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7月に訪れたいデザイン・建築・工芸の展覧会&イベント情報
「ル・コルビュジエ / チャンディガール展」「建築倉庫ミュージアムが選ぶ30代建築家」「海を渡ったニッポンの家具」「平田晃久展」「フランス宮廷の磁器、セーヴル、創造の300年」「聴竹居ー藤井厚二の木造モダニズム建築」などをご紹介します。
Houzz Japan
2018年7月1日
Houzz Japan 公式アカウント
ル・コルビュジエ
牡牛 XVIII
1959年
所蔵 大成建設株式会社
【東京】ル・コルビュジエ / チャンディガール展 - 創造とコンテクスト-
会場:建築倉庫ミュージアム
会期:7月16日まで開催中
入館料:3,000円
近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ。彼が晩年に携わったインド・チャンディガールの作品群を例にとり、ヨーロッパから遠く離れたインドという環境における、ル・コルビュジエのクリエイションとその土地ならではの風土や文化といったエレメントとの関係について考察した展覧会が開催中だ。
牡牛 XVIII
1959年
所蔵 大成建設株式会社
【東京】ル・コルビュジエ / チャンディガール展 - 創造とコンテクスト-
会場:建築倉庫ミュージアム
会期:7月16日まで開催中
入館料:3,000円
近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ。彼が晩年に携わったインド・チャンディガールの作品群を例にとり、ヨーロッパから遠く離れたインドという環境における、ル・コルビュジエのクリエイションとその土地ならではの風土や文化といったエレメントとの関係について考察した展覧会が開催中だ。
ル・コルビュジエ カピトール(キャピタル・コンプレックス)の全体図のスケッチ、平面図と透視図
1951年7月24日
所蔵 ル・コルビュジエ財団
会場では、アーメダバード3作品(繊維業者会館、サラバイ邸、ショーダン邸)の模型のほか、ル・コルビュジエのオリジナルスケッチや油彩画、リトグラフなどの美術作品が展示されている。特に3つの模型からはインドの環境への建築的回答例を見てとることができるだろう。さらに写真家ホンマタカシがチャンディガールで撮影した写真や映像作品を紹介している。◆詳しくはこちら
【東京】建築倉庫ミュージアムが選ぶ30代建築家 - 世代と社会が生み出す建築的地層 -
会場:建築倉庫ミュージアム
会期:7月16日まで開催中
入館料:3,000円(「ル・コルビュジエ / チャンディガール展」と共通)
同じく、展示室Bでは、新しい模索やチャレンジを続ける5組の30代建築家の作品の模型から、今の社会における建築のあり方を紹介する。
1951年7月24日
所蔵 ル・コルビュジエ財団
会場では、アーメダバード3作品(繊維業者会館、サラバイ邸、ショーダン邸)の模型のほか、ル・コルビュジエのオリジナルスケッチや油彩画、リトグラフなどの美術作品が展示されている。特に3つの模型からはインドの環境への建築的回答例を見てとることができるだろう。さらに写真家ホンマタカシがチャンディガールで撮影した写真や映像作品を紹介している。◆詳しくはこちら
【東京】建築倉庫ミュージアムが選ぶ30代建築家 - 世代と社会が生み出す建築的地層 -
会場:建築倉庫ミュージアム
会期:7月16日まで開催中
入館料:3,000円(「ル・コルビュジエ / チャンディガール展」と共通)
同じく、展示室Bでは、新しい模索やチャレンジを続ける5組の30代建築家の作品の模型から、今の社会における建築のあり方を紹介する。
選ばれた5組の建築家の一人、斎藤龍太郎は、自らの世代を五十嵐太郎氏の言葉を借りて、 “せざるをえないリノベーション世代” と語り、「上の世代の建築家が雄弁に建築を語る姿に刺激を受けつつ、未来の大型新築プロジェクトを思い描きながら、小さなリノベーションであれ戸建プロジェクトであれ、作品としての強度を持たせるべく向き合っている。それは上の世代が積み上げてきた地層に新たな地層を積み上げる行為だ」と語る。彼らの建築的思想が反映された模型から、新たな地層が見えてくる◆詳しくはこちら
「袖簞笥付き飾り棚」W1230×D350×H1530mm
所蔵:金子皓彦コレクション
撮影:大西成明
【大阪】海を渡ったニッポンの家具ー豪華絢爛仰天手仕事ー
会場:LIXIL大阪ギャラリー
会期:8月21日まで開催中
入場料:無料
1873年のウィーン万博で一躍人気を博した明治の輸出向け家具に光をあてた展示が〈LIXIL〉大阪ギャラリーで開催中だ。浮世絵をきっかけにした欧州のジャポニズムの波に乗り、日本は輸出振興や殖産興業に力を入れ、美術工芸立国目指した。当時の陶磁器、七宝、金工品はその超絶技巧と海外向けの独特な装飾から今日でも注目を浴びているが、輸出家具は日本にはほとんど現存していない。ギャラリーでは、今では貴重となり、当時輸出家具として製作された寄木細工、芝山細工、青貝細工、仙台箪笥、横浜彫刻家具(写真のみ)5種類10点を展示している。西洋の生活様式に合わせた家具デザインに施された日本の伝統意匠と精巧な技術、豊かな表現力は一見に値する。◆詳しくはこちら
所蔵:金子皓彦コレクション
撮影:大西成明
【大阪】海を渡ったニッポンの家具ー豪華絢爛仰天手仕事ー
会場:LIXIL大阪ギャラリー
会期:8月21日まで開催中
入場料:無料
1873年のウィーン万博で一躍人気を博した明治の輸出向け家具に光をあてた展示が〈LIXIL〉大阪ギャラリーで開催中だ。浮世絵をきっかけにした欧州のジャポニズムの波に乗り、日本は輸出振興や殖産興業に力を入れ、美術工芸立国目指した。当時の陶磁器、七宝、金工品はその超絶技巧と海外向けの独特な装飾から今日でも注目を浴びているが、輸出家具は日本にはほとんど現存していない。ギャラリーでは、今では貴重となり、当時輸出家具として製作された寄木細工、芝山細工、青貝細工、仙台箪笥、横浜彫刻家具(写真のみ)5種類10点を展示している。西洋の生活様式に合わせた家具デザインに施された日本の伝統意匠と精巧な技術、豊かな表現力は一見に値する。◆詳しくはこちら
Tree-ness House
©Vincent Hecht
【東京】
平田晃久展 Discovering New
会場:TOTOギャラリー・間
会期:7月15日まで開催中
入場料:無料
建築を広義の生命活動として再発見することで新たな可能性を見出そうとする建築家・平田晃久の個展が開催中だ。「建築とはからまりしろ* をつくることである」というコンセプトは、建築が周辺環境と絡みあいながら生きている世界の一部となる可能性を見出すというもの。上の写真、《Tree-ness House》(2017年、住宅・ギャラリー)は、複雑に積層したボックスにひだ状の開口部と植物が絡まり、都市部における多層的な居住環境を生み出している。この展覧会は平田の建築活動の現在の到達点を示すもの。過去10年間に取り組んだ国内外の建築活動と、進行中のプロジェクトをコンセプト別に体系化し、俯瞰することで平田の建築哲学と世界観を体感できる。◆詳しくはこちら
* からまりしろ=絡まる・しろ(=余地)、からなる造語
©Vincent Hecht
【東京】
平田晃久展 Discovering New
会場:TOTOギャラリー・間
会期:7月15日まで開催中
入場料:無料
建築を広義の生命活動として再発見することで新たな可能性を見出そうとする建築家・平田晃久の個展が開催中だ。「建築とはからまりしろ* をつくることである」というコンセプトは、建築が周辺環境と絡みあいながら生きている世界の一部となる可能性を見出すというもの。上の写真、《Tree-ness House》(2017年、住宅・ギャラリー)は、複雑に積層したボックスにひだ状の開口部と植物が絡まり、都市部における多層的な居住環境を生み出している。この展覧会は平田の建築活動の現在の到達点を示すもの。過去10年間に取り組んだ国内外の建築活動と、進行中のプロジェクトをコンセプト別に体系化し、俯瞰することで平田の建築哲学と世界観を体感できる。◆詳しくはこちら
* からまりしろ=絡まる・しろ(=余地)、からなる造語
スープ用の蓋付小鉢と受け皿 1781年
小鉢:高5.5cm、蓋:高6cm、受け皿:口径14.4×18.4cm
セーヴル陶磁都市所蔵 Photo ©RMN-GP
【大阪】
フランス宮廷の磁器、セーヴル、創造の300年
300 ans de création à Sèvres - Porcelaine de la Cour de France
会場:大阪市立東洋陶磁美術館
会期:7月16日まで開催中
観覧料:1200円
フランス宮廷に育まれ、時代とともに変化し続けてきたセーヴル磁器製作所の300年に及ぶ活動を紹介する展覧会が開催中だ。1740年にパリ東端のヴァンセンヌに生まれた工房は、やがて王立の磁器製作所となり、ルイ16世やその王妃、マリー・アントワネットをはじめとした王侯貴族を魅了してきた。19世紀半ばからはテーブルウェアにとどまらない作品を製作するようになり、20世紀初頭に沼田一雅が製作に携わった。こうした芸術家とのコラボレーションは、ピエール・スーラージュや草間彌生などと現代も精力的に行われている。会場には草間彌生の作品のほか、セーヴル陶磁都市が所蔵する約130件の作品が展示されている。◆詳しくはこちら
小鉢:高5.5cm、蓋:高6cm、受け皿:口径14.4×18.4cm
セーヴル陶磁都市所蔵 Photo ©RMN-GP
【大阪】
フランス宮廷の磁器、セーヴル、創造の300年
300 ans de création à Sèvres - Porcelaine de la Cour de France
会場:大阪市立東洋陶磁美術館
会期:7月16日まで開催中
観覧料:1200円
フランス宮廷に育まれ、時代とともに変化し続けてきたセーヴル磁器製作所の300年に及ぶ活動を紹介する展覧会が開催中だ。1740年にパリ東端のヴァンセンヌに生まれた工房は、やがて王立の磁器製作所となり、ルイ16世やその王妃、マリー・アントワネットをはじめとした王侯貴族を魅了してきた。19世紀半ばからはテーブルウェアにとどまらない作品を製作するようになり、20世紀初頭に沼田一雅が製作に携わった。こうした芸術家とのコラボレーションは、ピエール・スーラージュや草間彌生などと現代も精力的に行われている。会場には草間彌生の作品のほか、セーヴル陶磁都市が所蔵する約130件の作品が展示されている。◆詳しくはこちら
聴竹居外観 ©古川泰造
【神戸】
聴竹居ー藤井厚二の木造モダニズム建築
会場:竹中大工道具館1Fホール
会期:5月12日〜7月16日
入館料:500円
2018年は、日本を代表する木造モダニズムの傑作と呼ばれる《聴竹居(ちょうちくきょ)》の設計者、藤井厚二の生誕130年、没後80年、そして《聴竹居》建設90年目にあたる。その節目の年に、自邸「聴竹居」を中心に、現存する住宅作品を通じて、“其の国を代表する建築は住宅建築である” という名言を残した藤井厚二の「日本の住宅」への想いを紹介する展覧会が開催中だ。会場では藤井が〈竹中工務店〉在籍時に描いた彩色図面、欧米視察時の写真、『日本の住宅』の原稿のほか、聴竹居の直筆図面、新発見の直筆スケッチ、また、藤井がデザインした家具や照明器具、自宅の窯で焼いた焼き物など約60点が展示されている。◆詳しくはこちら
【神戸】
聴竹居ー藤井厚二の木造モダニズム建築
会場:竹中大工道具館1Fホール
会期:5月12日〜7月16日
入館料:500円
2018年は、日本を代表する木造モダニズムの傑作と呼ばれる《聴竹居(ちょうちくきょ)》の設計者、藤井厚二の生誕130年、没後80年、そして《聴竹居》建設90年目にあたる。その節目の年に、自邸「聴竹居」を中心に、現存する住宅作品を通じて、“其の国を代表する建築は住宅建築である” という名言を残した藤井厚二の「日本の住宅」への想いを紹介する展覧会が開催中だ。会場では藤井が〈竹中工務店〉在籍時に描いた彩色図面、欧米視察時の写真、『日本の住宅』の原稿のほか、聴竹居の直筆図面、新発見の直筆スケッチ、また、藤井がデザインした家具や照明器具、自宅の窯で焼いた焼き物など約60点が展示されている。◆詳しくはこちら
【京都】
ウィリアム・モリス ー デザインの軌跡
会場:アサヒビール大山崎山荘美術館
会期:7月16日まで開催中
入館料:900円
根強い人気を誇るデザイナーとしてのウィリアム・モリスに焦点をあてた展覧会が開催中だ。壁紙やテキスタイルのほか、椅子、出版物等主要なモリスの作品と、同時代のデザイナーたちによる作品56点を展示している。
“役立たないものや、美しいと思わないものを、家に置いてはならない”。19世紀後半のイギリスで最も傑出した芸術家・思想家の一人とされたモリスは、自著『生活の美』でこのように述べた。詩人、作家、工芸家、社会運動家などさまざまな肩書きをもち、美しい暮らしを求めたモリスの生涯と、そのデザインの歩みを知る機会になっている。◆詳しくはこちら
《サセックス・シリーズの肘掛け椅子》
1860年頃
photoⒸBrain Trust Inc.
こちらもあわせて
ウィリアム・モリスのものづくり精神とテキスタイルデザイン
現代に生きる、ウィリアム・モリスのテキスタイルデザイン
ウィリアム・モリス ー デザインの軌跡
会場:アサヒビール大山崎山荘美術館
会期:7月16日まで開催中
入館料:900円
根強い人気を誇るデザイナーとしてのウィリアム・モリスに焦点をあてた展覧会が開催中だ。壁紙やテキスタイルのほか、椅子、出版物等主要なモリスの作品と、同時代のデザイナーたちによる作品56点を展示している。
“役立たないものや、美しいと思わないものを、家に置いてはならない”。19世紀後半のイギリスで最も傑出した芸術家・思想家の一人とされたモリスは、自著『生活の美』でこのように述べた。詩人、作家、工芸家、社会運動家などさまざまな肩書きをもち、美しい暮らしを求めたモリスの生涯と、そのデザインの歩みを知る機会になっている。◆詳しくはこちら
《サセックス・シリーズの肘掛け椅子》
1860年頃
photoⒸBrain Trust Inc.
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ウィリアム・モリスのものづくり精神とテキスタイルデザイン
現代に生きる、ウィリアム・モリスのテキスタイルデザイン
成瀬・猪熊建築設計事務所《LT城西》 2013年 名古屋
撮影:西川公朗
【東京】
建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
会場:森美術館
会期:9月17日まで開催中
入場料:1,800円
丹下健三、谷口吉生、安藤忠雄、妹島和世など日本人建築家が、今日、国際的に高い評価を受けているのはなぜか? その答えを探すため、9つのセクションに分けて数々の建築を振り返り、受け継がれてきた発想と表現を探る。
会場では、京都・妙喜庵に現存する日本最古の茶室、国宝《待庵》を原寸で再現したものや、丹下の《自邸》を1/3スケールで再現した巨大模型などを展示。またラウンジでは、剣持勇や長大作など戦後のモダニズム建築を彩ってきたデザイナーのオリジナルの家具に実際に座ることができる。
◆詳しくはこちら
撮影:西川公朗
【東京】
建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
会場:森美術館
会期:9月17日まで開催中
入場料:1,800円
丹下健三、谷口吉生、安藤忠雄、妹島和世など日本人建築家が、今日、国際的に高い評価を受けているのはなぜか? その答えを探すため、9つのセクションに分けて数々の建築を振り返り、受け継がれてきた発想と表現を探る。
会場では、京都・妙喜庵に現存する日本最古の茶室、国宝《待庵》を原寸で再現したものや、丹下の《自邸》を1/3スケールで再現した巨大模型などを展示。またラウンジでは、剣持勇や長大作など戦後のモダニズム建築を彩ってきたデザイナーのオリジナルの家具に実際に座ることができる。
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