シニア夫婦が快適に暮らすためのマンションリノベとは?
老後も楽しく元気に暮らしたいなら、住まいはどのように「更新」したら良いのでしょうか?マンションリフォームの一歩先の方法として、シニア世代の夫婦が「リノベーション」をする際に考えておきたいことをご紹介します。
住み込んだマンションをリフォームした方がいい理由
数十年住み続けたマンションに、リフォームが必要な理由をあげてみます。
三井不動産リアルティが行った『三井のリハウス・シニア世代の住まいに関する意識調査』でも、リフォームをした内容として、
などが上位にランクインしています。
今後20~30年住むのですから、設備機器の交換が優先です。また、これまで長年住んできて、色がくすんだり、破れたり、壁や天井、床が「汚らしく」感じるものです。これらを新しくすることで、部屋の中も明るくなり、気持ちよくなります。
いろいろな調査や様々なサイトの「お客様の声」を見ても、リフォームしたことによる満足感、その後の暮らしの充実感は、とても高いです。
これからの長い時間を過ごす家ですから、「気持ちよい場所」にすることは大切です。問題が解消したら、安心できて明るい気持ちになり、元気でいられます。
数十年住み続けたマンションに、リフォームが必要な理由をあげてみます。
- 設備機器が古くなった。
- キッチンや洗面所が使いにくい。
- 部屋のクロスが変色している。
- 収納が少なく、部屋が物置化している。
- 夏暑く、冬寒い。結露がひどい。
三井不動産リアルティが行った『三井のリハウス・シニア世代の住まいに関する意識調査』でも、リフォームをした内容として、
- 「風呂場/トイレの交換/バリアフリー化」
- 「クロス・床の貼り替え」
- 「キッチンの取り替え」
- 「部屋数を減らした(減築)」
などが上位にランクインしています。
今後20~30年住むのですから、設備機器の交換が優先です。また、これまで長年住んできて、色がくすんだり、破れたり、壁や天井、床が「汚らしく」感じるものです。これらを新しくすることで、部屋の中も明るくなり、気持ちよくなります。
いろいろな調査や様々なサイトの「お客様の声」を見ても、リフォームしたことによる満足感、その後の暮らしの充実感は、とても高いです。
これからの長い時間を過ごす家ですから、「気持ちよい場所」にすることは大切です。問題が解消したら、安心できて明るい気持ちになり、元気でいられます。
リノベーションで家をもっとよくする
「リフォーム」は、「古くなった。壊れた。汚くなった。困った。」という問題が出て、それを「解消する」ことです。それはそれでいいと思います。
でも、極端な表現をしますが、「新しい物に置き変えた」だけで基本的に「それまでと変わってない」のです。「これまで」にはよかったけれど、高齢になっていく「これから」にとって「それでいいのか?」ということがあります。
もう一歩進んで「これからの人生に合った家づくり」を考えてみましょう。ストレスを減らし楽しく暮らせるように、家をもっとよくしたいですよね。
では、どうしたらいいのでしょう?それは、リノベーションをすることです。リノベ―ションとは「再生」と言われますが、「家づくり」と思ってください。住む人の気持ちや想いを元にその人に合った家を考えることです。
「リフォーム」は、「古くなった。壊れた。汚くなった。困った。」という問題が出て、それを「解消する」ことです。それはそれでいいと思います。
でも、極端な表現をしますが、「新しい物に置き変えた」だけで基本的に「それまでと変わってない」のです。「これまで」にはよかったけれど、高齢になっていく「これから」にとって「それでいいのか?」ということがあります。
もう一歩進んで「これからの人生に合った家づくり」を考えてみましょう。ストレスを減らし楽しく暮らせるように、家をもっとよくしたいですよね。
では、どうしたらいいのでしょう?それは、リノベーションをすることです。リノベ―ションとは「再生」と言われますが、「家づくり」と思ってください。住む人の気持ちや想いを元にその人に合った家を考えることです。
どういう暮らしをしたいかイメージしよう
まず、以下の二つは絶対に考えてください。
1)これからの暮らしをどうするか
これまでやりたくてもできなかったこと、漠然とやりたいと思っていたことは、なんですか?次のようなことをご自身い問いかけてみてください。
時間をかけて考えましょう。それが家づくりの「芯」となります。
2)夫婦ふたりの暮らしとして考える
「これからの暮らし」はご夫婦それぞれ考える必要があります。そして同時に、『パートナーとの暮らし』でなければいけません。「自分の希望が叶えばいい。あとは好きにどうぞ」「自分は別に家を変えなくていい。やるなら好きにやれば」というような態度では、別居したほうがいいくらいです。
これからの人生を共に生きていく大切なパートナーの話をちゃんと聞き、尊重し、理解すること。リノベーションではとっても重要なことです。
家を工事する時は、相手のことをもう一度理解することができるまたとないチャンスなのです。
まず、以下の二つは絶対に考えてください。
1)これからの暮らしをどうするか
これまでやりたくてもできなかったこと、漠然とやりたいと思っていたことは、なんですか?次のようなことをご自身い問いかけてみてください。
- どんなふうに生きていきたいですか?
- どんな暮らし方をしたいですか?
- どんなことをやりたいですか?
時間をかけて考えましょう。それが家づくりの「芯」となります。
2)夫婦ふたりの暮らしとして考える
「これからの暮らし」はご夫婦それぞれ考える必要があります。そして同時に、『パートナーとの暮らし』でなければいけません。「自分の希望が叶えばいい。あとは好きにどうぞ」「自分は別に家を変えなくていい。やるなら好きにやれば」というような態度では、別居したほうがいいくらいです。
これからの人生を共に生きていく大切なパートナーの話をちゃんと聞き、尊重し、理解すること。リノベーションではとっても重要なことです。
家を工事する時は、相手のことをもう一度理解することができるまたとないチャンスなのです。
考えておきたい4つのポイント
考えることは実際たくさんありますが、以下の4つを考えてみましょう。今の家の問題点を理解し、ご自分のやりたいことをより深く知ることができると思います。
1) やりたいこと
「これからの暮らしを考える」と、いろんなやりたいことがわかります。外での活動も、家の中でのことも。家の中でのやりたいこと、たくさん書き出してみましょう。
全部は実現できなくても、自分のやりたいことが実現すると思うと、うれしくなりますよね。
2)動きやすくする
段差とか巾の狭さとか、家の中のバリアーはそれだけではありません。「なんだか動きにく」という部分があれば、それもバリアーです。
「このドアがなければ…」「ここが開けば…」「ここがもう少し広ければ…」そんなことを感じる場所がありませんか?使いやすさ・動きやすさはひとそれぞれ。そうゆう部分が改善したら、とても気持ち良くなります。
改めて家の中を見て「なにが嫌なのか」書き出してみてください。
3)モノがどこにあるのかわかりやすくする
何が、どこに、どれくらいの量、あったらいいのか整理してみましょう。
マンションには最初から部屋がありますが、部屋があっただけでは、暮らしは作れません。元からある収納は「とりあえずここにあれば」と作られたもの。住む人の暮らし方に合うわけがありません。その部屋に必要なものが「ここ」だとわかる場所にあることが理想ですが、そうならない。そもそも収納が少ないですし。そのような状態で過ごさなくてはいけなくなると、必要な物がどこにあるのかも、自分がしたかった暮らし方も、わからなくなってきます。
「わからない」という状態はとてもストレスです。それらを改善することで、心穏やかに暮らせます。
4)自分の場所をつくる
これからの暮らしは、1から10まで、夫婦共に行動するということはないと思います。お互いの趣味も違うかもしれません。ですから、「自分の場所」というのが必要です。何かやりっぱなしにしておける「自分の場所」があると、気が楽です。
どこに、どれくらいのスペースがあったらいいと思うか、考えてみてください。
考えることは実際たくさんありますが、以下の4つを考えてみましょう。今の家の問題点を理解し、ご自分のやりたいことをより深く知ることができると思います。
1) やりたいこと
「これからの暮らしを考える」と、いろんなやりたいことがわかります。外での活動も、家の中でのことも。家の中でのやりたいこと、たくさん書き出してみましょう。
全部は実現できなくても、自分のやりたいことが実現すると思うと、うれしくなりますよね。
2)動きやすくする
段差とか巾の狭さとか、家の中のバリアーはそれだけではありません。「なんだか動きにく」という部分があれば、それもバリアーです。
「このドアがなければ…」「ここが開けば…」「ここがもう少し広ければ…」そんなことを感じる場所がありませんか?使いやすさ・動きやすさはひとそれぞれ。そうゆう部分が改善したら、とても気持ち良くなります。
改めて家の中を見て「なにが嫌なのか」書き出してみてください。
3)モノがどこにあるのかわかりやすくする
何が、どこに、どれくらいの量、あったらいいのか整理してみましょう。
マンションには最初から部屋がありますが、部屋があっただけでは、暮らしは作れません。元からある収納は「とりあえずここにあれば」と作られたもの。住む人の暮らし方に合うわけがありません。その部屋に必要なものが「ここ」だとわかる場所にあることが理想ですが、そうならない。そもそも収納が少ないですし。そのような状態で過ごさなくてはいけなくなると、必要な物がどこにあるのかも、自分がしたかった暮らし方も、わからなくなってきます。
「わからない」という状態はとてもストレスです。それらを改善することで、心穏やかに暮らせます。
4)自分の場所をつくる
これからの暮らしは、1から10まで、夫婦共に行動するということはないと思います。お互いの趣味も違うかもしれません。ですから、「自分の場所」というのが必要です。何かやりっぱなしにしておける「自分の場所」があると、気が楽です。
どこに、どれくらいのスペースがあったらいいと思うか、考えてみてください。
どうやったら実現できる?
4つのことを考えていくことで、「やりたいこと」「実現したい暮らし方」のイメージがはっきりしてくるのではないかと思います。それを実現するために、以下の3つを理解してください。
1) 物を減らす
本当に必要な物ってそう多くはありません。そのことはみなさんわかっていますから断舎離を試みるのですが、完結しませんよね。なぜなら…「したいと思っても、しなくてもとりあえずいいから」。でも、家の工事をするには、物を片付けなければいけません。片付けするのに、物を減らさないととても大変です。せっかくキレイになった家がまた「物だらけになる」のでは意味がありません。家の工事をする時が、本気で断舎離する絶好の機会なのです。
2)間取りを変える
実現したい「やりたいことや暮らし方」があると思います。家の中をストレスなく動きやすくし、物や家の空間を自分で理解し、スッキリ暮らすそのためには、間取りを変える必要があります。
3)温度のバリアフリー化をする
家の中で「温度」は大きなバリアーです。温かい部屋と寒い部屋があると、行動のじゃまをします。たとえば、廊下やトイレが寒いから我慢してしまうとか、寝室が寒くて寝るのが辛いとか。。夏は逆で。
家の中で室温の差が少ないと、動きやすくなります。ストレスが減るので、健康にもいいのです。断熱性を高めるのは、とても大切です。
4つのことを考えていくことで、「やりたいこと」「実現したい暮らし方」のイメージがはっきりしてくるのではないかと思います。それを実現するために、以下の3つを理解してください。
1) 物を減らす
本当に必要な物ってそう多くはありません。そのことはみなさんわかっていますから断舎離を試みるのですが、完結しませんよね。なぜなら…「したいと思っても、しなくてもとりあえずいいから」。でも、家の工事をするには、物を片付けなければいけません。片付けするのに、物を減らさないととても大変です。せっかくキレイになった家がまた「物だらけになる」のでは意味がありません。家の工事をする時が、本気で断舎離する絶好の機会なのです。
2)間取りを変える
実現したい「やりたいことや暮らし方」があると思います。家の中をストレスなく動きやすくし、物や家の空間を自分で理解し、スッキリ暮らすそのためには、間取りを変える必要があります。
3)温度のバリアフリー化をする
家の中で「温度」は大きなバリアーです。温かい部屋と寒い部屋があると、行動のじゃまをします。たとえば、廊下やトイレが寒いから我慢してしまうとか、寝室が寒くて寝るのが辛いとか。。夏は逆で。
家の中で室温の差が少ないと、動きやすくなります。ストレスが減るので、健康にもいいのです。断熱性を高めるのは、とても大切です。
リノベーションをする時に設計事務所ができること
ここまでお話したことを、考え、整理、理解できたら、家づくりの「芯」ができ、実現したい「方向」がわかるようになります。リノベーション、つまり「家づくり」をブレなく進められると思います。施工会社ともスムーズに話ができるでしょう。
ただ、「これからの暮らしを考える」「やりたいことを実現する」などを考えようとしても、ご自身の気持ちに気付けないこともあります。また、ご夫婦の間で感情的になる場面も出てくる可能性があります。
さらに「間取りが変われば良くなる」と言っても、実際どう変わるかを想像し理解するのはなかなか難しい。それがわからないと話が止まってしまいます。できれば誰かに間に入ってもらったほうが、スムーズに行きます。
ここまでお話したことを、考え、整理、理解できたら、家づくりの「芯」ができ、実現したい「方向」がわかるようになります。リノベーション、つまり「家づくり」をブレなく進められると思います。施工会社ともスムーズに話ができるでしょう。
ただ、「これからの暮らしを考える」「やりたいことを実現する」などを考えようとしても、ご自身の気持ちに気付けないこともあります。また、ご夫婦の間で感情的になる場面も出てくる可能性があります。
さらに「間取りが変われば良くなる」と言っても、実際どう変わるかを想像し理解するのはなかなか難しい。それがわからないと話が止まってしまいます。できれば誰かに間に入ってもらったほうが、スムーズに行きます。
内部を全部壊して全く新しく作り変えれば、「理想の家」が形になります。でもご予算のあることです。全部は無理だとしても「やりたかったこと」の一部が実現できれば、気持ちが満たされます。何を選択肢し何を変えれば良いかを考るためには、全体を理解し必要なことを引き出す力が必要です。
諸々の条件を整理し最適なプランを提案する事以外に、気持ちを理解し引き出すことや、ご夫婦や施工会社の間で考えや気持ちを橋渡ししたり調整することは、実は設計事務所の重要な仕事でもあります。
また、実際に工事が始まれば、いろいろな問題が発生し決断していかなければいけないのですが、普段お勤めしているとなれば、ご自身が対応することは現実的に無理です。設計事務所は、ご依頼者の立ち場で工事監理をします。
「家をもっとよくする」ために、設計事務所とともに家作りすることをおすすめします。
建築家を探す
リノベーション会社を探す
諸々の条件を整理し最適なプランを提案する事以外に、気持ちを理解し引き出すことや、ご夫婦や施工会社の間で考えや気持ちを橋渡ししたり調整することは、実は設計事務所の重要な仕事でもあります。
また、実際に工事が始まれば、いろいろな問題が発生し決断していかなければいけないのですが、普段お勤めしているとなれば、ご自身が対応することは現実的に無理です。設計事務所は、ご依頼者の立ち場で工事監理をします。
「家をもっとよくする」ために、設計事務所とともに家作りすることをおすすめします。
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こんばんは。
>全部は無理だとしても「やりたかったこと」の一部が実現できれば、気持ちが満たされます。
本当にそうだと思います。
同じことを、私もお客様によくお伝えします。私は一点豪華主義と呼んでいますが、全部を叶えると予算を遥かに超える事が多く、予算内に全て抑えて詰め込むと総花的になって残念な事になる事が多いので、一か所、出来れば日々目にする場所でここだけは、というところは頑張って、後は予算を上手に配分して、とすると満足感がとても高くなると思います。
いつも為になるコラムどうもありがとうございます。これからも楽しみにしております。
Office K 桑原さま
同じ事、お話しされてますか!やはりそうですよね。
みなさん、いろんな事をやりたくて情報を集めるうちに全部できるような気持ちになっていますからね。
薄く広くやるのか、一番効果的な事を全体のバランスをみながら実現するのか、どちらが満足できるかと言えば、後者です。
でも、最初から「それは無理」というのではなく、気持ちを出し尽してもらい心落ちついてからご希望を汲みつつまとめるのが私達の仕事だと思います。
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私個人の偏った考えを書いているのかもしれませんが、読んでくださった方の何かのきっかけやお役に立てばうれしいです。
いつも読んでいただいて、ありがとうございます!