらのアプローチに可も不可もなく、両者ともに喜んで仕事をさせていただきます。
もちろん、後者である場合には、プロジェクト完了後に建築家のところへ舞い戻って、「期待した出来ではなかった」と不満を述べないでいただきたいものですが。
すぐれた建築家は、「その案はおすすめできません」と忠告して、なぜ今回の状況では良い効果を発揮しないのかを説明してくれます。
大抵の理由は、前述のポイントと関係があります。あるいは、風水などの別な要因によるものもあります。あなたは風水を気にしないかもしれませんが、将来のバイヤーは気にするかもしれません。または、建築家はあなたが目指しているスタイルを理解しているものの、空間を視覚化できる高い能力を持つために、完成後のスタイルは違ったものになることをすでに見通しているからかもしれません。
あなたが求めているのが悪い提案である場合、優れた建築家ならば、要求を受け入れながら、そのデザインを満たす代替案を提案することでしょう。
ふつうの建築家は、あなたの提案を、理由の説明もなく断ります。「ともかく実行して欲しい」と主張するほどにまであなたは苛立ち、最終的にはあきらめることになるでしょう。
よくない建築家は、ひそかに不満をもらしながら、言われた通りのことをします。
大抵の理由は、前述のポイントと関係があります。あるいは、風水などの別な要因によるものもあります。あなたは風水を気にしないかもしれませんが、将来のバイヤーは気にするかもしれません。または、建築家はあなたが目指しているスタイルを理解しているものの、空間を視覚化できる高い能力を持つために、完成後のスタイルは違ったものになることをすでに見通しているからかもしれません。
あなたが求めているのが悪い提案である場合、優れた建築家ならば、要求を受け入れながら、そのデザインを満たす代替案を提案することでしょう。
ふつうの建築家は、あなたの提案を、理由の説明もなく断ります。「ともかく実行して欲しい」と主張するほどにまであなたは苛立ち、最終的にはあきらめることになるでしょう。
よくない建築家は、ひそかに不満をもらしながら、言われた通りのことをします。
次はあなたの番!
優れた建築家を選ぶために、あなたならどのようなアドバイスをしますか? ぜひコメント欄でご感想・ご意見を投稿し、会話に参加してみてください。
専門家とのコミュニケーションについての記事をもっと読む
優れた建築家を選ぶために、あなたならどのようなアドバイスをしますか? ぜひコメント欄でご感想・ご意見を投稿し、会話に参加してみてください。
専門家とのコミュニケーションについての記事をもっと読む
おすすめの記事
専門家とのやりとり
家を建てたい!まずはどうすれば良い?〜専門家の探し方〜
文/荒木康史
「専門家はどう探せば良いの?」「ハウスメーカー、工務店、建築家ってどう違うの?」など、家づくりで最初にぶつかる疑問にお答えします。
続きを読む
エコ・サステナブル
世界の専門家が注目する、サステナブルな住まいづくりのかたちとは?
今後期待されるサステナブル=持続可能なソリューションとは?Houzzで活躍する世界の専門家に伺いました。
続きを読む
専門家とのやりとり
建築家と家づくりをするメリットとは?
文/志田茂
「値段が高そう」「敷居が高い」……。建築家との家づくりは大変そうだと思っている人もいると思います。でも、唯一無二の理想の住まいを実現したいなら、建築家との家づくりはおすすめです。
続きを読む
キッチンの記事
プロに聞く、オーダーキッチンを作りたいなら知っておきたいこと
デザインと使い勝手がカスタマイズされたオンリーワンのオーダーキッチン。取り入れたいなら知っておくべきことを専門家に聞きました。
続きを読む
キッチンの記事
家事をストレスフリーに! キッチンカウンター下収納の使い方と収納アイデア
オープンタイプのキッチンが人気の今、キッチンカウンター下収納はその後の使いやすさを左右する重要な検討事項です。種類別カウンター下収納の特徴を参考に、家族が使いたくなるキッチンまわりをつくりましょう。
続きを読む
専門家とのやりとり
心地よい住まいを実現するために、自分に問うべき質問とは?
インテリアのプロたちが依頼主に、最初に投げかける質問があります。それに対する自分の答えと向き合うことで、自分と住まいとの関係をよりよく変えていきましょう。
続きを読む
和室の記事
古民家リノベーションで古き良き日本家屋の趣を楽しむには
文/安井俊夫
昔ながらの日本家屋を、現代のデザインやライフスタイルにマッチするようにリノベーションする。そのメリットとデメリット、お得になることなど、知っておいた方がよいことに関してご紹介します。
続きを読む
廊下・階段の記事
階段にはどんな種類がある?その特徴や配置の基本
文/安井俊夫
1階から2階へと移動するための単なる通路ではなく、目線の高さが変わることで感じる楽しみや快適さを感じられる階段。その種類や基本情報をご紹介いたします。
続きを読む