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狭い部屋に開放感を生み出すインテリアのコツ
インテリアデザインにおける究極の目標は、開放感のある空間をつくること。ここではそのヒントをまとめてみました。
Jennifer Spaeth
2020年2月2日
狭いアパートや狭小住宅、もしくは大きな住宅の小さな一室を改造する場合にも、空間感覚をごまかすアイデアはたくさんあります。スマートなカラーパレットや巧妙な多機能家具選びから、大胆な構造変更まで、ゆったりと暮らせるアイデアをまとめてみました。
基本に還る
開放感あふれる空間をつくる、最も古典的で簡単なトリックの1つは、すべてを真っ白にしてしまうこと。視覚的なギャップが生じないよう、壁だけでなく、床や家具も白にするのです。「ちょっと趣味じゃないな……」という人は、1つか2つほかの色のものを取り入れるか、こちらの写真の寝室にある本のように、色彩で遊んでみてもいいでしょう。
スペースに差し込む自然光の量も部屋のサイズ感を左右します。そのためDIYショップでよく見かけるような、光を反射する粒子を含む塗料を使ってみるのもひとつの手です。部屋の内部で反射する光の量を増やすことで、さりげなく開放感を高めてくれますよ。
色のインテリア効果:「白」をもっと上手に使いこなすために
開放感あふれる空間をつくる、最も古典的で簡単なトリックの1つは、すべてを真っ白にしてしまうこと。視覚的なギャップが生じないよう、壁だけでなく、床や家具も白にするのです。「ちょっと趣味じゃないな……」という人は、1つか2つほかの色のものを取り入れるか、こちらの写真の寝室にある本のように、色彩で遊んでみてもいいでしょう。
スペースに差し込む自然光の量も部屋のサイズ感を左右します。そのためDIYショップでよく見かけるような、光を反射する粒子を含む塗料を使ってみるのもひとつの手です。部屋の内部で反射する光の量を増やすことで、さりげなく開放感を高めてくれますよ。
色のインテリア効果:「白」をもっと上手に使いこなすために
折り畳み式家具を活用する
折り畳み式家具は狭いスペースの強い味方です。この特注のユニット家具は、折り畳み式のデスクとその横の戸棚でホームオフィスを完成できるだけではありません。次の写真をご覧ください。
折り畳み式家具は狭いスペースの強い味方です。この特注のユニット家具は、折り畳み式のデスクとその横の戸棚でホームオフィスを完成できるだけではありません。次の写真をご覧ください。
実は折り畳み式デスクの反対側には、引き込み式ベッドがあるのです。使用しないときは、ベッドはグレーの凹部に収納され、右側のパネルがドアのように閉じてベッドを完全に隠してくれます。
この特注家具は、ワンルームの中に作業スペースのみならずベッドルームも提供しているというわけです。しかも、寝る前の読書に最適なビルドインの棚など、細部にまでこだわられています。
この特注家具は、ワンルームの中に作業スペースのみならずベッドルームも提供しているというわけです。しかも、寝る前の読書に最適なビルドインの棚など、細部にまでこだわられています。
考えをまとめる
特注家具を作る予算がない場合、別のスマートなアイデアとしておすすめしたいのが、透明なアクリル家具です。椅子やコンソール、ベッドサイドテーブルでもOK。お部屋の開放感アップに一役買ってくれるはずです。
写真のコンソールの下はオープンになっているので、余分な椅子や収納アイテムをしまっておくことができます。
特注家具を作る予算がない場合、別のスマートなアイデアとしておすすめしたいのが、透明なアクリル家具です。椅子やコンソール、ベッドサイドテーブルでもOK。お部屋の開放感アップに一役買ってくれるはずです。
写真のコンソールの下はオープンになっているので、余分な椅子や収納アイテムをしまっておくことができます。
理想は高く!
天井に十分な高さがある場合、ロフトスペースをつくることは、家の面積を活用する良いアイデアです。ワンベッドルームのアパートで来客の寝るスペースが必要なとき、垂直方向にスペースを拡大してみるのはいかがでしょうか。
このロフトは、階下にあるバスルームの天井を下げることで生まれた居住空間です。ロフトの腰壁は収納としての機能もあり、実用的です。
あなたの家が登録建造物として指定されていない限り、ロフトに建築許可は必要ありませんが、すべての作業は建築規則に準拠する必要があります。賃貸の場合は、オーナーの許可も必要です。工事が共有壁の構造に影響を与える場合は、隣人にも通知する必要があることも忘れてはいけません。
天井に十分な高さがある場合、ロフトスペースをつくることは、家の面積を活用する良いアイデアです。ワンベッドルームのアパートで来客の寝るスペースが必要なとき、垂直方向にスペースを拡大してみるのはいかがでしょうか。
このロフトは、階下にあるバスルームの天井を下げることで生まれた居住空間です。ロフトの腰壁は収納としての機能もあり、実用的です。
あなたの家が登録建造物として指定されていない限り、ロフトに建築許可は必要ありませんが、すべての作業は建築規則に準拠する必要があります。賃貸の場合は、オーナーの許可も必要です。工事が共有壁の構造に影響を与える場合は、隣人にも通知する必要があることも忘れてはいけません。
床を広々と
なるべく物を床に置かないという単純なことにも、とても効果があるものです。
床置きの本棚を置く代わりにウォールシェルフ、フロアランプの代わりにウォールランプを選ぶと、目線を上方へ向かせるため、部屋がより広々と感じられます。また、ソファや椅子は脚付きのものを選ぶと床面積が広く見えます。
写真のテーブルをご覧ください。よく見てみると、横に折り畳み式収納と引き出しが付いていて、非常にシンプルで省スペースなのです。
なるべく物を床に置かないという単純なことにも、とても効果があるものです。
床置きの本棚を置く代わりにウォールシェルフ、フロアランプの代わりにウォールランプを選ぶと、目線を上方へ向かせるため、部屋がより広々と感じられます。また、ソファや椅子は脚付きのものを選ぶと床面積が広く見えます。
写真のテーブルをご覧ください。よく見てみると、横に折り畳み式収納と引き出しが付いていて、非常にシンプルで省スペースなのです。
“一人二役”な家具を選ぶ
すでに前述したとおり、多機能家具は小スペースの救世主です。 こちらのユニット家具は、収納と朝の紅茶を淹れる台の両方を兼ね備えた“一人二役”な家具。コーヒーメーカーとマグカップを置いて、ちょっとした朝食コーナーとして使用するのも素敵ですね。
そしてもう1つ、このコンパクトキッチンを広く見せてくれているガラス張りのドア。周りの景色を取り込むことで、部屋が実際よりも広く感じられる、魔法のようなアイデアです。
すでに前述したとおり、多機能家具は小スペースの救世主です。 こちらのユニット家具は、収納と朝の紅茶を淹れる台の両方を兼ね備えた“一人二役”な家具。コーヒーメーカーとマグカップを置いて、ちょっとした朝食コーナーとして使用するのも素敵ですね。
そしてもう1つ、このコンパクトキッチンを広く見せてくれているガラス張りのドア。周りの景色を取り込むことで、部屋が実際よりも広く感じられる、魔法のようなアイデアです。
あるいは“一人三役”な家具を選ぶ
写真のおしゃれな家具は、狭い部屋でも3人がゆったりと寝ることができるベッドです。しかも、奥の面には本棚、ベースには引き出しがついている優れもの。
床とベッドの素材を同じものにすると、空間に統一感を持たせることもできます。
写真のおしゃれな家具は、狭い部屋でも3人がゆったりと寝ることができるベッドです。しかも、奥の面には本棚、ベースには引き出しがついている優れもの。
床とベッドの素材を同じものにすると、空間に統一感を持たせることもできます。
鏡で映してみる
空間を広く見せるアイテムを探す上で、効果的なわりには忘れられがちなのが鏡です。
狭い部屋の片側の壁一面に鏡を飾ってみましょう。効果は絶大なはずです。
空間を広く見せるアイテムを探す上で、効果的なわりには忘れられがちなのが鏡です。
狭い部屋の片側の壁一面に鏡を飾ってみましょう。効果は絶大なはずです。
開口部を作る
部屋やスペースの境界線を曖昧にすることも、空間を大きく見せるのに役立ちます。ベッドルームが2部屋あるこちらのアパートでは、キッチンと玄関ホールの間にあるガラス窓が、空間を繋いでくれています。
部屋やスペースの境界線を曖昧にすることも、空間を大きく見せるのに役立ちます。ベッドルームが2部屋あるこちらのアパートでは、キッチンと玄関ホールの間にあるガラス窓が、空間を繋いでくれています。
開口部を設けることで、風通しの良い空間になった例をご紹介しましょう。
こちらの写真のように間仕切り壁の一部を切り取ることで、キッチンがダイニングやリビングへと繋がり、調理スペースがより開放的な雰囲気になります。
ダイニングやリビングにも日光と奥行きが加えられるため、一石二鳥ですよ。
こちらの写真のように間仕切り壁の一部を切り取ることで、キッチンがダイニングやリビングへと繋がり、調理スペースがより開放的な雰囲気になります。
ダイニングやリビングにも日光と奥行きが加えられるため、一石二鳥ですよ。
部屋の中に部屋を作る
ワンルームのアパートに住んでいるなら、「もうひとつ部屋をつくりたい!」と思ったことはありませんか?
しかし、開放的なスペースを作るには、はっきりと空間を区切るよりも、だまし絵のような錯覚を演出したほうが良い場合もあります。
こちらの写真では、ペニンシュラ型キッチンと異なるフローリング材を使うことによって、1つの部屋の中に、キッチンというもう一つの独立した空間をつくりだしています。
ワンルームのアパートに住んでいるなら、「もうひとつ部屋をつくりたい!」と思ったことはありませんか?
しかし、開放的なスペースを作るには、はっきりと空間を区切るよりも、だまし絵のような錯覚を演出したほうが良い場合もあります。
こちらの写真では、ペニンシュラ型キッチンと異なるフローリング材を使うことによって、1つの部屋の中に、キッチンというもう一つの独立した空間をつくりだしています。
生活を賢く梱包するデザイン
最後にとっておきのアイデアをご紹介。こちらのニューヨークにある46平米のワンルームは、設計した建築家によれば「キッチン、バスルーム、収納、寝室用ロフトを複雑に組み合わせた、木製パネルの彫刻のような生活空間」。寝室への階段にも、衣服や靴の収納があります。
写真をクリックすると、この天才的なアイデアの詳細を見ることができますよ。
家づくりのヒントをもっと読む
最後にとっておきのアイデアをご紹介。こちらのニューヨークにある46平米のワンルームは、設計した建築家によれば「キッチン、バスルーム、収納、寝室用ロフトを複雑に組み合わせた、木製パネルの彫刻のような生活空間」。寝室への階段にも、衣服や靴の収納があります。
写真をクリックすると、この天才的なアイデアの詳細を見ることができますよ。
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