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観葉植物を枯らさないためのポイント
なんだかいつも観葉植物がうまく育たない…… そんな方は基本的な育て方を確認してみましょう!
舩村佳織
2020年10月9日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
室内で育てる観葉植物は、マンションなど庭がないお宅でも気軽に楽しめる身近なグリーンとして人気があります。生活の中に植物があると癒されますし、インテリアもぐっとセンス良くおしゃれに見せてくれます。けれど観葉植物に挑戦したい! と思っても、慣れていない方は、枯らしてしまうのではないか……? と不安になってしまいますよね。世の中にはたくさんの観葉植物が出回っていますが、育て方にはいくつかの共通する大事なポイントがあります。これから観葉植物を購入したい方、なんだかいつもうまくいかない方、これらのポイントを確認して、楽しいグリーンライフを送りましょう。
観葉植物はもともと暖かい国に自生する植物が多いです。日本の気候では生育できないため、基本的に室内での栽培となります。日本では室内での栽培ですが、原産国ではもちろん屋外で育つものばかり。日本では高級で貴重な管理に苦労するような植物も、原産国では放っておいても育つ雑草のような扱いを受けていることも。植物の育て方の難易度は置かれた環境によって決まるということをまず念頭に入れてください。
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それでは植物を育てる際に重要となるポイントを見てみましょう。
大きく分けるとこの4つです。それぞれ詳しくご説明します。
- 日当たり
- 温度
- 湿度
- 風通し
大きく分けるとこの4つです。それぞれ詳しくご説明します。
日当たり
植物を育てるときに、みなさんがまず最初に考えるのは置き場所の明るさではないでしょうか?植物には暗い環境を好むものと明るい環境を好むものがあります。まずは購入したい植物がどちらのタイプなのかを必ず確認しましょう。
基本的に室内ですので屋外よりも日当たりが良いということは少ないかと思います。明るい窓辺には日当たりを好むもの、それ以外の場所には耐陰性があるものを選ぶと良いでしょう。
日当たりが問題ですぐに枯れてしまうことはありませんが、じわじわと弱っていきます。葉に変色等が現れた場合は、日当たりをもう一度確認しましょう。
日が当たらない場所でもOK。置く場所で決める観葉植物の選び方
植物を育てるときに、みなさんがまず最初に考えるのは置き場所の明るさではないでしょうか?植物には暗い環境を好むものと明るい環境を好むものがあります。まずは購入したい植物がどちらのタイプなのかを必ず確認しましょう。
基本的に室内ですので屋外よりも日当たりが良いということは少ないかと思います。明るい窓辺には日当たりを好むもの、それ以外の場所には耐陰性があるものを選ぶと良いでしょう。
日当たりが問題ですぐに枯れてしまうことはありませんが、じわじわと弱っていきます。葉に変色等が現れた場合は、日当たりをもう一度確認しましょう。
日が当たらない場所でもOK。置く場所で決める観葉植物の選び方
室温
観葉植物が日本の屋外で生育できない一番の原因は冬の寒さです。冬は必ず室内に取り込みましょう。室内でも暖房のついていない夜間に窓辺が急激に冷え込むことがあります。日照を気にして窓の近くに置いておくと、この冷え込みで傷むことも。同様に玄関なども要注意です。
一晩の冷え込みでも植物には大きなダメージとなりますので、冬に急にしおれるように枯れてしまった場合は、急な温度低下がないか確かめてみてください。
観葉植物が日本の屋外で生育できない一番の原因は冬の寒さです。冬は必ず室内に取り込みましょう。室内でも暖房のついていない夜間に窓辺が急激に冷え込むことがあります。日照を気にして窓の近くに置いておくと、この冷え込みで傷むことも。同様に玄関なども要注意です。
一晩の冷え込みでも植物には大きなダメージとなりますので、冬に急にしおれるように枯れてしまった場合は、急な温度低下がないか確かめてみてください。
湿度
日当たりと温度に比べると忘れがちな湿度。日本の夏は高温多湿で、冬は乾燥しています。屋内でもこの状況は当てはまりますが、特に気を付けたいのが冬の乾燥です。エアコンをつけている部屋はかなり乾燥しています。観葉植物の自生地である国は、一年中高温多湿な場所が多いです。乾燥した風があたると葉がチリチリに乾燥して傷んでしまうので、霧吹きなどで葉水を行い、湿度を保ってあげましょう。
例外として多肉植物のような、もともと砂漠等に生育しているものは乾燥に非常に強いため、葉水を行う必要はありません。
日当たりと温度に比べると忘れがちな湿度。日本の夏は高温多湿で、冬は乾燥しています。屋内でもこの状況は当てはまりますが、特に気を付けたいのが冬の乾燥です。エアコンをつけている部屋はかなり乾燥しています。観葉植物の自生地である国は、一年中高温多湿な場所が多いです。乾燥した風があたると葉がチリチリに乾燥して傷んでしまうので、霧吹きなどで葉水を行い、湿度を保ってあげましょう。
例外として多肉植物のような、もともと砂漠等に生育しているものは乾燥に非常に強いため、葉水を行う必要はありません。
風通し
あまり知られていませんが、とても大事なポイントとなるのが風通しです。屋外環境は常に風があり空気が循環していますが、屋内は空気が停滞しがち。停滞した空気は病害虫の原因となります。窓をあけて換気ができる環境ならば一番良いですが、留守にする際は防犯も気になるところ。人がいない間はサーキュレーターを使用して空気を循環させると効果的。同じ風でもエアコンの風が直接当たるのはNGですので、気を付けてください。
カイガラムシが発生したり、土にカビやキノコが生えるようでしたら、風通しを見直してください。
あまり知られていませんが、とても大事なポイントとなるのが風通しです。屋外環境は常に風があり空気が循環していますが、屋内は空気が停滞しがち。停滞した空気は病害虫の原因となります。窓をあけて換気ができる環境ならば一番良いですが、留守にする際は防犯も気になるところ。人がいない間はサーキュレーターを使用して空気を循環させると効果的。同じ風でもエアコンの風が直接当たるのはNGですので、気を付けてください。
カイガラムシが発生したり、土にカビやキノコが生えるようでしたら、風通しを見直してください。
生育環境の他に大事なのが日々の管理の仕方です。観葉植物に必要なメインの管理作業は「水やり」と「植え替え」です。この2つの基本的な注意点をご説明します。
水やり
一番の基本は「乾いたらたっぷり」あげることです。まだ土が乾いていない状態で水やりを行うと、根腐れの原因になり枯れてしまいます。室内に置いている鉢植えは、外に置いてあるものよりも乾きにくいため、きちんと土の状態を確認してから水を与えましょう。
水の量は鉢の下からしっかり水が出るのを目安とします。水やりには土中の空気を入れ替えるという役割もあります。鉢の下から水が出ない程度にしか水をやらないと、空気の入れ替えが行われずに根が酸欠状態になってしまいます。
鉢の中に根が回って土が固くなってしまっている場合は、鉢の下から水が出てきていても土全体に水が行き渡っていない可能性があります。土が固いときは、ゆっくりと浸み込ませながら水をあげましょう。
一番の基本は「乾いたらたっぷり」あげることです。まだ土が乾いていない状態で水やりを行うと、根腐れの原因になり枯れてしまいます。室内に置いている鉢植えは、外に置いてあるものよりも乾きにくいため、きちんと土の状態を確認してから水を与えましょう。
水の量は鉢の下からしっかり水が出るのを目安とします。水やりには土中の空気を入れ替えるという役割もあります。鉢の下から水が出ない程度にしか水をやらないと、空気の入れ替えが行われずに根が酸欠状態になってしまいます。
鉢の中に根が回って土が固くなってしまっている場合は、鉢の下から水が出てきていても土全体に水が行き渡っていない可能性があります。土が固いときは、ゆっくりと浸み込ませながら水をあげましょう。
たっぷりと水をやると、鉢の下から水が出てきますね。観葉植物の鉢植えは受け皿に載せていることが多いと思いますが、水やり後に受け皿に水が残っているのも根腐れの原因となります。受け皿に水がある場合はきちんと捨ててください。持ち上げるのが困難な場合は雑巾で吸い取るとよいでしょう。
水のやりすぎで枯らしてしまうというのは、大体が回数が多いことが原因です。一度にあげる量が多すぎるということは原因にはなりませんので、「乾いたらたっぷり」を心がけましょう。
水のやりすぎで枯らしてしまうというのは、大体が回数が多いことが原因です。一度にあげる量が多すぎるということは原因にはなりませんので、「乾いたらたっぷり」を心がけましょう。
一番良い水やりの仕方は、ベランダや庭に出して、ホースなどで水やりをする方法です。じょうろを使うよりもしっかりとした水やりを行えます。こうすると葉についた埃なども落とすことができるので、一石二鳥。移動の難しい大きな鉢は大変ですが、毎回でなくても、何回かに一度はこの方法で水やりを行うと良いです。
さらに一歩良い管理をするには、水やりの頻度を季節で変えること。ほとんどの植物は冬には生育が緩慢になります。生育が緩慢な時期には多くの水は必要としないので、暖かい季節よりも水やりの頻度は減らしましょう。
さらに一歩良い管理をするには、水やりの頻度を季節で変えること。ほとんどの植物は冬には生育が緩慢になります。生育が緩慢な時期には多くの水は必要としないので、暖かい季節よりも水やりの頻度は減らしましょう。
植え替え
よく育っている植物は、大体1~2年で鉢の中に根を張り巡らせます。また土の栄養分も少なくなっているので、1~2年に一度は植え替えを行うとよいでしょう。植え替えは、春から夏の気温が高い時期に行いましょう。暖かい国で自生している植物は、気温が低いというだけで一つのストレスを抱えているため、寒い時期に植え替えを行うと植物がダメージを受けてしまうことがあります。春から夏の間であれば、根が傷ついた部分から新しく発根して、よく成長していくはずです。慣れていない方は寒い時期の植え替えは避けてください。
よく育っている植物は、大体1~2年で鉢の中に根を張り巡らせます。また土の栄養分も少なくなっているので、1~2年に一度は植え替えを行うとよいでしょう。植え替えは、春から夏の気温が高い時期に行いましょう。暖かい国で自生している植物は、気温が低いというだけで一つのストレスを抱えているため、寒い時期に植え替えを行うと植物がダメージを受けてしまうことがあります。春から夏の間であれば、根が傷ついた部分から新しく発根して、よく成長していくはずです。慣れていない方は寒い時期の植え替えは避けてください。
生育環境と管理について、今回お伝えしたことはどの植物についても言える共通の部分です。覚えておくと植物を育てる際に必ず役に立つはずです。
実際に植物を育ててみると、失敗することも多いと思います。少しずつ慣れていくしかないのですが、そのためには植物を観察することを忘れてはいけません。植物があっという間に枯れてしまうことはあまりなく、少しずつ弱って枯れてしまうことが多いです。異変を早期発見し、早めに原因を見つけて改善することが植物を枯らさない重要な作業です。
基本的なことをしっかりと把握し、失敗を恐れすぎずに、お気に入りの植物との暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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実際に植物を育ててみると、失敗することも多いと思います。少しずつ慣れていくしかないのですが、そのためには植物を観察することを忘れてはいけません。植物があっという間に枯れてしまうことはあまりなく、少しずつ弱って枯れてしまうことが多いです。異変を早期発見し、早めに原因を見つけて改善することが植物を枯らさない重要な作業です。
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