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置く場所で決める観葉植物の選び方
観葉植物がうまく育たないのは、乾燥地域の植物を熱帯雨林のような環境で育ててるから!? 植物の自生地から、うまく育てる方法を考えましょう。
舩村佳織
2018年7月9日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
おしゃれな部屋に欠かせないインテリアグリーン。いざ取り入れてみようと思っても、種類がたくさんありすぎてどれがよいのか迷ってしまいますよね。見た目に惹かれて選んでも、部屋の環境に合わないとうまく育たないなんてことも起きてしまいます。今回は、観葉植物を自生地でグループ分けしてご紹介します。観葉植物を置きたい場所の条件をふまえて、ぜひ参考にしてみてください。
観葉植物とは
観葉植物とは一般的に、室内で「葉を鑑賞する」ための植物を指します。その多くは熱帯や亜熱帯産のもので寒さに弱く、日本の屋外での生育は困難です。
観葉植物をうまく育てるには、自生地の環境により近づけることが大事です。乾燥した砂漠に育つ植物を、熱帯雨林のような環境に置いても適応できずに枯れてしまいます。その植物のふるさとがどんな環境だったのかを頭に入れて植物を選ぶと、管理がしやすくなりますよ。
観葉植物とは一般的に、室内で「葉を鑑賞する」ための植物を指します。その多くは熱帯や亜熱帯産のもので寒さに弱く、日本の屋外での生育は困難です。
観葉植物をうまく育てるには、自生地の環境により近づけることが大事です。乾燥した砂漠に育つ植物を、熱帯雨林のような環境に置いても適応できずに枯れてしまいます。その植物のふるさとがどんな環境だったのかを頭に入れて植物を選ぶと、管理がしやすくなりますよ。
自生地の環境ごとに観葉植物を分けると以下のようなグループが考えられます。
この4つのグループに沿って、いくつかの植物をご紹介します。
- 熱帯~亜熱帯で高木になる
- 熱帯雨林の樹木の上に自生
- 熱帯雨林の樹木の下に自生
- 砂漠など乾燥する環境に自生
この4つのグループに沿って、いくつかの植物をご紹介します。
1. 熱帯~亜熱帯で高木になる
自生地では高さ30mにもなる高木です。高木になるということは、より多くの光が必要ということ。日当たりの良い場所に置きましょう。葉にほこりが溜まりやすいので、たまに葉水をしてきれいにしてあげると、光沢のある葉の魅力が引き出されます。
- ゴムノキ
自生地では高さ30mにもなる高木です。高木になるということは、より多くの光が必要ということ。日当たりの良い場所に置きましょう。葉にほこりが溜まりやすいので、たまに葉水をしてきれいにしてあげると、光沢のある葉の魅力が引き出されます。
- ツピダンサス
自生地では湿潤な森に生育し、30m以上の大木になるものもあります。ゴムノキ同様、日当たりの良い場所を好みますので明るい窓辺などが適しています。しかし耐陰性も強いので、直射日光が当たらない場所でも大丈夫です。あまりに暗いと間延びしますので気を付けましょう。乾燥した環境は好まないので、定期的な葉水も忘れないように。
- エバーフレッシュ
明るい森に自生しますので、日光が当たる場所が適しています。ある程度の耐陰性もありますが、日光不足だと葉が変色したり、軟弱な株になってしまいますので、心配な場合はよく観察してあげてください。日中に葉を閉じる場合は水分が足りない証拠です。そんなときは水やりをするとともに霧吹きで葉水を与えましょう。
2. 熱帯雨林の樹木の上に自生
- モンステラ
- フィロデンドロン
- アイビー
自生地では、木漏れ日が差すような場所で生育していて、気根を出して大木をよじ登りっていきます。耐陰性も耐寒性も強く、屋外でも生育可能。どんな環境でも適応するため、始めて観葉植物を育てる方でもチャレンジしやすい植物です。
3. 熱帯雨林の樹木の下に自生
薄く日が差す湿潤な森の地面に自生していて、耐陰性が強いです。夏の直射日光が当たると葉が焼けてしまうので、直射日光は避けるようにしましょう。湿度の高い環境を好むので、霧吹きで湿度を保つようにするとキレイに育ちます。
- フィットニア
薄く日が差す湿潤な森の地面に自生していて、耐陰性が強いです。夏の直射日光が当たると葉が焼けてしまうので、直射日光は避けるようにしましょう。湿度の高い環境を好むので、霧吹きで湿度を保つようにするとキレイに育ちます。
- アスプレニウム
葉を茂らせた樹木の幹や森の地表など、暗い環境で生育しています。そのため耐陰性が強く、日当たりの悪い場所にもおすすめです。生育旺盛で環境が合えば、根本かららせん状の新芽が次々と出てきます。乾燥した環境だと新芽はうまく育たずに枯れてしまうので、霧吹きで葉水を行うなど、湿度を保つようにすると葉がきれいに育ちます。
4. 砂漠など乾燥する環境に自生
日当たりの良い乾燥した場所に自生しているので、明るい場所を選んであげましょう。適した環境ではよく成長し、根本から子株が出てきます。しかし耐陰性もあるため、ある程度の日陰にも耐えることができます。冬場は休眠状態に入るため、水を与えないで冬越しをさせます。葉にしわが入ることがありますが、気温の上昇とともに水やりを再開すれば回復するので問題はありません。
- サンセベリア
日当たりの良い乾燥した場所に自生しているので、明るい場所を選んであげましょう。適した環境ではよく成長し、根本から子株が出てきます。しかし耐陰性もあるため、ある程度の日陰にも耐えることができます。冬場は休眠状態に入るため、水を与えないで冬越しをさせます。葉にしわが入ることがありますが、気温の上昇とともに水やりを再開すれば回復するので問題はありません。
- ミルクブッシュ
日当たりの良い乾燥した場所に自生し、荒れた土地でもよく成長します。日当たりの良い場所に置くと、どんどん茂るので剪定をしながら好みの大きさに仕立てていきましょう。
こちらも冬は水やりを控えめにし、冬越しをします。2~3週間に一度程度でよいでしょう。冬の過湿は根腐れの原因となりますので、要注意です。
- グリーンネックレス
日当たりの良い乾燥した場所で、樹木に着生したり、地面に茎を這わせたりして生育しています。室内で育てる際も十分に日に当てて育てましょう。葉は多肉質で乾燥に強く、多湿を嫌います。春から秋は土が乾いたらたっぷりと水を与えますが、冬は控えめに。
自生地の環境を知ることが、観葉植物をうまく育てる第一歩になります。見た目ももちろんですが、部屋の環境と合う植物を選んでいくと、ストレスなく植物と付き合っていけるはずです。
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