コメント
春咲き球根で庭も春支度を
球根で咲く花はチューリップ、スイセン、ヒヤシンスだけではありません。早春の花壇を彩る球根植物をご紹介します。
舩村佳織
2018年2月10日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
厳しい寒さの中、ふと気がつくと春の予感を感じさせるような花が健気に咲き始めています。養分をたっぷり蓄えた球根から、春の訪れよりひと足早く可憐な花を咲かせます。庭や公園、道端に小さな春を見つけてみましょう。
こちらもあわせて
春の花を愉しむ花器のアイデア
簡単DIY:いつか咲く花を贈る、球根ギフトのつくり方
こちらもあわせて
春の花を愉しむ花器のアイデア
簡単DIY:いつか咲く花を贈る、球根ギフトのつくり方
春咲き球根は、秋に植え付け、冬から春にかけて花を咲かせ、夏の暑い時期は休眠します。夏は葉のない、球根だけの状態で夏越しします。暑さに弱いものは夏越しの際に腐ってしまうことがあるため、「掘り上げ」を行い、涼しい場所で保管します。鉢植えの場合は、鉢ごと動かすといいでしょう。
丈夫なものは掘り上げする必要はなく、植えっぱなしでも翌春には花を咲かせます。初心者の方は、植えっぱなしでも大丈夫なものを選ぶのがおすすめです。植えっぱなしの場合は、花後(花が咲き終わった後)の葉にしっかりと光合成をさせることが重要です。この光合成で蓄えられた養分が、翌年の花となります。
丈夫なものは掘り上げする必要はなく、植えっぱなしでも翌春には花を咲かせます。初心者の方は、植えっぱなしでも大丈夫なものを選ぶのがおすすめです。植えっぱなしの場合は、花後(花が咲き終わった後)の葉にしっかりと光合成をさせることが重要です。この光合成で蓄えられた養分が、翌年の花となります。
スイセン
年末から咲き始めるスイセン。植え付けは9月~10月で、早いものは12月から咲き始めます。日本水仙は、和の雰囲気があり楚々とした美しさ。ラッパ水仙は大きな花を持ち、豪華な印象。どの品種もそれぞれの魅力がありますが、共通するのは透明感のある甘い香りです。
花が咲いたあと、葉だけになり、少しだらしないような姿になりますが、光合成により球根に栄養を蓄える時期なので、そのままにしておきましょう。葉が黄色くなったら切ってしまって大丈夫です。球根は掘り上げずに植えっぱなしでも大丈夫です。
年末から咲き始めるスイセン。植え付けは9月~10月で、早いものは12月から咲き始めます。日本水仙は、和の雰囲気があり楚々とした美しさ。ラッパ水仙は大きな花を持ち、豪華な印象。どの品種もそれぞれの魅力がありますが、共通するのは透明感のある甘い香りです。
花が咲いたあと、葉だけになり、少しだらしないような姿になりますが、光合成により球根に栄養を蓄える時期なので、そのままにしておきましょう。葉が黄色くなったら切ってしまって大丈夫です。球根は掘り上げずに植えっぱなしでも大丈夫です。
スノードロップ
その名の通り雪のように白い花を咲かせます。和名では「待雪草」。じっと春を待つような、スノードロップのイメージにぴったりの名前ですね。花は2月~3月に咲きます。ひとつひとつの花は小さく庭の中では目立たないので、群生させるように一か所にまとめて植えると魅力が増します。
植え付けは10月。開花期は日当たりを好みますが、開花後は半日陰がいいです。落葉樹の下で風通しのよい場所がぴったりです。
こちらもあわせて
日当たりの悪い部屋でも楽しめる植物・グリーンは?
その名の通り雪のように白い花を咲かせます。和名では「待雪草」。じっと春を待つような、スノードロップのイメージにぴったりの名前ですね。花は2月~3月に咲きます。ひとつひとつの花は小さく庭の中では目立たないので、群生させるように一か所にまとめて植えると魅力が増します。
植え付けは10月。開花期は日当たりを好みますが、開花後は半日陰がいいです。落葉樹の下で風通しのよい場所がぴったりです。
こちらもあわせて
日当たりの悪い部屋でも楽しめる植物・グリーンは?
エランティス
日本原産のものはセツブンソウと呼ばれ、その名のとおり節分の頃、2月~3月に開花します。関東以西の落葉樹林内に群生する山野草です。山野草らしく派手さはありませんが、趣のある景色をつくります。
5月頃には早々に休眠します。夏の暑さは苦手なので、掘り上げて涼しいところで管理するのが安心です。鉢植えの場合は、鉢ごと移動させましょう。
日本原産のものはセツブンソウと呼ばれ、その名のとおり節分の頃、2月~3月に開花します。関東以西の落葉樹林内に群生する山野草です。山野草らしく派手さはありませんが、趣のある景色をつくります。
5月頃には早々に休眠します。夏の暑さは苦手なので、掘り上げて涼しいところで管理するのが安心です。鉢植えの場合は、鉢ごと移動させましょう。
クロッカス
透き通るような花びらが美しいクロッカス。開きかけのような花姿は清楚で上品な美しさです。開花は3月~4月。繊細そうな見た目とは裏腹に、暑さにも寒さにも強く、育てやすい植物です。水栽培でも育てられるので、室内で楽しむこともできます。
植え付けは10月~11月。球根は小さく、少しのスペースでも楽しめるのもポイントです。
透き通るような花びらが美しいクロッカス。開きかけのような花姿は清楚で上品な美しさです。開花は3月~4月。繊細そうな見た目とは裏腹に、暑さにも寒さにも強く、育てやすい植物です。水栽培でも育てられるので、室内で楽しむこともできます。
植え付けは10月~11月。球根は小さく、少しのスペースでも楽しめるのもポイントです。
ヒヤシンス
豪華な花を咲かせるヒヤシンス。濃厚な甘い香りを漂わせます。花期は3月~4月。花持ちがよく、長く楽しめます。ヒヤシンスの花は、小さな花が集まったもの。花は枯れたものから摘むのが、花を長持ちさせる秘訣です。
庭に植える場合は日当たりのよい場所を選びましょう。暑さにも強いので、夏も掘り上げる必要はありません。
豪華な花を咲かせるヒヤシンス。濃厚な甘い香りを漂わせます。花期は3月~4月。花持ちがよく、長く楽しめます。ヒヤシンスの花は、小さな花が集まったもの。花は枯れたものから摘むのが、花を長持ちさせる秘訣です。
庭に植える場合は日当たりのよい場所を選びましょう。暑さにも強いので、夏も掘り上げる必要はありません。
ヒヤシンスを水耕栽培で育てた経験がある方も多いのではないでしょうか? 室内で育てれば、天然の芳香剤として楽しめます。期間限定のインテリアとしていかがでしょうか?
一度寒さを経験させないと、花が咲かないことに注意しましょう。土に植えた場合は翌年も花を咲かせますが、水耕栽培の場合は翌年の花は望めないので、一年で使い切りとなります。
一度寒さを経験させないと、花が咲かないことに注意しましょう。土に植えた場合は翌年も花を咲かせますが、水耕栽培の場合は翌年の花は望めないので、一年で使い切りとなります。
ムスカリ
小さくてかわいらしいムスカリ。3月~4月に花を咲かせます。群生させてもいいですし、寄せ植えの脇役にもぴったりです。小さな鉢にムスカリだけ植えても、ムスカリの可憐さが引き立ちます。
球根は掘り上げずに植えっぱなしでも大丈夫で、初心者にも育てやすい植物です。
小さくてかわいらしいムスカリ。3月~4月に花を咲かせます。群生させてもいいですし、寄せ植えの脇役にもぴったりです。小さな鉢にムスカリだけ植えても、ムスカリの可憐さが引き立ちます。
球根は掘り上げずに植えっぱなしでも大丈夫で、初心者にも育てやすい植物です。
アネモネ
花びらの中におしべとめしべが目立ち、妖艶な印象のアネモネ。3月~5月に花を咲かせます。ギリシャ神話では愛の象徴とされており、花言葉も恋や愛に関するものばかり。アネモネの大人っぽい雰囲気そのままですね。
アネモネの球根は暑さに弱いため、葉が枯れて休眠してから掘り上げを行いましょう。掘り上げた球根は土を落として、涼しい場所で保管してください。
花びらの中におしべとめしべが目立ち、妖艶な印象のアネモネ。3月~5月に花を咲かせます。ギリシャ神話では愛の象徴とされており、花言葉も恋や愛に関するものばかり。アネモネの大人っぽい雰囲気そのままですね。
アネモネの球根は暑さに弱いため、葉が枯れて休眠してから掘り上げを行いましょう。掘り上げた球根は土を落として、涼しい場所で保管してください。
チューリップ
春になるとよく目にするチューリップ。有名な童謡もあり、親しみ深い花です。たくさんの花色があり、選ぶ楽しみもあります。4月~5月の花盛りの季節に咲きます。ふっくらとしたチューリップが並んで咲くさまは、見ているとウキウキして楽しい気持ちになりますね。花色も多く、かわいいピンクからシックなダークカラーまで揃います。
チューリップは植えっぱなしでも大丈夫ですが、翌年は花が少なくなったり小さくなったりしますので、華やかな花壇にしたい場合は新しい球根を購入するのがよいでしょう。
春になるとよく目にするチューリップ。有名な童謡もあり、親しみ深い花です。たくさんの花色があり、選ぶ楽しみもあります。4月~5月の花盛りの季節に咲きます。ふっくらとしたチューリップが並んで咲くさまは、見ているとウキウキして楽しい気持ちになりますね。花色も多く、かわいいピンクからシックなダークカラーまで揃います。
チューリップは植えっぱなしでも大丈夫ですが、翌年は花が少なくなったり小さくなったりしますので、華やかな花壇にしたい場合は新しい球根を購入するのがよいでしょう。
ラナンキュラス
薄い花びらが幾重にも重なった、乙女心をくすぐるロマンティックな花です。花期は3月~5月。たくさんの花色で、花壇を明るく彩ります。
花が終わると葉を茂らせますが、暑さと蒸れが苦手なので、風通しを確保するようにしましょう。夏は掘り上げを行い、陰干しで夏を越します。
これからの季節、いろいろな場所で見つけられる春咲きの球根植物をご紹介しました。この春お気に入りを見つけたら、今年の秋が植え付けのチャンス! 球根を植えつけてすぐは、花も葉もなく寂しく感じますが、数か月花を楽しみに待つ時間もよいものです。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ガーデニング・植物の記事をもっと読む
庭・ガーデニングの記事をもっと読む
こちらもあわせて
球根を育てる、冬のインテリアガーデンの楽しみ
冬に行う土づくり。ダメな土でも復活させるその方法とは
教えてHouzz
この春はどんな花を咲かせたいですか?
薄い花びらが幾重にも重なった、乙女心をくすぐるロマンティックな花です。花期は3月~5月。たくさんの花色で、花壇を明るく彩ります。
花が終わると葉を茂らせますが、暑さと蒸れが苦手なので、風通しを確保するようにしましょう。夏は掘り上げを行い、陰干しで夏を越します。
これからの季節、いろいろな場所で見つけられる春咲きの球根植物をご紹介しました。この春お気に入りを見つけたら、今年の秋が植え付けのチャンス! 球根を植えつけてすぐは、花も葉もなく寂しく感じますが、数か月花を楽しみに待つ時間もよいものです。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ガーデニング・植物の記事をもっと読む
庭・ガーデニングの記事をもっと読む
こちらもあわせて
球根を育てる、冬のインテリアガーデンの楽しみ
冬に行う土づくり。ダメな土でも復活させるその方法とは
教えてHouzz
この春はどんな花を咲かせたいですか?
おすすめの記事
専門家とのやりとり
庭づくりをプロに依頼する前に知っておきたい、コストとメリット
文/藤間紗花
庭づくりをプロに依頼するのには、どのようなメリットあるのでしょう?また、どのくらいの費用が必要になるのでしょう?4人の専門家の方々にインタビューしました。
続きを読む
庭づくり
お手入れが楽な庭をつくるには?
文/舩村佳織
忙しいと、ついつい後回しになってしまう庭のお手入れ。育てやすい植物や、水まきのアイテムなど、お手入れを少しでも楽にするためのアイデアをご紹介します。
続きを読む
庭づくり
冬にしかできない作業を忘れずに行い、来春に備えよう【12月のガーデニング】
文/舩村佳織
庭仕事の中でも大切な剪定や土づくりの時期。地味な作業をしっかり行って来春の景色をより良いものにしましょう。
続きを読む
造園・ガーデニング
「枯山水」入門。その成り立ち、鑑賞ポイントとは?
文/舩村佳織
日本の庭園を代表する枯山水。海外では「Zen Garden」と呼ばれ、庭のスタイルのひとつとして確立されています。枯山水の成り立ち、観賞ポイント、そして自宅への導入事例をコンパクトにまとめました。
続きを読む
植物
土が乾きやすく、植物もバテる夏。水切れに気をつけよう【8月のガーデニング】
文/舩村佳織
暑い日差しに植物も夏バテ気味になる厳しい季節。熱中症に気を付けながら、夏を乗り切りましょう!
続きを読む