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高低差を活かしたLDKと工夫のあるゾーニング。リノベーションでかなえた3世代の家
2棟だった自宅を、1軒のカリフォルニアスタイルの家にリノベーション。母屋と離れをつなげることで生じた段差や多くの梁などもプラスにとらえたプランで、唯一無二のユニークな住まいになりました。
chihiro suzuki
2018年10月21日
2人のお子さんが成長し、これまでの戸建て住宅が手狭になったのを機に、リノベーションを検討し始めたオーナー。依頼先はインターネットでいろいろと検索した結果、同じ新潟県でカリフォルニアスタイルの家づくりに定評のあるdwarfに決めた。「ホームページを見て『ここにお願いしたいな』と思ったら、我が家がどんな変貌を遂げるのかと、リノベーションがとても楽しみになりました。以前から自由で木のぬくもりを感じられるカリフォルニアスタイルに興味があったので、dwarfの別所征太郎さんが提案してくれるとおりに、間取りや内装はほぼお任せでした」とオーナーは語る。
旦那様のご両親と一緒に住む二世帯住宅のため、以前の住まいは母屋とは別に増築した離れもあり、行ったり来たりが少し不便だったそう。そんな2棟をリノベーションでひと続きにして、広々としたワンフロアを実現。2棟をつなげたが故、構造上どうしても段差の多い家になったが、これもリノベーションならではの醍醐味。「スペースごとに高低差がつけられて、それはそれでおもしろいとポジティブにとらえています」。
旦那様のご両親と一緒に住む二世帯住宅のため、以前の住まいは母屋とは別に増築した離れもあり、行ったり来たりが少し不便だったそう。そんな2棟をリノベーションでひと続きにして、広々としたワンフロアを実現。2棟をつなげたが故、構造上どうしても段差の多い家になったが、これもリノベーションならではの醍醐味。「スペースごとに高低差がつけられて、それはそれでおもしろいとポジティブにとらえています」。
キッチンからダイニング、そしてその奥にあるリビングを見たところ。キッチンとダイニングがある場所は、もとは増築された屋根部分。母屋より低かったため、リビングよりも5段ほど下がった造りになった。
どんなHouzz?
所在地:新潟県村上市
住まい手:ご夫婦と子ども2人、祖父母
延床面積:123平方メートル
敷地面積:約500平方メートル
構造:木造2階建て
竣工:2018年2月
工事費:1600万円
設計:別所征太郎(dwarf)
どんなHouzz?
所在地:新潟県村上市
住まい手:ご夫婦と子ども2人、祖父母
延床面積:123平方メートル
敷地面積:約500平方メートル
構造:木造2階建て
竣工:2018年2月
工事費:1600万円
設計:別所征太郎(dwarf)
BIMAKES FURNITUREやCRASH GATEなど、国産メーカーの家具で統一したダイニング。天井にはパイン材を張り、傾斜をつけることで空間にめりはりを与えた。窓もデザインの遊び心から4面張りに。「段差が多いため、子どもにとっては家じゅうが遊び場のようで、リノベーションしてからはより活発になりました。対面式のオープンキッチンは、やはり家族との距離が近くていいですね」と奥様。
LDKがひとつながりの大空間だが、高低差があるため、空間をゆるやかにゾーニングできているのが、結果的によかったそう。「新築だったら、発想もしなかったこの高低差。古い構造体や建具をデザインの一部として再利用する、リノベーションならではの魅力が大いに感じられる空間だと思います」と設計を担当した別所陽平さん。リビングの床はロッジポールパイン材にエイジング塗装を施して、味わい深い印象に 。階段はスケルトンにして、抜け感を演出した。
リビングからダイニングキッチンを見て。キッチン側の壁はオーナーの好みでブルーグレーに。
より広々と感じられるように、もとは普通の平天井だったリビングの天井を取り払って、勾配天井に変更。そのため、多くの梁が目に映るようになったが、これもまたリノベーションならではの形跡だ。「昔の住まいの思い出も大切に残されているようで、新築ではなく、あえてリノベーションにこだわってよかったと思っています」とオーナー。
カリフォルニアのビーチサイドホテルにありそうな、造り付けのデイベッドも、別所さんからの提案で設置された。これには家族みんなが大喜びしたそう。
キッチンは価格とデザイン上でふさわしいと、IKEAのものをセレクト。壁はタイル張りにして、アメリカのドラマで見るようなキッチンを実現した。「手入れのしやすさと見た目の美しさから、カウンタートップはステンレスに。キッチンは自分でもいろいろ比較検討して、使いやすさからL字レイアウトに決めました」と奥様。
以前は納戸だった場所をバルコニーに。外の空気を感じられる家族のお気に入りスペースで、天気のいい日はくつろぎの場所となり、ときには子どもの遊び場になったりもするそう。床はリビングと同じエイジング塗装を施したロッジポールパイン材にして、空間に連続性を持たせた。
「母屋と離れを1つの家にする大規模なリノベーションだったため、ややコストはかかってしまいましたが、リノベーションだからこそできたこの住まい。ほかにはないプランばかりで、リノベーションのメリットを実感しています」とオーナー。もとの意匠を生かした、オンリーワンの住まいが完成した。
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「母屋と離れを1つの家にする大規模なリノベーションだったため、ややコストはかかってしまいましたが、リノベーションだからこそできたこの住まい。ほかにはないプランばかりで、リノベーションのメリットを実感しています」とオーナー。もとの意匠を生かした、オンリーワンの住まいが完成した。
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