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廊下を無難なスペースにしない、楽しむカラーリングのすすめ
部屋と部屋をつなぐ細長いパブリック空間、廊下。この空間の配色次第で、奥行き感を調整したり、家全体の印象を決めたりすることもできます。
カツウラアキツ
2018年4月16日
部屋から部屋へと移動するときに、なんとなく通り過ぎるだけの場所となっていることが多い廊下。この空間の色選びを意識してみたことはありますか? 家族だけでなくゲストも必ず通る場所であり、各部屋をつなぐ機能をもつ廊下を、無難なデッドスペースにしておくのはもったいないこと。色を通して廊下にも自分らしさを表現することで、一歩差のつく個性あふれる住まいになります。
日本の一般的な住まいのスペースはそれほど広くないため、廊下はどちらかというとシンプルで無難な色づかいで、特に機能を持たせず通路として使っていることが多いと思います。でも近年は書棚を置いたり、アートやレコードなどのコレクションをディスプレイして、個性を表現する人も増えてきました。廊下スペースならではのカラーコーディネートで、さらにその表現の幅を広げましょう。
空間同士のつながりを意識した色選び
廊下の特徴は、各居室とつながっていること。たとえばこのようにドアを開けていると、廊下を通して複数の部屋が視界に入ります。カラーコーディネートを一部屋ごとに考えるのもいいですが、他の空間とのつながりを意識しながら色選びができるのも、インテリアカラーの醍醐味です。また、廊下は直線だけでなくコーナーとなる場所も多いので、サイドの壁と正面の壁で色を変えて楽しむこともできます。
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この例では、サイドの壁にモーヴ、正面の壁にホワイトを使っていますが、ダークカラーのアートを飾り、紫系のモーヴとは反対色となるスモーキーグリーンを奥の棚に使うなど、各色が印象的に配置されています。メリハリがあって大胆な配色ですが、どちらもシックなトーンなので全体的にまとまりがあり、多色配色をすることでオリジナリティが生まれています。
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単色の個性をそのまま反映させる
それに対し、1色でコーディネートする場合のメリットは、その色が持つ個性をストレートに伝えられること。写真のように思い切った色を使うのもよいでしょう。たとえば情熱的な赤なら、長い廊下をドラマチックな空間に変えます。廊下の壁に大好きなアートや写真をシンプルに飾れば、まるで美術館のようです。
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同系色コーディネートで穏やかに
また色差の少ない同系色でまとめても、1色でコーディネートするのと同じような印象を持たせることができます。写真の和風の空間は、木をはじめとした明るい自然素材の色でまとめられ、穏やかさと静謐なイメージを一目で伝えてくれます。こうした繊細な色を廊下に使うと、その奥行きも相まって、光のニュアンスを美しく反映してくれて素敵です。
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奥行き感を色で調整する
細長いスペースとなることが多い廊下では、奥行き感を暖色・寒色で調整することもできます。暖色は前に出て見える進出色、寒色は後ろに下がって見える後退色なので、写真のように奥にブルー系の色を配することで、より奥行きを感じさせることができます。逆に、赤やオレンジなどの暖色を配すると、長すぎる廊下を短く感じさせることもできるのです。
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色の明暗の効果を使った効果も。写真のように、廊下のサイドの壁をダークトーンで彩り、その先の奥の空間を白や明るい色にしてみましょう。これは、奥のスペースをより広く感じさせてくれる効果があります。トンネルを抜けるときの感覚に近いかもしれません。
廊下に縞模様を使う効果
柄の効果でいうと、ストライプやボーダーも奥行きや高さを感じさせるのにもってこいです。縦ストライプは、その空間の高さをより感じさせ、横ボーダーは広がりを感じさせます。配色にめりはりをつければその効果はさらに増しますが、あまりきつい配色を狭い空間に持ち込みたくないなら、同系色の濃淡を使ってみては。写真のような木の素材由来の濃淡を使うと、とても自然にその効果を楽しむことができます。
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ボーダーを床に使う方法もあります。写真では白ベースのシンプルな廊下にマルチボーダーのカーペットでアクセントをつけています。このボーダーが廊下に広さをもたらし、リズミカルな印象で長い廊下の距離を短く感じさせます。2色ボーダーはもちろん、こんなカラフルな多色配色なら、シンプルな空間をにぎやかに演出することができるでしょう。
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マルチカラーのドアで個性を表現
せっかくたくさんの部屋につながる廊下なので、各部屋への入り口を色で遊んでみるのもおすすめです。廊下の壁と天井を真っ白に、ドアの色をすべて違う色にして、カラフルな扉で個性を表現すると楽しいものです。このとき、各部屋の扉のトーン(明るさと鮮やかさの度合い)を揃えることで、全体を見たときに廊下に統一感が生まれ、その家全体の印象をつくりやすくなります。一般の家でも、シェアハウスのような複数の人たちの住む場所で使っても楽しそうです。
廊下スペースもこんなふうに、色の効果を意識して楽しんでみてくださいね。
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