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NY・ブルックリン流、アンティーク&ヴィンテージ雑貨の見つけ方、探し方
アンティークマーケットや骨董市でいいものを見つけるには? アメリカのアンティークやヴィンテージ雑貨、コレクティブルに詳しい筆者が、おすすめアイテムとともに指南します。
上野朝子|Asako Ueno
2018年7月10日
7月のニューヨーク・ブルックリンも暑い日が続いています。日本ほどではないですが、昼間の気温は28〜30℃、湿気も出てきました。夏は遠出をする人もいますが、ウィークエンドに気軽に郊外に出かけてプチバカンス気分を楽しむニューヨーカーも多く、またこの時期は郊外でアンティークフェアがあちこちで開催されるので、アンティーク・ハンティングが盛んになります。なかでも「ブリムフィールド・アンティークショー」はアメリカで最も大きなアンティークフェアで、アンティークディーラーやNYのショップオーナーたちが買い付けをすることでも知られています。日本から大きなトラックをチャーターして会場にやってくるバイヤーの姿も見かけます。
今回は、そんなブリムフィールド・アンティークショーの様子と、インテリアにおすすめのアンティーク&ヴィンテージアイテムの定番、そして買うときのポイントなどをご紹介します。
今回は、そんなブリムフィールド・アンティークショーの様子と、インテリアにおすすめのアンティーク&ヴィンテージアイテムの定番、そして買うときのポイントなどをご紹介します。
アメリカ東海岸の大人気アンティークショー
ボストンから車で1時間半ほどの距離、NYからは約3時間半のブリムフィールドで、1950年代にスタートした「ブリムフィールド・アンティークショー」。5000人以上のディーラーが集まる、アメリカ最大規模のアンティークショーで、毎年5、7、9月に各6日間開催されます。期間中は、人口3000人の町が25万人の人であふれるという大人気ぶりで、アメリカンアンティークのコレクターのメッカと呼ばれています。
ボストンから車で1時間半ほどの距離、NYからは約3時間半のブリムフィールドで、1950年代にスタートした「ブリムフィールド・アンティークショー」。5000人以上のディーラーが集まる、アメリカ最大規模のアンティークショーで、毎年5、7、9月に各6日間開催されます。期間中は、人口3000人の町が25万人の人であふれるという大人気ぶりで、アメリカンアンティークのコレクターのメッカと呼ばれています。
白い野外テントが立ち並ぶショーの風景。ルート20沿いのメインストリートの両端に、テントが1マイル(約1.6km)ほど並びますが、それはほんの入り口。奥にも長くテントが続くので、1日で見終えるのは不可能です。私も2泊3日で出かけましたが、それでやっと、たぶん全部歩けたかも?という具合でした。
アンティークショーに出かけるときの下準備としては、買いたいもののリストや、置きたい場所のサイズを前もって測っておき、そのメモを持参するとよいでしょう。
アンティークショーに出かけるときの下準備としては、買いたいもののリストや、置きたい場所のサイズを前もって測っておき、そのメモを持参するとよいでしょう。
〈ファイヤーキング〉や〈パイレックス〉といったアメリカンコレクティブルズのブースも健在ですが、最近はインテリアに使えそうなアメリカン・フォークアート系の家具や生活雑貨を出展するブースを、以前よりも多く見かけるようになりました。
森の中のようなのどかな風景も、ブリムフォールドならでは。必死で買い物をするだけでなく、この景色も楽しみたいものです。
森の中のようなのどかな風景も、ブリムフォールドならでは。必死で買い物をするだけでなく、この景色も楽しみたいものです。
家具のブースもたくさんあります。このときは、神奈川県茅ヶ崎市でカフェをオープンするというお客さまと一緒に出かけたので、椅子をたくさん買い付けました。他にもイームズのチェア、ガーデンチェア、ピクニックテーブルなどいろいろあり、値段は破格値とまではいきませんが、マンハッタンの半値くらい。はるばる来る甲斐はありますね。
オーナーの個性とセンスが光るブースからインテリアを学ぶ
一見ガラクタのよう? でも、このブースはとてもセンスがよかったです。農家の納屋からそのまま持ってきたような佇まいの生活雑貨で、使い方はアイデア次第。何に使えるかな? どこに置けるかな? と考えながら物色するのは楽しいものです。
一見ガラクタのよう? でも、このブースはとてもセンスがよかったです。農家の納屋からそのまま持ってきたような佇まいの生活雑貨で、使い方はアイデア次第。何に使えるかな? どこに置けるかな? と考えながら物色するのは楽しいものです。
今回、この写真の手前に写っている小さな折りたたみスツールを2脚買いました。これは子ども用らしいのですが、植木をのせたり、公園に行くときに持っていったりと重宝しています。値段は1つ20ドルでした。
ブースによっては、食器専門、ハウスリネン専門といった、その道のエキスパートのブースと、ブースのオーナーのセンスが光る「寄せ集め」のブースがあります。ここではキャンプ、ガールスカウト、ステーショナリーをテーマに、可愛い小物を集めていました。こういうブースでは、部屋のコーナーのディスプレイの参考になる、小物の集め方や並べ方が学べるので、しっかりと観察したいところです。
ヴィンテージスタイルのおすすめアイテムとは?
古い木箱はあちこちのブースで見かけました。値段は8ドルくらいから、高いものでは100ドル以上します。違いは、大きさや、中央に描かれているデザインだったり、古さだったりとさまざま。多彩な用途に使えて、部屋の雰囲気づくりにも役立つので、アメリカン・ヴィンテージスタイルのインテリアをつくるなら、木箱は必須アイテムといえます。
他にも、アンティークショーでよく見かけるヴィンテージインテリアにおすすめのアイテムと、買うときのコツをご紹介しましょう。
古い木箱はあちこちのブースで見かけました。値段は8ドルくらいから、高いものでは100ドル以上します。違いは、大きさや、中央に描かれているデザインだったり、古さだったりとさまざま。多彩な用途に使えて、部屋の雰囲気づくりにも役立つので、アメリカン・ヴィンテージスタイルのインテリアをつくるなら、木箱は必須アイテムといえます。
他にも、アンティークショーでよく見かけるヴィンテージインテリアにおすすめのアイテムと、買うときのコツをご紹介しましょう。
ノスタルジックな昔風の扇風機
古い扇風機は、ノスタルジックな雰囲気がなんとも素敵です。ただし、音はうるさいです。また、購入の際にはいつも “Does this still work?”(使えますか?) と売り手に確認しています。日本とアメリカは電圧が違うので、心配なら、使うのでなく雰囲気づくりのため、飾りとして購入すると割り切る手もあります。
古い扇風機は、ノスタルジックな雰囲気がなんとも素敵です。ただし、音はうるさいです。また、購入の際にはいつも “Does this still work?”(使えますか?) と売り手に確認しています。日本とアメリカは電圧が違うので、心配なら、使うのでなく雰囲気づくりのため、飾りとして購入すると割り切る手もあります。
アナログさがたまらない、タイプライター
古いタイプライターも、ブリムフォールドに限らず、アンティークショーでよく見かけるアイテムです。温かみのあるその風貌は、扇風機同様、部屋の空気に深みが生まれます。メーカーで選ぶ、色で選ぶ、など購入時のポイントはありますが、サイズは小ぶりな方が脇役として使いやすく、ディスプレイ替えの際に便利でしょう。
古いタイプライターも、ブリムフォールドに限らず、アンティークショーでよく見かけるアイテムです。温かみのあるその風貌は、扇風機同様、部屋の空気に深みが生まれます。メーカーで選ぶ、色で選ぶ、など購入時のポイントはありますが、サイズは小ぶりな方が脇役として使いやすく、ディスプレイ替えの際に便利でしょう。
キッチンを彩る缶やスケール
キッチンのディスプレイにおすすめのヴィンテージアイテムは、クッキーなどが入っていたイラストが可愛い缶やキッチンスケール、そしてクッキングブックです。色を揃えてもいいし、あえてバラバラの色合いにして、キッチンの雰囲気を明るく楽しくするのもいいですね。ヴィンテージの楽しさはキッチュな色合いにあり、です。
キッチンのディスプレイにおすすめのヴィンテージアイテムは、クッキーなどが入っていたイラストが可愛い缶やキッチンスケール、そしてクッキングブックです。色を揃えてもいいし、あえてバラバラの色合いにして、キッチンの雰囲気を明るく楽しくするのもいいですね。ヴィンテージの楽しさはキッチュな色合いにあり、です。
こだわりのテーマで地図を探す
古い教材用の地図は、ベッドルームや子ども部屋におすすめです。地図は、せっかくなら好きな土地が入っているものを選ぶなど、少しこだわってみませんか。「地図を飾ったらかっこいい」のではなくて、選んだ理由に個人的な好みが入ると、その物により愛着が湧くものです。また、たとえ英語が苦手でも、ショー会場では、いつ頃のものなのかなど、できるだけ自分で質問してみましょう。そんなやりとりもヴィンテージショッピングの面白さ。いい思い出も一緒に持ち帰りましょう。
古い教材用の地図は、ベッドルームや子ども部屋におすすめです。地図は、せっかくなら好きな土地が入っているものを選ぶなど、少しこだわってみませんか。「地図を飾ったらかっこいい」のではなくて、選んだ理由に個人的な好みが入ると、その物により愛着が湧くものです。また、たとえ英語が苦手でも、ショー会場では、いつ頃のものなのかなど、できるだけ自分で質問してみましょう。そんなやりとりもヴィンテージショッピングの面白さ。いい思い出も一緒に持ち帰りましょう。
古いハンガーをたくさん
木製のハンガーは絵になるアイテムです。ひとつでも印象的ですが、あえて形が違うものを集めると、ひとつひとつのキャラクターが立って、写真のような印象的なコーナーがつくれます。新しいハンガーと合わせるのは、古いハンガーが目立ちすぎてしまうので、おすすめしません。
木製のハンガーは絵になるアイテムです。ひとつでも印象的ですが、あえて形が違うものを集めると、ひとつひとつのキャラクターが立って、写真のような印象的なコーナーがつくれます。新しいハンガーと合わせるのは、古いハンガーが目立ちすぎてしまうので、おすすめしません。
存在感のあるソープディッシュ
ステンレス製の石鹸受けや鏡も、アンティークショーの常連です。ヨーロッパ製も多く、小さな石鹸受けでも30ドルからと、意外と高い印象ですが、なかなかの存在感で、バスルームの雰囲気づくりに役立ってくれるはずです。
ステンレス製の石鹸受けや鏡も、アンティークショーの常連です。ヨーロッパ製も多く、小さな石鹸受けでも30ドルからと、意外と高い印象ですが、なかなかの存在感で、バスルームの雰囲気づくりに役立ってくれるはずです。
収納にも便利、味わい深いバスケット
ヴィンテージのバスケットはアンティークショーの人気者。小さいものから大きなトランクサイズのものまでさまざまですが、ディスプレイに使うなら、状態よりも表情のよいもの(置いた時の佇まいが美しいもの)を選びましょう。スペースが小さければ、蓋付きのシンプルなシェイプのものを。中にも何か、たとえば大事にしている手紙なども入れられるので、収納にも一石二鳥ではないでしょうか。
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無名の画家による古い水彩画や油絵
古い絵は、日本人にはあまりなじみがないというか、関心がない人が多いのですが、アメリカでは大人気です。無名の人が描いた油絵や水彩画で、肖像画や風景画が一般的です。価格は小さいものなら20ドルくらいから、古さ、大きさ、作品のよさによっては1000ドルを超えるものもあります。ある程度の目利きが必要ですが、買いやすい値段のものを、個々の価値観で買えばいいと私は思っています。何を買うかは、たとえば馬が好きなら馬の絵にであったら買う、というふうにテーマを決めておくと迷いません。
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上手な回り方のコツは、テーマを決めておくこと!
ヴィンテージスタイルをつくる要素には、今回ご紹介したような定番アイテムがあることを知っていると、大きなアンティークショーでも会場を回るのが楽になると思います。アンティークショーの楽しさは、行ってみないと何に出会うかわからないところ。がっかりするときもあれば、「大漁!」のときもあって、毎回ワクワクします。会場で慌てないために、前もって買いたいもののテーマを決めておくと、さらに効率よく回れて、満足度の高い結果になるでしょう。このアイデアは日本の骨董市でも使えるのではないでしょうか。
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