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今週のキッチン:屋外につながる、明るいキッチンにリノベーション
古くて暗いキッチンを、テラスのデッキとひとつながりに。天窓を設置し、モダンなインテリアにして、明るく心地よいキッチンに生まれ変わりました。
Lara Sargent
2016年11月29日
ヴィクトリア様式のテラスハウスに暮らすオーナー夫妻が〈フォービルド・アーキテクチャ〉のマイケル・シンクさんに連絡したのは、シンクさんが手がけた住宅をとりあげたHouzzの記事を読んだのがきっかけだった。庭を最大限に活かしながら、キッチンを光があふれ、家族が集う空間にするために増築したいと設計を依頼した。
「キッチンはもっと広くして、庭を見わたせるようにする方がいい、というのはオーナー夫妻も認識していました」とシンクさんは振り返る。「以前のキッチンは暗くて、とてもトラディショナルな木目調のスタイルでした」。
どんなキッチン?
住まい手:専門職のカップルと幼い息子
所在地:ロンドン郊外、サービトン
増築部分:5メートルx 3.5メートル。建物はヴィクトリア様式のテラスハウス(ベッドルームx4、バスルームx2)
設計:マイケル・シンク〈フォービルド・アーキテクチャ〉
ヴィクトリア様式のテラスハウスでキッチンを広くするとなると、明らかにキッチンスペースを庭に張り出す形で増築するという解決策しかなかった。
プロジェクトを任されたシンクさんは、「はじめは庭方向へ5メートル増築しようと考えたのですが、それが4.5メートルになり、最終的に3.5メートルに落ち着きました」と話す。
住まい手:専門職のカップルと幼い息子
所在地:ロンドン郊外、サービトン
増築部分:5メートルx 3.5メートル。建物はヴィクトリア様式のテラスハウス(ベッドルームx4、バスルームx2)
設計:マイケル・シンク〈フォービルド・アーキテクチャ〉
ヴィクトリア様式のテラスハウスでキッチンを広くするとなると、明らかにキッチンスペースを庭に張り出す形で増築するという解決策しかなかった。
プロジェクトを任されたシンクさんは、「はじめは庭方向へ5メートル増築しようと考えたのですが、それが4.5メートルになり、最終的に3.5メートルに落ち着きました」と話す。
増築部分のデザインの基本的なコンセプトは、庭側、側面、天井の3面から自然光が降りそそぐ、開放的な空間をつくることだった。
「できるだけ光をたくさん取り込める空間にしたかったので、天窓を中心に据えました。天窓の側面に調光式のLED照明を入れています。」
さらに、ダークグレーのアルミ製フレームに二重ガラスを入れた掃き出し窓をつけた。増築したスペースと屋外スペースをひと続きにつなげている。
「できるだけ光をたくさん取り込める空間にしたかったので、天窓を中心に据えました。天窓の側面に調光式のLED照明を入れています。」
さらに、ダークグレーのアルミ製フレームに二重ガラスを入れた掃き出し窓をつけた。増築したスペースと屋外スペースをひと続きにつなげている。
キッチンキャビネットは光沢のある白いラミネート素材、キャビネットの扉は取っ手のないデザインを選んだ。部屋の構造にも、空間全体を包むような白壁にも、溶けこむようになじんでいる。
「ここはもともと、木の板を張ったトラディショナルなシェーカースタイルのキッチンでした。少し時代遅れのデザインで、かなり暗い印象でした。キッチンの両サイドには、それぞれ冷蔵庫用とボイラー用の小さなスペースが設けてありました。冷蔵庫へは室内のドアから、ボイラーの方は屋外からアクセスする形でした。このスペースを両方取り払って、ひとつの広い空間にしました。」
「ここはもともと、木の板を張ったトラディショナルなシェーカースタイルのキッチンでした。少し時代遅れのデザインで、かなり暗い印象でした。キッチンの両サイドには、それぞれ冷蔵庫用とボイラー用の小さなスペースが設けてありました。冷蔵庫へは室内のドアから、ボイラーの方は屋外からアクセスする形でした。このスペースを両方取り払って、ひとつの広い空間にしました。」
アイランドユニットはダイニング側には板張りのベンチを造りつけ、キッチンが殺風景な印象になりすぎないようにデザインに工夫を凝らした。
「造りつけのベンチは、私とオーナーが一緒に考えたアイデアです」とシンクさんは言う。「オイル仕上げのオーク材を使い、地元の職人に製作をお願いしました。アイランドのダイニング側も何か工夫できないかとベンチにしました。座面を上げると収納になっています」。
ラスティックなヨーロピアンオーク材のテーブルは、ベンチとセットで使うのにぴったりだ。ベンチのシート下は濃いダークブルーでペイント。キッチンのバックスプラッシュと色を合わせ、洗練されたコントラストが効いている。
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「造りつけのベンチは、私とオーナーが一緒に考えたアイデアです」とシンクさんは言う。「オイル仕上げのオーク材を使い、地元の職人に製作をお願いしました。アイランドのダイニング側も何か工夫できないかとベンチにしました。座面を上げると収納になっています」。
ラスティックなヨーロピアンオーク材のテーブルは、ベンチとセットで使うのにぴったりだ。ベンチのシート下は濃いダークブルーでペイント。キッチンのバックスプラッシュと色を合わせ、洗練されたコントラストが効いている。
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キッチンの奥の壁全体に配したユニットには、収納とキッチン設備がすべて収められている。フルサイズの冷蔵庫から、コンロ、オーブンをはじめ、棚や引き出しもおさめた。
「〈ホーデンズ〉のキッチンユニットが一番高さがあったので、天井からユニットの高さに合わせて壁を設計し、ぴったりユニットが収まるようにしました」。
白いクォーツのカウンタートップが、キッチンのクリーンなラインを引き立てている。
「〈ホーデンズ〉のキッチンユニットが一番高さがあったので、天井からユニットの高さに合わせて壁を設計し、ぴったりユニットが収まるようにしました」。
白いクォーツのカウンタートップが、キッチンのクリーンなラインを引き立てている。
キッチンとリビングの間の通路脇にも天井までの窓を設け、さらに自然光を取り込めるつくりにした。
「この窓の設置には許可が必要でした」とシンクさんは話す。「窓は施工業者が調達してくれました。アルミフレームに安全ガラスをはめこんでいます。庭側の掃き出し窓と同じダークグレー色のフレームを選びました。」
「この窓の設置には許可が必要でした」とシンクさんは話す。「窓は施工業者が調達してくれました。アルミフレームに安全ガラスをはめこんでいます。庭側の掃き出し窓と同じダークグレー色のフレームを選びました。」
幅広の厚板を加工したオーク材の床板を全面に張り、クラシックな外観と、家族が普段使う空間にふさわしい実用性の両方をかなえた。
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アイランドユニットを上から照らす照明は、裸電球を選んでインダストリアルな雰囲気に。この電球は調光式のLED電球で、寿命が長い省エネルギータイプ。
引き戸を開けた先は石造りのパティオが広がる。ガーデン用のシンプルなテーブルセットを置いた。
屋外にも照明を設置し、夏の間は夕暮れ時にも外での時間を楽しめるようにした。
屋外にも照明を設置し、夏の間は夕暮れ時にも外での時間を楽しめるようにした。
庭の奥行きは8メートル。キッチンを増築しても十分な広さがある。
増築部分の屋根は白い小石を一定の厚みに敷いたメンブレン防水工法を採用したフラットルーフ。上階から見たときにも増築した部分が美しく見える。
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