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2019年上半期。海外の見本市で注目を集めた6つのトレンド
2019年前半、世界各地で開かれた見本市で、共通して見られたトレンドは?注目のカラー、人間中心デザイン、サステナブルデザインなどをまとめてみていきましょう。
Julia Bolotina
2019年8月22日
フリッツ・ハンセンによるアームチェア3種、エッグ、スワン、ポット
1. 温かみのある赤、雰囲気のあるジュエルトーン、アースカラーのベージュ
メゾン・エ・オブジェなどで見られた今年の上半期のトレンドカラーは、雰囲気のある青、黒、赤、バーガンディー、アースカラー、マスタード色、フォレストグリーンなど。
1. 温かみのある赤、雰囲気のあるジュエルトーン、アースカラーのベージュ
メゾン・エ・オブジェなどで見られた今年の上半期のトレンドカラーは、雰囲気のある青、黒、赤、バーガンディー、アースカラー、マスタード色、フォレストグリーンなど。
ここ数年多く見られたグレー系の色は少なくなり、しっかりしたダークな色味への移行が見られました。
アトリエ・オイが、アリアスのためにデザインしたE la Nave Va sofa
白やグレー系が使われていたアイテムには、より温かみのある、ベージュ系の色が使われるようになっていました。
例えば、Heimtextilなどドイツの見本市では、グレーのソファよりもベージュのソファの方が圧倒的に多くみられました。
白やグレー系が使われていたアイテムには、より温かみのある、ベージュ系の色が使われるようになっていました。
例えば、Heimtextilなどドイツの見本市では、グレーのソファよりもベージュのソファの方が圧倒的に多くみられました。
ミラノデザインウィークで展示されていた、Gucci Homeの壁紙
2. ミニマルよりもマキシマム
ミニマリズムは人気ですが、今年の見本市では、マキシリズムが存在感を増していました。
柄オン柄、色に色をのせる、テクスチャーを重ねる。要素を足していくデザインが、世界各地でみられました。
2. ミニマルよりもマキシマム
ミニマリズムは人気ですが、今年の見本市では、マキシリズムが存在感を増していました。
柄オン柄、色に色をのせる、テクスチャーを重ねる。要素を足していくデザインが、世界各地でみられました。
スウェーデン国立美術館の改装に合わせ、シャレモのためにMatti KlenellとPeter AnderssonがデザインしたBoteroチェア
3. 過去のデザインをヒントに
ヴィンテージやレトロなテイストを、新たな素材や形で表現したアイテムもありました。
3. 過去のデザインをヒントに
ヴィンテージやレトロなテイストを、新たな素材や形で表現したアイテムもありました。
- アールヌーボー
カッシーナ・パースペクティブ(Cassina Perspective)のインスタレーション。写真撮影:ステファノ・デ・モンテ
- バウハウス
Ele Room 62のInmaculada RecioとSilvia TriguerosがデザインしたThe Cage。スペインの見本市・Casa Decorで展示された
- 1980年代風
アンデルセン&ヴォルによる、ストックホルム国際家具見本市のデザインバー
4. 自然を取り込む
植物や自然の素材をインテリア取り入れたり、ボタニカルプリントも人気でした。
ストックホルム国際家具見本市では、ノルウェー人デザイナーのアンデルセン&ヴォルが、あわただしい見本市会場のなかに心休まるオアシスをつくり上げていました。
4. 自然を取り込む
植物や自然の素材をインテリア取り入れたり、ボタニカルプリントも人気でした。
ストックホルム国際家具見本市では、ノルウェー人デザイナーのアンデルセン&ヴォルが、あわただしい見本市会場のなかに心休まるオアシスをつくり上げていました。
キャサリン妃とデイヴィスホワイトによってデザインされたRHSの「Back to Nature Garden」
ガーデングの方でも、完璧に整えられた庭よりも、より自然な庭が人気です。チェルシー・フラワー・ショーで注目を集めた、キャサリン妃もデザインに参加した庭は名前も”自然回帰の庭”でした。
ガーデングの方でも、完璧に整えられた庭よりも、より自然な庭が人気です。チェルシー・フラワー・ショーで注目を集めた、キャサリン妃もデザインに参加した庭は名前も”自然回帰の庭”でした。
ダイソンのライトサイクル(Lightcycle)
5. ハイテクで快適に
人間中心デザイン(個人の生活の豊かさを、デザインする上で優先する)の考えて作られたアイテムは、ユーロルーチェの照明にもみられました。
たとえばダイソンのライトサイクルは、年齢、生活習慣、地域の日照状況に基づき、ユーザーが照明をカスタマイズできるようになっています。
5. ハイテクで快適に
人間中心デザイン(個人の生活の豊かさを、デザインする上で優先する)の考えて作られたアイテムは、ユーロルーチェの照明にもみられました。
たとえばダイソンのライトサイクルは、年齢、生活習慣、地域の日照状況に基づき、ユーザーが照明をカスタマイズできるようになっています。
ニコライ・トラーネ・カールセンの「シーウィードシェイプ」(SeaweedShape)
6.サステナビリティがトレンドに
ここ数年、注目を集めてきたサステナビリティ。これまでは中小メーカーの取り組みが多かった中で、今年は大手メーカーがサステナブルなアイテムを積極的に発表し始めました。
ストックホルム国際家具見本市では、海草で作られた椅子(写真)が注目を集めました。
6.サステナビリティがトレンドに
ここ数年、注目を集めてきたサステナビリティ。これまでは中小メーカーの取り組みが多かった中で、今年は大手メーカーがサステナブルなアイテムを積極的に発表し始めました。
ストックホルム国際家具見本市では、海草で作られた椅子(写真)が注目を集めました。
カルテルのために、アンナ・カステッリ・フェリエーリがデザインしたコンポニビリ
ミラノサローネでも、カルテルなどからバイオプラスチックのアイテムを発表。再生プラスチックの使用も広がっていました。
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