コメント
LDKを広く使える、壁付けL型キッチンのオープンレイアウト
対面式キッチンの人気の一方で、壁付けのL型キッチンのあるオープンな空間にダイニングテーブルを置く、昔からあるレイアウトの使いやすさも捨てがたいもの。そのメリットを解説します。
ブラッキン・ヘザー
2018年3月17日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
... もっと見る
キッチンの配置にはI型やII型、L型、U型などの種類があり、またアイランドやペニンシュラカウンターなどを組み合わせることで、さまざまなレイアウトを可能にしています。今、日本で特に人気があるのはアイランドなどのカウンターのある対面式キッチンですが、少し前までは壁付けのI型やL型に、独立したダイニングテーブルを置くレイアウトが一般的でした。今回はそんな、いわば「従来タイプ」のL型キッチンの実例を見ながら、その魅力を改めて探ってみましょう。
こちらもあわせて
今さら聞けない、キッチンレイアウトの基本:L型
こちらもあわせて
今さら聞けない、キッチンレイアウトの基本:L型
効率のよい作業動線
L型とはどのようなキッチンなのが、少しおさらいしましょう。L型キッチンの最大の特徴は、コンロとシンクが90度の角度で向かい合っていること。この角度がとても動きやすいスペースをつくります。
II 型キッチンや、独立した作業カウンターをプラスしたキッチンだと、振り向く動作、つまり180度回転する動きがあり、I型キッチンではシンクからコンロ、冷蔵庫などが一列に並んでいるため、横に移動しなければなりません。その点、配置が90度であれば動く距離も動作も少なくなり、作業効率もアップします。シンク、コンロ、冷蔵庫の配置を結ぶ三角形を「ゴールデントライアングル」と呼ぶこともあり、使いやすいレイアウトといわれます。L型はその点でも昔から理想とされているレイアウトです。
L型とはどのようなキッチンなのが、少しおさらいしましょう。L型キッチンの最大の特徴は、コンロとシンクが90度の角度で向かい合っていること。この角度がとても動きやすいスペースをつくります。
II 型キッチンや、独立した作業カウンターをプラスしたキッチンだと、振り向く動作、つまり180度回転する動きがあり、I型キッチンではシンクからコンロ、冷蔵庫などが一列に並んでいるため、横に移動しなければなりません。その点、配置が90度であれば動く距離も動作も少なくなり、作業効率もアップします。シンク、コンロ、冷蔵庫の配置を結ぶ三角形を「ゴールデントライアングル」と呼ぶこともあり、使いやすいレイアウトといわれます。L型はその点でも昔から理想とされているレイアウトです。
広い作業スペース
また、90度の角度にシンクとコンロがあることで、作業スペースを広くとれるのもメリットです。特にワークトップのコーナー部分には、調理中に大皿を置くこともでき、コーヒーマシンやミキサーなど置き場所に困りがちな小型の家電の定位置としても最適です。
また、90度の角度にシンクとコンロがあることで、作業スペースを広くとれるのもメリットです。特にワークトップのコーナー部分には、調理中に大皿を置くこともでき、コーヒーマシンやミキサーなど置き場所に困りがちな小型の家電の定位置としても最適です。
空間が広々と開放的に
キッチン本体が壁際に配置されていて空間を区切らないため、部屋が広く見え、開放的に感じます。このキッチンでは、天気のよい日は大きな窓を開けてテラスとひとつながりになったアウトドアダイニングが楽しめそうです。夏のバーベキューや屋外での食事の際の料理の持ち運びなどを想定したレイアウトなのでしょう。
キッチン本体が壁際に配置されていて空間を区切らないため、部屋が広く見え、開放的に感じます。このキッチンでは、天気のよい日は大きな窓を開けてテラスとひとつながりになったアウトドアダイニングが楽しめそうです。夏のバーベキューや屋外での食事の際の料理の持ち運びなどを想定したレイアウトなのでしょう。
壁付けのL型キッチンなら、コンパクトなLDKも広く見せることができます。カウンターがないためキッチンの奥まで床が見え、広く感じさせる効果を上げています。さらに白でまとめていることで空間全体がさらに広く開放的に見えます。
タイル張りの壁が印象的なチャーミングなキッチン。コンパクトにまとまっていますが、L型レイアウトを有効に活用して調理スペースがしっかり確保され、作業しやすそうな空間です。日当たりもよく、テーブルでお茶を飲みながらおしゃべりをしたくなりそうなコージーなスペースになっています。
細長い部屋でもスペースを有効に使った配置ができるのもL型のメリットです。コンパクトなキッチンなら、コンロの部分だけ90度にすることで、大幅に使いやすくなります。壁付けならテーブルを置くスペースも確保できます。写真はリビングの奥が寝室になっているワンルームの住まい。全体をグレーで統一し、落ち着きのある雰囲気です。
壁を使えば収納力がアップ
カウンターの上の部分の壁面をいっぱいに使えば、収納もたっぷり確保できます。扉付きの吊り戸棚ですっきり収納する、またはオープンシェルフでお気に入りの食器やキャニスターを並べて見せる収納にする、またはその2つを組み合わせるなど、好みのスタイルやニーズに合わせて壁面をフルに活用しましょう。
カウンターの上の部分の壁面をいっぱいに使えば、収納もたっぷり確保できます。扉付きの吊り戸棚ですっきり収納する、またはオープンシェルフでお気に入りの食器やキャニスターを並べて見せる収納にする、またはその2つを組み合わせるなど、好みのスタイルやニーズに合わせて壁面をフルに活用しましょう。
ダイニングテーブルとの距離感が絶妙
上と左の写真はどちらも、L型キッチンとダイニングテーブルとの距離が近いのが特徴。調理中の作業動線だけでなく、テーブルへの動線が一直線となり、配膳や片付けもさっとできます。また、テーブルをキッチンの作業台として使うこともでき、家族に手伝ってもらうときや、野菜の皮を剥くなど座りながら作業をするときにも便利です。上の写真のようにキッチンの収納をオープンシェルフにすると開放感が生まれ、食器の出し入れも楽に。素敵な食器を並べればディスプレイとしても楽しめます。
こちらもあわせて
キッチンとダイニングテーブルの心地いい距離
上と左の写真はどちらも、L型キッチンとダイニングテーブルとの距離が近いのが特徴。調理中の作業動線だけでなく、テーブルへの動線が一直線となり、配膳や片付けもさっとできます。また、テーブルをキッチンの作業台として使うこともでき、家族に手伝ってもらうときや、野菜の皮を剥くなど座りながら作業をするときにも便利です。上の写真のようにキッチンの収納をオープンシェルフにすると開放感が生まれ、食器の出し入れも楽に。素敵な食器を並べればディスプレイとしても楽しめます。
こちらもあわせて
キッチンとダイニングテーブルの心地いい距離
テーブルの形や配置が自由に選べる
オープンスペースにダイニングテーブルを置けるので、形や配置の仕方の自由度が上がります。大人数で座れる大きなテーブルを置きたい、ときどき配置や向きを変えてみたいという方にも、壁付けタイプのキッチンはおすすめです。
オープンスペースにダイニングテーブルを置けるので、形や配置の仕方の自由度が上がります。大人数で座れる大きなテーブルを置きたい、ときどき配置や向きを変えてみたいという方にも、壁付けタイプのキッチンはおすすめです。
L型壁付けキッチンを背景に、テーブルとチェアまで真っ白で揃えた北欧の広々とした明るいキッチン。アイランドキッチンだとなかなか収まりが難しい丸いテーブルや楕円形のテーブルも、壁付けのシンプルなキッチンなら自然になじみます。ダイニングキッチンとして統一された雰囲気が素敵な空間です。
白いキッチンの人気画像を見る
白いキッチンの人気画像を見る
LDKを一体化させるL字カウンター
ダークなブルーのダイナミックな使い方が印象的なLDKです。窓のフレームやソファもキッチンと同じブルーで統一。ひとつながりのオープンスペースだからこそ、キッチンのデザインや色は重要なポイントになります。
このキッチンはコンロとシンクが1列に並んだⅠ型キッチンですが、カウンターをL字につなげることで、リビング、ダイニングまで含めた空間全体に一体感をもたらしています。カウンター部分を広く取り、たっぷりの調理スペース、小型家電を置くスペースも確保しています。
ダークなブルーのダイナミックな使い方が印象的なLDKです。窓のフレームやソファもキッチンと同じブルーで統一。ひとつながりのオープンスペースだからこそ、キッチンのデザインや色は重要なポイントになります。
このキッチンはコンロとシンクが1列に並んだⅠ型キッチンですが、カウンターをL字につなげることで、リビング、ダイニングまで含めた空間全体に一体感をもたらしています。カウンター部分を広く取り、たっぷりの調理スペース、小型家電を置くスペースも確保しています。
欧米から伝わったダイニングキッチンはもともと、朝食や軽食用の簡易的な食事の場で、来客用や特別な日のためには別のダイニングルームが設けられていました。しかしライフスタイルの変化もあり、最近は別室にするよりも、キッチンからひと続きの空間をメインダイニングにする例の方が多く見られるようになりました。それがキッチンのデザインやダイニングとの統一感などのレベルの向上にもつながっていったように思います。
写真は落ち着きのあるベージュのL型キッチンのオープンレイアウト。統一感のある上質なダイニングテーブルやチェアを合わせ、今の時代らしいダイニングキッチンを楽しむライフスタイルがよく表れています。
こちらもあわせて
今さら聞けない、キッチンレイアウトの基本:Ⅰ型とⅡ型
キッチンレイアウトの基本:Ⅰ型・Ⅱ型キッチンのデザインバリエーション
キッチンの記事をもっと読む
キッチンの写真をもっと見る
教えてHouzz
ご感想をお聞かせください。
写真は落ち着きのあるベージュのL型キッチンのオープンレイアウト。統一感のある上質なダイニングテーブルやチェアを合わせ、今の時代らしいダイニングキッチンを楽しむライフスタイルがよく表れています。
こちらもあわせて
今さら聞けない、キッチンレイアウトの基本:Ⅰ型とⅡ型
キッチンレイアウトの基本:Ⅰ型・Ⅱ型キッチンのデザインバリエーション
キッチンの記事をもっと読む
キッチンの写真をもっと見る
教えてHouzz
ご感想をお聞かせください。
おすすめの記事
家づくりのヒント
プロに聞く、オーダーキッチンを作りたいなら知っておきたいこと
デザインと使い勝手がカスタマイズされたオンリーワンのオーダーキッチン。取り入れたいなら知っておくべきことを専門家に聞きました。
続きを読む
部屋別
これだけ読めばわかる! キッチンレイアウトの基本
キッチンレイアウトに関する記事をまとめてご紹介。Ⅰ型、Ⅱ型、L型、U型の基本レイアウト、壁付けとアイランドとペニンシュラの違いなど、人気のオープンキッチンや対面カウンターを中心に解説します。
続きを読む
片付け
家事をストレスフリーに! キッチンカウンター下収納の使い方と収納アイデア
オープンタイプのキッチンが人気の今、キッチンカウンター下収納はその後の使いやすさを左右する重要な検討事項です。種類別カウンター下収納の特徴を参考に、家族が使いたくなるキッチンまわりをつくりましょう。
続きを読む
その他のスペースの記事
パントリーとキッチンがいい関係になる10のアイデア
「パントリーをつくる=収納が増える」だけではありません。具体的な事例と専門家からのアドバイスを参考にアイデアを膨らませましょう。
続きを読む
部屋別
失敗しないキッチン選び。システムキッチンとオーダーメイドキッチンの違い
日々の食事づくりに欠かせないキッチン。選び方ひとつで快適な毎日を手に入れることができます。まずは「システムキッチン」「造作キッチン」そして「オーダーメイドキッチン」の違いを知ることから始めましょう。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(海外)
レイアウトの見直しにより、光を取り込み、空間につながりを生み出す
1階の空間の流れをイチから見直すことで、キッチンがモダンな家族の住まいの中心になりました。
続きを読む
世界の家
あたたかなウッドと白が映える、光あふれる空間
この風通しの良いダイニングキッチンでは、インダストリアル風の要素と、柔和な木材や清潔感のある白の仕上げとがコントラストをなしています。
続きを読む