半屋外空間でおおらかに過ごす、大屋根が繋ぐSOHO
オフィスとプライベートエリアの最適な距離感や子どもがのびのびと過ごせる場所をスキップフロアと半屋外空間でつくりだした家をご紹介します。
渡辺安紀 |Aki Watanabe
2018年11月20日
商店街を抜けて住宅街に入るとほどなく屋根が特徴的な家が目に入る。大きな切妻屋根が架かるこの家は小さな切妻屋根のオフィスが南側に、居住空間が北側に配置されている。
オーナーは以前賃貸のマンションに住んでいたが、子どもが成長するにつれてのびのび子どもたちを遊ばせてあげたいと引越しを決意。当初は中古マンションの1階を探していた。しかし探すうちに希望のエリアに築35年の一戸建てをみつけ購入。建て替えを決意してから約1年がたとうとするころ、GEN INOUEに辿りついた。「井上さんが手がけた家が好みだったのと、年齢が近くて話しやすそうだったこと、井上さんに依頼した方のブログで人柄を感じられたので思い切って問い合わせをしました」とオーナー。
会社を経営するオーナーの希望は、将来貸し出しもできるオフィス、近くに公園が無いので子どもの遊び場になる庭、家事動線や断熱、ダニ・カビ・ホコリなどへの対策等を考慮した住みやすく快適な白いシンプルな家だった。
オーナーは以前賃貸のマンションに住んでいたが、子どもが成長するにつれてのびのび子どもたちを遊ばせてあげたいと引越しを決意。当初は中古マンションの1階を探していた。しかし探すうちに希望のエリアに築35年の一戸建てをみつけ購入。建て替えを決意してから約1年がたとうとするころ、GEN INOUEに辿りついた。「井上さんが手がけた家が好みだったのと、年齢が近くて話しやすそうだったこと、井上さんに依頼した方のブログで人柄を感じられたので思い切って問い合わせをしました」とオーナー。
会社を経営するオーナーの希望は、将来貸し出しもできるオフィス、近くに公園が無いので子どもの遊び場になる庭、家事動線や断熱、ダニ・カビ・ホコリなどへの対策等を考慮した住みやすく快適な白いシンプルな家だった。
どんなHouzz?
所在地:埼玉県さいたま市
住まい手:30代夫妻、5歳と3歳の子ども2人
敷地面積:138.81㎡
建築面積:86.37㎡
延床面積:138.61㎡
構造:木造在来工法
建物の竣工年:2017
設計:GEN INOUE
施工:栄伸建設
植栽:東農園
インテリア:江戸小紋空間デザイン
照明デザイン:mantle design 久保隆文
間取り:
0.5F/寝室、子供部屋、ウォークインクローゼット、床下収納
1F/オフィス(20㎡)、トイレ、ミニキッチン
1.5F/バスルーム、トイレ、家事室
2F/アウターリビング、DK
2.5F/9畳強の居間(小上がりの3畳の畳コーナー含む)
井上さんはオーナーと話をするなかで建築的構成から、素材、家具、植栽に至るまでオーナーが家づくりにすごく興味を持っているとすぐにわかったという。北欧の家具や、前川國男の旧自邸のような和を感じる家が好きだという話を聞き取り、全体的な雰囲気のイメージとして捉えた。
敷地は三方が道路に面していて、オフィスと自宅用の2つの入口が必要なプロジェクトの条件としては恵まれた環境だった。井上さんがまず考えたのは働く場所とプライベートエリアの距離感だ。「離れ過ぎず、同時に干渉し過ぎない距離感をつくりつつ、外部空間を積極的に使える半屋外の空間をつくろうと思いました。」さらにオフィスは来客を迎える場所。「周囲の街と完全に隔離してプライバシーを確保した家というのは今回は違うだろうと思いました」と井上さん。
所在地:埼玉県さいたま市
住まい手:30代夫妻、5歳と3歳の子ども2人
敷地面積:138.81㎡
建築面積:86.37㎡
延床面積:138.61㎡
構造:木造在来工法
建物の竣工年:2017
設計:GEN INOUE
施工:栄伸建設
植栽:東農園
インテリア:江戸小紋空間デザイン
照明デザイン:mantle design 久保隆文
間取り:
0.5F/寝室、子供部屋、ウォークインクローゼット、床下収納
1F/オフィス(20㎡)、トイレ、ミニキッチン
1.5F/バスルーム、トイレ、家事室
2F/アウターリビング、DK
2.5F/9畳強の居間(小上がりの3畳の畳コーナー含む)
井上さんはオーナーと話をするなかで建築的構成から、素材、家具、植栽に至るまでオーナーが家づくりにすごく興味を持っているとすぐにわかったという。北欧の家具や、前川國男の旧自邸のような和を感じる家が好きだという話を聞き取り、全体的な雰囲気のイメージとして捉えた。
敷地は三方が道路に面していて、オフィスと自宅用の2つの入口が必要なプロジェクトの条件としては恵まれた環境だった。井上さんがまず考えたのは働く場所とプライベートエリアの距離感だ。「離れ過ぎず、同時に干渉し過ぎない距離感をつくりつつ、外部空間を積極的に使える半屋外の空間をつくろうと思いました。」さらにオフィスは来客を迎える場所。「周囲の街と完全に隔離してプライバシーを確保した家というのは今回は違うだろうと思いました」と井上さん。
玄関をあけると土足であがれる階段室。(写真は階段をのぼりきったところ)床はイペ材。正面の扉をあければこの家の中心であるアウターリビングに行ける。右手扉はダイニングキッチンに繋がり、井上さんがデザインしたもの。厚みの違うオーク材で陰影をつけている。左手の壁面にクローゼットと靴入れ、手洗い場がひとつになった収納を造作。外出先から帰ってきたときや、アウターリビングで遊んだ後、手を洗ってから家のなかに入れる。
井上さんたちがつくった建築模型をみたときのことを「とても楽しそうな家だ、とぞくぞくしたのをおぼえています」とオーナーは振り返る。三方道路は走り回る子どもにとって危険度が増す条件でもあるため、庭の配置を心配していたが2階のアウターリビングというアイデアはそれを解消してくれるものだった。
井上さんたちがつくった建築模型をみたときのことを「とても楽しそうな家だ、とぞくぞくしたのをおぼえています」とオーナーは振り返る。三方道路は走り回る子どもにとって危険度が増す条件でもあるため、庭の配置を心配していたが2階のアウターリビングというアイデアはそれを解消してくれるものだった。
オフィスと居住空間の間に大屋根が架かる半戸外空間(2階)がある。屋内のダイニングと一体になって使うアウターリビングであるのと同時に、壁は視線を遮る最低限の高さ。住まい手が街とゆるやかに繋がる緩衝空間だ。
テラス奥は階段3段分下がっていて、普段は折りたたみ式の物干し竿をおいて洗濯物を干している。高低差があるため外からは見えず、大屋根の下なので雨でも濡れにくい。夏はビニールプールを出して子どもたちは元気に遊ぶ。
大屋根には3つの開口部があり、オフィス入口側アプローチに植えられたアオダモが開口部に向かって伸びる。大屋根は日陰をつくり、隣家の庭木は借景になり、爽やかな風も抜ける。
テラス奥は階段3段分下がっていて、普段は折りたたみ式の物干し竿をおいて洗濯物を干している。高低差があるため外からは見えず、大屋根の下なので雨でも濡れにくい。夏はビニールプールを出して子どもたちは元気に遊ぶ。
大屋根には3つの開口部があり、オフィス入口側アプローチに植えられたアオダモが開口部に向かって伸びる。大屋根は日陰をつくり、隣家の庭木は借景になり、爽やかな風も抜ける。
約12畳の広さのアウターリビングで目を奪われるのが、レンガタイルだ。ダイニングとキッチンの一部まで続く。床タイルはスカラの白化粧タイルで、建築家の妹島和世さんが手がけた『葉山の小屋』で使われたもの。一方オフィスの外壁と切妻屋根部分に使われている薄くピンクがかったタイルは、同じく妹島さんが手がけた『成城タウンハウス』で使われた手仕上げタイルだ。どちらも一枚一枚微妙に色のニュアンスが異なり、豊かな表情を見せる。このふたつのタイルはオーナーが惚れ込んで井上さんになんとか同じ材を、と依頼した。後日ふたりで葉山に赴き、交渉して余った材を融通してもらったものだ。
軒天は屋外でもつかえるロシアンバーチのベニヤを下見張りにして陰影をつけている。
軒天は屋外でもつかえるロシアンバーチのベニヤを下見張りにして陰影をつけている。
竣工時夕景。リビング側からテラス方面を見る。(家具協力:ボーコンセプト)
屋外は軒天、屋内では天井として呼ばれるが同じ材を使い、屋内から屋外、そしてオフィスと建物全体に架かる。また材は300mm幅と幅広なので和に寄り過ぎない、モダンな印象だ。「大屋根がこの建物の一番大きな特徴だからこそ、屋根でオーナーが求めるテーマを表現するのが一番だろうと考えました」と井上さん。
屋外は軒天、屋内では天井として呼ばれるが同じ材を使い、屋内から屋外、そしてオフィスと建物全体に架かる。また材は300mm幅と幅広なので和に寄り過ぎない、モダンな印象だ。「大屋根がこの建物の一番大きな特徴だからこそ、屋根でオーナーが求めるテーマを表現するのが一番だろうと考えました」と井上さん。
ウッドデッキベンチはイペ材。プランターで家庭菜園を楽しんだり、晴れた週末にはダイニングテーブルをテラスに移動させ朝食を食べたりする。
「下から上に向かって緑が繋がっていく感じを出したかった」と井上さんがいうとおり、屋根が切れて雨が落ちるところに植栽を計画。手すりをL字型にしてプランターを置けるようにした。子どもだちも家庭菜園で育てている野菜を大切にしているため、手すりに登ろうとしないそう。
アームチェア:新居猛デザインの『ニーチェアX』
「下から上に向かって緑が繋がっていく感じを出したかった」と井上さんがいうとおり、屋根が切れて雨が落ちるところに植栽を計画。手すりをL字型にしてプランターを置けるようにした。子どもだちも家庭菜園で育てている野菜を大切にしているため、手すりに登ろうとしないそう。
アームチェア:新居猛デザインの『ニーチェアX』
外構に植えたヤマボウシや山桜などが枝を伸ばし、テラスに豊かな彩りを加える。オーナーは景観設計の荻野寿也さんの作品が好きで本を熟読してから地元の造園会社、東農園と相談して樹種を選んだ。
写真右手の自転車を3台停められる駐輪場は階段室の下のスペースを有効利用している。
写真右手の自転車を3台停められる駐輪場は階段室の下のスペースを有効利用している。
テラスからダイニングキッチンへ。オーナーは家が完成したあとDIYを楽しんでいる。テーブルは大工さんに協力してもらいながらの自作。天板はナラ材、toolboxで購入したスチールプレートの脚と組み合わせた。ダイニングチェアはカールハンセン&サンの『CH88』、子供用の椅子はストッケの『トリップトラップ』を子どもと一緒に塗り直した。荷物置きにアルテックの『スツール60』を使っている。
「以前住んでいた家より、いい意味でおおらかに過ごせています。歯磨きは洗面所、ベランダは危ないし狭いから出ない、部屋の中で木材を切らないなどの自己規制が少なくなり、暮らし方が寛容になりました」とオーナー。
「以前住んでいた家より、いい意味でおおらかに過ごせています。歯磨きは洗面所、ベランダは危ないし狭いから出ない、部屋の中で木材を切らないなどの自己規制が少なくなり、暮らし方が寛容になりました」とオーナー。
DKからリビングにあがる階段は極力存在感を抑えている。「このプロジェクトではできるだけ階段を薄く見せたかったので、手すりだけでなく踏み板も鉄をつかっています。蹴込み部分は半分だけ埋めて強度を確保しました」と井上さん。
2.5階にあたるリビングはフローリングと畳に分かれている。壁面収納は床と天井から離したフローティングタイプで間接照明が床と天井を照らす。テレビを見ないときは隠せるようスライドバネルをいれたのはオーナーのアイデア。収納は無印良品のボックスや703バンカーズBoxも入るサイズだ。エアコンも壁面収納のなかに設置され、使わないときは閉めている。
オーナーは専門家に掃除を依頼するので、エアコンの下は取り外せるようになっている。「自分が出したアイデアが実際に採用されるかは別として、工事途中でも変更の余地があれば井上さんたちに提案しました。自分で考えに考え、たくさんの専門家の方々につくってもらった空間なだけに心から感謝しています」とオーナー。
オーナーは専門家に掃除を依頼するので、エアコンの下は取り外せるようになっている。「自分が出したアイデアが実際に採用されるかは別として、工事途中でも変更の余地があれば井上さんたちに提案しました。自分で考えに考え、たくさんの専門家の方々につくってもらった空間なだけに心から感謝しています」とオーナー。
家具は埃がたまるのを防ぐためソファの代わりにフリッツ・ハンセンの『PK22』を置き、柳宗理デザインの『バタフライスツール』をオットマンとして使っている。
幼い子どもたちは引越し後、階段で遊んだり、和室で昼寝しているときに寝ぼけたりと想像以上に動くことが判明し、転落防止のためオーナーは竣工後、鉄柱、透明のパネルを階段に追加し、畳スペースには建具を取り付けた。この建具はオーナーのデザインだ。
幼い子どもたちは引越し後、階段で遊んだり、和室で昼寝しているときに寝ぼけたりと想像以上に動くことが判明し、転落防止のためオーナーは竣工後、鉄柱、透明のパネルを階段に追加し、畳スペースには建具を取り付けた。この建具はオーナーのデザインだ。
2階のダイニングキッチンから階段を3段降りると右手にトイレ、バスルーム、洗面、そして洗濯機や室内干しができる家事室(ランドリールーム)がある。バスルームは、ユニットバスでシャワーだけフォンテトレーディングのものを取り付けた。
来客のとき、洗面室と家事室は壁に仕込まれたパネル(鏡の手前)とスライドドアを動かせばふたつの空間を仕切れる。そしてこのフロアはテラスの物干し場と同じレベル。洗濯→干す→取り込むという動線がとてもスムーズだ。
階段をさらに降りると家事室の真下に床下収納室がある。高さは140cmで広さは約8畳あるため、家族のものだけでなく、仕事用資料も全て収納できる。
来客のとき、洗面室と家事室は壁に仕込まれたパネル(鏡の手前)とスライドドアを動かせばふたつの空間を仕切れる。そしてこのフロアはテラスの物干し場と同じレベル。洗濯→干す→取り込むという動線がとてもスムーズだ。
階段をさらに降りると家事室の真下に床下収納室がある。高さは140cmで広さは約8畳あるため、家族のものだけでなく、仕事用資料も全て収納できる。
子ども部屋は将来2つに区切れるようにした。引越し後は片側に学習机、反対側にベッドを置き、オーナー自身がホームセンターでシナランバーを購入して転落防止用のパネルを造作。キッチンボックスと同様、曲線のデザインで楽しい雰囲気をつくり出した。
子ども部屋の広さは7畳以下とコンパクトだが、対面に約3畳のウォークインクローゼットがある。現在は子どもたちの秘密基地だ。
子ども部屋、ウォークインクローゼット、主寝室の床は無垢のオーク材で、蜜蝋ワックスで仕上げた。
子ども部屋の広さは7畳以下とコンパクトだが、対面に約3畳のウォークインクローゼットがある。現在は子どもたちの秘密基地だ。
子ども部屋、ウォークインクローゼット、主寝室の床は無垢のオーク材で、蜜蝋ワックスで仕上げた。
寝室を抜け、階段を3段あがると切妻屋根のオフィスに繋がる。床はモルタル、照明は切妻屋根の頂点に配灯。屋根の傾斜に沿って美しく光が拡散される。オフィスにはミニキッチン、トイレを完備している。
ミニキッチン:サンワカンパニー MUJI+KITCHEN『ステンレスコンパクトキッチン』、チェスト:無印良品スタッキングチェスト(オーク)
ミニキッチン:サンワカンパニー MUJI+KITCHEN『ステンレスコンパクトキッチン』、チェスト:無印良品スタッキングチェスト(オーク)
トイレの上部は家の形を壊さないようにトップにガラスを入れた。チェストの上にはフィンランドのガラスデザイナー、オイバ・トイッカのロリポップシリーズとイッタラバードが並ぶ。
オフィスへのアプローチは短いながら林の小径のようなデザイン。基礎が隠れ、道を通る人たちの目の保養になればと季節を感じるアジサイやハウチワカエデが植栽され、シンボルツリーのアオダモは夜になると葉の影が大屋根に映るよう照明を調整している。
オフィスの扉は井上さんのデザイン。屋内からは框が下部以外見えず、屋外側には取っ手がないため、窓のようにも見える。扉のフレームに手をかけて開けるのだが、初めての人はどう開けたらいいのか迷うだろう。カギ穴もフレーム側に取り付けるという徹底ぶり。
「オーナーは建築やデザインに興味をお持ちの方だったので、今まであまり見たことがないであろうものをつくってあげたいという気持ちになりました。それがこの家のリビングへの階段であり、オフィスの扉です」と井上さん。
オフィスの扉は井上さんのデザイン。屋内からは框が下部以外見えず、屋外側には取っ手がないため、窓のようにも見える。扉のフレームに手をかけて開けるのだが、初めての人はどう開けたらいいのか迷うだろう。カギ穴もフレーム側に取り付けるという徹底ぶり。
「オーナーは建築やデザインに興味をお持ちの方だったので、今まであまり見たことがないであろうものをつくってあげたいという気持ちになりました。それがこの家のリビングへの階段であり、オフィスの扉です」と井上さん。
家の一部が隣家と近くなる部分があったため、井上さんは、工事前に隣の住人に確認を取ろうと、オーナーと時間と曜日を変えて何度も訪問した。それでも会えなかったので、二人で文面を作成してポストへ投函。工事前にオーナーだけではあったが、会えて確認がとれたという。
「あの手紙のかいがあって、お隣の方に快く了承してもらえました。寒い夜に敷地に停めた車中でコーヒーを飲みながら手紙を書いた時間は、とても印象に残っています」とオーナーは話す。
また、オーナーはこれから家を建てる人へ次のようにアドバイスをする。「写真で全世界の住宅のアイデアを見ていると、これだ!と思うものに出会えます。家づくりの本音が書かれている施主ブログは、失敗例が参考になると思います」。家を建てる前から家づくりに没頭でき、掛けたその時間と情熱によって住むこと、暮らすことへの価値観が変わったという。「専門家たちととことん膝をつきあわせて建てた家はそこで過ごす私たちを豊かな気持ちにしてくれます」と話してくれた。
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