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家を建てるための流れを知り、上手にスケジュールを立てよう
家づくりには様々なステップがあります。流れを把握し、余裕のあるスケジュールを立てて進めていくことで、理想の住まいにスムーズに近づけます。

荒木康史
2023年2月20日
暮らしの総合アドバイザー。ユーザーや建設会社向けにコンサルティングや講演、セミナーを行なっております。
家づくりの流れの中には、いくつものステップがあります。スムーズに進めていく上で大切なのは、余裕のあるスケジュールを立てることです。建売住宅や中古住宅を買うのとは違い、家が建つまでには時間がかかるため、短期間で取り組もうとすると色々な面で無理を強いることになります。最初に無理のないスケジュールを組み、余裕を持って家づくりに取り組むことで、理想の住まいが手に入りますよ。
スケジュールの立て方
スケジュールはズバリその家に住みたい日を決めることから始めましょう。未来にあるべき姿(新しい家で生活しているイメージなどがいいですね)をイメージしてそこへ向かって逆算する感じです。すると、家づくりの流れがわかってくるので、正しいステップを踏むことができます。
ここで大事なのは、スケジュールを決めるための家づくりの流れを知ることです。次に、家づくりの流れについてご説明します。
スケジュールはズバリその家に住みたい日を決めることから始めましょう。未来にあるべき姿(新しい家で生活しているイメージなどがいいですね)をイメージしてそこへ向かって逆算する感じです。すると、家づくりの流れがわかってくるので、正しいステップを踏むことができます。
ここで大事なのは、スケジュールを決めるための家づくりの流れを知ることです。次に、家づくりの流れについてご説明します。
家づくりの流れ
家づくりの流れには、大きく分けて7つのステップがあります。
家づくりの流れには、大きく分けて7つのステップがあります。
- スケジュールを決める
- 資金計画を行う
- 情報を集める
- プラン検討・住宅会社選び
- 依頼する
- 着工する
- 竣工・引渡し
1.スケジュールを決める(入居予定日〜9か月以上)
セミナーやご相談に来られる方で意外と多いのが、『子供の新学期に合わせたい』とか『来年から小学校に上がるのでそれまでに新しい家に引っ越したい』という希望です。これが1年前ならいいのですが、半年前だとちょっとキツイですね。どうも家は簡単に手に入ると思っているようなので、認識を改めてもらう必要があります。
まず、先述の7つステップ全体を含む流れをこなすのに必要な期間ですが、少なくても9か月くらいは確保したいところです。もしも3月末に引っ越したいのなら前年の6月にはスケジュールの検討に入ってください。時間に余裕があるとじっくり考えられますので、検討開始の時期が前倒しになる分にはいつでも構いません。
実際、一般的には1年半〜2年くらい家づくりに時間をかけられているので、早すぎるということはありません。
セミナーやご相談に来られる方で意外と多いのが、『子供の新学期に合わせたい』とか『来年から小学校に上がるのでそれまでに新しい家に引っ越したい』という希望です。これが1年前ならいいのですが、半年前だとちょっとキツイですね。どうも家は簡単に手に入ると思っているようなので、認識を改めてもらう必要があります。
まず、先述の7つステップ全体を含む流れをこなすのに必要な期間ですが、少なくても9か月くらいは確保したいところです。もしも3月末に引っ越したいのなら前年の6月にはスケジュールの検討に入ってください。時間に余裕があるとじっくり考えられますので、検討開始の時期が前倒しになる分にはいつでも構いません。
実際、一般的には1年半〜2年くらい家づくりに時間をかけられているので、早すぎるということはありません。
2.資金計画を行う(スケジュールが決まり次第)
スケジュールを決めたら予算を決めましょう。現金だから資金計画は必要ないという方もいらっしゃるかと思いますが、ライフプランを見直す上でも必要なので検討してみてください。また、’各種補助金’や’住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税’などの制度は年度によって変更がありますので確認したほうがいいですね。
もう一つ資金計画で決めておかなければならないのは、ズバリ予算。理想を追い求めるあまり建設費が嵩み、その予算を捻出するために資金計画をする方をお見かけすることがあります。自分の中で予算を決めておくことで、住宅会社からの過度の提案や家族からの無理な要望などを抑えることができますので、ここはしっかりと決めておきたいところです。
予算は建物に合わせるのではなく、自分の資金計画の中でしっかりと押さえておきましょう。
スケジュールを決めたら予算を決めましょう。現金だから資金計画は必要ないという方もいらっしゃるかと思いますが、ライフプランを見直す上でも必要なので検討してみてください。また、’各種補助金’や’住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税’などの制度は年度によって変更がありますので確認したほうがいいですね。
もう一つ資金計画で決めておかなければならないのは、ズバリ予算。理想を追い求めるあまり建設費が嵩み、その予算を捻出するために資金計画をする方をお見かけすることがあります。自分の中で予算を決めておくことで、住宅会社からの過度の提案や家族からの無理な要望などを抑えることができますので、ここはしっかりと決めておきたいところです。
予算は建物に合わせるのではなく、自分の資金計画の中でしっかりと押さえておきましょう。
3.情報を集める(入居予定日〜8か月)
資金計画ができたら理想の住まいの実現に向けて情報集めです。情報集めで必要なことは3つ、それぞれ密接に関係しますのでしっかり調べておきましょう。
家を建てたい!まずはどうすれば良い?〜専門家の探し方〜
資金計画ができたら理想の住まいの実現に向けて情報集めです。情報集めで必要なことは3つ、それぞれ密接に関係しますのでしっかり調べておきましょう。
- 専門家を探す
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- 建物を見る
また、Houzzの建物の施工例やインテリアなどを見るのも役に立ちます。世界中の住宅のアイデアが集まっているので必見ですね。
次に実際の建物を見ましょう。情報集めの中で最も大切なのは、実際の建物を見ることです。建物を見ることで色々なアイデアも浮かびますし、天井の高さや部屋の広さなどのサイズ感や、建物の匂いや質感なども感じることができます。写真やネットの画面ではわからなかったことが五感を通じて知ることができます。
建築家や工務店主催の見学会では、設計者や施工した人の声を聞くことができますので、少々無理をしてでも参加をお勧めします。
住まいの事例写真をみる
- お得な情報を集める
知っておきたいお得な情報をいくつか上げると、『ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業(ZEH)』『住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税』『長期優良住宅』『住まい給付金』『住宅ローン減税』など。
誰もが使える制度と、特定の住宅でしか使えない制度があるので、事前に調べておく必要がありますよ。
4.プラン検討・住宅会社選び(入居希望日〜6か月)
家づくりの情報を集め、理想の住まいがイメージできたらいよいよプランの検討です。自分で間取りを考えるのもいいですが、気になる住宅会社や設計事務所にプランを依頼しましょう。敷地条件によっては自分で考えたプランが当てはまらないこともありますので、ここはプロにお任せすべきところです。
また、合わせてお見積りしてもらうことを忘れないように。なお、プランと見積りには一般的に2週間前後かかりますので、時間に余裕を持って進めていきましょう。同時に複数の会社に依頼することも可能なので積極的に行動してください。
プランと見積りまでは無料で対応してくれるところもありますが、有料で対応するところもあるので、気になる先には事前に問い合わせておきましょう。
家づくりの情報を集め、理想の住まいがイメージできたらいよいよプランの検討です。自分で間取りを考えるのもいいですが、気になる住宅会社や設計事務所にプランを依頼しましょう。敷地条件によっては自分で考えたプランが当てはまらないこともありますので、ここはプロにお任せすべきところです。
また、合わせてお見積りしてもらうことを忘れないように。なお、プランと見積りには一般的に2週間前後かかりますので、時間に余裕を持って進めていきましょう。同時に複数の会社に依頼することも可能なので積極的に行動してください。
プランと見積りまでは無料で対応してくれるところもありますが、有料で対応するところもあるので、気になる先には事前に問い合わせておきましょう。
5.依頼する(入居予定日〜5か月)
プランが気に入って、見積りも予算内に収まり納得が行けば依頼(契約)となります。契約にあたっては重要事項の説明など契約に関する説明を受けます。それにご納得した上で契約となります。
契約時には『工事請負契約書』『最終見積書』『設計図書』『工程表』などが渡されます。
契約後は、設備の仕様や内装など詳細の検討に入ります。最終見積りは出ていますが、詳細を詰めていくうちに必要なものや不必要なものも見えてきますので、予算の調整も含めて進めていくことになります。着工後の変更は、工期の延長や予算アップにつながりますので、しっかり詰めていきましょう。
プランが気に入って、見積りも予算内に収まり納得が行けば依頼(契約)となります。契約にあたっては重要事項の説明など契約に関する説明を受けます。それにご納得した上で契約となります。
契約時には『工事請負契約書』『最終見積書』『設計図書』『工程表』などが渡されます。
契約後は、設備の仕様や内装など詳細の検討に入ります。最終見積りは出ていますが、詳細を詰めていくうちに必要なものや不必要なものも見えてきますので、予算の調整も含めて進めていくことになります。着工後の変更は、工期の延長や予算アップにつながりますので、しっかり詰めていきましょう。
6.着工する(入居予定日〜3か月)
契約後、地盤調査や建物の詳細の検討が終わったらいよいよ着工です。近年、巨大地震が頻発しているので地盤調査は必須です。もしも地盤が軟弱だった場合は適切な地盤改良や補強を行うことになります。地盤改良費や補強費用は見積りに含まれていませんので、金額が大きい場合には依頼先と協議することになります。ただし『これくらいなら大丈夫』といって、間違っても軟弱な地盤のまま建設しないようにしてください。
着工後は、工程表に合わせて工事が進んでいきます。工程表は天候なども考慮しある程度余裕を持ったものになっていますので、大きく狂うことはありません。営業担当者や現場監督などに進捗を確認しながら、安全に確実に工事が進むよう見守りましょう。もしも、図面と違う部分や気になる点があったらすぐに営業担当者に伝えるようにしてください。後から間違いに気づいたとしても、修正ができない場合もありますので注意が必要です。
契約後、地盤調査や建物の詳細の検討が終わったらいよいよ着工です。近年、巨大地震が頻発しているので地盤調査は必須です。もしも地盤が軟弱だった場合は適切な地盤改良や補強を行うことになります。地盤改良費や補強費用は見積りに含まれていませんので、金額が大きい場合には依頼先と協議することになります。ただし『これくらいなら大丈夫』といって、間違っても軟弱な地盤のまま建設しないようにしてください。
着工後は、工程表に合わせて工事が進んでいきます。工程表は天候なども考慮しある程度余裕を持ったものになっていますので、大きく狂うことはありません。営業担当者や現場監督などに進捗を確認しながら、安全に確実に工事が進むよう見守りましょう。もしも、図面と違う部分や気になる点があったらすぐに営業担当者に伝えるようにしてください。後から間違いに気づいたとしても、修正ができない場合もありますので注意が必要です。
7.竣工・引き渡し(入居予定日〜1週間)
全ての工事が完了したら、いよいよ引き渡しです。建物が完成したら即引き渡しではなくて、施主検査や完了検査を経て問題がなければいよいよお引き渡しとなります。施主検査や完了検査で不備が見つかった場合には、速やかに手直しをしてもらいましょう。もしも軽微なものではない場合、大掛かりな工事が必要になるなどお引き渡しが延びる可能性があります。入居日はこの辺りも考慮して設定することをお勧めします。
時間に余裕のある計画を!
住まいづくりは、お客様の夢を実現するものであり、その家づくりに関わる方全員が自分の家を建てるような気持ちで取り組むことが成功の鍵です。そのためにも時間には余裕を持って取り組んでください。時間に余裕がないと、漏れやミスが発生しやすくなるのでいい家づくりが難しいこともお伝えしておきます。
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