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2019年1月の建築・デザイン・工芸にふれる展覧会・イベント情報
初釜のあとに訪れたい棗や六古窯の展覧会のほか、深澤直人ディレクションの民藝展やプリツカー建築賞を受賞したRCRアーキテクツの展覧会などをご紹介します。
Houzz Japan
2019年1月1日
Houzz Japan 公式アカウント
*休館日や入場料などの詳しい情報は各公式ホームページでご確認ください。(記事内は一般の料金)
会場風景 撮影:吉村昌也
【東京】民藝 MINGEI - Another Kind of Art展
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
会期:2月24日まで開催中
入館料:1,100円
日本民藝館館長を務めるプロダクトデザイナーの深澤直人が、同館の所蔵品のなかから選び抜いたさまざまな民藝146点を展示する展覧会が開催中だ。会場では民藝のつくり手やそれを伝える人の暮らしと仕事をとらえた映像のほか、深澤の個人コレクション、民藝の新たな表情を映し出す写真で現代に生きる民藝の姿を紹介する。会場の作品に添えられた深澤のコメントにも注目。その素直な言葉によって作品がぐっと身近に感じるとともにその純粋な感動に共感するだろう。◆詳しくはこちら
【東京】民藝 MINGEI - Another Kind of Art展
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
会期:2月24日まで開催中
入館料:1,100円
日本民藝館館長を務めるプロダクトデザイナーの深澤直人が、同館の所蔵品のなかから選び抜いたさまざまな民藝146点を展示する展覧会が開催中だ。会場では民藝のつくり手やそれを伝える人の暮らしと仕事をとらえた映像のほか、深澤の個人コレクション、民藝の新たな表情を映し出す写真で現代に生きる民藝の姿を紹介する。会場の作品に添えられた深澤のコメントにも注目。その素直な言葉によって作品がぐっと身近に感じるとともにその純粋な感動に共感するだろう。◆詳しくはこちら
芸術家でも職人でもない人の無我な手から生み出されたものには、得も言われぬ魅力が潜んでいる。(中略)形式や様式にしばられない飄々とした態度。一定の仕上がりを求めない自由さが民藝にはある。私たちは民藝を愛し、尊敬し、民藝に心を動かされる。作者が誰かとか、いつどこでつくられたのか、とかいった情報は必要ない。ただ純粋にその魅力にくぎ付けになる。「これはヤバイ」と。ーー深澤直人
松田権六 《鴛鴦蒔絵棗》 1945年 東京国立近代美術館蔵
【東京】所蔵作品展 近代工芸の名品ー棗(なつめ)にまつわるエトセトラ
会場:東京国立近代美術館工芸館
会期:2月11日まで開催中
入館料:250円
所蔵作品の「棗」(抹茶を入れる木製漆塗の蓋物容器)すべてを紹介する開館以来初の展示が開催中だ。重要無形文化財保持者(人間国宝)から近現代の工芸作家まで約100点が一堂に集まる。掌におさまるサイズながら、無限とも思われるかたちのバリエーション、装飾の豊かさ、制約のなかにある愉しさなど、作家の美意識を掌のなかで表現した近代棗の魅力を発見できるだろう。会場には棗のほか、茶道具や着物など「和の空間」を楽しむことができる。会期中無料観覧日があるほか、和装で来館すると割引価格で観覧できる。◆詳しくはこちら
【東京】所蔵作品展 近代工芸の名品ー棗(なつめ)にまつわるエトセトラ
会場:東京国立近代美術館工芸館
会期:2月11日まで開催中
入館料:250円
所蔵作品の「棗」(抹茶を入れる木製漆塗の蓋物容器)すべてを紹介する開館以来初の展示が開催中だ。重要無形文化財保持者(人間国宝)から近現代の工芸作家まで約100点が一堂に集まる。掌におさまるサイズながら、無限とも思われるかたちのバリエーション、装飾の豊かさ、制約のなかにある愉しさなど、作家の美意識を掌のなかで表現した近代棗の魅力を発見できるだろう。会場には棗のほか、茶道具や着物など「和の空間」を楽しむことができる。会期中無料観覧日があるほか、和装で来館すると割引価格で観覧できる。◆詳しくはこちら
写真:加藤晋平
【兵庫】
旅する、千年、六古窯 -火と人、土と人、水と人が出会った風景-
会場:丹波立杭伝統産業会館(立杭陶の郷内)
会期:1月12日〜1月28日
入場料:無料
古来の陶磁器窯のうち、中世から現在まで生産が続く代表的な6つの産地(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)の総称である「日本六古窯(にっぽんろっこよう)」。2017年春に日本遺産に認定されたのを契機に、各産地で六古窯の魅力を掘り下げる活動が開催されている。12月に信楽で開催された展示に続き、1月は丹波で、中世から現代までのやきものを時系列に展示。丹波のやきものの中に特徴的な他産地のやきものを配置し、各産地の変遷を俯瞰してたどることができる。会期中巡回展と兵庫県陶芸美術館で開催中の『内田鋼一展 - 時代をデザインする -』をめぐるガイド付きツアーのほか、陶芸家の今西公彦、内田鋼一が登壇するトークイベント、交流会などを開催。(一部有料・事前申し込み制)◆詳しくはこちら
【兵庫】
旅する、千年、六古窯 -火と人、土と人、水と人が出会った風景-
会場:丹波立杭伝統産業会館(立杭陶の郷内)
会期:1月12日〜1月28日
入場料:無料
古来の陶磁器窯のうち、中世から現在まで生産が続く代表的な6つの産地(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)の総称である「日本六古窯(にっぽんろっこよう)」。2017年春に日本遺産に認定されたのを契機に、各産地で六古窯の魅力を掘り下げる活動が開催されている。12月に信楽で開催された展示に続き、1月は丹波で、中世から現代までのやきものを時系列に展示。丹波のやきものの中に特徴的な他産地のやきものを配置し、各産地の変遷を俯瞰してたどることができる。会期中巡回展と兵庫県陶芸美術館で開催中の『内田鋼一展 - 時代をデザインする -』をめぐるガイド付きツアーのほか、陶芸家の今西公彦、内田鋼一が登壇するトークイベント、交流会などを開催。(一部有料・事前申し込み制)◆詳しくはこちら
『ラ・リラ・シアター・パブリック・スペース』 (2011年)スペイン、リポイ
©Hisao Suzuki
【東京】RCRアーキテクツ展 夢のジオグラフィー
会場:TOTOギャラリー・間
会期:1月24日〜3月24日まで
入館料:無料
2017年にプリツカー建築賞を受賞したことが記憶に新しいRCRアーキテクツの展覧会が開催される。ラファエル・アランダ、カルマ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタによって設立されたRCRアーキテクツは、常に3人で対話を重ね、スペイン・カタルーニャ地方オロットを拠点に、歴史や文化、自然に寄り添った活動を続けている。この展覧会ではこれまでの歩みに加え、「夢」をテーマにカタルーニャ地方ガロッチャで進めている『ラ・ヴィラ』プロジェクトを紹介する。広大な敷地に研究施設や工房、宿泊施設、パビリオンなどを配置する『ラ・ヴィラ』は人々が集い、ともに学び、自然を空間として体感してもらうことで、知覚することそのものを学ぶ研究の場となる。
©Hisao Suzuki
【東京】RCRアーキテクツ展 夢のジオグラフィー
会場:TOTOギャラリー・間
会期:1月24日〜3月24日まで
入館料:無料
2017年にプリツカー建築賞を受賞したことが記憶に新しいRCRアーキテクツの展覧会が開催される。ラファエル・アランダ、カルマ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタによって設立されたRCRアーキテクツは、常に3人で対話を重ね、スペイン・カタルーニャ地方オロットを拠点に、歴史や文化、自然に寄り添った活動を続けている。この展覧会ではこれまでの歩みに加え、「夢」をテーマにカタルーニャ地方ガロッチャで進めている『ラ・ヴィラ』プロジェクトを紹介する。広大な敷地に研究施設や工房、宿泊施設、パビリオンなどを配置する『ラ・ヴィラ』は人々が集い、ともに学び、自然を空間として体感してもらうことで、知覚することそのものを学ぶ研究の場となる。
『スーラージュ美術館』 (2014年) フランス、ロデーズ
©Hisao Suzuki
そのなかのひとつ、『紙のパビリオン』は日本文化との架け橋となるプロジェクトで、奈良県吉野町の人びとと協力し、吉野の木材を用いながら彼ら独自の世界観を表現している。会場では『紙のパビリオン』の構造体の一部や、吉野への旅を追った映像、直筆のドローイングなど多彩な展示を通じ、彼らが実現しようとしている「夢のジオグラフィー」の一端を体感することができる。
1月24日にはRCRアーキテクツによる講演会をイイノホールで開催。1月7日までの事前申し込み制(応募者多数の場合抽選)◆詳しくはこちら
〈RCR アーキテクツ〉が語る「3人で建築をつくるということ」
プリツカー賞審査委員長の建築家グレン・マーカットが明かす「〈RCR〉が受賞者に選ばれた理由」
©Hisao Suzuki
そのなかのひとつ、『紙のパビリオン』は日本文化との架け橋となるプロジェクトで、奈良県吉野町の人びとと協力し、吉野の木材を用いながら彼ら独自の世界観を表現している。会場では『紙のパビリオン』の構造体の一部や、吉野への旅を追った映像、直筆のドローイングなど多彩な展示を通じ、彼らが実現しようとしている「夢のジオグラフィー」の一端を体感することができる。
1月24日にはRCRアーキテクツによる講演会をイイノホールで開催。1月7日までの事前申し込み制(応募者多数の場合抽選)◆詳しくはこちら
〈RCR アーキテクツ〉が語る「3人で建築をつくるということ」
プリツカー賞審査委員長の建築家グレン・マーカットが明かす「〈RCR〉が受賞者に選ばれた理由」
ジャン・デュナン《森》 20世紀前半
Collection du Mobilier national © Isabelle Bideau
【東京】エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し
会場:東京都庭園美術館
会期:1月14日まで開催中
入館料:1,200円
1920年から30年にかけて美意識や造形に非ヨーロッパ圏の文化・芸術がフランスに大きな影響を与えアール・デコが花開いた。その「エグゾティスム」をテーマに、フランスの美術館所蔵の国内初公開作品を中心にした約90作品を展示し、アール・デコの魅力を紹介する展覧会が開催中だ。建築家でデザイナーのアイリーン・グレイや装飾美術家ジャン・デュナンらに漆を教えた菅原精造や象牙彫刻家ウジエーヌ・オキンら日本人美術家も活躍した時代。会場ではアフリカ・アジアに取材した絵画・彫刻、モビリエ・ナショナル(フランス国家が保有する建物の家具調度類を保管・修復するための国家機関)所蔵の貴重な作品などが公開されている。◆詳しくはこちら
Collection du Mobilier national © Isabelle Bideau
【東京】エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し
会場:東京都庭園美術館
会期:1月14日まで開催中
入館料:1,200円
1920年から30年にかけて美意識や造形に非ヨーロッパ圏の文化・芸術がフランスに大きな影響を与えアール・デコが花開いた。その「エグゾティスム」をテーマに、フランスの美術館所蔵の国内初公開作品を中心にした約90作品を展示し、アール・デコの魅力を紹介する展覧会が開催中だ。建築家でデザイナーのアイリーン・グレイや装飾美術家ジャン・デュナンらに漆を教えた菅原精造や象牙彫刻家ウジエーヌ・オキンら日本人美術家も活躍した時代。会場ではアフリカ・アジアに取材した絵画・彫刻、モビリエ・ナショナル(フランス国家が保有する建物の家具調度類を保管・修復するための国家機関)所蔵の貴重な作品などが公開されている。◆詳しくはこちら
写真:渡辺義雄 〈伊勢神宮〉より 《内宮東宝殿》 1953 年
東京都写真美術館蔵
【東京】建築 × 写真 ここのみに在る光
会場:東京都写真美術館
会期:1月27日まで開催中
入場料:600円
写真が発明された頃からどのような建築が撮影されてきたのか、そして現代の写真家がどのように建築を捉えてきたのかを紹介する展覧会が開催されている。被写体の中には、江戸時代の街並みやロンドンのクリスタルパレスなど現存しない建物や、実際に見ることが困難なものも。会場では東京都写真美術館のコレクションを中心に、建築を捉えたダゲレオタイプ(銀板写真)の写真から20世紀初頭までの写真を展示する。また、渡辺義雄、石元泰博、原直久ら11人の写真家が建築をテーマに撮影した作品を一同に紹介。なかでもル・コルビュジエの視点を追った瀧本幹也の『Le Corbusier』は今までの建築写真と異なる表現にまるで追体験しているような錯覚を覚える。写真家たちのユニークな視点によって、普段は気づきにくい側面や細部をあぶり出した作品は、被写体となった著名な建築物の新たな魅力の発見となるだろう。◆詳しくはこちら
東京都写真美術館蔵
【東京】建築 × 写真 ここのみに在る光
会場:東京都写真美術館
会期:1月27日まで開催中
入場料:600円
写真が発明された頃からどのような建築が撮影されてきたのか、そして現代の写真家がどのように建築を捉えてきたのかを紹介する展覧会が開催されている。被写体の中には、江戸時代の街並みやロンドンのクリスタルパレスなど現存しない建物や、実際に見ることが困難なものも。会場では東京都写真美術館のコレクションを中心に、建築を捉えたダゲレオタイプ(銀板写真)の写真から20世紀初頭までの写真を展示する。また、渡辺義雄、石元泰博、原直久ら11人の写真家が建築をテーマに撮影した作品を一同に紹介。なかでもル・コルビュジエの視点を追った瀧本幹也の『Le Corbusier』は今までの建築写真と異なる表現にまるで追体験しているような錯覚を覚える。写真家たちのユニークな視点によって、普段は気づきにくい側面や細部をあぶり出した作品は、被写体となった著名な建築物の新たな魅力の発見となるだろう。◆詳しくはこちら
菓子皿(左)、チョコレート型(右上)、クグロフ型(右下):全てエーデルワイスミュージアム蔵
【神戸】洋菓子の道具たちー型で味わうお菓子の歴史ー
会場:竹中大工館1階ホール
会期:1月27日まで開催中
入館料:500円(常設展示観覧料含む)
アンテノール、ヴィタメールなどの名ブランドを展開するエーデルワイス。会場では、同社が創業以来収集を続けたヨーロッパの製菓器具、美術品等の中から選りすぐりの型の数々が紹介されている。日本ではほとんど見ることのないスペキュロスの木型や、一枚の銅板から作り上げられた型などのコレクションが集まる。また、会場にはパティシエたちによる展覧会オリジナルの工芸菓子「ピエスモンテ」も展示。バレンタインに向けてスウィーツ熱が盛り上がる冬にぴったりの展覧会だ。◆詳しくはこちら
【神戸】洋菓子の道具たちー型で味わうお菓子の歴史ー
会場:竹中大工館1階ホール
会期:1月27日まで開催中
入館料:500円(常設展示観覧料含む)
アンテノール、ヴィタメールなどの名ブランドを展開するエーデルワイス。会場では、同社が創業以来収集を続けたヨーロッパの製菓器具、美術品等の中から選りすぐりの型の数々が紹介されている。日本ではほとんど見ることのないスペキュロスの木型や、一枚の銅板から作り上げられた型などのコレクションが集まる。また、会場にはパティシエたちによる展覧会オリジナルの工芸菓子「ピエスモンテ」も展示。バレンタインに向けてスウィーツ熱が盛り上がる冬にぴったりの展覧会だ。◆詳しくはこちら
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