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ロンドン・デザイン・フェスティバルから盗むべきトレンド
アボカド色のバスルームが再注目されているって本当?グリーンの壁に起きた変化とは?
Kate Burt
2019年10月7日
イギリス・ロンドンで毎年開催されているロンドン・デザイン・フェスティバル(略称 LDF、2019年は9月14–22日開催)。今年特に目立っていたのは、スタイリッシュにデザインされたリサイクル素材で作られているアイテムで、サステナビリティのトレンドの大きさが実感されました。
思いもよらないような色づかいや、柔らかなフォルムのアイテムも印象的でした。「バイオフィリア」(生命や自然への愛)、ハイテクで心地よい照明などを取り入れた「ウェルビーイング」(身体的・精神的・社会的に良好な状態)も、引き続き注目を集めていたキーワードです。
思いもよらないような色づかいや、柔らかなフォルムのアイテムも印象的でした。「バイオフィリア」(生命や自然への愛)、ハイテクで心地よい照明などを取り入れた「ウェルビーイング」(身体的・精神的・社会的に良好な状態)も、引き続き注目を集めていたキーワードです。
新たなキッチンとしてのバスルーム
100%デザインの展示で目に留まったのは、ポーター・バスルーム(Porter Bathroom)が手がけたこちらの壮大な入浴スペースです。現代的なキッチンのデザインのように洗練され、また、寝室のように居心地のよいものとしてバスルームをデザインするトレンドが高まっています。
言い換えればデザイナーたちは、自慢できる入浴スペース、さらには、良質なリラクゼーションの時間を過ごせる入浴スペースが欲しいというオーナーの希望に応えているわけです。
100%デザインの展示で目に留まったのは、ポーター・バスルーム(Porter Bathroom)が手がけたこちらの壮大な入浴スペースです。現代的なキッチンのデザインのように洗練され、また、寝室のように居心地のよいものとしてバスルームをデザインするトレンドが高まっています。
言い換えればデザイナーたちは、自慢できる入浴スペース、さらには、良質なリラクゼーションの時間を過ごせる入浴スペースが欲しいというオーナーの希望に応えているわけです。
青いバスルーム
キッチンとの垣根を超えるもうひとつのトレンドは、ダークブルーのバスルームでした。ドラムモンズ(Drummonds)が手がけたこちらの豪華なバスルームは、まばゆさに思わず目を細めてしまいます。まるで、真ちゅう製の取っ手がついたシェーカー・スタイルの調理スペースにいるような気分に。
大胆な壁にもご注目。インパクトのある入浴スペースをお探しなら、こちらを参考にしてみてはいかがですか?
キッチン・浴室設備の専門家を探す
キッチンとの垣根を超えるもうひとつのトレンドは、ダークブルーのバスルームでした。ドラムモンズ(Drummonds)が手がけたこちらの豪華なバスルームは、まばゆさに思わず目を細めてしまいます。まるで、真ちゅう製の取っ手がついたシェーカー・スタイルの調理スペースにいるような気分に。
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カラフルな衛生陶器製品
バスルームの進化における最終形として、デザイン界では何年も前から、アボカド色の再ブームがささやかれていましたが、一般家庭に再来するまでには長い時間がかかるだろうといわれていました。それが今、変わろうとしているようです。
こちらのディスプレイはウェスト・ワン・バスルームス(West One Bathrooms)によるもので、カラフルな衛生陶器製品が、どれだけスタイリッシュに生まれ変わったかがわかる展示となっています。
バスルームの進化における最終形として、デザイン界では何年も前から、アボカド色の再ブームがささやかれていましたが、一般家庭に再来するまでには長い時間がかかるだろうといわれていました。それが今、変わろうとしているようです。
こちらのディスプレイはウェスト・ワン・バスルームス(West One Bathrooms)によるもので、カラフルな衛生陶器製品が、どれだけスタイリッシュに生まれ変わったかがわかる展示となっています。
ロンドン・デザイン・フェアでは、このディスプレイのように、ティール、チャコール、ダスティピンクといった、魅力的で落ち着きのあるマットカラーの洗面ボウルと便器が多く見られました。
こちらの洗面ボウルは、ウェスト・ワン・バスルームズのデザインによるものです。
こちらの洗面ボウルは、ウェスト・ワン・バスルームズのデザインによるものです。
プリザーブド加工されたグリーンウォール
バイオフィリアデザイン(自然とのつながりを重視するデザイン)は、今年のロンドン・デザイン・フェスティバル全体で見られたアイデアの多くに通じる、包括的なトレンドとなっています。このアイデアを実現する一例をご紹介しましょう。
ここしばらくはリビングウォールが人気でしたが、そこから新たに芽生えたのが、プリザーブド加工された苔の壁です。写真のインスタレーションは、ブライト・グリーン(Bright Green)という企業が100%デザインに出展したもの。
プリザーブド加工された苔の壁は自然でありながら、リビングウォールに求められるようなメンテナンスを必要としません。
※苔は通常、生分解性の保存料を使用して保存されるため、水やりの必要がありません。
グリーンウォールのほかにも、コンクリートから木材、風合いのあるハンドメイドタイルに至るまで、さまざまなテクスチャーをもった壁がLDFの各イベントで見られました。
建物環境からのストレスを減らす、バイオフィリックデザインとは?
バイオフィリアデザイン(自然とのつながりを重視するデザイン)は、今年のロンドン・デザイン・フェスティバル全体で見られたアイデアの多くに通じる、包括的なトレンドとなっています。このアイデアを実現する一例をご紹介しましょう。
ここしばらくはリビングウォールが人気でしたが、そこから新たに芽生えたのが、プリザーブド加工された苔の壁です。写真のインスタレーションは、ブライト・グリーン(Bright Green)という企業が100%デザインに出展したもの。
プリザーブド加工された苔の壁は自然でありながら、リビングウォールに求められるようなメンテナンスを必要としません。
※苔は通常、生分解性の保存料を使用して保存されるため、水やりの必要がありません。
グリーンウォールのほかにも、コンクリートから木材、風合いのあるハンドメイドタイルに至るまで、さまざまなテクスチャーをもった壁がLDFの各イベントで見られました。
建物環境からのストレスを減らす、バイオフィリックデザインとは?
家具デザインにおける曲線と天然素材
デザイナーのトム・ラフィールドは、2016年にこのアイデアを全面的に取り入れていましたが、木が生み出す曲線はトレンドとして今も引き続き人気を集めています。やわらかなラインと見事な木目の数々が、イベント全体にあふれていました。
デザイナーのトム・ラフィールドは、2016年にこのアイデアを全面的に取り入れていましたが、木が生み出す曲線はトレンドとして今も引き続き人気を集めています。やわらかなラインと見事な木目の数々が、イベント全体にあふれていました。
背もたれがカーブした木材でできているこちらのソファーも100%デザインに展示されたもので、ベンチマーク(Benchmark)が手がけています。
椅子やソファーの柔らかな輪郭には、心地よいバイオフィリアなデザイン原則が活用され、同時にその人間工学的なフォルムがウェルビーイングを促進します。
椅子やソファーの柔らかな輪郭には、心地よいバイオフィリアなデザイン原則が活用され、同時にその人間工学的なフォルムがウェルビーイングを促進します。
鮮やかさ
落ち着いた色合いと自然なフォルムに混じって、鮮やかなカラーと大ぶりな模様のきらめきも見られました。
ロンドン各地でのLDF主導のインスタレーションには、カミーユ・ワララが手がけたサウス・モルトン・ストリートの鮮やかで大胆不敵な幾何学デザインのベンチやペナント、プランターをはじめ、メーザー(Maser)によってネオンイエロー、ピンク、レッドの“サチュレーション・サージ”に生まれ変わったウェンブリー・パークのスパニッシュ・ステップ、さらにアーティストのエズ・デヴリンの厚意により、トラファルガー・スクエアに現れたネオンカラーのライオンなどがありました。
カラフルな色づかいのインテリアで一役買っているのは、蛍光色のラインや縞模様が美しい“ハル”をはじめ、ソニア・ウィナー(Sonya Winner)のにぎやかなマルチカラーのラグ、動植物とネオンカラーに光る文字を組み合わせた「モリス」や、クッションや張り布に大胆なプリントと目立つカラーを混ぜ合わせた「サフォマシ・テキスタイル」などです。
落ち着いた色合いと自然なフォルムに混じって、鮮やかなカラーと大ぶりな模様のきらめきも見られました。
ロンドン各地でのLDF主導のインスタレーションには、カミーユ・ワララが手がけたサウス・モルトン・ストリートの鮮やかで大胆不敵な幾何学デザインのベンチやペナント、プランターをはじめ、メーザー(Maser)によってネオンイエロー、ピンク、レッドの“サチュレーション・サージ”に生まれ変わったウェンブリー・パークのスパニッシュ・ステップ、さらにアーティストのエズ・デヴリンの厚意により、トラファルガー・スクエアに現れたネオンカラーのライオンなどがありました。
カラフルな色づかいのインテリアで一役買っているのは、蛍光色のラインや縞模様が美しい“ハル”をはじめ、ソニア・ウィナー(Sonya Winner)のにぎやかなマルチカラーのラグ、動植物とネオンカラーに光る文字を組み合わせた「モリス」や、クッションや張り布に大胆なプリントと目立つカラーを混ぜ合わせた「サフォマシ・テキスタイル」などです。
ウェルビーイングのための照明
「昼光色の電球」を買えば間違いない、という時代は終わりました。私たちは日光の再現におけるめざましい発展を、フェスティバル内のさまざまなイベントで目にしました。
ダイソンはGPSを使用してユーザーの正確な位置を特定し、1日のどのタイミングであっても、屋外の光を再現することのできる照明の開発を進めています。
ルミナス(Luminus)では、早朝のさわやかな光の筋から、日が高くなってからの暖かな光まで、日中に変化する自然光を再現するデザインが注目を集めていました。
100%デザインで行われた、バルトマン・ライティング(Waldmann Lighting)のジム・アシュレー=ダウンによるトークイベントでは、人体の概日リズムに沿った生体機能的な照明について論じられました。
「昼光色の電球」を買えば間違いない、という時代は終わりました。私たちは日光の再現におけるめざましい発展を、フェスティバル内のさまざまなイベントで目にしました。
ダイソンはGPSを使用してユーザーの正確な位置を特定し、1日のどのタイミングであっても、屋外の光を再現することのできる照明の開発を進めています。
ルミナス(Luminus)では、早朝のさわやかな光の筋から、日が高くなってからの暖かな光まで、日中に変化する自然光を再現するデザインが注目を集めていました。
100%デザインで行われた、バルトマン・ライティング(Waldmann Lighting)のジム・アシュレー=ダウンによるトークイベントでは、人体の概日リズムに沿った生体機能的な照明について論じられました。
リサイクル素材
- ミックス素材
- プラスチック
- アクセサリー
テキスタイルアーティストのヘザー・オー(Heather Orr)は、デザイン・フェアで手づくりのランプを展示しました。展示されていたランプはどれも、廃棄されたシェードの骨組みだけを残したものに、リサイクルコットンのひもなどでマクラメ編みを施し、木製の再生ビーズを付けてつくられています。
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