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ダイヤ柄のキルティングステッチをインテリアのアクセントに
ファッションではハンドバッグやダウンジャケットでポピュラーなダイヤ柄のキルティングステッチ。インテリアでもステッチのもつ効果と面白さを取り入れたアイテムを集めてみました。
カントリースタイルやハワイアンスタイルなどに取り入れられるキルト。表布と裏布の間に綿をはさみ、重ねて刺し縫いするため保温性に富み、ベッドやソファ、クッションなどのカバーにも使われるファブリックです。刺し縫いはキルティングステッチと言いますが、多くの種類があります。最もよく見られるのがダイヤ柄のステッチで、最近では家具や雑貨のデザインに取り入れられたものも増えました。金属や木材などの異素材で表現すると、キルティングの柔らかな質感が硬質な素材によって印象を変える面白さも。そこで今回は、ダイヤ柄のステッチやステッチ風デザインを生かしたアイテムに注目しました。
ダイヤ柄のキルティング
キルティング加工した深いブルーレザーの扉がポイントの、〈カッソーニ〉の《アブソルート・サイドボード》。扉のキルティングがシンプルなフォルムに、ファッショナブルな印象を加えています。木や樹脂、金属の扉にはない質感が、インパクトの強いウォールミラーやランプシェードと並んでリビングを彩ります。レザーの色(写真はカプリ)を暖色系に変えると明るさや暖かみが強まり、また違った印象の空間になります。
キルティング加工した深いブルーレザーの扉がポイントの、〈カッソーニ〉の《アブソルート・サイドボード》。扉のキルティングがシンプルなフォルムに、ファッショナブルな印象を加えています。木や樹脂、金属の扉にはない質感が、インパクトの強いウォールミラーやランプシェードと並んでリビングを彩ります。レザーの色(写真はカプリ)を暖色系に変えると明るさや暖かみが強まり、また違った印象の空間になります。
白いレザーを釘打ちし、ダイヤ柄のキルティングステッチを表現したサイドボード。ベースがゴールドのサイドランプやアンティークの風合いを放つ存在感たっぷりのウォールミラーとともに、エレガントでゴージャスな雰囲気をつくり出しています。同じキルティング加工でも、表面の材質やダイヤ柄の大きさ、家具のフレームの有無でイメージが大きく変わります。
落ち着いたベージュやグレージュを取り入れたダイニングルーム。キルティング加工を施したゴールドのフレームのパーテーションをはじめ、ダイニングテーブルやダイニングチェアが空間に温もりを与えています。またゴールドのペンダントライトや鏡面仕上げのテーブルトップが醸し出す重厚感に、レザーやスエードの生地が抜け感を加え、バランスをとっています。
パープルとベージュを基調としたシックなダイニングルーム。背もたれのレザーのキルティング加工が目を惹くダイニングチェアが、泡のように軽やかなシャンデリアと幾何学構造が美しいダイニングテーブルをつなぎます。冷たい印象になりがちなガラスや幾何学形の家具には、キルティングのアイテムや豊かな質感のラグなどを加えると、それぞれの個性をより引き立てることができます。
ダイヤ柄のステッチを異素材に
ここからはダイヤ柄のステッチをデザインに取り入れ、異素材で表現したアイテムや空間をご紹介します。
まずは、引き出しの前面を凹凸のあるダイヤ柄で装飾し、ブラックでペイントした艶のある木製チェスト。大理石とモノトーンでまとめたクールなバスルームの一角に、シンプルな平面のデザインにはない重厚な存在感を放っています。
ここからはダイヤ柄のステッチをデザインに取り入れ、異素材で表現したアイテムや空間をご紹介します。
まずは、引き出しの前面を凹凸のあるダイヤ柄で装飾し、ブラックでペイントした艶のある木製チェスト。大理石とモノトーンでまとめたクールなバスルームの一角に、シンプルな平面のデザインにはない重厚な存在感を放っています。
壁や床のタイルワークが美しい、グレーを基調にしたバスルーム。壁面の菱形タイルの素材感と目地のバランスが、ハンドバッグのキルト地を思わせます。
艶や凹凸の有無といった質感や素材の豊富さはもちろん、異なるサイズを組み合わせられるため、タイルでつくるダイヤ柄には幅広いデザインバリエーションがあります。
艶や凹凸の有無といった質感や素材の豊富さはもちろん、異なるサイズを組み合わせられるため、タイルでつくるダイヤ柄には幅広いデザインバリエーションがあります。
写真は、〈トーヨーキッチンスタイル〉の《イノ・キルト》。ミシンで硬いステンレスを縫ったような特殊なプレス技術で、立体的にステンレスを浮かびあがらせています。オブジェのような鏡面仕上げの美しさに加え、シンクにもダイヤ柄を刻んで水切れのよさを追求するという、デザイン性にも機能性にも富んだキッチンです。写真のように透明感のある家具と組み合わせると存在感が際立ち、鮮やかな色の家具と組み合わせると、色が柔らかに映り込み、キッチンの表情が変化します。
スウェーデン、ストックホルムにある個人宅のダイニングキッチン。存在感のある黒いキャビネットは、ダイヤ柄の装飾がモダンでファッショナブルなイメージです。さらにこの例では、中央奥の廊下に貼られたダイヤ柄の壁紙も見逃せません。2種類のダイヤ柄をリンクさせるアイデアが、双方の空間をより洗練された印象にしています。
ダイヤ柄のキルト風デザインは小物でも楽しめます。薄いブルーのリネンシェードと白い陶磁器のベースが爽やかなベッドサイドランプは、ダイヤ柄のキルティングステッチを浮き出させたようなデザインがポイント。一見冷たく硬質に見える石や陶磁器、金属などの素材も、ダイヤ柄のキルト風デザインを組み合わせるとやわらかさや温かさが加わります。コテージスタイルのインテリアにもしっくりとなじみ、懐かしさを感じさせます。
最後はエクステリアデザイン。この湖畔にある別荘では、石積み基礎と杉板の外観のアクセントに銅板を使っています。銅板は2種類の四角形をずらしてプレスし、シンプルなモチーフを複雑なデザインに。まるでダイヤ柄のキルティングステッチをかけたような仕上がりです。
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