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2019年3月の建築・デザイン・工芸にふれる展覧会・イベント情報
3月はアントニン・レーモンドやアルヴァ・アアルトなど名だたる建築家たちの軌跡をめぐる展覧会が目白押し。
Houzz Japan
2019年3月1日
Houzz Japan 公式アカウント
*休館日や入場料などの詳しい情報は各公式ホームページでご確認ください。(記事内は一般の料金)
アントニン&ノエミ・レーモンド
旧井上房一郎邸・居間(高崎市美術館敷地内)
【群馬】モダンデザインが結ぶ暮らしの夢
会場:高崎市美術館
会期:3月31日まで
観覧料:600円(旧井上房一郎邸観覧料含む)
2018年はブルーノ・タウト没後80年、アントニン・レーモンド生誕130年、タウトを高崎に招いた事業家・井上房一郎が生誕120年、タウトに学んだ剣持勇と交流したイサム・ノグチ没後30年だった。2つの大戦間にありながらモダンデザインを通して機能的で美しい暮らしを目指した彼らの足跡を辿る企画展が高崎市で開催中だ。
旧井上房一郎邸・居間(高崎市美術館敷地内)
【群馬】モダンデザインが結ぶ暮らしの夢
会場:高崎市美術館
会期:3月31日まで
観覧料:600円(旧井上房一郎邸観覧料含む)
2018年はブルーノ・タウト没後80年、アントニン・レーモンド生誕130年、タウトを高崎に招いた事業家・井上房一郎が生誕120年、タウトに学んだ剣持勇と交流したイサム・ノグチ没後30年だった。2つの大戦間にありながらモダンデザインを通して機能的で美しい暮らしを目指した彼らの足跡を辿る企画展が高崎市で開催中だ。
笄町自邸パティオのアントニン&ノエミ・レーモンド(1953年頃)
会場ではタウトが当時デザインした家具や卓上ランプのデッサン、笄町自邸のパティオでくつろぐレーモンド夫妻の写真といった貴重な作品資料のほか、ジョージ・ナカシマの家具など同時代に同じ夢を持った彼らの作品を展示している。
美術館敷地内にはレーモンドの笄町自邸を写した旧井上房一郎邸があり、レーモンドの自宅が再現された貴重な建築を見ることができる。◆詳しくはこちら
会場ではタウトが当時デザインした家具や卓上ランプのデッサン、笄町自邸のパティオでくつろぐレーモンド夫妻の写真といった貴重な作品資料のほか、ジョージ・ナカシマの家具など同時代に同じ夢を持った彼らの作品を展示している。
美術館敷地内にはレーモンドの笄町自邸を写した旧井上房一郎邸があり、レーモンドの自宅が再現された貴重な建築を見ることができる。◆詳しくはこちら
アルミン・リンケ撮影、ルイ・カレ邸/AlvarAalto, 1956-59/61-63
ⓒArmin Linke, 2014
【東京】アルヴァ・アアルト もうひとつの自然
会場:東京ステーションギャラリー
会期:4月14日まで
入館料:1200円
昨年スタートした日本でのアルヴァ・アアルトの国際巡回展。葉山、名古屋に続いて2月から東京で始まった。
個人宅から公共建築まで設計し、建築にあわせて家具をはじめドアノブなどのディテールにいたるまでデザインしたアアルト。会場には椅子や照明、ガラス製品などのプロダクトをはじめ、壁面タイル、ドアノブ、家具の部材サンプル、そして建築模型、映像資料など約300点が展示されている。抽斗にはオリジナルドローイングやスケッチが収められ、アアルトの筆致をじっくり見ることができる。
ⓒArmin Linke, 2014
【東京】アルヴァ・アアルト もうひとつの自然
会場:東京ステーションギャラリー
会期:4月14日まで
入館料:1200円
昨年スタートした日本でのアルヴァ・アアルトの国際巡回展。葉山、名古屋に続いて2月から東京で始まった。
個人宅から公共建築まで設計し、建築にあわせて家具をはじめドアノブなどのディテールにいたるまでデザインしたアアルト。会場には椅子や照明、ガラス製品などのプロダクトをはじめ、壁面タイル、ドアノブ、家具の部材サンプル、そして建築模型、映像資料など約300点が展示されている。抽斗にはオリジナルドローイングやスケッチが収められ、アアルトの筆致をじっくり見ることができる。
フィンランドの豊かな自然のなかに見出した有機的なフォルムを設計やデザインに取り入れたアアルト。図面、模型、映像そして改めて作品を見直すことでアアルトが周辺環境との親和性や、空間と光の調和に心を砕いていたことが見て取れる。
東京ステーションギャラリーのレンガ壁を背景に並べられた作品たちは葉山や名古屋とはまた違った雰囲気で楽しめる。(巡回展はこのあと青森県立美術館へと巡回する。)◆詳しくはこちら
ネモ・プロフェタ号に乗るアアルト、1960年代
ⓒSchildt Foundation, photo: Göran Schildt
東京ステーションギャラリーのレンガ壁を背景に並べられた作品たちは葉山や名古屋とはまた違った雰囲気で楽しめる。(巡回展はこのあと青森県立美術館へと巡回する。)◆詳しくはこちら
ネモ・プロフェタ号に乗るアアルト、1960年代
ⓒSchildt Foundation, photo: Göran Schildt
模型「12 坪の家 1/20」(1949 年建設当初のころのもの)。
所蔵:塩澤珠江、制作:STUDIO 遊盡、撮影:佐治康生
【東京】吉田謙吉と12坪の家ー劇的空間の秘密ー
会場:LIXILギャラリー東京会場
会期:3月7日〜5月25日
観覧料:無料
舞台美術を中心に考現学採集、文筆業などで活躍した吉田謙吉が、戦後自ら設計して建てた「12坪の家」を紹介する展覧会が東京で開催される。
片流れの屋根に赤い板壁、窓まわりの白がアクセント。小さいながらステージと観客用のホールがあり、アイデアとユーモアに溢れた独創的な家だ。苦難の時代であっても自由で新しい発想を持ち、人を楽しませ、自分の人生を楽しく謳歌することを望んだ吉田。その生き様と人となりを反映した狭小住宅を系譜を辿りながら約140点の資料で紹介する。◆詳しくはこちら
所蔵:塩澤珠江、制作:STUDIO 遊盡、撮影:佐治康生
【東京】吉田謙吉と12坪の家ー劇的空間の秘密ー
会場:LIXILギャラリー東京会場
会期:3月7日〜5月25日
観覧料:無料
舞台美術を中心に考現学採集、文筆業などで活躍した吉田謙吉が、戦後自ら設計して建てた「12坪の家」を紹介する展覧会が東京で開催される。
片流れの屋根に赤い板壁、窓まわりの白がアクセント。小さいながらステージと観客用のホールがあり、アイデアとユーモアに溢れた独創的な家だ。苦難の時代であっても自由で新しい発想を持ち、人を楽しませ、自分の人生を楽しく謳歌することを望んだ吉田。その生き様と人となりを反映した狭小住宅を系譜を辿りながら約140点の資料で紹介する。◆詳しくはこちら
【東京】フレンチ・デザイン展
「NO TASTE FOR BAD TASTE
スタルク、ブルレック・・・」
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
会期:3月15日〜31日
入場料:無料
VIA(フランス創作家具振興会)がフレンチ・デザインを紹介する世界巡回展が東京で開催される。東京展では国際的に活躍する40人のクリエイターにより結成されたシンクタンクが「フレンチ・デザイン」を定義した10のキーコンセプトのうち、5のコンセプトにフォーカス。5つのテントでコンセプトを象徴する作品を展示する。フレンチ・デザインの価値観を共有するフランスのデザイナー、メーカー、職人による “ アール・ド・ヴィーヴル"(日常に息づく芸術)の世界を来場者はテントを行き来したり作品に触れたりして体感できる。◆詳しくはこちら
「NO TASTE FOR BAD TASTE
スタルク、ブルレック・・・」
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
会期:3月15日〜31日
入場料:無料
VIA(フランス創作家具振興会)がフレンチ・デザインを紹介する世界巡回展が東京で開催される。東京展では国際的に活躍する40人のクリエイターにより結成されたシンクタンクが「フレンチ・デザイン」を定義した10のキーコンセプトのうち、5のコンセプトにフォーカス。5つのテントでコンセプトを象徴する作品を展示する。フレンチ・デザインの価値観を共有するフランスのデザイナー、メーカー、職人による “ アール・ド・ヴィーヴル"(日常に息づく芸術)の世界を来場者はテントを行き来したり作品に触れたりして体感できる。◆詳しくはこちら
コバルト釉人物図蓋物 皿付 マイセン ドイツ、19世紀
【大阪】西洋ちょこっとアンティークー1935年、小林一三の欧米旅行記から
会場:逸翁美術館
会期:3月2日〜31日
入館料:700円
阪急阪神東宝グループの創業者・小林一三が外遊先で手に入れたアンティークの品々を紹介する展覧会だ。鉄道事業や、宝塚少女歌劇(宝塚歌劇)の公演、1930年代にはホテルや阪急百貨店を開業するなど西洋の生活スタイルを世に広めた小林一三。1年に渡る外遊でさまざまな工芸品を買い入れた。小林は同時代にモダンと言われたアール・デコよりも、むしろ歴史や伝統を感じさせるアンティークに心を惹かれたようだ。会場では小林の外遊旅行記とともに持ち帰った品々が展示され、小林が抱いた西洋文化への想いをたどる。◆詳しくはこちら
【大阪】西洋ちょこっとアンティークー1935年、小林一三の欧米旅行記から
会場:逸翁美術館
会期:3月2日〜31日
入館料:700円
阪急阪神東宝グループの創業者・小林一三が外遊先で手に入れたアンティークの品々を紹介する展覧会だ。鉄道事業や、宝塚少女歌劇(宝塚歌劇)の公演、1930年代にはホテルや阪急百貨店を開業するなど西洋の生活スタイルを世に広めた小林一三。1年に渡る外遊でさまざまな工芸品を買い入れた。小林は同時代にモダンと言われたアール・デコよりも、むしろ歴史や伝統を感じさせるアンティークに心を惹かれたようだ。会場では小林の外遊旅行記とともに持ち帰った品々が展示され、小林が抱いた西洋文化への想いをたどる。◆詳しくはこちら
川合優(木工家・SOMAディレクター)
【兵庫】SOMA 日本の森と素木の家具
会場:竹中大工道具館1Fホール
会期:3月17日まで
入館料:500円(常設展観覧料含む)
岐阜県の木工家・川合優がディレクターをつとめる「SOMA」の活動を紹介する展覧会が開催中だ。木工家として伐採期にある木が放置され生態系が崩れつつある日本の森の現状の解消と、日本古来の木の文化を現代の生活に取り入れるライフスタイルブランド、「SOMA」を立ち上げた川合。家具の製造販売にとどまらず、ワークショップやフィールドワーク、森を活かす活動などさまざまなコラボレーションが実現している。会場では日本の木を生かした「SOMA」や川合の代表作および新作を通して現代の木の楽しみ方を紹介する。◆詳しくはこちら
【兵庫】SOMA 日本の森と素木の家具
会場:竹中大工道具館1Fホール
会期:3月17日まで
入館料:500円(常設展観覧料含む)
岐阜県の木工家・川合優がディレクターをつとめる「SOMA」の活動を紹介する展覧会が開催中だ。木工家として伐採期にある木が放置され生態系が崩れつつある日本の森の現状の解消と、日本古来の木の文化を現代の生活に取り入れるライフスタイルブランド、「SOMA」を立ち上げた川合。家具の製造販売にとどまらず、ワークショップやフィールドワーク、森を活かす活動などさまざまなコラボレーションが実現している。会場では日本の木を生かした「SOMA」や川合の代表作および新作を通して現代の木の楽しみ方を紹介する。◆詳しくはこちら
『ラ・リラ・シアター・パブリック・スペース』 (2011年)スペイン、リポイ
©Hisao Suzuki
【東京】RCRアーキテクツ展 夢のジオグラフィー
会場:TOTOギャラリー・間
会期:3月24日まで
入館料:無料
2017年にプリツカー建築賞を受賞したRCRアーキテクツの展覧会が開催中だ。これまでの歩みに加え、「夢」をテーマに進めている『ラ・ヴィラ』プロジェクトを紹介。人々が集い、ともに学び、自然を空間として体感してもらうことで、知覚することそのものを学ぶ研究の場となる。会場ではその中のひとつ、『紙のパビリオン』で使われる構造体の一部を展示。奈良県吉野町の人びととの関係が発展して実現した。そのほか、吉野の山とガロッチャの映像、直筆のドローイングが展示され、彼らが実現しようとしている「夢のジオグラフィー」の一端を体感できる。◆詳しくはこちら
〈RCR アーキテクツ〉が語る「3人で建築をつくるということ」
プリツカー賞審査委員長の建築家グレン・マーカットが明かす「〈RCR〉が受賞者に選ばれた理由」
©Hisao Suzuki
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会場:TOTOギャラリー・間
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入館料:無料
2017年にプリツカー建築賞を受賞したRCRアーキテクツの展覧会が開催中だ。これまでの歩みに加え、「夢」をテーマに進めている『ラ・ヴィラ』プロジェクトを紹介。人々が集い、ともに学び、自然を空間として体感してもらうことで、知覚することそのものを学ぶ研究の場となる。会場ではその中のひとつ、『紙のパビリオン』で使われる構造体の一部を展示。奈良県吉野町の人びととの関係が発展して実現した。そのほか、吉野の山とガロッチャの映像、直筆のドローイングが展示され、彼らが実現しようとしている「夢のジオグラフィー」の一端を体感できる。◆詳しくはこちら
〈RCR アーキテクツ〉が語る「3人で建築をつくるということ」
プリツカー賞審査委員長の建築家グレン・マーカットが明かす「〈RCR〉が受賞者に選ばれた理由」
藤本壮介《ベトンハラ・ウォーターフロント施設》、コンピューター・グラフィックス、2012年
【埼玉】インポッシブル・アーキテクチャー -もうひとつの建築史-
会場:埼玉県立近代美術館
会期:3月24日まで
観覧料:1200円
20世紀以降、国内外で完成に至らなかったアンビルト(unbuilt:未完)建築。それらを「インポッシブル・アーキテクチャー」と称し、紹介している展覧会。ここでの「インポッシブル」という言葉は単に建築構想が過激で無理難題な提案であることを意味しない。技術的には可能でも社会的な条件や制度によって実施できなかったり、実現性よりも既存の制度に対して批評精神を打ち出す点に主眼を置いた提案だったりと、作者の夢や思考がより直接的に表現されている。会場では安藤忠雄、藤本壮介、磯崎新、前川国男、ルードヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ、ブルーノ・タウトなど40人の建築家・美術家が手がけた図面、模型、関連資料が展示されている。◆詳しくはこちら
【埼玉】インポッシブル・アーキテクチャー -もうひとつの建築史-
会場:埼玉県立近代美術館
会期:3月24日まで
観覧料:1200円
20世紀以降、国内外で完成に至らなかったアンビルト(unbuilt:未完)建築。それらを「インポッシブル・アーキテクチャー」と称し、紹介している展覧会。ここでの「インポッシブル」という言葉は単に建築構想が過激で無理難題な提案であることを意味しない。技術的には可能でも社会的な条件や制度によって実施できなかったり、実現性よりも既存の制度に対して批評精神を打ち出す点に主眼を置いた提案だったりと、作者の夢や思考がより直接的に表現されている。会場では安藤忠雄、藤本壮介、磯崎新、前川国男、ルードヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ、ブルーノ・タウトなど40人の建築家・美術家が手がけた図面、模型、関連資料が展示されている。◆詳しくはこちら
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