コメント
庭にガラスを使って透明感を楽しもう
生活の至るところに使われているガラス。実は耐久性に優れているものも多くあります。庭で使うと新たな魅力が見つかりますよ。
舩村佳織
2019年7月23日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
外構や庭に使える素材は、風雨にさらされるため耐久性が求められます。ガラスは建物や船舶、車など過酷な環境で使われるものも多く、耐久性に優れており、外構や庭での使用にも最適な素材です。ガラスの素材感は他の素材には無い魅力がたくさんあります。ガラスを使った庭の事例を参考に、ガラスを庭に取り入れるアイデアを見つけましょう。
パーテーションとして
ガラスは透明なものだけでなく、透過率の低いものもあります。こちらはすりガラスを使用した目隠し。高さがあり、しっかりとした目隠しですが、光を通すので圧迫感がありません。
すりガラスはモダンな印象が強いように感じますが、和の庭やイングリッシュガーデンにもよく合います。デザイン次第でどんなテイストにも対応できる素材です。
ガラスは透明なものだけでなく、透過率の低いものもあります。こちらはすりガラスを使用した目隠し。高さがあり、しっかりとした目隠しですが、光を通すので圧迫感がありません。
すりガラスはモダンな印象が強いように感じますが、和の庭やイングリッシュガーデンにもよく合います。デザイン次第でどんなテイストにも対応できる素材です。
ガラスを使ったパーテーションは余計なラインが少なくシンプルなので、植栽の背景としても重宝します。光を透過させるので、植栽のシルエットがはっきりと浮かび、植物の持つ造形のおもしろさをより一層感じられます。
エクステリア・外構の専門家をみる
エクステリア・外構の専門家をみる
ガラス柵
景色の良い場所では、透明なガラス柵がおすすめです。3階以上の場所では落下防止のために1.1m以上の柵を設置することが求められますが、場合によっては安全のため、さらに高い柵が必要なこともあります。すると、高い場所から臨むせっかくの景色に柵が邪魔になってしまうこともよくあります。ガラス柵ならば高さはありながら、景色がよく見通せます。
景色の良い場所では、透明なガラス柵がおすすめです。3階以上の場所では落下防止のために1.1m以上の柵を設置することが求められますが、場合によっては安全のため、さらに高い柵が必要なこともあります。すると、高い場所から臨むせっかくの景色に柵が邪魔になってしまうこともよくあります。ガラス柵ならば高さはありながら、景色がよく見通せます。
こちらは庭にある階段にガラス柵を用いた事例です。全体が見通せるので、空間に連続性が生まれ、広々と感じさせます。空間の構成を邪魔しないのも、ガラス柵の大きな魅力です。
ガラスが主役の照明
屋外で使用するものとは思えないような繊細なつくりが印象的なガラスの照明です。ガラス表面の加工が照明使用時にキラキラと輝きます。照明を使用しない日中も、デザイン性の高さで庭のアクセントに。
屋外で使用するものとは思えないような繊細なつくりが印象的なガラスの照明です。ガラス表面の加工が照明使用時にキラキラと輝きます。照明を使用しない日中も、デザイン性の高さで庭のアクセントに。
ガラスブロック
塀や門柱に使用することが多いガラスブロック。大きな氷のようにも見える涼しげなアイテムです。
光を取り込みながら、プライバシーを確保でき、のっぺりしがちな塀のアクセントにもなります。透明のものやすりガラスになっているもの、色がついているものなど、バリエーションも豊富です。
塀や門柱に使用することが多いガラスブロック。大きな氷のようにも見える涼しげなアイテムです。
光を取り込みながら、プライバシーを確保でき、のっぺりしがちな塀のアクセントにもなります。透明のものやすりガラスになっているもの、色がついているものなど、バリエーションも豊富です。
照明と組み合わせて
ガラスの魅力は日の光にきらめく姿だけではありません。暗くなってから照明と組み合わせることで、さらに楽しみが広がります。色のついた照明を当てると、ガラス全体に色が広がり、昼間とは全く違う姿に変わります。ガラスを背景にした植物のシルエットが影絵のようにユニークに浮かび、植栽鑑賞の新たな楽しみ方となりそうです。
ガラスの魅力は日の光にきらめく姿だけではありません。暗くなってから照明と組み合わせることで、さらに楽しみが広がります。色のついた照明を当てると、ガラス全体に色が広がり、昼間とは全く違う姿に変わります。ガラスを背景にした植物のシルエットが影絵のようにユニークに浮かび、植栽鑑賞の新たな楽しみ方となりそうです。
ガラスブロックを埋め込んだ塀では、背後の照明の光をガラスブロックだけが透過します。夜になると黒い壁になってしまう塀も、ガラスブロックがあるとたくさんのライトが点いているように見えます。ガラスブロックを通った光はぼんやりと柔らかくなり、暖かな夜の風景をつくります。
こちらはまっすぐなガラス板をはめ込んだ門柱です。このガラス板はクラッシュガラスと呼ばれる、ひびの入ったガラスです。ひびの入ったガラスを2枚の強化ガラスで挟んだ意匠的な合わせガラスです。
このクラッシュガラスに照明を当てると、ひびが輝き幻想的な雰囲気に。ガラスの素材によって、照明を当てた時の効果も様々に変化します。
このクラッシュガラスに照明を当てると、ひびが輝き幻想的な雰囲気に。ガラスの素材によって、照明を当てた時の効果も様々に変化します。
ガラスの水鉢
こちらは一風変わったガラスのアイテム。ガラス製の水鉢です。自然石をメインに造られた庭の中で、透明なガラス鉢は水そのもののようにも見えてきます。異素材の中にあるからこそ、ガラスの繊細さが引き立ち、より目を引き、強力なアイキャッチとなります。
こちらは一風変わったガラスのアイテム。ガラス製の水鉢です。自然石をメインに造られた庭の中で、透明なガラス鉢は水そのもののようにも見えてきます。異素材の中にあるからこそ、ガラスの繊細さが引き立ち、より目を引き、強力なアイキャッチとなります。
建物には当たり前に使用されるガラスですが、庭や外構ではあまり多くは使われません。その分ガラスを印象的に使うことで、個性が感じられる庭となるはずです。工夫次第でたくさんのおもしろさが見つけられるガラスを、庭でもぜひ楽しんでください。
庭・外構の写真をみる
庭・外構の写真をみる
おすすめの記事
照明
住まいの印象を大きく変える、ダウンライトの使い方まとめ
文/藤間紗花
複数使うことで空間に陰影をつくり、スタイリッシュな印象を与えてくれるダウンライト。これまでご紹介した、ダウンライトの活用法についての記事を、まとめてお届けします。
続きを読む
写真特集
内と外の境界を曖昧にする、インナーテラスの事例集
文/藤間紗花
天候に関係なく利用でき、かつ陽の光や風の流れを感じられるインナーテラス。事例写真とともに、メリットや設計のポイントについて、それぞれの事例を手がけた専門家に聞きました。
続きを読む
家づくりのヒント
草屋根とは?専門家に聞く取り入れ方
文/藤間紗花
草屋根とは、その名の通り緑化された屋根のこと。住まいの屋根を草屋根にすることにより、どんなメリット・デメリットがあるのでしょう? 施工費用やメンテナンス方法まで、5人の専門家が詳しく解説します。
続きを読む