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着想はコルビュジェから。洗練された穏やかさのあるインドの部屋
落ち着いた色づかいと、名作デザインのあるインテリアが美しいインドの部屋。禅とミッドセンチュリーモダンを融合させた雰囲気です。
Nadezna Siganporia
2019年8月23日
天井が高く、面積が464平方メートルあるこの部屋は、インド・グルガオンにあります。4人家族のクライアントは、モダンでミニマルなスタイルのインテリアを望んでいました。
相談を受けたFadd Studioのインテリアデザイナー、 ファラ・アーメッド・マティアスとダヴァル・シェリュガー率いるチームは、ル・コルビュジェとピエール・ジャンヌレのデザインから着想したスタイルを取り入れることに。2人のコラボレーションであるパリの「ラ・ロッシュ邸」に使用されたシエナブラウン、ピエール・ジャンヌレによる名作家具である「チャンディーガル」シリーズ、多色使いなどが組み合わされています。
相談を受けたFadd Studioのインテリアデザイナー、 ファラ・アーメッド・マティアスとダヴァル・シェリュガー率いるチームは、ル・コルビュジェとピエール・ジャンヌレのデザインから着想したスタイルを取り入れることに。2人のコラボレーションであるパリの「ラ・ロッシュ邸」に使用されたシエナブラウン、ピエール・ジャンヌレによる名作家具である「チャンディーガル」シリーズ、多色使いなどが組み合わされています。
写真:Gokul Rao Kadam
どんなHouzz?
住まい手:4人家族
所在地: インド、ニューデリー近郊のグルガオン
面積: 464㎡、4つのベッドルーム、リビングと勉強部屋
インテリアデザイン:ファラ・アーメッド・マティアスとダヴァル・シェリュガー(インテリアデザイン)、ディーラジ・ダーム(プロジェクトデザイナー)
このプロジェクトでは、コルビュジェのシンプルなキャンバスを参照し、全体を通して控えめな色合いが使用されました。「セメント仕上げの灰色に、茶系のシエナブラウン、セージグリーンの他にはない組み合わせが、洗練された雰囲気と、禅的な穏やかさと静けさを生み出しています」とデザイナーのアーメッドは説明します。
どんなHouzz?
住まい手:4人家族
所在地: インド、ニューデリー近郊のグルガオン
面積: 464㎡、4つのベッドルーム、リビングと勉強部屋
インテリアデザイン:ファラ・アーメッド・マティアスとダヴァル・シェリュガー(インテリアデザイン)、ディーラジ・ダーム(プロジェクトデザイナー)
このプロジェクトでは、コルビュジェのシンプルなキャンバスを参照し、全体を通して控えめな色合いが使用されました。「セメント仕上げの灰色に、茶系のシエナブラウン、セージグリーンの他にはない組み合わせが、洗練された雰囲気と、禅的な穏やかさと静けさを生み出しています」とデザイナーのアーメッドは説明します。
銅製のメインドアが印象的なエントランス。セメントの床のシエナブラウンが、銅製のドアと調和し洗練された雰囲気を生み出しています。「ピエール・ジャンヌレのチャンディーガル・ベンチの上には、日食を思わせるような木製の円形ライトを使用しました。木材、藤、セメント、メタルという異素材の組み合わせが、生き生きとした印象を空間にもたらしています」とデザイナー。
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メインエントランスを抜けると、天井の高いリビングとダイニングエリアが広がっています。マットなセメントのテクスチャで部屋全体をまとめつつ、大胆なシルエットで存在感のある家具を合わせました。金属を使用したディテールが、空間にアクセントを加えています。
背の高いカスタムメイドのアートと、部屋の中心にあるシャンデリアが、この空間の目玉となっています。「印象的で目を引きつつも、他の要素の邪魔にならないようなアイテムが必要でした」とデザイナーのシェリュガー。Vibia社のシンプルなシャンデリアが、空間に華やかさとエレガントな雰囲気をプラスしています。
背の高いカスタムメイドのアートと、部屋の中心にあるシャンデリアが、この空間の目玉となっています。「印象的で目を引きつつも、他の要素の邪魔にならないようなアイテムが必要でした」とデザイナーのシェリュガー。Vibia社のシンプルなシャンデリアが、空間に華やかさとエレガントな雰囲気をプラスしています。
セメントのテクスチャが印象的な壁には、温かみのあるナチュラルな素材を使用した家具がマッチします。部屋全体を通して、異素材が意図的に調合されています。
深い色合いのレザーソファは、黒いメタルチェアに良く映えます。幾何学模様のラグは、リビングに調和のある雰囲気をプラスしてくれます。
深い色合いのレザーソファは、黒いメタルチェアに良く映えます。幾何学模様のラグは、リビングに調和のある雰囲気をプラスしてくれます。
オープンプランのダイニングエリアでも、木材、メタル、レザーといった異なる素材をうまく組み合わせています。オープンシェルフ型のサイドボードに、円形のダイニングテーブルとグリーンのレザーチェアを組み合わせ、ミッドセンチュリーモダンのスタイルを踏襲しました。
照明もミニマルなミッドセンチュリーモダンデザインで揃えています。「壁から伸びる黒いワイヤーと、天井から吊るしたシンプルな黒いシェードの照明が、ダイニングテーブルに柔らかな光を投げかけます」とアーメッド。
自然と融合する、インドのモダンな住宅
照明もミニマルなミッドセンチュリーモダンデザインで揃えています。「壁から伸びる黒いワイヤーと、天井から吊るしたシンプルな黒いシェードの照明が、ダイニングテーブルに柔らかな光を投げかけます」とアーメッド。
自然と融合する、インドのモダンな住宅
地下にはベットルームが2つ設けられ、そのうち1つはゲストルームとして使用されています。ニュートラルなカラースキームが使用されたゲストルームでは、シンプルなヘッドボードと、Sectoの円錐型の木製ペンダントライトが部屋を彩っています。
ミニマルなデザインのワードローブはセージグリーンでまとめられ、中央に木製の飾り棚が埋め込まれています。ワードローブの棚にはハンドルがなく、シンプルなデザインです。
ミニマルなデザインのワードローブはセージグリーンでまとめられ、中央に木製の飾り棚が埋め込まれています。ワードローブの棚にはハンドルがなく、シンプルなデザインです。
地下のもうひとつのベッドルームは娘用で、ここでもミニマルなデザインが使用されています。ヘッドボードの後ろの壁には、灰色、青、紫、ローズの幾何学模様が施され、BoConceptの銅製のドロップライトをハイライトとして付け加えました。
リビングの階段にも、落ち着いた色合いが使用されています。「壁、天井、床の質感は全てマットで統一しました。その代わり、異なる色を使い分け、空間にダイナミクスを生み出しています」とシェリュガーは説明します。「ラスティックな床とグレイの壁に加え、連結通路にはリーフグリーンを選びました。ラ・ロッシュ邸を彷彿とさせる雰囲気を意識しています」
現代のインテリアに生き続ける、ル・コルビュジエの影響
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上階は家族のためのリビングとなっています。灰色、茶色、青色のカラーパレットに、木材とメタルでラフなテクスチャをプラスしました。ソファの柔らかさが、アクセントとなるコーヒーテーブルと金属製の時計にマッチしています。背の高いフロアランプが部屋の隅を照らし、空間をダイナミックに演出しています。
セージグリーンの壁が印象的な勉強部屋では、深い色合いの木製のオープンシェルフとミッドセンチュリーモダンの学習机が使用されています。
オープンシェルフの反対側の壁には、グリーンとマスタード色のバイカラーのレザーチェアが置かれています。低めに設置されたルイスポールセンのペンダントライトと薄めのブラインドが、更に空間に彩りを加えています。
オープンシェルフの反対側の壁には、グリーンとマスタード色のバイカラーのレザーチェアが置かれています。低めに設置されたルイスポールセンのペンダントライトと薄めのブラインドが、更に空間に彩りを加えています。
「空間にアクセントを加えるために、細部に金属を使用しました」とアーメッド。「全てのベッドルームのドアでは、木製の部分とオリーブ色の壁を銅製のメタルバンドで区切り、ラフな風合いの床と絶妙にマッチするようにデザインしました」
マスターベッドルームでは、藤と木製のヘッドボードが使用されており、石と紙で出来たテーブルライトとマッチしています。ベッドの足元にある真っ赤なアンティークチェストは、ニュートラルな雰囲気の部屋で目を引くアクセントアイテムです。
ベッドルームの隅は、パーソナルチェアが置かれたリーディングスペースとなっています。Purple Turtlesのフロアランプは、セメントシェードが印象的。ベルベッド生地の質感が美しいパーソナルチェアのフレームには藤と木材が使用され、異素材を組み合わせた程よいバランスを生み出しています。
ひとり時間が充実する、パーソナルチェアのある暮らし
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2階には、もう1人の娘のためのベッドルームがあります。寂れた雰囲気の灰色とオリーブ色に、大きな花のペイントをあしらい、銅で細部を仕上げました。その他の家具はあえてシンプルにまとめ、ヘッドボードに注目が集まるようにデザインされています。
錆びた色合いのベルベッド生地が美しいヘッドボードには、ベッドサイドテーブルも組み込まれています。紙のシェードがついたドロップライトが、空間全体に柔らかな雰囲気を与えています。
名作建築:コルビュジエのモダニズム建築遺産、8作品の誕生秘話
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